Muvluv 生命の源の申し子   作:ユニコーン

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お待たせいたしました!

今回は戦術機の強化案です!

それでは、どうぞ!


第十話

―――横浜基地地下19階執務室―――

 

 

夕呼side

 

 

 

 

 これは一体どういうことなのかしら?

 あいつらに戦術機を見せてまだ一日しか経っていないにも関わらず、今朝ピアティフが黒崎から渡された戦術機の強化(・・)資料を見て愕然とした。

 30枚の束が6つ、二組用意されていたのだ。

 何故二組なのかは分からないけど、機体の解体をまだしていないのにまさかこんなに案と設計図が出されるとは思わなかったわ。

 といっても、機体を外部から見ただけで正確に案が出来るかと鼻で笑い、適当に見ていこうと捲って行けば見ざるおえない内容ばかり…ここに書かれているので先ず目に止まったのは各関節可動部分とマニピュレーターの資料(・・)

 各関節部が今までよりも少しだけ複雑になる様な設計が描かれているが、そこに黒崎が描いた小型モーターを入れることによって今までの戦術機の動きを1.7%向上させる案だ。

 そしてマニピュレーターの指の関節一つ一つに今まで肘に使っていたモーターをそのまま小型に改造して設置し、マニピュレーターの全箇所を装甲に取り替える事で近接戦闘の際の握力が3.3%強くなる。

 懸念される長刀や突撃砲を握ってスリップだが、長刀や突撃砲のグリップ自体が滑りにくい設計であるのと掌のカバーが破れて内部が露呈し異常を来たす危険を回避出来る他、その方が整備しやすいとのこと。

 これらを総合して5%…たかが5%しか上がらないのかと上層部は一蹴りする光景が目に浮かぶが、この5%は今までの戦闘をより有利にする数値だあることに間違いない。

 ましてや対BETA戦に近接戦闘を主とする日本には腕と機動の強化は待ち望んでいた案でもある。

 今配備されている撃震は重装甲で鈍足なだけの機体と評価されてしまっているが、これらを導入すれば地上でのスピードは今の吹雪に追いつく値になる。

 また、吹雪と不知火に導入すれば腕力不足というレッテルが数枚剥がれ、極度の負荷軽減機能のマニピュレーターの自動放棄の時間を延長出来る。

 

 

「オマケにこのモーター…使われてる部品はスクラップの機体の再利用? それに使う機械の設計図? どれだけ想像力と柔軟性があるのよ」

 

 

 設計図と説明書の次の紙には廃材を再利用する際に必要な機械と器具の設計図が描かれていた。

 壊れて使い物にならなくなった機体は、装甲は溶かして再構築してモーター、関節部分に再加工。

 武装面では頭部に簡単な機関銃を内蔵して副武装に、装甲を機体に覆う際に生じる無駄なスペースに短刀を。

 撃震ならば太ももの横に内蔵、吹雪は肩、不知火は両脇…成る程、生身で戦っていた人間ならこそ思う収納場ね。

 撃震と不知火は特にそう、人間ならばとっさに武器を携帯している箇所だわ。

 そして三機に使われているサイドアームもまた補強し、いざとなったらサイドアームでナイフを扱える様にするとのこと…

 それて改良案に書かれているこの案…戦術機に使われるバッテリーのコンパクト化。

 この設計通りに造れば、サイズと重量が4/5で搭載できる上にバッテリー量が従来のままという。

 長い目で見ると、従来の製作費用が4/5となり、例え関節部分に費用が掛かったとしても±0。

 廃材を利用しているのでコスト削減で廃棄物のスペースが広くなる。

 まさに一石二鳥。

 製造に必要な機械と器具の知識はあいつらの世界の物としても、よくもまぁあの短時間と設計図を見ただけでここまでの案が思いつくわね。

 昨日だけでここまでなんだから、まだまだ出てきそうな感じがするわ。

 

 

「副司令…これはもしかすれと、革命的な案なのでは?」

 

「実現出来るかどうかはわからないけど、ホント…ここまであたし達をコケにする程の技術を持ってるなんてね」

 

 

 これだけではなく武装もチラホラと含まれている…XFJ計画でやっとのことで開発途中の不知火・弐型の苦労が霞んで見えてくるわね。

 これらだけでもトライアルでは地味ではあるが高評価になるわ。

 

 

「ピアティフ、予備のハンガーとそこに置いてある機体と武装と機材は全部(・・)黒崎に譲歩して。あと、技術者はヴァルキリーズの整備士上位7名を派遣して頂戴」

 

「ッ!? よろしいのですか!? そんなことをしてしまったら、ヴァルキリーズの整備が―――ッ」

 

「こっちで新しく派遣して頂戴。今は黒崎のこの設計がどれだけ生かされるかが重要よ」

 

 

 白銀があたしに『11月11日の明朝に新潟にBETAが進行してくる』って言っていたから今更大掛かりな整備は無いし、簡単な整備なら本人達も出来る。

 あの男の事だからここに書かれている案の製作に着手して11月11日までには幾つか完成するだろうし、プログラミングが必要なら社がいる…最悪、あたしが手を貸せばいいだけのこと。

 それに、この強化案をヴァルキリーズに導入すればBETAの捕獲が楽になる。

 ここまであたしが余裕を持って思考できるのは、あたしがずっと頭を抱えていた00ユニットを造るのに必要な数式を昨日の夜遅くに白銀が持ってきたことで解決したわ。

 

 

 

【その際、夕呼は武に原作通りキスの嵐をプレゼントした事をココに語る…】

 

 

 

 しかし『ODLの浄化の時に00ユニットが有する情報がBETAに流れている』と聞いた時には時が止まった様に感じたわ。

 あたし達人類の切り札がまさかBETAに情報を流して逆にBETAが有利になるなんて、誰が想像できるっていうの?

 その解決策はあたしがするしかないと白銀は言っていた。

 前の世界のあたしでは時間がなくて出来なかった事…今の多少なりとも時間が出来た時に策を練って欲しいと持ってきたわけね。

 上等じゃない、この世界のあたしが成し遂げてみせると言って数式を手にして端末に噛り付いてそのまま徹夜で策を練っている時に、ピアティフがやってきてこの案の山を見たって訳…

 

 

「それで、あいつらは今何してるの?」

 

 

<プシューッ>

 

 

「今日は207分隊の訓練に参加すると言ってました」

 

 

 丁度隣の研究室の扉が開き、中から出てきた社があたしの質問に答えた。

 

 

「何であんたが知ってるのかしら?」

 

「昨日、タケルさんが言ってました…」

 

 

 ピアティフが目を見開いて固まっているわね…社がここまで話すのを今まで見たことが無いから仕方ないっちゃ仕方ないけど。

 

 

「(や、社少尉が自分から話しをしてる!? な、何で…いつもはボソボソとしか言わない子がどうして急にッ!?)」

 

「そう、ならあたし達も行ってみようかしらね~」

 

「あたし達っ!? 副司令、公務のほうは!?」

 

「どーせ頭でっかちな上層部からのバカな依頼しかないし、あんたの仕事も後回しで出来る様なのばっかりでしょ~? そんなの後回しでいーわよ。それよりも面白そうじゃない? あいつらのスペックの秘密の一つが分かるかもしれないのよ?」

 

「(あの肉体まで鍛え上げた秘密の一旦を知ることができる…仕事は確かに後でもすぐに出来るものばかりだから、これは乗るしかないわね)…わかりました」

 

「なら早速行こうかしらね~。今日はどこで訓練する日なの?」

 

「…今日は屋外での訓練です」

 

 

 そ、なら行こうかしらね。

 あそこまでの肉体に鍛え上げた男達の訓練がどんなものなのか楽しみじゃない?

 

 

 




いかがでしたでしょうか?

機体の改良案はぶっちゃけユニコーン自身が疑問に思ったことと、ガンダム設定資料を読んで書いてみました。

感想、アドバイス等をお待ちしております!
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