僕のヒーローアカデミア 《異世界帰りの緑谷出久》   作:青龍の鎧

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久しぶりの更新です。
お待たせして申し訳ありませんでした。

2回目の再会。
その時、二人は……


11話

僕は凍花の双子の兄である焦凍くんと初めて会い、つい先日にオールマイトと合格を祝ったこの場所で彼女と会う約束をした。

 

約束の時間の17時より30分早く約束の場所へ訪れると、

白のワンピースを着た、白の長髪をたなびかせる美しい雪の妖精……否、轟 凍花が僕を待っていた。

 

(き、綺麗すぎる!!凍花の私服姿やっべぇぇぇぇぇ!!!!)

 

凍花の私服姿は凄まじい程の破壊力を持ち、心の中とはいえ普段の僕の口調を崩壊させる程に彼女の姿は綺麗だった。

 

異世界に召喚されて、女性に慣れていなかったら……

僕は既に鼻血を吹き出し、倒れていたかもしれない。

 

凍花は興奮している僕に気付き、頬を赤く染めて恥ずかしそうに目を背けた。

しかしそれは、異世界に召喚され女性と話す機会が増えて、耐性が付いたと思っていた僕に凄まじく刺さり続けた。

 

(ぎゃあああ!!無理無理無理、僕の精神が持たねぇぇぇぇ!!)

 

せめて彼女に、顔や態度を出さないように必死に煩悩を抑えた。

だけど、凍花には何故かそれを見破られている気がした。

 

何故なら凍花の顔が段々真っ赤に染まっていっているからだ。

僕の態度はそこまで分かりやすいのだろうか?

 

「ひ、久しぶり…だね。出久くん」

 

「う…うん。久しぶり、凍花」

 

僕達の2回目の再会は、お互いの顔が夕日より真っ赤に染まった顔でお互いの顔を中々見ることができなかった。

 

そして数分。

 

「出久くん。この前はうちの焦凍が迷惑かけちゃってごめんなさい」

 

僕はなんとか平静を取り戻した時、凍花も普通の顔色に戻っていて、僕より先に話を切り出し、頭を下げた。

 

「そんな事ないよ!寧ろ僕を見つけるまで2日も探させたのが申し訳なくって……」

 

「わたしもそれを聞いた時は本当に驚いちゃったよ。焦凍ったら……」

 

凍花はそういって苦笑した。

というか、アレをそのまま凍花に伝えちゃったんだ。

 

凍花も夏さんと冬美さん、すごい驚いてただろうな。

僕がその時の凍花の顔を浮かべていると、その凍花は僕の片手を取り、

 

「出久くん。私が今日、君に会いたいと連絡したのは……君に…えっと……」

 

言葉を濁しかけたが、一呼吸おいて表情を和らげ、

 

「あの時の謝罪、と………"私の決意"ってやつを伝えにきたの」

 

そう彼女は僕に宣言した。

僕は凍花の言葉に驚きと幾つか聞きたい事があった。

 

だけど凍花は今、勇気を出して僕を伝えようとしているのが彼女の表情から察っする事ができた。

僕はそんな凍花と真剣に向き合おうと思い、さっきまでの煩悩を心の更に奥底に仕舞い、彼女の話を聞き、全てを受け入れようと気を引き締めた。

 

 

例え、僕の"望まない決意"だったとしても……

 

 

@@@@

 

私は、焦凍と共に巻き込まれた"事件"を経て出久くんにどうしても謝りたい気持ちが芽生えた。

 

あの日、"諦めない"と決意し色々と頑張っていた出久くんに、そんな自分は彼の思いを知った上で"諦める"事を宣言してしまった事を……

 

彼は、どんな気持ちで私を見ていたのだろう。

私はその事について考えるのが怖かった。

 

でも、一つだけ頭から離れられなかった事がある。

それは……

 

その時の出久くんの表情が、

とても、

とても、

 

 

悔しそうに、とても悲しい表情を……

隠す様に、"笑顔"を作っていた。

 

@@@@

 

「ごめんなさい」

 

私は出久くんに謝罪した。

出久くんに自分の本心を、過去を、乗り越えたいと涙を流して語っておきながら、勝手に自分の気持ちに嘘をつき、夢を諦めた事を……

 

 

私は出久くんに謝罪した。

 

 

出久くんの顔を見るのが怖かった。

ここまで自分勝手な私に軽蔑や失望したのではないかと、彼の顔を見るのが怖くて、怖くて、そんな自分勝手な事を考える私が嫌になって……

 

ふと顔を上げたら……

 

「ぼ…僕も、な……何も出来…出来なくて……何て立ち直らせれば…いいか……分からなくて…君が自分に嘘つこうとしているのは分かっていたのに……何も、何もできなくて……、僕の方こそ…ご、ごめん」

 

出久くんはボロボロと涙を流し始めてしまった。

私は彼の泣き顔を見て、改めて…自分が彼に言ったことの重さを思い知り、自分への情けなさと、彼への罪悪感で…"涙"が出始め、

 

「私の…方こそ……ごめん、ごめんなさい。ごめんなさい!ごめんなさい!!」

 

「違うよ!それは僕が……何も出来なくて、本当にごめん!!」

 

私達は涙が止まらない中で、謝り続け、そして……

 

「うぁぁぁぁぁぁぁ…ごめん……ごめん!!うぁぁぁぁぁ……」

「私の方、こそ……ごめんなさ、わぁぁぁぁん!!」

 

私達二人、ボロボロと号泣してしまった。

お互いに謝り合い周りの目も気にせずに、私達は泣き続けた。

 

泣いて、泣いて、泣いて、泣いて………

 

 

「「……………………」」

 

 

落ち着いた後、その時の事を振り返ってしまったせいで恥辱が最高潮に達し、お互いの顔がまともに見れずに背けてしまった。

 

でも、

私は私の事を想って…私と一緒に泣いてくれた彼に、

 

「出久くん」

 

「…………何?凍花」

 

「言いたい事があるから、私の方を向いて」

 

真正面から、言わなくっちゃ。

私は真正面に向き合った彼に右拳を差し出した。

 

「出久くん。私は、"ヒーロー"になりたい……ううん。絶対に、私は【最高のヒーロー】になる!例え、どんな絶望が待っていようとも」

 

私の一言に、出久くんはまた泣きそうになっていたけど、

涙を無理矢理拭き取って、

 

「……うん。一緒に、なろう。【最高のヒーロー】に!!!」

 

と笑顔で右拳を出し、私達はグータッチをした。

私はその時の出久くんの笑顔を見て、私は心がキュッと締め付けられる様な気持ちに…………

 

……………………そうだ。

この気持ち。

 

私はふと、あの事件の時にヒーローになると決意を固めた後、親友にビシッと言われたことを思い出した。

 

@@@@

 

そう、それは病院

 

『良いですか?轟 凍花。ここからはわたくしの戯言なので無視しても構いません。いえ、無視してください』

 

と訳の分からない言い回しをした後にズバッと宣言した。

 

『ここから先、力と経験を本格的に積まなければならない高等期において…………"恋愛"にかまける時間はありませんの!』

 

『…………でも、そもそもこの気持ちが……』

 

もやもやする私を他所に、親友は叫んだ。

 

『貴方も、theヒーロー脳を持つ例の"類人猿"と同じ"ヒーロー"の道を貫くならば恋愛にグズグズしている時間はありませんの!』

 

ここは病院なのに。

 

『そりゃあ貴方が恋愛しないのならばわたくし達にとっては幸せの極み。でも貴方はそうではないと"類人猿"の事を幸せそうに話す様を見てハッキリしました!!』

 

焦凍もいるのに。

 

『貴方の気持ち。せめて高校に入るまでに結論を導くべきです!!例え、例え…………私にとって憎き"類人猿"と結ばれる結果に、なったとしても……貴方の幸せを、思うなら…うぁぁぁぁぁ!!』

 

と、最終的に発狂し…………

私の胸でオイオイと本当に無念そうに泣き始めた。

 

それは親友の周りにいた私の友達も同じだった。

焦凍は、なぜから"類人猿"とボロクソに言われている(前に彼の個性を説明した時に"猿"っぽいと親友が判断してしまった為)出久くんの事を自分の気持ちは一旦置いておき、親友達に目をつけられた事をとても心配になったみたいで…………

 

その後、私の親友とその友達は看護師に滅茶苦茶怒られたのは言うまでもない。

 

@@@@

 

……………………どうしよう。

 

告白するなら、今しか……

でも、今の夢へ追い始めようとしている今の彼に私の告白なんて…………

 

でも、親友に私の気持ちをズバッと当てられて……

私はそれを自覚してしまったから、どうしても君に私の気持ちを伝えたい。

 

もうすぐ夢を叶える為の春が来る。

そうなったらこの"告白"はもう届かないかもしれない。

でも、その前に私は……君に、"私の想い"を!!

 

「出久くん」

 

伝えよう。

 

「何、凍花?」

 

私は、出久くんの事が!!

 

「私は、私はあの日から……君の事」

 

好……………………、

す……………、

 

……………………

 

「ごめん、何でもない」

 

私は、彼に"私の想い"を告白する事を【一旦やめた】。

やっぱりタイミングが良くない。

 

だってこれから雄英に入り、様々な試練や課題が待ち受けているかもしれないのに、恋愛なんて…今はかまける訳にはいかない。

 

「…………ホントにごめん」

 

「う、うん?」

 

私は申し訳ない気持ちで出久くんに謝った。

出久くん。

 

「あ、もうそろそろ凍花のお姉さんが迎えに来る時間……」

 

私はいつか、

いつの日かこの想いを…………

 

「凍花、最後に一つだけいいかな?」

 

【君が、好き】だって想いを…………

 

「う、うん」

 

私は気のない返事をしてしまった。

出久は私の了承を得て、今日最後の一つ、私に向けて、

 

 

 

「キミは、ヒーローになれる」

 

 

 

 

あの日、私に伝えたあの言葉を…もう一度、今度は……

最高の笑顔で、私に告げた。

 

 

@@@@

 

あの日、大好きだった親友が"最高の笑顔"であの日の出久くんに励まされた"言葉"を言ってくれたお陰で、私は"ヒーロー"になりたいと自分の夢をハッキリと持ち、どんな試練も乗り越えよう…

 

そう思った。

 

それ程、この言葉が私の怯える心を奮い立たせてくれた。

彼女達には、本当に感謝している。

 

だけど、何故か私は物足りないと罰当たりな事を思ってしまっていた。

 

どうして?

何で?………と

 

初めは、お父さんの心の籠った笑顔から紡がれたあの言葉を聞きたい!と思っっていたから物足りないのだと思った。

だけど、それも違った。

 

何故ならその物足りない気持ちは、出久くんを想う時に感じるドキドキと同じで……

 

@@@@

 

今なら分かる。

私は、その一言を……

 

 

私より、正義感が強く、優しく、そんな大好きな"彼"から、言葉だけではない。心の底からの……"不安げな笑顔"ではない、"最高の笑顔"で言って欲しかったんだ。

 

私の目尻に浮かぶ涙が次第に溢れてきて、

 

「あぁ!ご、ごめん!!何か不味いことでも言っちゃ……!!??」

 

その時、身体は、

 

 

11話

 

 

否、私の"身体"が……勝手に、出久くんの顔に向かって動き、

私の唇から、出久くんの唇へ重ねたのだった。

 

 

轟 凍花:オリジン

 

 

もう、私の夢は……揺らがない。

私はなるんだ!!

 

大好きな彼と共に駆け抜ける、"ヒーロー"に!

 

そう、これは"心に大きな傷"を負った私がトラウマを、挫折を乗り越えて……最高の"ヒーロー"になるまでの、物語だ!!

 

私は自身の唇に伝わる感触と熱を感じながら、舌を真っ赤な彼を逃がさずに抱きしめて、舌を彼の口に入れた。

 

私の大好きって気持ちが出久くんに伝わるまで、私は彼の唇を逃さなかった。




投稿大幅に遅れてしまい、申し訳ありません…
不定期+亀更新の連載ですが、それでも応援していただけると幸いです。

焦凍と凍花と凍花の親友達が巻き込まれた事件はまた物語の何処かで詳しく書きます。

@@@@

次回予告!!

(ナレーション・緑谷出久)
うわぁぁぁあぁあああ!!
ひゃああああああああ!!

凍花と、き…キスを!?
キスをぉぉぉぉぉ!?

うわぁぁぁあ!!??
そそそ…そうだ!!

キスしたら子供が……!

(ナレーション:轟凍花)
出久くん、しっかりして!
私達、もうすぐ雄英に入学するんだよ!!

私が全面的に悪いんだけど、こんな調子じゃ目付きが怖い先生に冗談抜きで除籍にされちゃうよ!?

出久くん、出久くん!!

あああああ……
あたし、何てことぉぉぉぉ!!

出久くん、本当にごめん!
子供はキスじゃ生まれないから安心してぇぇ!!

とにかく乗り越えよう!除籍ありの体力テスト!!

(ナレーション:出久・凍花)

「さささ、更に向こうへへへへ…」(出久)
「Puls Ultra!!!!」(凍花)

@@@@

緑谷出久が大変な事になっていますが、次回からは"雄英高校入学編"スタートです!
お楽しみに!

この作品の異世界設定、色々と変えるべき?

  • 変えるべき!
  • そのままでも大丈夫!
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