ヒロアカ転生人格変貌   作:七瀬一五

9 / 20
MAXIMさん、7誌さん、七夜はるなさん、詞葉さん、のりひこaさん、誤字報告ありがとうございます

漫画を文章にすると描写する量が増えますね
随分と遅くなりました


個性把握テスト

「最下位除籍って…!」

「入学初日ですよ!?いや、初日じゃなくても理不尽すぎる!!」

 

 そう叫ぶ生徒たちの主張は間違っていない。

 

「…自然災害、大事故、身勝手な(ヴィラン)たち、いつどこで来るかわからない厄災。日本は理不尽にまみれている」

 

 それに答えるように相澤は滔々(とうとう)と語る。

 

「そういう理不尽(ピンチ)を、覆していくのがヒーローだ」

 

 そういえば、私も理不尽(オールマイト)に驚くほど呆気なくやられたな。戦闘時間は5分にも満たなかったが、あれは並みの(ヴィラン)にとっては絶望そのものだ。

 

「放課後マックで談笑したかったらお生憎(あいにく)。これから三年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける」 

 

 あの強さは、本人の努力と精神性ではあるが、この学校の教育も大きかったのだろう。

 

「“Plus Ulutra”さ。全力で乗り越えて来い」

 

 『更に向こうへ』、10年前の私は向こう側へは行けなかった。というか、今の実力でも全盛期のオールマイトを越えるのは無理だしな。最初から逃走を選んだとして、あの頃のオールマイトであれば必ず追い付く。

 

「(よく逃げれたよ。本当に…)」

 

 夜神は相澤の言葉を聞き、過去に叩きのめされた理不尽を具現化したようなヒーローを思い出していた。

 

「(洗礼というには重すぎる…。これが最高峰…やるしかない!)」

 

 飯田天哉(いいだてんや)は覚悟を決め直し、他の生徒たちも一様に殊更真剣な顔に変わっている。

 

「さて、デモンストレーションは終わり、こっからが本番だ」

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 最初の種目は50m走か。

 私は出席番号で言うと最後なため、20人分の体力測定を待つ必要があるな。

 

「飯田天哉、記録3秒04」

 

 だが、それは私とって都合がいい。

 

「爆豪勝己、記録3秒14」

「緑谷出久、記録3秒43」

 

 なぜならば、全員の記録を最後で越えるというのはカッコいいからだ。

 

「次、夜神刹那」

 

 スタートラインに立ち、個性を脚部のみ発動。

 黒く機械的な装甲が足を瞬時に覆い、スラスターが展開される。計測するのは、雄英自慢のバリエーション豊かなロボの一つだ。

 

「ヨーイ」

 

 スラスターが点火され、ジェット機のエンジンにも似た音が響く。

 

「ドン」 

 

 そして、音声が聞こえた瞬間に夜神は消えた。残像すら残さずに、彼女の姿はゴール地点の遥か先へと着地している。

 

「夜神刹那、記録0秒32」  

 

 出た記録に彼女はニヤリと嗤った。

 

「クク…人間の反応速度を越えた速さ!素晴らしい記録だ!そうは思わないか響香!」 

「あーすごいすごい。けど、風圧ひどいからやる時言ってね。地面とか台風が通ったみたいになってるし、ロボも吹き飛ばされて鉄屑になってるから」

 

 夜神によって乱れた髪を直しながら、耳朗響香は特に驚いた様子もなく彼女に応答した。周囲から見れば冷静とも言えるほどの言動であり、付き合いの長さが(うかが)える。

 

「善処はしよう」

「いや、それ絶対言わない奴じゃん」

 

 ちなみにヒーロー専門の学校、というか授業で個性を使う事が多い教育機関では基本的に計測はロボが行っている。

 

 何故かというと、教師が生徒の個性によって怪我をする事が多かったからである。死人が出た事例は確認されていないが、時間の問題ということでロボの配備が進んだのであった。

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 次の種目は握力測定であった。

 自分の番が来たので測定器を持ってみたが思っていたよりも軽く、少し疑問が浮かんだ。  

 

「(これ何kgまで耐えられるんだ?)」

 

 夜神は握力測定器を持ち、個性を発動した手でぐっと力を入れる。亀裂が入り、エラーの表示が出始めた。が、それを無視して更に測定器を握る。

 

「夜神刹那、記録測定不能」

 

 結果、当然のように測定器は壊れた。

 

「(目盛りの表示は最後に9999kgと示していたな)」

 

 頑丈だが軽量。それでいて機能は壊れる寸前まで生きていた。雄英の備品ということは恐らく高いのであろうな。

 

「さすがに寄付ぐらいするか…」

 

 なお、一般的な握力測定器の値段は約二万円ほどであるが、雄英の物はその10倍以上。滅多に壊れることはないが、オールマイトとエンデヴァーは学生時代に壊したことがあるらしい。

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 立ち幅跳び。ただ跳ぶだけの競技とは言うが、私の場合は少し意味合いが変わる。

 

「響香、私は跳ぶ。いや、飛ぶと言うべきかな。まぁ、どちらにせよ彼方に私は行く。ちょっと衝撃が来るかもだが、問題はないだろう」

「静かに飛ぶとかできないの?」

 

 できるかできないかで言えば、できる。

 だが、人目を気にしているわけでもないし、皆に今日という日を私色で染めるには派手に飛んだ方がいいはずだ。

 

「派手じゃないから好かん」

「静かだとカッコいいよ」

「それはそう。しかし、軍事パレードなどでは民衆に軍隊の姿を焼き付けるために仰々(ぎょうぎょう)しく、行進しているだろう?」

 

 軍事パレード。

 日本では観兵式(かんぺいしき)とも言う国内外への示威目的で行われているイベントだ。

 

「軍事パレード…?」

 

 だが、この世界のほとんどの国家にはそんな事をやる余裕はない。

 

「あー…合衆国で年に一度やってるデカいイベントのことだ」

「へぇ、軍事パレードって言うんだあれ」

 

 個性社会において、軍隊とは他国に見せる物ではない。自国のまだ見ぬ(ヴィラン)に対しての牽制と畏怖を目的とする国家による最終的暴力装置だ。

 

「(まぁ、この世界では合衆国くらいしかキチンとした軍隊は持ってないがね)」

 

 既存の社会常識は壊され、ヒーローという個の存在がなければ再建される事はなかったであろう現代。そんな世において、軍隊という集団の力は意味がない。

 減少するのは当然のことだが、軍という存在が好きな私にとっては悲しい事実である。

 

「統一された集団行動というのは圧巻だ。前に用事がある時に現地で見たが、この混沌した世界において美しいとさえ感じたよ。訓練された兵士!整備された兵器!とても欲しい!半分くらいでいいから手元で運用してみたいなぁ!」

「あんた兵器とか武器とかの話になると、いつもの三倍くらい饒舌になるね…」

「好きだからね」

「はいはい。わかったから静かに飛んでね。刹那は別に軍隊じゃないでしょ?」

「まぁ、そうだが…」

 

 軍隊ぐらいはそこら辺の死体から作れるし、一応は第三帝国の部隊名を名乗っていたんだがね。いやでも、この肉体は10年前に()()()()()()()()()

 軍隊は30%程度の損耗率で全滅だ。ということは、私を軍隊だと考えると50%も失っている。うん、間違いなく全滅判定であるな。

 

「次、夜神刹那」

「呼ばれたよ刹那」

「あぁ、ありがとう響香。それと、静かに飛ぶことにする」

「…この短時間でなんかあった?」

 

 響香の疑問はもっともだが、人は成長するものだ。私はただ自分を見つめ直しただけである。

 

「人生とは何かを考え直しただけさ」

 

 カッコよく言ってるが、そもそも夜神は軍隊ではない。ついでに言うと、見つめ直すほどの人生も生きていないのだ。

 

「相澤先生、生きるということは軍隊に似ていると思いませんか?」

「知らん。早く跳べ」

 

 担任に軽くあしらわれ、夜神はスタートの白線に立った。

 

機械励起(きかいれいき)

 

 声に合わせ、全身を覆ってゆく装甲。

 別に個性を発動する時に声を出す必要はないが、夜神はカッコいいので毎回言っている。

 

「相澤先生、何分ほどで帰ってくればよいですか?」

「敷地を越えたら戻ってこい」

「了解」

 

 彼女は了承と同時に空高く跳躍した。

 

「両翼展開」

 

 そして、金属でできた翼を広げる。入試時よりも大きく、薄く、軽い素材でできた滑空用の翼だ。

 

「うむ。問題ないな」

 

 長時間飛ぶ必要がないので、周囲に音を響かせない滑空という手段を夜神は選んだ。ぶっつけ本番だが、問題は特に見られない。

 

 強いて言うのであれば、派手に飛ぶより目立っていることぐらいである。彼女の肉体のほとんどは金属で構成されており、かなり重い。そのため、滑空と言えどかなりの大きさの翼になっている。

 

「だが、見栄えが良くない」

 

 夜神が構築した翼は片方だけでも20m、両翼合わせて40mある。下手な小型飛行機サイズほどであり、翼が大きすぎて彼女の姿は見えず、ブーメランのような物体が空を飛んでいるようにしか見えない。

 つまり、かっこよくないのだ。

 

「(今度作る時はナイトホークみたいな翼にしよう)」

 

 一分以上かけて雄英の敷地から出ると、夜神は両翼を解除した。翼は銀色の粒子となって霧散し、彼女は重力にしたがって落ちて行く。

 

「(帰りは…入試時のでいいか)」

 

 解除する必要は特になかったが、速さもカッコよさもない翼をいつまでも生やしているのは彼女の信念に反するのだ。

 

「やはり、こちらの方が良い」

 

 新たに作り出された翼は、静かに飛ぶなどと言うということをどこかに投げ捨てていた。

 空中に止まっているだけで金属同士が擦れ、機構が軋み、恐ろしいほどの不協和音を奏でている。羽ばたく音は獣の唸り声にも似ており、低く空に反響していた。

 

「堕天使のようでカッコいいなぁ!」

 

 そう叫びながら校庭に戻る様子は、明らかに頭のおかしい人間だった。ものの数秒で雄英の校舎上空に着くと、能力を解除して頭から自由落下。

 地面に激突する前にくるりと一回転し、姿勢を整え、直立したような状態で落下した。

 

「まぁ…途中で飽きるだろうとは思ってたけど、一分ももたなかったのは予想外だったかな」

 

 騒がしく落ちてきた夜神を見ながら、響香はそう呟いた。こちらにスタスタと歩いてくる彼女は、興味のない物には秒で飽きる。

 

「響香、私はどうやら速い方が好きらしい」

「知ってるよ。刹那だからね」

「名は体を表すと言うだろう。私を象徴しているような感じで実に良いとは思わんかね?」

 

 そして、自身の全てがカッコいいと思っている。

 その自己肯定感の高さは正直うらやましい。

 

「夜神刹那、記録5.8km。しかし、飛行能力を有しているため記録は無限とする」

「また無限を出してしまったか。素晴らしいな私は!褒めてもいいんだぞ響香!」

 

 …まぁ、刹那はちょっと自己肯定感が高すぎて参考するべきじゃないと思うけどね。

 

「はいはい。すごいすごい」

 

 それでも、一緒にいるのは楽しい。

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 機械の肉体。

 その身体は、ありとあらゆることを人間以上に安定して出力することができる。だが、そんな肉体を持つ私でも苦手な種目が存在した。

 

「……死にたい」

 

 反復横跳びをし終わった夜神は、体育座りの状態でうなだれていた。

 

「そんなに落ち込むなよ刹那。一個くらいボロボロでも、他が満点なんだし大丈夫だって」

「そういうことではないんだよ響香!私の記録が一回という残酷な事実は変わらないのだから!」

「うん…まぁ…あれは私も驚いたよ」

 

 夜神は別に手を抜いたわけではない。むしろ、全力を出しすぎて失敗してしまったのだ。体力測定は一つの競技を二度行い、より良い方が記録となる。

 

「一度目は0回、二度目は1回。酷い結果過ぎて三度ほど死にたくなる」

「中学と時よりも下になるとは思わなかったね」

「ぐっ…響香の言葉が刺さる…」

 

 こんな記録になるとは屈辱だ。私は目立ちたいが、悪目立ちしたいわけではないというとに!

 

「次、耳郎響香」

「あ、呼ばれたから行ってくる。戻ってくるまでに立ち直っててね」

「善処するよ。響香も私の記録を越えるぐらい頑張ってくれ」

「いや、個性使っても無限は無理だよ」

 

 ボール投げを計測しに行った響香を見送っていると、誰かがこちらに近づいてきた。

 

「夜神刹那さん」

 

 顔を上げると、黒髪の発育豊かな女子生徒が立っていた。両手には私が反復横跳びで千切れた両足を持っており、それを届けに来てくれたことがうかがえる。

 

「ん?私に何か用かい八百万百(やおよろずもも)さん」

「あの、先ほどの競技であなたの身体から取れた足なのですが、先生に聞いたところ届けた方が良いとのことでしたので」

 

 差し出される私の両足。

 放っておいても良いというのに律儀な少女である。

 

「あぁ、消すのを忘れていた」

 

 その言葉と共に、夜神の千切れた足は塵となって消えた。

 

「…便利な個性ですわね」

「『創造』の個性を持つ者が言うと皮肉にしか聞こえんぞ」

「あっ、別にそんなつもりはなかったのです。気分を害してしまったのなら申し訳ありません」

「いや、言ってみただけだから謝る必要はない。便利な個性というのも事実ではあるからな!」

 

 テンション高めに答える夜神。この発言は本心ではあるが、八百万百という少女に謝るという選択をさせてしまったことを有耶無耶にするという意図もあった。

 

「は、はぁ…」

 

 その目論見は成功したのか、彼女は困惑したような表情を浮かべている。謝ったという事実は八百万の記憶の奥に消えただろう。

 

「おっと、そういえば私と君は挨拶をしたことがなかったね。自己紹介は…教室でやったからいいか。刹那と呼んでくれて良いぞ」

「あっ、わたくしは八百万百と申しますわ。よろしくお願いします刹那さん」

 

 礼儀正しい少女だ。私の足はすぐに生えたのだから、ゴミ箱にでも捨てれば良いものを持ってきてくれたからね。

 

「よろしく、八百万。突然だが一つ聞きたいことがある」

「はい、なんでしょうか」

「私の反復横跳びを見てどう思ったかな?」

「………」

 

 笑顔のまま固まってしまったな。

 まぁ、しょうがない。私が言うのもなんだが、あれは反復横跳びとは言える物ではなかった。

 

「率直に言ってもらって構わないよ。私とてあれが大失敗したことはわかっている」 

「…後悔なさらないですか?」

「もちろん」

「わかりましたわ。…あなたが二回とも横に跳んでいった光景を見て、わたくしは非常に驚いたと共に何故こんな失敗をしたのかと疑問に思いました。今までの競技では自身の個性を完璧に使いこなしているようにも見え、プロの方々とも遜色がないと感じるほどでした。けれど、刹那さんの反復横跳びは個性初心者のような動きで先ほどとは別の人間かと見間違えるほどにお粗末なものでした。…以上がわたくしの思ったことです。何か失礼なことを言っていないでしょうか?」

「………いや、問題ない。感想ありがとう」

 

 ふぅ、思ったより精神的ダメージが大きいな!

 優秀な生徒であることはゲンサクの情報で知っていたが、これが推薦入学者の力というわけか。ここまで細かく分析された私の無様な話を聞くのはかなり心にクるな。

 

「本当ですか?先ほどよりも顔から生気が抜け落ちているようにも見えるのですが…」

「大丈夫。ただ、八百万の観察が的を得ていたから驚いただけだ」 

 

 そう、八百万の言う通り反復横跳びで個性を使用したのは初めてのことであった。

 他の競技も個性を使っての事は初めてのことだったが、いつもやっていることの延長にあったため、容易に好成績を取ることができた。

 

「と言いますと」

「私は自分の個性の致命的な弱点を忘れていたのさ」

 

 しかし、反復横跳びだけは別であった。

 普通の人間であれば骨と骨の間にクッションのような構造があり、自身の身体にかかる衝撃をある程度緩和してくれる。だが、私はその機構を搭載し忘れていた。

 

「機械である私の肉体は、人間の倍以上の負荷に耐えることができる」

 

 いや、忘れていたというのは正確ではないな。

 正しくは、そのクッションまで骨と同じ金属に変えていたという点だ。過去の私は、傷ついても再生能力でなんとかできるので特に改善などは考えていなかったのである。

 

「が、私の身体は頑強過ぎるが故に骨が折れるほどの衝撃が来た場合は、その箇所が粉々に砕け散る」

 

 10年前の夜神は肉体の構造を変化させ、骨と肉によるグロテスクな戦い方をしていた。だが、それを今の身体でやるわけにもいかない。故に、まるっきり方向性の違う個性として登録していた。当然ながら能力の詳細も変形型ではなく、異形型として記載されている。

 

「(本来の個性を使えれば、反復横跳びで百は越えただろうな。まぁ、しょうがない)」

 

 そのため、夜神の身体が損傷するとまず鋼の骨ができ、それを覆うチューブ型の合金によって包まれ、最後に肌を再生するという工程を踏まなければならない。本来ならば一秒ほどで再生するところが、6秒もかかってしまうのだ。

 

「なるほど。確かに反復横跳びのような下半身の関節部分に強い負荷が一瞬だけかかる動作は、日常で個性を使ったとしてもほとんどないですわね」

「理解が早いな。正直言ってあの状況で私はかなり動揺した」

 

 何しろ、気がついたら元の位置から三百メートルほどふっ飛んでいたからな。一度目は、私もミスぐらいするししょうがないと考えていた。

 そして、二回目のために殊更両足の強度を高め、折れないことを確信して何食わぬ顔でスタート位置へ戻った。クラスメイトが唖然とした顔でこちらを見ていた気がするが、気にせず行動。

 

「そこからは見ての通り、一回目とは反対方向に四百メートルほどふっ飛んで競技は終了した」

「そういう理由だったのですか…」

 

 ついでに、クラスメイトからの視線が謎の生き物を見るような目になっていた。響香が私に気を使うなんて初めての経験だったぞ。

 

「(まぁ、謎生物なのは間違いないがね)」

「あの、でしたらお手伝いいたしましょうか?」

「お手伝い?」

「はい。自分で言うのもなんですが、わたくしは知識には自信がありますわ。なので、夜神さんの身体に適した金属をお教えできるかもしれません」

「ふむ…」

 

 自慢ではないが、私の頭脳は実に平均的である。学習速度もそこまで高いわけではなく、優秀よりちょい下ぐらいだ。知り合いに頭の良い奴はいるが、あいつには頼みづらい。

 

「ならばよろしく頼む。私の肉体をより完璧にするための協力はとてもありがたいからな!」

 

 そう言うと、八百万は花の咲いたような良い笑顔を見せてくれた。内心、私が断ると不安に思っていたようだな。

 

「ではまず、夜神さんの骨は何の金属でできていますか?」

「それはだな…」

 

 そんなわけで、次の競技が始まるまで私は八百万と楽しく話していた。途中から響香も話に加わり、中々に楽しい時間を過ごすことができた。




『夜神の中学での体力測定記録』
50m走・12秒89
握力・右4kg左4kg
立ち幅跳び・82cm
反復横跳び・16回
ボール投げ・10m
持久走(1000m)・11分47秒28

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。