オーク力士ですが、なにか?   作:カゲムチャ(虎馬チキン)

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6 豚VS蜘蛛

 蜘蛛がその巨体を凄まじい速度で動かし、突撃してくる。

 俺は立ち上がると同時に、両腕でその頭を下からかち上げた。

 蜘蛛の頭部にダメージを与えつつ、全身で踏ん張って蜘蛛の突進を受け止める。

 重い!

 強い!

 だが、

 

「ブォオオオ!!!」

 

 俺は思いっきり体重をかけ、踏ん張る足に気合いと力を込め、足の裏が地面を抉って後退させられたものの、何とか蜘蛛のぶちかましを耐える事に成功した。

 そのまま蜘蛛の頭を右肘で挟み、横にぶん投げる。

 首投げ!

 

 首を引き千切るつもりで放った技。

 だが、この程度で終わる程、蜘蛛は甘くなかった。

 強靭な耐久力で俺の投げを耐えつつ、前足二本に付いた爪を使って俺の体を引き裂こうとしてくる。

 片方は左腕の肘で挟んで止めたが、もう片方は手が足りずに、俺の背中を盛大に抉る。

 凄まじい痛みが背中に走った。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『苦痛耐性LV2』が『苦痛耐性LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『鉄壁LV1』が『鉄壁LV2』になりました》

 

 上がったスキルの力も借りて痛みを堪え、両肘で掴んでいた蜘蛛の頭と足を解放。

 空いた腕を使い、まずは左手で全力の張り手を蜘蛛の頭に叩き込んだ。

 蜘蛛の巨体が後ろによろめき、それ以上のダメージが頭に入っている。

 好機!

 

 左手を引き、続けて右手での突っ張りを繰り出す。

 そうしたら今度は右手を引き、左手での突っ張り。

 右、左、右、左。

 絶え間なく連続で繰り出される張り手の嵐。

 その全てで頭を狙う。

 乱突き!

 

 それを食らって徐々に蜘蛛の頭が潰れていく。

 八つの目も半分近くが潰れ、そこに至って捨て身になったのか、蜘蛛は右前足を大きく振り上げ、防御を捨てて攻撃態勢に入った。

 それを見て、俺は張り手を中断して蜘蛛の懐に入る。

 間合いを詰める事で前足の攻撃を躱し、逆にその足を取って体を反転。

 前足を支点に、蜘蛛の巨体を思いっきりぶん投げる。

 背負い投げ!

 

 俺の力と自重に耐えきれなかったのか、ぶん投げられて背中を地面につけると同時に、掴んでいた蜘蛛の足が千切れた。

 痛みに悶える蜘蛛。

 この隙は逃さない。

 俺は蛙を相手にした時と同じく、衝撃の逃げ場のない地面についた蜘蛛の頭を、張り手で盛大に潰した。

 

《経験値が一定に達しました。個体、オークがLV2からLV3になりました》

 

 下位の下位種とはいえ、乗り越えてやったぞトラウマ。

 

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『矜持LV1』が『矜持LV2』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、オークがLV3からLV4になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『HP自動回復LV2』が『HP自動回復LV3』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました……》

 

 むむ。

 滅茶苦茶レベル上がるな。

 今の蜘蛛、レベル的にはかなりの格上だったという事か。

 パワーは互角くらいだったと思うが、経験値獲得のシステムはステータス差じゃなくレベル差で判定されるのかもしれないな。

 

《経験値が一定に達しました。個体、オークがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『視覚領域拡張LV1』が『視覚領域拡張LV2』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《条件を満たしました。個体、オークがハイオークに進化可能です》

 

 最終的にレベルは10まで上がり、しかも何か変なアナウンスが聞こえてきた。

 進化?

 そういうシステムもあるのか。

 これはさすがにやらない手はない。

 どう考えても進化して弱くなるという事はない筈だ。

 鑑定みたいな事にはならないと信じている!

 という訳で、進化実行!

 

《個体オークがハイオークに進化します》

 

 そのアナウンスが聞こえてきた瞬間、俺の意識はプツッと途切れた。

 

《進化が完了しました》

《種族ハイオークになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『HP自動回復LV3』が『HP自動回復LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『鉄壁LV3』が『鉄壁LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『苦痛耐性LV4』が『苦痛耐性LV5』になりました》

《進化によりスキル『過食LV1』を獲得しました》

《スキルポイントを入手しました》




『ハイオーク LV1 名前なし(士道(しどう)力也(りきや)
 ステータス
 HP:2670/2670(緑)
 MP:1/100(青)
 SP:780/780(黄)
   :1/850(赤)+0
 平均攻撃能力:2660
 平均防御能力:2700
 平均魔法能力:100
 平均抵抗能力:2560
 平均速度能力:300
 スキル
 「HP自動回復LV4」「鉄壁LV4」「集中LV5」「鑑定LV2」「気配感知LV9」「危険感知LV9」「隠密LV9」「無音LV8」「無臭LV8」「矜持LV2」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV2」「過食LV1」「状態異常耐性LV5」「酸耐性LV4」「腐食耐性LV1」「恐怖耐性LV3」「苦痛耐性LV5」「力士LV10」「n%I=W」
 スキルポイント:60180
 称号
 「悪食」』
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