化物語・暦扇シリーズ 短編集   作:黒狼@紅蓮団

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ひとまずの最後の章をどう描くかは悩んでいましたが、こういう結末になりました、
需要などがあれば、お気に入り登録、評価、コメントをお願いします、それではまた。


おうぎモルフィ

 今回、起きた怪異絡みの事件は、この僕、阿良々木暦にとっては天国の様な時間だったが、その他の人間にとっては微妙だったり、後悔するような時間を過ごしたことは間違いない、しかし、偶にはこんな日も悪くないんじゃないかと言わせていただきたい、事の始まりはつい先日に遡る。

 

「あららぎせんぱい、あららぎせんぱい、きんきゅうじたいです、えまーじぇんしーです、じけんです」

 

「何だい扇ちゃん……ってうわぁ!?もう僕の部屋に急にいる事に関しては諦めてるけど小さくなってどうしたんだ扇ちゃん!それとも君の趣味か何かか!?確かに僕は最近ロリコンかもしれないとほんのちょっと思っているけどそこまで直接的手段に出て来るのか!?」

 

「いいえ、ちがいます、やっとこのからだにもなれてきたところですが、おそらく怪異です、ぐたいてきには、あららぎ先輩の知り合いはおそらく、だいたいは小さくなってるとおもいますよ」

 

「何!それはつまり……幼女になったひたぎや神原、運が良ければ羽川が見られると言う事か!善は急げだ!行くぞ扇ちゃん!」

 

 そう宣言すると僕は扇ちゃんをお米様だっこで攫い、外へとダッシュしようとしたが、その前に立ちはだかる強敵が居た、そう、かつての幼いころの可愛らしい姿を取り戻し、どうみても天使の様な姿で僕の目の前へと構え構えと立ちはだかる二人の妹だった。

 

「にーちゃん、遊んでくれよー」

 

「お兄ちゃん、遊んでくれなきゃやー」

 

 控えめに言って即死するかと思った、どうやら、扇ちゃんと違って僕の妹たちは精神まで幼くなってしまっているらしい、肩に背負った扇ちゃんを一先ずおろし、高い高いや、ままごとをして構った際、疲れ果てたのかお眠の時間になったらしく、そのまま天使の様な妹たちを僕のベッドへと寝かしつけた

 

「これはひどい……今の貴方の顔を、後日に羽川先輩たちに見せたらどう反応するか考えると楽しみになってしまいそうなくらい酷い顔をしていますよ、あららぎせんぱい、控えめに言って不審者の顔です。」

 

「くっ、妹たちは強敵だったな、早く原因を探るためにも街へ出て皆の様子を確認しないと!」

 

 こんな異常な状況だが、けっして幼い仕草や、僕に構って構ってと近寄ってすり寄って来るぷにぷにとした体躯や高い体温の感覚を味わって居たいとゆっくりしていたわけではない、単に今よりも幼くなった彼女たちの生命エネルギーが疲れによって消費して倒れるまで彼女たちを構っていただけである。

 

「台詞はカッコいいのに、恐らく思っているであろう内心は酷い物ですねぇ、いかに人間が視覚情報に頼ってしまっているかが良く分かります。最低です、阿良々木先輩」

 

 次に外に出たときに出会ったのは、あの事件以降、遭遇してなかった千石撫子だった。若干の罪悪感と負い目と、恐怖感を抱きつつも相手をしなければそれはそれで恐怖してしまうであろう事が起こりかねない為、相手をすることになった。幸いにも千石も精神が幼くなっているタイプだったらしく、僕に関する記憶は過去に戻っているようだ。

 

「これは……せんごくちゃんですか、私も唆したとはいえ、爆発した彼女は怖いですねぇ、ちゃんと相手してあげて下さいね、阿良々木先輩」

 

「あ、こよみおにーちゃんだー!なでこねー、今ねー、外で遊んでるんだー、いっしょに遊ばないー?」

 

「あ、あぁ……いいぞ、千石、お前の相手なんて幾らでもしてやる、そうするだけの権利がお前にはあるからな」

 

 千石の提案した遊びは、トランプ、オセロ、ままごとと、ごく一般的な少女の好むものであったらしく、おままごとが僕が旦那で、千石がお嫁さん、おうぎちゃんが旦那さんを奪おうとする泥棒猫の愛人といった感じで若干の闇を感じる設定だったが、おおむね問題なく終わらせることが出来た、なお、ままごと用とはいえ、千石が包丁を扇ちゃんに振りかぶった時は割りと本当に怖かった、具体的には囮の時に彫刻刀で蛇をぶつ切りにしていたシーンくらいには

 

「いやぁ、流石にちょっと恐怖しましたね、この体はシモの耐性もそこまで無いのでもう少しで危ないところでした、せんごくちゃんの記憶が無くて良かったですね阿良々木先輩」

 

「今ちょっと変態的な事を聞いてしまった気がするけど、そんな事より、確かに千石にうっかり合ってしまったけど、記憶があったら危ないところだったな……流石にもうあれは喰らいたくない」

 

「まぁ、私の話術でスルーさせる事も出来たでしょうけど、あの子はあれはあれでしつこいので苦労はしたでしょうねぇ」

 

「あぁ、確かにな、しつこいという言い方はあれだが千石も僕と同じくらいには頑固だからな」

 

 過去に起きた凄惨な事件を思い出しつつ、もう流石に毒で苦しめ続けられるのは嫌だなと思いつつ、けれど、千石撫子にされるのであれば、死んではやれないけど、受けてやることくらいは出来るかもしれない、たとえそれが僕の自己満足だったとしても、そう思いながらこの場を後にし、神原亭に向かったのだった。

 

「えーと、あなたは、だれだろうか?わたしはかんばるするが、がんばるするがちゃんともよばれている!」

 

「凄い、神原がまともだ……ここまで真面目だと違和感を感じるくらいにまともだ……」

 

「阿良々木先輩、かなり失礼ですよー?とはいえ私も若干の驚きを隠せませんが、さるのてまで見た目が戻っちゃってます。」

 

「僕は阿良々木暦、神原ちゃんは、何か変わったことは無かったかい?今までに見えた事が無かったものが見えたとか、あまり知らないものを感じたとか」

 

「うーん、わからないな!あららぎさんにはわるいけど、わたしはあたまがあまりよくないので、むずかしいことはわからないんだ!しらべものがあるなら、たくさんほんがあるからみていくか?」

 

「いや、それはいいよ、元に戻った君にも悪いしな……むしろBL本を嬉々として読んで欲しかったと言ってきそうな気もするけど、流石に、何か秘密の写真とかもありそうだしな……それはそれとして、かーわーいーいーなー!そうだよな!あいつから変態性が無くなって小さくなったらそりゃもう、完全無欠の幼女だよな!」

 

「それっ!あ、お騒がせしました、この人は連れて行くので気にしないでください、また今度会いましょうね、神原先輩」

 

 僕が、まともで小さくてかわいい神原を両手を気持ち悪いと怪異である忍に言われるくらいワシャワシャと動かして可愛がろうとすると、扇ちゃんに首の後ろから強い衝撃を受けて止められた後、首根っこを掴まれて引きずられて行き、僕は神原亭を泣く泣く後にせざるを得なかった。

 

「阿良々木先輩、まだ全員に会って調査も出来てないんですから、そんな手に縄が掛かる様な事をしないでください、貴方が捕まったら今回は不味いんですよ、制限時間が何時まであるかもわからないんですし」

 

「……!……!!……?!」

 

「おや、これは失礼、首が閉まっていましたか、とはいえ、若干自業自得な面があるので反省してください、阿良々木先輩、それに、完全無欠の幼女はここに居るでしょうに、大人の精神を持つ合法幼女ですよー?」

 

「いや、手を放してくれたのは嬉しいけど、君、実年齢0歳と8か月ぐらいじゃないか、さすがにそれで合法幼女は無理があるだろ、それならまだ、八九寺や斧乃木ちゃんの方が合法幼女なくらいだ。」

 

「あの……そんなところにいられると、じゃまなんだけど、どいてくれないかしら」

 

 道路で僕と扇ちゃんがじゃれていると、目の前に、僕の彼女にして、最愛の人である、戦場ヶ原ひたぎが居た、いや、戦場ヶ原ひたぎをおさなくして、ツン度が1割引き位になった表情の、可愛らしく、美しい幼女が居た、はたして、僕は現実を見ているのだろうか、まさか、口にしたとはいえ、本当にロリヶ原が見れるとは思わなかった。あまりの衝撃に脳がフリーズしそうになったが、何とか再起動してこのロリロリしくなった、戦場ヶ原ひたぎを目に焼き付けなければと意識した。

 

「あぁ、すみません、道路の真ん中で邪魔してしまって、ほら、どきますよ阿良々木先輩」

 

「待て、待ってくれ、もうちょっとこの超レアな僕の彼女を見させてくれ!今後の人生で見れるか分からないんだからもうちょっ」

 

 ジャキン!そう音を立てると共に戦場ヶ原はホッチキスを取り出した、おいおい、まさかこの年齢の時から攻撃されるのか?まじかよ、流石に洒落になってない、吸血鬼の体質を取り戻したとはいえ、あれは本気で痛かったんだ、逃げ出そうかな、いやでもこの姿を焼き付けないと……そう思った時に彼女はこう口を開いた

 

「どうみてもいまのはつげんから、あなたをへんたいのふしんしゃだと、はんだんします、これはけいこくです、いますぐそのみちをたちのきなさい、たちのけばなにもしません、たちのかなければ、わかるわね?」

 

「はい!すいませんでした!今すぐ立ち退きます!」

 

「私は最初からどいていましたよ、ほら、阿良々木先輩、ここをどいたら、さっさと行きますよ」

 

 何とか彼女に許してもらい、あの痛みを感じることは無く、僕は、あぁ、ツン度1割引き位に感じたのは間違いじゃなかったのか、もうちょっと、粘っていたら本当にされていたんだろうなと思いつつ、若干の名残惜しさを感じつつ彼女の後姿を見送って歩くのだった。

 

「ところで阿良々木先輩、そろそろ真面目に行きませんか?このままでも先輩にとっては天国かもしれませんが、大学とかも考えるとマズいですよ、この状況はさっさと解決した方が良いでしょう」

 

「あ、あぁ、確かにそうだな、僕にとっては天国かもしれないが、さすがにここまで来るとちょっと笑えなくなってきた、真面目に何とかしないとまずそうだ。」

 

 そう扇ちゃんにいわれて、そろそろ真面目に問題を解決しなければいけないと感じ、返事をして、次に向かったのは八九寺の神社だった、この場所に来たのは、何となく等の理由ではなく、元から幼かった八九寺がどうなっているのかが不安で見に来たのだが、そこで僕はとんでもない想定外に出会ったのだった。

 

「あっららっぎくーん!会いたかったよぉ!急におっきくなっちゃった上に、なんか知らない知識や記憶が流れ込んでビックリしたんだぁ!本当に昔と変わらないねぇ!回させて!撫でさせて!ハグさせて!舐めさせて~!大丈夫、初めては空の雲を数えてるうちに終わるからぁ!」

 

 元は幼かった八九寺は、昔僕が見た、21歳のナイスバディとなり、服装が落ち着いたものになってはいたが、テンションがこう、どう表現すればいいのか、凄く高かった、まるで普段の僕の様だ、そして彼女の宣言通り、回され、撫でられ、ハグされ、舐められ、押し倒された僕は、彼女の耳を噛むことで彼女の動きを止めようと試みた。ちなみに扇ちゃんは、そう弄ばれる僕の姿を見てかなり笑いを堪えていた、畜生、覚えていろ。

 

「ガブッ!」

 

「いやん!気持ちいい!」

 

 想像していた反応とは違ったが、どうにか、彼女を引き剥がすことに成功した僕は、この異常事態を八九寺真宵、いや、本人たっての希望で真宵お姉さんと呼ぶことにするが、彼女に説明し、どういった状況なのかを確認を取り、扇ちゃんと現在の状況を確認したのだった。

 

「つまり、八九寺の場合は、小さくなるんじゃなくて大きくなってしまった、僕は何ともないけど、扇ちゃんは小さくなったけど精神までは影響していない、けれど僕の出会った今までの奴らは精神含めて、大体小さくなっていたな」

 

「うーん、そうだねぇ?お姉さん的には不便はないけど、阿良々木君や、翼ちゃんはこのままだと大変だよねぇ、何が原因でこうなったのかなぁ?」

 

「あー、それですけど、八九寺さんのお蔭で分かりましたよ、というか、阿良々木先輩がこうなっていない事が私には意外でした。」

 

「え、本当か扇ちゃん、というか、僕も小さくなるところだったのか?」

 

「えぇ、考えてみれば簡単でした、阿良々木先輩にもヒントをあげるので一緒に考えましょうか」

 

「あ、あぁ……僕には皆目見当もつかないけど、分かった、考えてみるよ」

 

 扇ちゃんはこの状況が分かったと言うが、僕には本当に分からなかった、怪異絡みの事であるのは確かだが、何故こうなったのかが導き出せない、しかし、このままで不味い事は確かだった。

 

「ヒントその1、今まで精神まで小さくなった人は、過去に何らかの後悔を抱えている」

 

「あぁ、確かに、事情は違うけど、後悔はしてそうだったな」

 

「ヒントその2、八九寺さんは大人になっている」

 

「そうだね、私は大人になったね、他は小さくなっているのになんでだろう?」

 

「ヒントその3、幼くなった人は、記憶も幼いころに戻っているものと思われる」

 

「確かに、今の千石とあそこまで和やかに遊べるとは思わないしな」

 

「ヒントその4、阿良々木先輩はなっていない、これは私としてはちょっと意外でした」

 

「あぁ、確かに、何で僕だけ小さくなっていないのかは謎のままだしな」

 

「ヒントその5、今までの事を総合すると、小さくなった人間は最もストレスのなかったころに戻っていると思われる、ヒントその6、八九寺さんはストレス自体は現在恐らく持っていない」

 

「それもう答えじゃないか?鈍い僕でも分かったけど、ようはやり直したい、過去に戻りたいと思っている人間は小さくなって、そうじゃない、大きくなりたい、未来を見たいと思っている人間……というか、怪異だけど大きくなっているんだな」

 

「イグザクトリー、その通りですよ先輩、そしてここから導き出される答えがあります」

 

「それは一体何だい?扇ちゃん」

 

「もう分かってるんじゃないですか?私は何も知りません、貴方が知っているんです、阿良々木先輩」

 

 確かに、どことなく想像はついていた、僕らの中で、最も過去に戻りたいと思っているのは誰だろうか、僕の知る限りでは候補者は2名居る、だが、そのうち1名にはもう出会った、そう、かつて、神となった少女、千石撫子である、彼女が過去に戻りたいと思っていて、この事態を引き起こしているのならば、心のどこかで今を覚えていなければいけないのだ、だというのに、彼女は何も、覚えてはいなかった、だとするならば、僕は、彼女に出会わなければいけないのだろう、そう思い、かつて僕が逃げ出してしまった所と、公園で悩んだが、一応、公園へと向かう事にした、向かう場所はどうせ変わらないのだ、何なら、高校に行けばいるのかもしれないのだし、僕はそう思い、今回の事態を無意識かもしれないが引き起こしてしまっただろうところへ向かうのだった。

 

 あの、公園に居る、超可愛らしい幼女は誰だろうか、美しい三つ編みのおさげを後ろへと回した可憐さ、幼いながらもキチっとしたリズムで歩んでいるかわいらしさ、眼鏡をかけていても分かる、しっかりとした知性の輝きを感じさせながらもどこか幼いあどけなさも感じる幼女は。

 

「決まっているだろう!羽川翼ちゃんじゃないかぁ!うっわぁ、小さい時からやっぱり可愛いなぁ羽川は!過去に見たときもそう思ったけど、お人形さん以上みたいな可愛さだぁ!」

 

「あ……あの?お兄さんたちは誰でしょうか、不審者さんですか?警察を呼びますよ?」

 

「ちがうよー、私の名前は忍野扇、知り合いに頼まれて、君を探しに来たんだ」

 

 扇ちゃん、彼女は嘘を言って居ない、単に、知り合いが僕であると言う事であって、誰の知り合いとは言って居ない、探偵好きが好じてか、彼女は言葉遊びがとてもうまい、先ほどの発言では、羽川の知り合いのように聞こえるだろう、むろん、僕が覚えている以上はそれも嘘ではないのだが、ようじょとなった羽川の警戒心を解くために彼女の知り合いが言ったように話すのだった。

 

「知り合い……ですか?それで何で探してたんです?」

 

「君を探して、預かってほしいと言われたんだ」

 

「あぁ、絵本の読み聞かせ会や、お遊戯をしないかと誘ってあげてと言われてな、どうだい、家に来ないかい?」

 

「んー……分かりました、怪しいけれど着いて行ってあげます!」

 

 そうして、僕は、幼くなって可愛くなった羽川翼を無事僕の家に保護する事が出来たのだった、扇ちゃんからはこれはどちらかというと誘致……どころか懐柔か誘拐、犯罪の臭いがぷんぷんしますねー、普段の阿良々木先輩を見ている限り、まぁ、ここで着いて行っている時点でなんというかもう、あれですよね。と言って僕をジト目で見ながら、家で僕、妹達と羽川、扇ちゃんの5人で遊んでいた。

 

「んー、扇ちゃん強いなぁ、何で勝てないんだろう」

 

「トランプでカウンティング出来たり、計算が重要なゲームにおいては私はおそらく、そうそう負けませんよ、これは私の勝利として数えてもよさそうですね」

 

「扇ちゃん強いなー、羽川さんも強いけど、勝てそうにないやー、兄ちゃんは割と普通だよな」

 

「そうだねー、時たま私達に負けたり、扇さんに勝ったりで総合的には3位かなぁ」

 

「普通で悪かったな、とはいえ、そろそろ時間も遅い、お前らも寝る準備しろよー、あ、それと羽川は僕のベッド使っていいからな、僕は来客用の布団で寝るから」

 

「じゃあ私は阿良々木先輩と一緒に寝ましょう」

 

「ずるい!私も一緒に眠りたい!」

 

「あたしらも混ぜろー!」

 

「わー!」

 

 なんとか妹達を妹達の自室に寝かしつけた後、僕は羽川をベッドに運んだ後、僕はある程度ゆっくりと自分の時間を過ごし、折を見て羽川に話しかけるのだった、僕の側の布団に我が物顔で入って恋人抱きどころか、抱っこちゃん人形状態の扇ちゃんを無視しつつ

 

「それで、羽川、今日は、満足したのか?」

 

「凄いなぁ、阿良々木君は、分かってたんだ、私が記憶があるって」

 

「いや、大体は扇ちゃんのお蔭だけど、ちょっと過去にタイムスリップした時に、小さいころのお前とあった事があってな、その時に付いてこなかったから、合った時の会話で確信した。怪異にあったのか怪異を作り出したのかはわかんねーけど、やっぱり凄いな、羽川は」

 

「うん、今回は多分怪異にあったんだと思う、とはいえ、私もただ、過去を思っただけでこんなことにはなるとは思わなかった。」

 

「何か、心残りはあるのか?この町から出ていくにあたって?何なら、無理して外に行かなくていいんだぜ、ずっとこの町に至っていいんだ、自分の家が嫌なら、僕の部屋を親にお願いして貸してやるし、ひたぎや神原だって相談すれば住ませてくれると思うぜ」

 

「ううん、良いの、やっぱり、私はまだまだ、阿良々木君の事が忘れられないなって思っただけだから。あ、それでも我儘を一つだけ言っていいなら、頭を撫でてくれないかな、思い出にして、また頑張るから」

 

 結局、羽川は、僕と一緒のベッドで眠ることになった、扇ちゃんは空気を読んでそれまでは黙っていたのだが、その後は僕にひっついては羽川がカバーすると言う謎の勝負が発生する事態となり、僕は決着を見ることなく、そのまま睡魔に負けるのであった。

 

―後日談、というか今回のオチ―

 

「それで、結局、どんな怪異があの事態の原因だったんだ扇ちゃん?」

 

「モルフィ蝶、あるいはモーフィ蝶と言いましょうか、変えたい、変わりたいといった怪異でしょう、とはいえ、実害はそこまで無かったようにも思えますが、長期で発生していたらまずかったでしょうね。阿良々木先輩が変わらなかったのはおそらく、今に満足している以上に、過去の事に決着をつけたからでしょうね、割り切りと言いますか、それも人生の一つと受け入れている。ある意味凄い事です、褒めてあげますよ、阿良々木先輩」

 

「八九寺が大きくなっていたのは、まぁ分からないでもないんだけど、そういえば、君も小さくなっていたよね?なんでなんだい?精神は変わっていなかったみたいに見えるけど……」

 

「さて、何ででしょう、当てられたら、阿良々木先輩も成長しましたねと褒めて差し上げますよ。」

 

 そういって僕の顔を覗き込むように彼女はその瞳を僕の顔に触れるほど近づけたかと思うと、唇同士が触れる程度にキスをして行き、去っていったのだった。

 

「のぅお前様や、最近油断し過ぎではないか?というか、儂のモノであるお前様が、唇をあの暗闇娘に簡単に許すで無いわ!あのツンデレ娘もきっと嘆いておるぞ!こんな人を好きになってしまっただなんてとな!」

 

「わ、悪い……今のは完全に油断していたな、まさか唇同士でキスされるとは……」

 

 その後、忍とじゃれあいながらも、結局、扇ちゃんが小さくなった理由は分からなかった。忍なら分かるかとも思い聞いたが何でも、勝者が敗者の心情を語る程、失礼なことは無い、うぬも、あのツンデレ娘に聞こうなどと思うな、猫娘なら構わんがな、とはいえ、聞いた後どうなるかは保証せんがなと返されたのだった。

 

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