一般隊士なのに何故か隊長さんたちと話しかけられる事が多いのは何故だろうか? 作:主義
最近、なんか妙な視線を感じる事が多い。今までもそういう事があったけど最近は今まで以上に感じる。その最近とは具体的には砕蜂様と会話を交わしてから。まあ、この妙な視線とは関係がないとは思いますが。
その視線に晒されながらもいつもの業務をこなしていく日々を過ごした。
今日は四番隊隊長である卯ノ花烈様から呼ばれたために休暇であるが隊舎に来ていた。休暇の日に呼ばれるなんて今まで一度もなかった。でも、僕は現実問題として呼ばれたということは何か大きな事でも行ったのだろうか。一般隊士の僕ですら呼び出さなくちゃならないほどに。
だけどこの部屋には僕しかいない。という事は僕だけが呼び出されたと言う事なのだろうか。でも、僕だけが関係あるような話なんて存在しないと思うんですが。
そんな事を考えているとドアが開き、その先から二人の人物が姿を現した。その二人の人物とは四番隊隊長であり僕をこの場に呼び出した張本人である卯ノ花烈様、そしてもう一人は四番隊副隊長であり性格はおどおどしているような性格である虎徹勇音様。このお二人がお揃いで来るとは思いもしなかった。
「お待たせしてしまってすみませんね」
「いえいえ、僕のような者をお呼びになるとは一体なにがあったんですか?」
「……あなたが心配するような事は何も起こっていません。今日ここにあなたをお呼びしたのはあることをお願いしたいから来てもらったんです」
じゃあ、何かの緊急事態という話ではないらしい。
僕が出来る事なんて誰でも出来るような事だ。
「どのような御用でしょうか?」
「あなたには隊長補佐という役職に就いて欲しいと考えています」
「隊長補佐?」
「はい、あなたのために新しい役職を作りました」
「一つお聞きしても宜しいでしょうか?」
「どうぞ」
「新しい役職を作ったというのは良いのですが何故、僕なのでしょうか?」
副隊長以外に隊長補佐という役職を作ると言うのは決して悪いとは思わない。だけど何でそこでその役職を務めるのが僕なのだろうか。僕より凄い人なんて四番隊にはたくさんいるのに。
「あなたしかいないと思っていたからです。あなたは一般隊士ですが実力は私以上だと考えています。何故、隊長クラスの実力を保持しながらも一般隊士にいようとするのかは私には分かりませんがあなたにもそれなりの事情があるのでしょう。でも、私はあなたに隊長補佐として私の身近で働いて欲しいのです」
僕が卯ノ花烈様以上の実力を保持しているなんてあり得ないよ。一体誰がそんなデタラメな情報を流したのだろう。僕が卯ノ花烈様より強いわけがないのに。
「卯ノ花烈様は僕に関する情報で間違えている事があります。僕にそんな戦闘能力はありません」
「……確かにあなたには戦闘能力はないでしょう」
「そうでしょう」
「ですが、あなたには特殊な能力があるはずです」
「………」
「その事に関してはあなたが一番よく分かっているはずです」
「………」
まさか僕の事を卯ノ花様は調べたのだろうか。それとも僕の日常の生活を見てそれが分かったのだろうか。でも、その可能性は極めて少ないと思う。
「あなたの能力を知っているのは現一番隊隊長であり護廷十三隊の総隊長である山本総隊長だけだと思っているんではないんですか?」
「………そうです。僕の能力に関しては機密事項と自分で言ってしまうのもなんですが機密なんです。総隊長以外は誰にも知られていない秘密なはず」
「確かにそうです。総隊長以外は誰も知らないのは事実……あなたはそう思っていたのでしょ」
「はい」
「それは……不自然だからですよ」
「不自然ですか?」
「はい、普段は出来ないものが出来るようになる。簡単な例で言うとあなたと一緒に業務に当たっていた隊士が前と比べると圧倒的に良くなった。それが一回だけだったら運だよと答える人もいるかもしれないけど何度も何度もそれが続きました。そして私はその現象に揃って登場している人物を絞ると……一人だけでした。だから私は護廷十三隊隊長が全員集まった時にこの事について報告をしました。すると山本総隊長が何か知っているような感じだとご説明をお願いしたら教えてくださいました。あなたについて」
山本元柳斎重國様は口がお軽すぎるのではないのだろうか。それとも卯ノ花様によほど凄い問い詰められ方をされたのかな。
「卯ノ花様は僕の能力を活かしたいというところですか?」
「そうですね。あなたの能力は私……いや、護廷十三隊に属する全ての者に影響を与える事が出来ると思います。そして限りなく必要な力です。その力を私たちのために使う気はありませんか?ここまで言ってなんですがあなたがどうしてもその能力を自らの意志で使いたくないと言うのなら私は強制をする気はありません」
この力を行使して護廷十三隊の人たちを救えということですか。
「…………良いですよ。別に力を貸すぐらいなら」
別に僕は嫌だから言わなかったわけじゃないしね。それにどうしても使うのが嫌だったら総隊長にも能力について伝えていないからね。
「そうですか。あなたの選択に感謝します」