オーク力士ですが、なにか?   作:カゲムチャ(虎馬チキン)

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並列意思会話集

『オーク が あらわれた!』

『化け物だー!?』

『転生者だー!?』

『こんなんがいるなんて聞いてねぇぞ!』

『でも、なんか叡智様のマーキングが付いてるんですけど』

『おのれ本体! 報連相くらいちゃんとしとけ!』

『尚、私ら現在、本体に無断で色々やってるもよう』

『それはそれ! これはこれ!』

『っていうか、マジでどうするん? 相手転生者だけどやっちゃう? やっちゃう?』

『いやー、さすがにやめといた方がええんちゃう? ほら、同郷のよしみってやつで』

『でも、あんだけ強いの倒せたら経験値ウッハウハだよね』

『言うな言うな! さすがにここは転移で撤退するのが、常識人としての大人の対応……』

『あ! 士道くん帝王のスキルオンにしたっぽい! めっちゃ威圧ぶつけてくる!』

『そこまで戦いたいなら仕方ないな! 挑戦は受けて立つのが強者の習わし! お望み通りぶっ倒して経験値にしてやるぜ!』

『常識人としての大人の対応どこ行った!?』

『恐ろしく早い掌返し』

『私じゃなきゃ見逃しちゃうね』

『黙らっしゃい! つべこべ言わずに、私と二号と三号は配下達の護衛! 四号と五号と六号は魔法で狙撃! 七号と八号と九号は突撃してこい!』

『えぇ!? あの物理だけならマザー並みの化け物に突貫すんの!? 普通に嫌なんだけど!』

『それに自分達だけちゃっかり一番楽なポジション取りやがって! 不公平だ!』

『そうだそうだ!』

『お黙り! 新参者は黙って働けぇい! 年功序列じゃー!』

『理不尽!』

『横暴だ!』

『まあまあ、落ち着きたまえよ』

『真面目な話、あれ相手に配下達守りながら戦うなら壁役は必須なのよ』

『そうそう。私らも頑張って支援するから、諦めて逝ってこい』

『ちっくしょー!』

『やってやらー!』

『覚悟せいやー!』

『その後ろから聖光線どーん!』

『うわー!?』

『危ねー!?』

『私らに当たるとこやったぞ!?』

『大丈夫だ! お前らのスピードなら避けられると私は信じていたぜ!』

『右に同じ!』

『まあ、全員同じ私でステータスも一緒だからね。自分のスペックくらい把握しとるわ』

『それはそれとして、これ早くも決まったんじゃね?』

『だよね。私らの魔法攻撃力って四万超えてるし。向こうの抵抗の約二倍やぞ、二倍』

『ふっ、いくら同じ転生者とはいえ、これを食らって生きている筈が……何ぃ!?』

『ピンピンしとるがな!?』

『即行のフラグ回収乙』

『おいおい、それにしても固すぎじゃね? いくらこっちが暗黒無効のせいで得意の暗黒魔法使えないって言っても、飽食のストックすら削り切れないとか……』

『やっぱ神龍力と龍結界が厄介やね。あれの魔法阻害効果はホントやってられん』

『つーか、士道くん聖光線の中突っ切って突撃してきてるんだけど!?』

『足腰強すぎー!』

『しかも光耐性進化して聖光耐性になりおった!?』

『さすが力士……! 地上最強生物の異名は伊達じゃねぇ……!』

『勇者召喚とかやってる異世界は真っ先に力士を召喚するべきやね』

『横綱とか呼べば張り手一発で魔王倒してくれそう』

『これ見てると冗談に聞こえないわ……』

『言ってる場合か七号、八号、九号! 現実逃避してないでとっとと逝ってこい!』

『ちっくしょー!』

『やってやらー!』

『力士がなんぼのもんじゃーい!』

『ふはははははは! スピードはこっちの方が遥かに上! その美味しそうなお肉削ぎ落としてやるぜ!』

『豚肉取ったどー!』

『ハッハッハ! 我ら突撃班だけでも楽勝ではないか!』

『よく見ろ! 全部かすり傷やぞ!』

『物理大耐性LV9先輩パネェっす』

『しかも、上手い事急所への攻撃は全部防がれるか逸らされとる!』

『その他の傷は、カンストしたHP超速回復ですぐ治ってんぞ!』

『マジで!?』

『あ、ホントだ!?』

『力士やべぇ!?』

『ギャー!? 攻撃食らったー!? 熱い熱い!?』

『なんでこいつ豚のくせに火炎攻撃持ってんだ!?』

『しかもレベルカンスト!』

『おかげで糸も使えないぜ!』

『ギャー!? 私も食らったー!?』

『右に同じく! 熱い!』

『ねぇ、これ気のせいじゃなければ、私らの動き読まれてきてね?』

『全然攻撃当たらなくなってきたんだけど……』

『逆に向こうの攻撃はガンガン食らうようになってきたんですけど……』

『気のせいじゃないね。端から見てるとわかるけど、完全に動き読まれてきてるわ』

『さすが転生前から相撲で全国大会行ったエリートは違うわ』

『前世で運痴を極めた私とは違うのだよ!』

『言ってる場合じゃねぇ!? こうなったら切り札その1使うぞ! 食らえ、腐食攻撃!』

『おお! 掌貫通!』

『尚、貫通しただけで終わったもよう』

『おまけに、そのまま炎の張り手で吹っ飛ばされたもよう』

『腐食大耐性LV9先輩パネェわ』

『八号は犠牲になったのだ。腐食大耐性先輩の脅威を確かめる為の犠牲にな』

『勝手に殺すなし!?』

『でも、腐食攻撃まで効かないとなるとどうするよ?』

『……仕方ない。全員覚悟を決めろ! 死滅の邪眼一斉掃射で行く! 大丈夫! 痛覚無効があるから怖くない!』

『おお! あれやるんか!』

『よっしゃー!』

『やったるでー!』

『その意気やよし!』

『では念の為に半分くらい目を残して、各自四つの目で死滅の邪眼発動!』

『4×9=36個の死滅の邪眼を食らえーい!』

『やったか!?』

『ピンピンしとるがな!?』

『お前らがさっきからフラグ立てるからやぞ!』

『いやいや、これはマジで洒落にならんぞ! あれ食らってHP七割以上残ってるとかなんやねん!?』

『どんだけ硬いのかと……』

『しかも腐食大耐性進化して腐食無効になっちゃったから、もう死滅の邪眼も効かんぞ』

『聖光耐性の時と言い、戦いの中で成長するとかお前は主人公か!?』

『熱血相撲漫画の主人公か!?』

『だから言ってる場合じゃねぇ!』

『どうする? 死滅の邪眼以上の攻撃って言えばあれしかないけど……』

『深淵魔法か』

『いやいやいや! あれはダメでしょ! 魂ぶっ壊して転生もできなくするような魔法やぞ!』

『しかも、魂ぶっ壊したら経験値も入って来なくなるから、なんの為に戦ってるのかわかんなくなるよね』

『いや、こんな時こそ冷静に考えよう』

『どういう事だ一号!?』

『士道くんは闇耐性の最上位スキルである暗黒無効を持ってる上に、魔法阻害効果のある神龍力と龍結界まで使ってる。これだけガッチガチなら深淵魔法でも耐えるんじゃね?』

『まあ、確かに。ダメージ七割くらいはカットされそうではあるけど』

『でしょ。トドメに使うんじゃなくて、あくまでも弱らせる為に使うんなら、深淵魔法で魂をぶっ壊す心配もない!』

『ああ、火龍レンドの時みたいな使い方か!』

『よし、それで行こう。もし失敗しちゃってもエネルギーの足しにはなるしね』

『縁起でもねぇわ』

『とにかく! 四号、五号、六号、深淵魔法発動だ! 他は全力で三人を護衛!』

『ラジャー』

『イエスマム』

『ねぇ、なんか変態爺が号泣しながら士道くんに攻撃し始めたんだけど……』

『放っておけ。全力で放っておけ。見ないふりしろ』

『イエスマム』

『よっしゃ、魔法完成!』

『食らえオラァ!』

『死ねぇえええ!』

『いや、殺しちゃダメなんだっての』

『はい。普通に耐えられました』

『狙い通りではあるけど、やっぱクッソ硬いわー』

『しかーし、これはチャンス! 総攻撃じゃー! ここで仕留めるぞー!』

『おっしゃー!』

『これで終わりじゃー!』

『ん? なんか士道くんの口の中光ってね?』

『ブレス?』

『そんな苦し紛れの攻撃が私らに効く訳……って、ヤバッ!?』

『狙いは私らじゃなくて蜘蛛軍団か!?』

『あああ!? 精魂込めて育て上げた蜘蛛軍団が一気に減ったーーー!』

『許さん!』

『ってか、守り担当まで攻撃参加すんなし!』

『ごめん! 総攻撃って言うからつい!』

『あれ? 士道くんなんか回復してね?』

『え? あ、今のでレベル上がっとる!』

『しまった!? 私と同じ転生者って事は……』

『ギャー!? レベルアップ回復来ちゃったー!?』

『転生者相手にするの初めてだから、完全に失念してたー!』

『しかも10もレベル上がっちゃったから、あれだけのダメージでも全快やぞ!』

『蜘蛛軍団のスキルとか鍛えすぎたのが仇になった!』

『スキルの多い奴倒すと経験値効率いいからなー……』

『で、どうするよ?』

『どうするもこうするもなくね?』

『だよね』

『同感』

『それしかないわ』

『『『『『『『『逃げるんだよー!』』』』』』』』』

 

 

 

 

『ハァ、何とか全員逃げて来れたわー』

『やっぱ、空間魔法と次元魔法のチートっぷりはヤバいね』

『それより士道くんどうする? 足手まといは避難させたし、私らだけでリベンジしに行く?』

『いやいや、やめとこうよ。あれ倒すのめっちゃ手間だよ?』

『だね。深淵魔法も見せちゃったから、次からはもっと死に物狂いで潰しに来るだろうし』

『向こうのレベルも上がっちゃったから、難易度更に高くなってるしね』

『一応、私ら不死のスキル持ってるし、ゾンビアタックすれば普通に倒せるだろうけど……』

『あれ削り切ろうと思ったら、何週間ぶっ続けで戦い続けなきゃならんのやら』

『本気で生存戦略取られたら、一ヶ月は掛かるんじゃね?』

『嫌だ! めんどくさい!』

『私は怠惰の支配者やぞ! もっと楽に勝てるイージーな相手を所望する!』

『まあ、現実的に考えて、無理してあれに挑むメリットないよね。蜘蛛軍団連れて行けないから配下のレベル上げもできないし』

『せやね。今の主目的はあくまでも配下達の育成。あれに挑むくらいなら、その時間でもっと弱い奴大量に倒した方が効率いいわ』

『じゃあ、次の獲物はどうする?』

『ふっふっふ。実はさっき地龍どもと戦う前に万里眼で見つけちゃったのだよ。地竜の巣みたいな所をな! しかも、そこにはなんと昔食い損ねた卵があった!』

『なん、だと……!?』

『次の獲物は決まった!』

『ヒャッハー卵焼きじゃー!』

『この為に火魔法のスキル取ったようなものだぜ!』

『行くぞ野郎ども! 卵料理が私を呼んでいる!』

『『『『『『『おう!』』』』』』』

 

 

 その後、地竜の卵を狩りに行った先で管理者ギュリエディストディエスと遭遇。

 これ以上配下である竜や龍を狩るなら私への敵対行動と見なすぞと脅され、だったらそろそろ計画を実行に移してやると意気込んで人族の街を襲った結果、同じくギュリエディストディエスに脅されて駆けつけてきた本体によって御用となる事を、この蜘蛛達はまだ知らない。

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