Muvluv 生命の源の申し子   作:ユニコーン

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連続投稿です!
と言っても、ストックを投稿するだけなのですが…


第一話

 

 

「賢治、おい、起きろ賢治」

 

「スカー…スカー…」

 

 

 この野郎…暢気にいびきなんぞ掻きおってからに…ッ。

 いろんな世界で同室で寝ていた時も思ったが、マジで朝に弱いなこいつ。

 …仕方ない、ならばいつものこれで――――!!

 

 

「起きろぉぁぁぁああ!!」

 

「ぽぷらぁっ!!?」

 

 

 俺は揺すっても起きる気配がない親友を起こす為に、ベットから滑り落ちる要領で右肘を賢治の腹にブチかましてやった。

 お馴染みの奇声を上げて悶絶する親友。

 

 

「お、おおぅ…あれ、何でお前が居んの? 元の世界に戻ったんじゃ…あれ、ここ何処?」

 

「…ここは俺の『二度目』の世界の、始まりの日だ。俺はお前を巻き込んでしまったみたいだ」

 

「………なんですと?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どーも皆さん初めまして、ゲッターエンペラー艦に居ました黒崎 賢治と申します。

 事件です!

 武が光に包まれて居なくなった途端、超強力な睡魔に襲われたんだ!

 そして慣れ親しんだ激痛によって目を覚ませばあら不思議、俺の故郷、日本と似た作りの部屋に居ましたとさ。

 そしてその世界はなんと武の言っていた二度目の世界ーー!!

 はっはっは~、これはな・ん・ぞ!?

 …しかし

 

 

「…話しにゃ聞いてたが、こりゃひでぇな」

 

 

 一歩外に出れば壊れた機体が民家を直撃しているのがまず目に入り、辺りを見渡せば戦後間もない様な有様の町並。

 エンペラー艦に武が現れた時、本人も分からなかったようだが何故か所持してたディスクには武の世界で戦っていた人類の敵『BETA』の情報が入っており、粗方認識した。

 といっても、そこまで詳しい情報はなかったから後は自分で確かめるしかないぐらいのレベルだ。

 ここまで町がBETAにやられるということは、よほど戦力が足りないか、技術が乏しいかが浮かんでくる…

 とりあえず俺はこの世界の大まかなことを改めて聞きながら武が言う横浜基地に向かっている。

 

 

「…なるほどねぇ、これがBETAによってか…質で負けたのか?」

 

「…それも一応あるけど一番の原因は物量だ。BETAはとにかく数が計り知れない」

 

 

 だが、武の記憶のおかげで再び武が『元』の世界に戻った時に役に立つ色々な設計図を模索する事ができた。

 まぁ殆んどが対インベーダー用に開発していたやつだけど、効果が著しくなく埃を被っていたのをそのまま武に渡したんだけどな。

 この世界ではそれが大いに役に立つだろう…技術が足りていればの話だが。

 

 

「ところで謎なのがもう一つあるんだがよぉ…何でお前の部屋にこいつらがあったんだ?」

 

「…それは俺も聞きてえよ」

 

 

 そう、武に叩き起こされて周りを見ると、ドアの壁に俺達が搭乗していた機体の武器が立てかけられていた。

 俺はハルバード型のゲッタートマホークが一つ。

 武が双刃型のゲッタートマホークが二つ。

 まぁ、これらがあるってことは多分、この世界で使う事になるとゲッター線が用意したのかも知れんな。

 

 

「着いたぞ、ここだ」

 

「ほ~、元が大学付属高校の校舎なだけあってなかなかデカイなぁ」

 

 

 長々と話しをしていたら目的地に到着した。

 元が高校だったからか、外見は基地とは言いがたいが武装車やら鉄網やら軍事物資があるからそれらしくは見える。

 

 

「おい、こんな所で何をしてるんだ?」

 

「外出してたのか?」

 

 

 横浜基地の外見の感想を言っていると門番の二人が話しかけてきた。

 てか門番二人が意外とフレンドリーなのにびっくり…

 

 

「ええ、まぁそんなところです」

 

「こりゃ物好きがいたもんだ!」

 

 

 いやいやちょっと待てや門番さん、俺達の格好見てます?

 武は学校の制服で俺はジーンズにTシャツの上に黒いジャケットを羽織っていて二人とも武器をあからさまに携帯してるんでっせ?

 俺たちが今ここで強襲したらお陀仏だぞ…

 今武が恩師の夕呼先生って人と会わせて欲しいって門番に頼んでいる。

 それを聞いた門番の一人が無線で連絡してるみたいだが…おいおい、嫌な予感がするんですけど?

 

 

「武…大丈夫なのか?」

 

「大丈夫さ、先生にしかわからない事を遠回しに門番に伝えて貰ったから通れるはずだ」

 

 

 だといいんだけど…て、なんか連絡取ってる門番がめちゃくちゃこっち睨んでません?

 会話が終わったのか受話器を戻して相方に何か言ってるけど…どれどれ?

 

 

『―――令は生徒なんていないと言っていたぞ?』

 

『米国のスパイか?』

 

 

 …はい?

 

 

「なんかアメリカのスパイとか何とかブツブツ言ってるぞ?」

 

「え?」

 

 

 武…お前、しくじったな。

 

 

「おい、副司令から何か身分を証明する物を確認しろとの命令だ。身分証明を出してもらおう」

 

「「あ~…」」

 

 

 んなもんあるわけねぇだろうよ。

 

 

「武、何か持ってるか? 俺は証明するものは無いぞ?」

 

「と言われても俺だって…お?」

 

 

 武が自分の身体を探ってると、胸ポケットに何か見つけたようだ。

 だが開いて見ると、首を傾げてるんだが…何だ?

 

 

「…これじゃ駄目か?」

 

 

 と言って門番に見えるように提示したのは―――生徒手帳だった。

 いや無理あるだろお前。

 

 

「ふざけるな! 門番を舐めてるのか!?」

 

「いや舐めるも何も証明出来るのはコレぐらいしか無いし…」

 

「俺に振っても無駄だぞ? 免許証も何もないからな」

 

 

 てか武、お前何で元の世界の生徒手帳持ってんだよ?

 こっちがビックリするぜ。

 

 

「大人しくしやがれ!」

 

 

 といって銃で俺達に殴り掛かってきた。

 もう、何このテンプレ?

 

 

「あ~…武?どうすんのこれ?」

 

「…結局前回と同じ展開になってしまった」

 

 

 俺と武は打開策を模索しながら門番の攻撃を全て避けている。

 いや、門番が決して弱い訳じゃない。

 動きに隙はかなりあるが、暴徒数人ぐらいなら抑えこめるぐらいはあるさ。

 ただ俺達が人外と長いこと戦い続けて来たからこいつらの動きが遅く感じるだけだ。

 

 

「(な、なんなんだよコイツら!?)」

 

「(こっちの攻撃を全て避けている!?)」

 

 

 だからって銃底でばっかり攻撃してたら一般人でも目に慣れて避けるぞ?

 こいつら訓練怠けてねぇか?

 

 

「くそっ動くな!」

 

 

 近接では適わないと判断したのか、黒崎が相手をしていた門番がマシンガンを賢治に向けて構えた。

 だがしかし、ここで予想外な事が起きてしまった。

 

 

 

 ドドドドドドッ!!!

 

 

 

「「なっ!?」」

 

 

 威嚇するだけのつもりが、ロープがトリガーに引っ掛かってしまい、そのまま黒崎に向けて弾が尽きるまで発砲してしまったのだ。

 黒崎がいる場所は砂塵が巻き上がり、姿が見えなくなっていた。

 

 

 

 




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