一般隊士なのに何故か隊長さんたちと話しかけられる事が多いのは何故だろうか? 作:主義
僕は極一般的な死神で得意とするものがあるわけでもなければ目立つような事も勿論ない。強敵と当たってしまったら真っ先に死んでしまうかもしれない。そんな事を思いながらも僕は千年という長い期間の間、生きている。
最近は雑務に追われているのであまり休暇が取れていない。休暇を取ってもやる事がないから別に休暇が欲しいというわけではない。僕が勤めている四番隊は治療部門。怪我人の治療、回復が主な仕事。この仕事はやりがいも感じられるし、自分の適性にあっている仕事だと思う。
そんな事を考えながら廊下を歩いていると
「おい」
「はい………あ、砕蜂様、こちらにお越しいただいたと言うと事は何かお怪我をされたのでしょうか?」
四番隊に来る人は怪我をした人。そうでもなければこんなところに態態、足を運ぶことはあり得ないと思う。でも、砕蜂様ほどの隊長さんが怪我をしたのだろうか。見た感じ怪我を負っている感じではないけど。
「いや、そうではない」
「では、どのような御用でこちらにお越しいただいたのでしょうか?」
隊長さんたちはそれなりに忙しいため何かの用が無ければこんなところに来る事はないとは思うんですが。
「…様子を見に来たのだ」
あ、そう言えば、一週間ほど前にある任務で二番隊に属している者が負傷して四番隊に運ばれてきた。その人の様子を隊長として身に来たのであろう。
「では、ご案内いたします」
「いや……そうではなくてだな」
様子を見に来たとなればその事だと思っていたけど違ったということだろうか。でも、それ以外に様子を見に来るものなんてないと思いますけど。
「一週間前に負傷した者の様子を見に来たわけではないのですか?」
「違う」
砕蜂様はきっぱりと否定した。迷うことも一切なく否定。では、なぜここに足を運ばれたのであろうか。
「では、どなたの様子を見に来たのでしょうか?」
「お前のだ」
「……」
「お前の様子を見に来たのだ」
砕蜂様は僕の方を指さしながら言った。
「僕ですか?」
「ああ、お前のだ。お前の様子を見るために態態、時間を割いてここに来たんだ。そうでもなければここに来たりはしない」
そんな事言われても困る。僕の様子を見に来てもらっても何もないのだから。それに僕は砕蜂様とお話をするのは初めてなのだ。知り合いでもなければ砕蜂様の事をあまり詳しく知らない。
「恐れながら僕は砕蜂様に目を付けられるような事をした覚えはないのですが」
「目を付けると言う言い方はあまり宜しくない。私は決してお前を取って食おうと考えているわけではないのだからな。私は只、お前の噂を聞いて来ただけだ」
「噂……ですか?」
僕の知らないところで変な噂が流れているのだろうか。
「ああ、噂と言っても隊長たちの間で少し話題になっているだけだから心配するな。決して変な噂が流れているわけではない」
いや、隊長さんたちの間で話題になるようなことをした覚えはないんですが。目立つ事をせずになるべく迅速に仕事を今までしてきたつもりだ。
「心配するなと言われましても……」
「まあ、確かにお前が話題になっている理由が何となくだが分かった気がする」
何が分かったのだろうか…?今のところ只、普通に話しているだけなんだけど。
「それでは私はこれで失礼させてもらう」
そういうと砕蜂様は帰っていった。
「僕の噂とは一体なんなんだろうか……」