「ホールインワン!!」男の声が会場に響き渡る。
見ると、プレイヤーと思しき男が満足気に類 を紅潮させている。その視線の先には、 13歳 にも満たない少女がぐったりと横たわっている。
「リプレイを流します」 再び司会の男の声が聞こえる。
リプレイ一この競技「アナルボーリン グ」の映像がスクリーンに映し出される。 先程の男が豆粒大の金属球を手から離した。 瞬間、球が閃光を放ちながら少女の方へ飛ん でいく。時速はゆうに180キロを超えている であろう。
少女は 自らの肛門を拡げ、球の衝撃に 備えていた。
一瞬、ほんの一瞬が過ぎた。 それは時とは呼 べないかもしれない。それほどの短い時間で あった。「ひぐっ」少女の苦しそうな声が聞 こえてくる。球は、 少女の門に納まってい た。剣と鞘、鍵と鍵穴一まるで示し合わせたかのようにピタリと納まっていた。
リプレイが終わり、興奮冷めやらぬ観客達が歓声を上げる。
「見たかよ今の!」
「ああ、あんなアナル見たことねえ!」
「ひょっとすると今年の優勝は..」
「超低反発アナルか.ふふ、面白い」
「~~~ッ!!」少女はようやく意識を取り
戻したのか肛門の痛みに悶えている。 しかし観客はそんなことはもはや眼中になか った。次のプレイ、前回王者のプレイが始まるのだ。
前回王者が入場してくる
「いよいよ最後はこのペアだ!No.48!初出場以来、二人で積み重ねてきた優勝は7つ!弱冠12歳の少女と共に絶対的王者の登場だァッ!」
飾られたアーチと目いっぱい焚かれたスモークの中から二つの人影が現れる
割れんばかりの歓声を物ともせず前だけを見つめる男の傍らには、男の鳩尾に満たないであろう背丈の少女が並び立つ
男は堂々とした態度で、表情を変えることもなく、所定の位置についた
少女も淡々と、しかし、頬を赤らめながら、気恥ずかしげな表情で所定の位置へと歩を進める
そして、もはや美しさすら感じさせる所作で肛門を拡げた
男は、オープンスタンスで軽く腰を落として、体勢を整えている
狙いが定まったのか、少女に合図を送る
男がふっと短く息を吐いた
刹那
男の手元が光った
爆ぜるようにして飛び出した金属球は
「SAGAMI」と刻まれたその球は
ゆったりとした弧を描きつつも
’’ゆったり’’とは似ても似つかない速度で
地を這い
空を駆け
あわや時をもと思われた鈍色のその球は
一直線に
ただ一直線に
まるであるべき所に帰るかの様に
マン毛一本分も狂う事さえせず
少女の肛門へと音もなく吸い込まれた
少女が声にならない悲鳴をあげ悶絶する
一方で男は、満足したような、それでいてどこか憂いを帯びた様な表情で少女を眺めていた
ここで、問題が生じた
金属球は、’’吸い込まれて’’しまったのだ
特設モニターに映し出された少女の肛門に金属球は見当たらない
そして、放たれた金属球を目で追えた人間は、その速度が故に全くと言っていいほどいなかった
その速度は、目標を人力で追うカメラでは、到底追えるような代物ではなかった
観客と貴賓席がざわつく
「まさか外したっていうのか!?」
「お前、今の見えたか?」
「全くもって見えなかったぜ」
「じゃあやっぱり、外しちまったのか?」
見当たらない=外した
これは、現状では最もまともな思考であろう
飛び交う声を他所に、当事者である男は少女を見つめ続けていた
少女は、四つん這いになり、苦悶に満ちた表情で、何かを必死に堪えていた
やがて、少女は、えずき咳き込み、やっとの事で何かを吐き出した
特設モニターへと通づるカメラが、吐き出された物をズームインする
それは、「SAGAMI」と刻まれた金属球だった
このシーンは、衛星放送で全世界へとリアルタイムで配信されており
後世まで長きに渡り語り継がれ、伝説となった
また、アナルボーリングが世界的に知名度を得、世界大会が開かれるようになったのも、このワンシーンからだと言われている
ファンの間では、このシーンをいつ、どこで見たかにより格付けされる事もあるとかないとか
このような拙い文章を読んでいただきまありがとうございました