化物語・暦扇シリーズ 短編集   作:黒狼@紅蓮団

1 / 7
久々に物語シリーズを見返したら扇ちゃん愛が溢れてしまったので
忍野扇が阿良々木暦を押し倒すお話を書いてしまった、お気に召すと幸いです。


自分が自分で自分の自分に自分を愛する話

 忍野扇、彼女は一言で表すなら僕、阿良々木暦であり、忍野メメのお蔭で逆説的には忍野メメの姪となった元"くらやみもどき"である、彼女の目的はあの、焼け落ちた廃塾後を再現した場所で決着が全て付き、今は直江津高校の1年生として日々を過ごしている、だと言うのにこの状況は何なのだろうか、ただ一つ言えるのは、僕の彼女にして、マイハニーにして、ツンドラにしてヤンデレラの片鱗を良く見せるシリーズのトップスター、戦場ヶ原ひたぎに見られた場合、僕の命がこの瞬間、終わる事だけは間違いなかった。

 

「おやおや、酷い人ですねぇ、この愚か者は、女の子がこぉんなに貴方に密着して、貴方の彼女さんに殺されないように、私を抱擁して撫でるだけで良いと言ってるのに、まだ譲歩しないといけませんかぁ?」

 

「扇ちゃん、君は少し誤解をしている、戦場ヶ原ひたぎと言う女は君と密着した時点で僕を殺しにくる、そういう彼女だ、そして、君を抱擁して撫でるだけというが、女子にソレをしたら妹以外、結構アウトだと思うんだけど僕」

 

「愚かですねぇ、阿良々木先輩は、妹でもアウトです、合うとアウトですよ、あの戦場ヶ原先輩はあなたを監禁するほど独占欲が強いんですから、ぶっちゃけ、こうして会話している時点で死亡フラグが立ってしまっています、そんなに警戒意識が低いからこうして後輩に暗殺計画を立てられてしまうんですよ」

 

「待て!あんなに綺麗に終物語で終わりを迎えたのに僕は君に暗殺計画を立てられているのか!?というか、忍野が助けたから、僕を殺す必要は無くなったはずだろう!?」

 

「やだなぁ、暗殺計画は冗談ですよ、ほら、ぶっちゃけた話、私って生まれたての赤ん坊じゃないですか、親の愛というのを感じたくて阿良々木先輩に抱っこして撫でて欲しいんですよ」

 

 扇ちゃんの言葉を聞いて、僕は、この子がつい最近、短い間に生まれた赤子だと思った事を思い出し、それと同時に、彼女が、陰謀に掛けた時間と、その為に全力で努力し、費やした労力を考えると、彼女は、今まで、愛や恋、夢や希望、そういったものを無条件に信じられる親からの無償の愛と言ったものを感じるに至る情緒を得るような行いを受けていなかったのだろうと感じ取り、これは、彼女という怪異を生み出した僕の、果たすべき責任、あるいは役割を彼女から果たせと言う、遠回しなメッセージだと受け取るべきだと思ってしまった。

 

「そうだな……そういう事なら仕方ない、おいで扇ちゃん」

 

 そういって、彼女を胡坐を掻いた膝の内に招き、泣いて居る子をあやす様に背中を撫でながら彼女の体温を感じる、少し残念なことに、彼女自身のごく一部の身体的特徴部分がかなり薄いので前からだと当たらないが、当たらないと言うか、密着しても感じないが、これは邪なイメージではなく、単なる事実的観点を述べただけだ

 

「はい、ばぶーとでも言った方が可愛げがありますかね?一時期はやった赤ちゃんプレイという奴でしょうか」

 

「まて、腕に抱いて背中から頭を撫で始めた途端、急に如何わしくなる様な事を言うんじゃない、戦場ヶ原に説明するときに殺されるどころか殺し尽されてしまうじゃないか」

 

「おやおやー?阿良々木先輩は無垢な赤子の要望とはいえ、レディと二人きりの時に他の女の話題を出すのですかぁ?いけませんねぇこれでは、娘が出来たり、金髪ロリ奴隷といちゃついたり、少女や童女と戯れたり、羽川おっぱいと遊ぶときに別の名前を出したらあきれ果ててきっと見捨てられてついでに戦場ヶ原先輩にバレて殺された後、地獄に落ちて誰も助けてくれずにそのまま忘れられちゃいますよぉ?」

 

「嫌な未来予想図を言い出すんじゃあない!確かに気遣いが足りなくて悪かったと思うけど」

 

 というか扇ちゃん、羽川の事を今なんて言った?いやまぁ、心の中で僕も呟かなかったかと言えば嘘になるが口に出すのは嘘だろお前!?と言いたくなるような呼称を良くもまぁ平然と……

 

「嘘ですよ、他の誰かが助けなくても私だけは助けてあげます、たとえ代わりに私が地獄に落ちたとしても、私は、貴方に助けられちゃいましたからね」

 

「その言葉自体は嬉しいけど、僕は、僕が助けた扇ちゃんが代わりに地獄に行くくらいなら、僕自身が地獄に居続けたままで良い……いや、僕自身が地獄から一緒に引っ張り上げてやる、だから、冗談でもそんな事を言わないでくれ」

 

「……全く、これだから愚か者は、分かりましたよ、私は貴方で貴方は私、けれど、今は違う二人で私は、忍野メメの姪、忍野扇、ですからね、それと、ありがとうございます阿良々木先輩思っていたよりも心地良いです」

 

 そう一方的に告げると彼女は急に僕の背中を床へと押し付け髪が触れるほど顔を僕の横顔へと持って行き、僕の右耳を甘噛んだ、というか甘噛んで、そのまま舐めた、僕は何故か抵抗できず、そのまま少し時間がたった後、右頬に軽いキスを受けた、恐らく状況が理解できず、今の今までフリーズしていたが急に思考が鮮烈になり、僕は急いで飛びのいた

 

「な、ななな、何をするんだ!?君、そんなキャラだっけ!?というか僕がするならともかく、君がこういう事をしちゃったら不味いだろ!?」

 

「ふふ、愚かなる阿良々木先輩に私からの私なりのお礼です。あ、でも私は元は阿良々木先輩なんだからこういうのってナルシストなんですかね?まぁ良いです。これは私なりの宣戦布告ですよ阿良々木先輩」

 

「宣戦布告って……」

 

「例え、戦場ヶ原ひたぎがすでに恋人関係でも、羽川翼が肉体的には一番興奮する存在でも、旧キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードこと忍野忍が運命を共にする主従関係でも、神原駿河が最も精神的に尊敬する相手でも、八九寺真宵が結婚するならこういう子が良いと言う少女でも、千石撫子が未だに負い目を負う娘であっても、阿良々木火憐、月火が心配する存在なままであっても、老倉育があなたにとっての後悔であり続けても、私はその全てに負ける気がありません、貴方に恋をしてしまいました。阿良々木先輩、あぁ、答えは答えなくても構いませんよ、どうせ振ろうとするでしょうし、隙あらば"くらやみ"のように貴方を飲んでしまいます、その事だけ覚悟してアプローチを受け続ける日々を覚悟してくださいね。」

 

―後日談、というか今回のオチ―

 

「それで、結局の所、お前様や、なぜあの暗闇娘がお前様に抱擁して撫でてもらおうとしたのかはわかったのかのぅ?」

 

「あぁ、それなんだが……」

 

 あの後、戦場ヶ原や羽川、その他、僕に関係を持っている女性達全員に彼女こと、忍野扇はメールで、言葉で、手紙で直接喧嘩を売ったらしい、その後、恐ろしい目にあったが、その事を書きたいとは思わない、というか、思い出したくもないが、そうやって疲労困憊な所に現れて僕をちゃっかり膝枕しつつ、なぜあのような事をしたかを解説したのだった

 

「この感情が親愛なのか、それとも恋心なのかを確かめたかったのですよ、結局はこれは恋心だと判別したのですが、それはそれとして、親としての愛情を注いでいただこうとして頂いて嬉しかったですよ、阿良々木先輩」

 

 との事らしい、そういえば、何故か羽川だけは、ものすごく扇ちゃんを敵視していたが、何せメールであの娘だけは絶対ダメ、ダメったらダメ、あの娘を選ぶくらいなら私がなります、というか私にしなさい、私で良いでしょ、やっぱり私に、と長々と続くメールを打った後、落ち着いたのか、謝罪と共に戦場ヶ原にも謝罪のメールを打ったのだそうだ、相変わらず律儀な委員長気質は変わらないらしい、メンタルや押しの強さは変わっても人間性までは変わらないと言う事を見せつけてくれた羽川に若干の安心と変わることが悪い事ではないと言う教訓を貰い、僕は

 

「おっとー阿良々木先輩、何羽川先輩からのメールで締めて良い話風に終わらそうとしているんですか?まだまだ私のアプローチは終わっていませんよー、たとえ忍ちゃんが居ようとも、私は空気を読まずに自分を押し売ります、というわけで、扇ちゃんのあられもない姿の写真付きラブレターです」

 

「ふざけるなよ暗闇娘!主様との憩いの場を邪魔しにきおって!とっとと出て行かんか!喰うぞ」

 

「はっはー、それじゃ阿良々木先輩、そのラブレターの感想聞かせて下さいねー、お礼のお返しはホワイトな液体でも構わないんですよー」

 

「その発言は止めろ、僕が最低な変態になってしまうじゃないか」

 

「阿良々木先輩が変態さんなのはもうみんな分かってる事なので良いじゃないですか」

 

「がるるるる~」

 

 結局、僕が、忍野扇にどういうお返しをしたのかは、彼女自身への名誉と、僕自身の命を保身するために秘させていただくとする。それはそれとして、忍にはミスドのドーナツで機嫌を直してもらい、僕のお財布に結構なダメージを与えていくのであった。

 

 




これを書くときにちょっと思った事。

脳内理性私「待て、こんな時期に化物語のSSかつ扇ちゃんの話とか正気か!?ここはウマ娘を書こうよ!」

脳内本能私「うるせぇ!書きたくなったら書き時なんだよ!」

って事で書いた作品です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。