閃乱カグラ お忍び‼︎嵐を呼ぶ子忍!   作:プラサミット

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真の救いのヒーロー降臨!!


私はお前の永遠の友達、ぶりぶりざえもんの覚悟!

「よぉし!いくゾォォ〜!!」

 

『おおー!!!』

 

しんのすけの掛け声でしんちゃんロボカグラは拳を構えてドゥゲェンが乗る怨楼血Mk-IIに向かって走り出したが…

 

「必殺!アクションパァァン…おわぁ!?」

 

拳が届く前にしんちゃんロボは前のめりに転倒してしまった!

 

『あ、あらあら…いきなりド派手にやったわねぇ…?大丈夫?しんのすけちゃん達?』

 

目の前でいきなり転倒したしんちゃんロボに対しドゥゲェンもなんとも言えない表情をして苦笑いした。

 

「ててて…おいしんのすけ?いきなりどうしたんだよ?」

 

「何で急に転ぶのよ⁉︎この体格で石にでも躓いたの?」

 

「た〜い!た〜い!」

 

ひろし達に転んだ理由を呆れられながら聞かれしんのすけも頭を掻きながら不思議に思い動力部の飛鳥達に聞いた。

 

「う〜ん…カッコ悪いゾ。飛鳥ちゃん達?どうしたの?」

 

◇動力部

 

「あー…ごめんねしんちゃん!ちょっと雲雀ちゃんのタイミングが合わなくて」

 

「こちらも美野里さんのスピードが追いつかず…申し訳ありません」

 

転倒の原因である雲雀と美野里の動かすスピードが遅いことを飛鳥と雪泉は謝ってきた。

 

「はぁ…はぁ…もう、皆速いよぉ〜!ひばりついて行けないよ〜!」

 

「美野里もぉ〜…もう少しゆっくりやってよ〜!」

 

原因である当の2人は嫌そうに愚痴っていたが、葛城と斑鳩は雲雀に喝を入れた!

 

「腑抜けたこと言ってんじゃねぇ雲雀‼︎てめぇも忍だろうが!シャキッとしやがれ!!」

 

「そうです雲雀さん!私達は動力役なのですよ!ついて行かなければこのロボはちゃんと動けないのですよ⁉︎」

 

「で、でも…ふぇぇん!柳生ちゃ〜ん!」

 

「お、おい葛城、斑鳩、そんなにキツく言わなくても……いや、だが確かにここで雲雀を甘やかしたらこの戦いは勝てない、すまない雲雀、ここはオレも心を鬼にするぞ…!雲雀、頑張れ…!」

 

「や、柳生ちゃん…………うん!わかった!ひばり頑張るよ!」

 

「よし!その意気だ雲雀!偉いぞ」

 

柳生に助け船を求めたがその柳生から励ましを受け雲雀は頷くとやる気を取り戻した。その様子に雪泉達も美野里を励ました。

 

「雲雀さんはやる気になったみたいですね」

 

「そのようじゃの、後は美野里だけじゃ、さ、どうする美野里?雲雀はやる気になったぞ?」

 

「美野里ちんだけやる気出ないとか超ダサいし〜」

 

「うぅ…わかったよ、美野里もやるよ!勝って皆でお菓子パーティーやるんだもん!!」

 

「ええ!やりましょう!楽しいパーティーにしましょう!」

 

雲雀のやる気を見て美野里もやる気になり勝利後の楽しみを決めた。そのやり取りに焔達蛇女も笑みを浮かべ、飛鳥ももう大丈夫だとコックピット画面のしんのすけに呼びかけた。

 

「もう大丈夫だよしんちゃん!次からはしっかり動かせるよ!さぁ!やろうしんちゃん!!」

 

◇コックピット

 

飛鳥の謝罪を受けしんのすけはしんちゃんロボを起き上がらせた。

 

「おいっちにぃさんしー…いよぉぉおぉ…ほい!!よーし!準備浣腸!!」

 

「それを言うなら完了でしょ?」

 

ツッコまれながら軽く準備運動をし四股を踏むと気合いを入れ直した。

 

 

 

『準備できたみたいね?さぁ、改めてかかってらっしゃいしんのすけちゃん?』

 

その様子にドゥゲェンも操縦桿を握り直してオロチの腕で手招きした。

 

「じゃ戸を切り直していくゾぉ‼︎」

 

「それを言うなら気を取り直してでしょ?ねぇしんのすけ?次は私にやらせてよ?私も動かしてみたいわ」

 

「いや最初はオラだゾ!」

 

「アンタはさっき動かしたでしょ!次は私の番よ!」

 

「た〜いの!た〜いの!!」

 

「おい喧嘩するなよ?」

 

次に動かす順番を決める言い争いが始まり、ひろしは宥めようとしたが前を見て焦り出した。

 

「おおおおい!?誰でもいいから早く動かせ‼︎前!前‼︎」

 

「「えっ?」」

 

言われて前を見るとオロチの腕のフルスイングが迫っていた!

 

『呑気に言い争いなんて余裕じゃな〜い?そぉ〜れ!!』

 

オロチの腕はそのまましんちゃんロボの顔面に直撃し後方へ大きく吹き飛んだ!仰向けに倒れ何とかダメージは少なかったが、しんのすけ達は殴られた顔を摩っていた。

 

「痛ってぇ…って何で俺達まで痛いんだよ?」

 

「まるで本当にぶたれたみたいに感じたわ…これってまさかダメージまでシンクロするの⁉︎ちょっとしんのすけ!」

 

「うぅ〜ん…?オラこんなのイメージしてないゾ!」

 

「しんのすけのイメージとは関係無しに着いちまった性能ってことか。こりゃ早いとこ決着つけないとマズいぞ?」

 

予想外のシンクロダメージにダメージの受け過ぎは不利と判断し、しんのすけ達は短期決戦をすることに決めしんちゃんロボを起き上がらせた。行動を開始したしんのすけは胸部の春花と紫に呼びかけた!

 

「よーし!早速いくゾ!春花ちゃん!紫ちゃん!ハンドル回して!」

 

「えっ?ハンドル?…あぁこれね!紫ちゃん!いくわよ!」

 

「…う…うん……頑張る…」

 

胸の固定装置の側にある手回しハンドルを回し始めた春花と紫。

 

『わっせ!わっせ!わっせ!わっせ!』(腹筋)

 

『はあ!はあ!はあ!はあ!』(ルームランナー)

 

『ふん!ふん!ふん!ふん!』(スクワット)

 

『はい!はい!はい!はい!』(腕立て)

 

動力部で各メンバー達が表示される指示に汗を流しながら従い掛け声が響く!ゲージがMAXになるとしんのすけは胸部を突き出すように構え叫んだ!

 

「くらえぇ!しんちゃんブレストパイヤァァァァ!!!」

 

「「ファイヤーだろ!!」」

 

ひろしとみさえにツッコまれたが、しんちゃんロボの巨乳からピンク色のビームが放たれた!

 

「えっ…?ちょ⁉︎アチチチチッ!??おっぱい焼けちゃう〜!!」

 

「…熱い…熱いよ……熱……熱いぃぃいいィィィ!!!!」

 

ダメージがシンクロする為ビーム発射の際に発生した熱で春花と紫は熱がっていた(紫はブチギレ)。

 

『あ〜ら!その体型を活かした良い技ね!でもね…その構えの予備動作で簡単にかわせるわ!』

 

放たれたビームにドゥゲェンは笑みを浮かべると、オロチをしゃがませ首の間を開きわざわざかわしにくい体勢でビームを回避した。

 

「むぅ〜避けられたゾ!じゃ次だゾ!詠ちゃん!両備ちゃん!いっぱい回して!」

 

次は尻部の詠と両備に呼びかけた。

 

「こっちはフットペダルですわね、両備さん!いきますわよ?」

 

「まるで自転車ね、それじゃあ詠、どっちが早くゲージがMAXになるか競争よ!」

 

「望むところですわ!」

 

「「はあああ!!はい!はい!はい!はいぃぃぃ!!」」

 

競争感覚で凄まじい速度でペダルを漕ぐ詠と両備!飛鳥達も再び掛け声と共に動力ゲージを上げていった!競争感覚でやった為かゲージは早く溜まり結果はほぼ同時であった。

 

「おお⁉︎早い早い〜!それじゃいくゾ!必殺…」

 

次は丸出しの尻をオロチに向けた、同時に尻が白く光り輝き出した!

 

「しんちゃん光尻力ビィィィム!!!」

 

「「光子力だろ!!」」

 

再びツッコまれたが、輝く尻から白いビームが放たれた!

 

「「アァチチチチチッ!!?お尻が焦げる(ますわ)!!」」

 

春花と紫同様ビーム発射の熱で熱がる詠と両備。

 

『学習能力が無いわねぇしんのすけちゃん?こんなの避けろと言ってるようなものよ、軽すぎるわよん♪』

 

またしても放たれたビームをドゥゲェンは嘲笑うとバレリーナの体勢で簡単に避けた。

 

「もう!また避けられたゾ!じゃ次は…」

 

「「「しんのすけ(ちゃん)〜…!!」」」

 

「お?」

 

次の攻撃を考えていると胸と尻画面が映り春花と詠と両備が睨んできた!

 

「もう!しんちゃん‼︎何よさっきの攻撃は⁉︎危うくおっぱいが火傷するところだったじゃない!それに紫ちゃんがキレちゃってある意味死ぬとこだったわよ⁉︎」

 

「こっちもですわ!お尻が焦げるとこでしたわ!あぁ…私の大切なお尻」

 

「まったくよ!もし痕が残ったら責任取ってもらうわよしんのすけ!!あぁ熱かった…」

 

紫以外が怒っていたが、胸画面奥には春花が薬で眠らせたのか装置から外された紫が後ろに座って固定されていた。それを見た忌夢が春花に文句を言っていたが弱い麻酔薬なので心配無いと宥めた。

 

「きゃうーん☆両備ちゃんいいなぁ〜☆ねぇねぇ両備ちゃん?気持ちよかった〜?」

 

「ッ!だぁかぁらぁ〜‼︎熱かったって言ってんでしょうがこのバカ犬!!まったく、ダメージだけアンタが代わりなさいよ!」

 

「えっ!いいのぉ〜⁉︎代わって代わってぇ〜☆」

 

「バカ犬…‼︎」

 

ダメージを何故か羨ましがる両奈に両備は怒りながら呆れた。

 

「おお〜!ごめんごめん〜!でも避けられちゃったゾ」

 

ビームを避けられたことに悔しがるしんのすけに代わり四人の扱い方にひろしとみさえは必死に謝罪していたが、そんな二人に対ししんのすけは…

 

「まぁまぁ、父ちゃんも母ちゃんもこう言ってるし許してあげてよ?」

 

『お前が言うな!!!!』

 

「お?」

 

全員にツッコまれていた。

 

「次は私が動かすわ!飛鳥さん達!お願いね!」

 

「はい!わかりましたみさえさん!いくよ皆!!」

 

『おお〜!!ウオオオオオッ!!!!』

 

ビーム系の技はかわされると判断し接近戦に切り替え、次は動かす役をみさえに交代した。

 

「やれみさえ!お前のパワーを見せてやれ!」

 

「いくわよぉぉ…!ふん!!」

 

みさえは拳を打ち付けるとしんちゃんロボの腕部を大型化させ構えると走り出した!

 

「母ちゃんのスーパーケツデカパワーをお見舞いするゾ!!」

 

∑「なぁんですってぇ!?このぉ!!」

 

「あっ⁉︎よせみさえ!この中で暴れると…」

 

ガァン!!

 

隣のしんのすけを殴ろうと振り下ろした拳は自らしんちゃんロボの頭を殴ってしまい鈍い音が響いた。

 

「いっつぅぅぅぅっ…!?」

 

「「ぬおおおおお…!?」」

 

…もちろんダメージがシンクロする為みさえ達は痛がっていた(みさえは自滅)。

 

「今この中で暴れると今みたいに自分に当たるから気をつけろみさえ」

 

「おバカだなぁみさえ!」

 

「…ッ!後で覚えてなさいよしんのすけ…‼︎」

 

今お仕置き出来ないと調子に乗るしんのすけにみさえは睨みながら拳を振るわせていたがひまわりが泣き出した!

 

「びええええええん!!」

 

「ああ!!ごめんねひまわり〜‼︎泣かないで〜!よくもひまわりを…!許さないわドゥゲェン!!オラァァァ!!!!」

 

「「いやいや、今のはみさえ(母ちゃん)のせいだろ(ゾ)」」

 

しんのすけとひろしは横目で見ながらツッコんだが、みさえは拳を振り回しながらオロチに突っ込んだ!

 

『あら?今度は殴り合いかしら?面白いわ、でもこっちは両腕以外にも首が五つもあるのよ?』

 

ドゥゲェンも拳を構えると五本の首をしならせた。

 

「必殺!美人若妻スーパーパーンチ!!」

 

ものすごい威圧感の拳を繰り出したがドゥゲェンはオロチの腕を硬質化させるとみさえの拳を受け止めた!

 

『あはは!面白いネーミングの技ね?でもこの程度の力じゃオロチは倒せないわよ!』

 

「ふふ、慌てんじゃないわよ!もう一撃いくわよ!美人若妻必殺かかと落とし!!ウラァ!!!」

 

続け様に飛び上がると拳よりも凄まじいオーラを纏ったかかと落としを繰り出した!咄嗟にオロチの腕で受け止めたが腕は少し軋んでいた。

 

『くくっ…⁉︎なんて力!流石はソルジャーニンジャの時最強のパワーファイターだっただけのことはあるわねぇ!でも…捕まえたわよみさえちゃん!!』

 

オロチの五本の首が伸びてきてしんちゃんロボの首や体に巻き付き拘束した!

 

「この!離しなさい!ちょ⁉︎いや〜!?何処触ってるのよアンタ!?」

 

「あん♡いや〜ん♡そんなとこ巻き付けちゃダメよ〜」

 

「「きゃあぁ!!いやぁ!?」」

 

巻き付く首にみさえと春花、詠と両備は嫌そうに叫んでいた(春花は若干喜んでる)。

 

『うふふ♪いいわねその叫び!それじゃこのまま今度はこっちからいくわよ?さぁ、素敵なシャウトを聴かせてね?」

 

そのまま密着状態でオロチの口に青い稲妻をチャージし始めた!このままではやられる!

 

「マズいぞ!どうすんだしんのすけ!?」

 

「大丈夫!こんな時の為のとっておきの必殺技があるゾ!」

 

きんきゅうだっしゅつ(緊急脱出)と書かれたボタンをしんのすけが押すとしんのすけ達の前に…芋羊羹が出て来た。

 

「「えっ…?これってまさか?」」

 

「父ちゃん!母ちゃん!早く食べて!」

 

見覚えがあるひろしとみさえは冷汗を流すと芋羊羹を食べ、同じくしんのすけも食べると詠と両備に呼びかけた。

 

「詠ちゃん!両備ちゃん!目一杯漕いで!!」

 

詠と両備の前に空気入れ型のポンプが現れると二人は不思議に思いながらポンプを動かした。するとしんちゃんロボの尻が徐々に膨らみ始め詠と両備の尻も圧迫されてきた!

 

「えっ?えっ⁉︎な、何ですのこれ⁉︎何ですの⁉︎」

 

「ちょ、ちょっと待ってよ…これってまさか…⁉︎」

 

両備は嫌な予感がしたがゲージが溜まった瞬間しんのすけは解放ボタンを押した!

 

「必殺!メガヘガデルDX!!発射!!」

 

ぶおおおおおおおおっ!!!!

 

その瞬間!膨らんだしんちゃんロボの尻から大出力の黄色い煙が吹き出した!その勢いで巻き付いていたオロチの首数本を引き千切りながら脱出した!

 

「ふぅ…脱出成功だゾ!」

 

「「しんのすけ(ちゃん)〜…///」」

 

やり切ったように言うしんのすけだったが、女子として有るまじき技に詠と両備は顔を真っ赤にして怒っていた!それに対し再び必死に謝罪するひろしとみさえ。

 

『まったく…まさかそんな方法で脱出するなんてね?正直驚いたわ』

 

予想外の脱出方法に驚いていると千切れたオロチの首からコードが伸びてきて地面に落ちた首を拾い上げると瞬時に修復した!

この後もひろしの操縦で足の臭いを放ってみたがオロチの首の回転で跳ね返され、ひまわりの操縦でハイハイ突進をやってみたがオロチにひまわりが迫力負けした。

 

 

『うふふ♪中々コミカルな技の数々だったわねしんのすけちゃん達?中は強力な技もあったけど、どれも当たらなければどうってことないわね。それで?もう終わりかしら?ならそろそろ決着つけさせてもらうわよ?』

 

オロチの両腕からドゥゲェンが使っていた物と同じ電気を纏った鞭が出てきた!あの大きさの鞭を受けたら一溜まりも無い!しかしこちらの技はほぼ読まれている上、並のダメージではすぐに修復再生されてしまう!それに飛鳥達の体力もそろそろ限界に近いはず!

 

「どうするんだしんのすけ⁉︎」

 

「何か手は無いの⁉︎」

 

焦ったひろしとみさえはしんのすけに何かいい案が無いか聞いたが、しんのすけは顔を上げると頷いた。

 

「こうなったら、最強必殺技を使うしかないゾ!」

 

「「最強必殺技?」」

 

不思議に思う二人にしんのすけは指示を出した。

 

「父ちゃん!母ちゃん!ひまわり!オラと一緒に力を集めるんだゾ!」

 

そう言われしんのすけ達は目を閉じて意識を集中させた!少しして力が集まるとしんのすけは叫んだ!

 

「最強必殺技!アクションソード・カグラ!!!」

 

しんちゃんロボの右手にやや長めの日本刀型の剣が現れた!!その刃は美しく神々しかった。

 

「素晴らしい剣だ…!」

 

「アクションソード・カグラ…!綺麗…!」

 

「すっげぇじゃねぇかしんのすけ!いよっしゃあ!そいつでオロチをぶった斬れぇ!!」

 

肩で息をし動力部の画面からその様子を見ていた飛鳥達も拳を振り上げたりして応援した。

 

『あら?新しい技かしら?それじゃこっちも…ライトニングソード!』

 

しんのすけの剣を見てドゥゲェンも鞭を電撃の剣に変化させ二刀流になった!最強必殺技を見てひろしとみさえは歓喜した。

 

「剣か!いいぞしんのすけ!やってやろうぜ!」

 

「こっちこそ決着をつけてあげるわドゥゲェン!覚悟しなさい!」

 

ひろしとみさえはもう勝った気分でいたが、次のしんのすけ発言に耳を疑った。

 

「よーし!いくゾ‼︎飛鳥ちゃん達は剣に力を溜めて!その間はオラ達は動けなくなるけど」

 

「「…えっ?動けなくなる?」」

 

「それって力を溜めてる間は無防備になるってことしんちゃん?」

 

「うん、そうだゾ」

 

・・・・・・・・

 

『何じゃそりゃあぁぁぁぁっ!?!?』

 

まさかの力のチャージ中は無防備という欠点に全員揃ってツッコミを入れ、ドゥゲェンは高笑いした。

 

『あはははは!!まさか無防備で立ってるなんてね!とんだ必殺技ね!ホントなら待ってあげたいとこだけどぉ〜残〜念〜‼︎溜まるまで待ってあげるほどアタシは優しく無いの!それじゃあ…力が溜まるまでの間たっぷり痛ぶって可愛がってあげるわ!!』

 

力のチャージを始め無防備になったしんちゃんロボにドゥゲェンは容赦なく電撃の剣を振り下ろし打ち付けた!

 

『うふふ♪いつまで耐えられるかしら?ほらほらぁ!!』

 

下から振り上げられた電撃剣を顎に受けて大きく仰け反った!

 

「むおっ⁉︎…うぅ…!まだまだだゾ…!」

 

「ぐっ⁉︎…ッ!…た、耐えろ!しんのすけ!みさえ!ひまわり!」

 

「きゃあ⁉︎…ぐぅ⁉︎…ひ、ひまわり⁉︎大丈夫⁉︎」

 

『ふん、しぶといわね、でもまだまだいくわよぉ!』

 

次々繰り出される猛攻に必死に耐えるしんのすけ達!みさえはひまわりを抱き締めて少しでもダメージを減らそうとしていた。

 

「飛鳥ちゃん達!まだなの!!」

 

耐えながらしんのすけは動力部の飛鳥達に力の溜まり具合を叫んだ。

 

「あと少し…もうちょっとだよしんちゃん!皆!急いで!!」

 

「よし、もう少し…うわっ!?動力部の壁が!?」

 

「崩れそうです!!」

 

「くっ!急げ!!」

 

蓄積されたダメージは動力部内部にも及び壁に亀裂が入り始め所々小さく爆発していた!このままでは持たない!!そしてついに力のチャージが完了した!

 

「チャージ完了!!」

 

「お待たせしんちゃん!野原さん!力が溜まったよ!!」

 

チャージされたエネルギーがアクションソード・カグラの刀身に宿り輝き出した!その輝きにドゥゲェンは一旦離れた。

 

『‼︎力が溜まったみたいね?いいわ!受けて立とうじゃない!』

 

電撃剣を構えるとしんのすけの攻撃を待った。

 

「すまんしんのすけ、攻撃はお前に任せる!やっちまえしんのすけ!!」

 

「私もちょっと…しんのすけ!頼んだわよ!」

 

猛攻のダメージで剣を振るえそうもないひろしとみさえは一番動けそうなしんのすけに攻撃を託した。任されたしんのすけは野原家特有の笑みを浮かべると頬を染めてハイテンションに構えた。

 

「おお!全然オッケーだゾ〜///オラがカッコよくキメて勝利だゾ!!」

 

動力部から飛鳥達の「カッコいい!」とか「やれー!」などの声が響き、しんのすけは輝く剣を振り上げたが…

 

「いくゾぉ!必殺!アクションソード・カグ…んおぉ!?」

 

次の瞬間予想外のことが起きた!剣を振り上げたしんのすけの意識が少し飛びふらついて前のめりに倒れかけた!やはりしんのすけもダメージが蓄積されていたのだ。さらにその拍子に剣を振り下ろしてしまい剣から巨大な斬撃が放たれた!

 

『…えっ?うわっと!??!危な!?倒れたかと思ったらいきなりのフェイントね?しかも……なんて威力よ、もし当たってたら負けていたわ、無防備で力を溜めるってのも伊達じゃないわね』

 

咄嗟に斬撃を避けたドゥゲェンは後ろを見たが斬撃が直撃した山は真っ二つに割れて崩壊していた。

渾身の一撃を外してしまったしんのすけだが、飛鳥達は彼を咎めず寧ろ心配していた。そんなしんのすけ達をドゥゲェンは嘲笑った。

 

『うふふ…!残念だけどここまでねしんのすけちゃん達!もうボロボロだし中の忍ちゃん達も限界でしょう?ここまで粘ったことは褒めてあげるわ、けど…これで終わりよ!皆仲良くアタシの研究材料になりなさい!じゃあね、バイバイ!!』

 

動けないしんちゃんロボにとどめを刺そうとドゥゲェンは電撃剣を振り上げた!やられる‼︎しんのすけ達は目を閉じたが…オロチは何故かそれ以上動かなかった!

 

「な、何だ?奴の動きが止まったぞ?」

 

急に動かなくなったオロチに飛鳥達は不思議に思ったが、オロチコックピット内では同じくドゥゲェンが停止した原因を焦って探っていた。

 

「ちょ、ちょっと!一体どうしたって言うのよオロチ!?動きなさい!故障なんてありえないでしょうが!!」

 

操縦桿を動かしても各スイッチを押しても何も反応しない、まさか本当に壊れた⁉︎そう焦っているとメインモニター画面にブタの鼻マークが現れある人物の声が響いた!

 

『ふはははは!!貴様のシステムはこの私が乗っ取った!!』

 

「…こ、この声、もしかして!」

 

その聞き覚えのある声に飛鳥はハッとし、しんちゃんロボとオロチの両方のモニターにしんのすけの召喚獣ぶりぶりざえもんが現れた!

 

「な⁉︎何よアンタ⁉︎」

 

ぶりぶりざえもんにドゥゲェンは驚き、初めて見たひろしとみさえは何故ぶりぶりざえもんが現実にいるのか気になり飛鳥からしんのすけの召喚獣であると聞いた。

 

「おお!ぶりぶりざえもん!!」

 

『待たせたなしんのすけ!システムの中枢にたどり着くのに時間がかかってしまってな、今までかかってしまった。もうコイツは私の思いのままに動かせる、見てみろ?こんなこともできるぞ?ハッ!コ◯ネチ!コ◯ネチ!ハハハハ!』

 

「今時それは古いゾ…」

 

オロチを乗っ取ったぶりぶりざえもんはオロチの体を動かして一昔前のギャグポーズをやって笑った。研究所に突入してから別行動を取っていたがまさかこんな作戦を考えていたとは!流石は世界最強のコンピューターウイルスだ!

 

『さあ!今のうちだしんのすけ!私がコイツの体を押さえている内に倒すんだ!』

 

「よくやったゾぶりぶりざえもん!それじゃ早くそこから逃げて?」

 

体力的にあと一回発動できると言うアクションソード・カグラの力を溜め始め、しんのすけはぶりぶりざえもんにオロチから脱出するように言ったが、ぶりぶりざえもんは残念そうに返した。

 

『…残念だが、それは出来ない相談だ』

 

「えっ?何で?」

 

『さっきも言った通り私はコイツのシステムを乗っ取った、それはつまり私はコイツそのものと言うことなのだ。私がコイツから出るとコイツは再びしんのすけ達に襲いかかる、だからしんのすけ…私ごと、コイツを斬れ』

 

「えっ…?」

 

ぶりぶりざえもんの言葉にしんのすけは一瞬理解が追いつかなかったがすぐに拒否した。

 

「で、出来ないゾそんなこと!」

 

『甘ったれたことを言うな!!お前の覚悟はそんなものか!?』

 

出来ないと言うしんのすけにぶりぶりざえもんは声を荒げ喝を入れたが自身の覚悟を語り始めた。

 

『しんのすけ、このままではお前達はコイツには勝てない。頼む!私をコイツからお前達を守る救いのヒーローにさせてくれ!!私はお前が私を召喚してくれた想いに応えたい!!だから頼む!』

 

「オラ…オラ…!」

 

ぶりぶりざえもんの決断に飛鳥達は衝撃を受けしんのすけは踏み切れず迷ってたが、その時システム内のぶりぶりざえもんの体に異変が起き始めた!よく見ると足元から徐々に消えている!

 

『な、何だ⁉︎一体何が起こったのだ⁉︎コイツのシステムは完全に私が乗っ取ったはず!?」

 

自分の体の異常に焦っているとドゥゲェンからの通信が入った。

 

「ねぇアナタ?アナタ前にブタのヒヅメのリーダーマウスが使おうとしたコンピューターウイルスよね?アナタのことはブタのヒヅメのデータベースを覗いた時から知っていたわ」

 

『な、何が言いたい貴様?』

 

「決まってるでしょ?そんな危険な存在を知ってしまったらいつか脅威となると想定してワクチンを作っておいたのよ!まさか役に立つ時が来るなんてね?今そのワクチンをアナタに注入したわ、システム修復まであと数分ってとこかしらね?うふふ…!」

 

なんとぶりぶりざえもんにワクチンを注入されたらしい!このままだとぶりぶりざえもんはあと数分で消滅してしまう!

 

『うおおお!?し、しんのすけ!急げ!私の支配が完全に消える前にコイツを斬るんだ!早くしろ!!』

 

ぶりぶりざえもんは再度しんのすけに説得した!しかししんのすけはまだ踏み切れていない。

 

『し、しんのすけ!は、早く…‼︎』

 

ぶりぶりざえもんの体はもう半分消えていた!

 

「しんちゃん!!」

 

「しんのすけ!ぶりぶりざえもんの覚悟を無駄にするな!早くやれ!!」

 

力のチャージが完了し飛鳥と焔が叫んだが、しんのすけはかつてぶりぶりざえもんを一度失ったトラウマに囚われていた。

 

「オラ…出来ない…」

 

『しんのすけぇぇぇ……』

 

ワクチンが回り切りぶりぶりざえもんはシステムから消滅された。

 

「ふぅ、やっとシステムが修復されたわね、ぶりぶりざえもんちゃんの覚悟もどうやら無駄だったようね?さぁ、続きといきましょうかしんのすけちゃん達‼︎」

 

オロチの操作が戻りオロチの口に稲妻をチャージし始めた!動けないしんのすけに代わりひろしとみさえが戦おうとしたその時!

 

『うおおおおおおおおっ!!』

 

オロチの背後に光の粒子が集まってくると巨大な姿になったぶりぶりざえもんが現れオロチの体を羽交締めにして拘束した!

 

「なっ⁉︎アンタはさっき消滅したはず!?離しなさいこの!」

 

『これが私のウイルスの最後の力だ!絶対に離さん!!しんのすけがお前を斬るまでは!!さぁしんのすけ!早くやるんだ!』

 

暴れるオロチの体を必死に抑えながらぶりぶりざえもんはしんのすけに叫んだ!

 

「急げしんのすけ!!」

 

「で、でも…オラ…」

 

「しんのすけ!これはぶりぶりざえもんがくれた最後のチャンスだ!彼の想いを無駄にするな!!」

 

悩み続けるしんのすけ、するとその時しんのすけにぶりぶりざえもんの声が聞こえた。

 

(私なら大丈夫だしんのすけ、肉体は滅んでも心はお前の中で生き続ける。私を召喚してくれて、ありがとう…!私の永遠の友達…しんのすけ)

 

「ぶりぶりざえもん……わかったゾ!」

 

その言葉で迷いを断ち切ったしんのすけはアクションソード・カグラを両手で構えると目を閉じた。

 

「父ちゃん、母ちゃん、ひまわり、皆…オラに力を貸して…!いくゾ‼︎」

 

『おおぉ!!』

 

全員の想いに応え刀身がさらに神々しく輝いた!ぶりぶりざえもんは頷き強くオロチの体を押さえ、ドゥゲェンはかなり狼狽し出した。

 

「ちょちょちょちょっと待って!?本当に本気でやる気なの⁉︎ぶりぶりざえもんちゃんまで斬るの!?ねえってば!?」

 

動揺を誘ったが覚悟が決まったしんのすけには通用せず、ゆっくり目を開いたしんのすけは剣を振りかぶると踏み込んで飛んだ。

 

「くっ!タダではやられないわよ!」

 

なんとか動いたオロチの片手で鞭に戻した剣を振るいしんちゃんロボの頭部に直撃させた!それにより頭部の側面が少し破損したがしんのすけは構わず突っ込んだ!

 

「おおおおおおっ!!ぶりぶりざえもぉぉぉぉん!!!!」

 

剣を振り下ろす瞬間しんのすけは目を閉じ涙を流した。

 

ザンッ!!!!

 

剣はオロチの体をぶりぶりざえもんごと袈裟斬りに斬り裂き、斬られたオロチの体から光が柱状に何本も出てきた。

 

「ち、ちぃぃくしょおぉぉぉぉっ!!!」

 

ドゥゲェンの悲鳴と共にオロチの体は爆発した!

 

…ありがとう…しんのすけ……

 

最後に全員にぶりぶりざえもんの声が聞こえた。

 

 

◯●◯

 

「うわあぁぁぁぁぁん!!嘘よおぉぉぉっ!!!」

 

戦闘後、破壊されたオロチから引っ張り出され、服と髪がボロボロになったもののなんとか生存したドゥゲェンは自らの敗北が認められず泣き喚いていた。ドゥゲェンの周りには肩で大きく息をした忍連合が囲んでおり全員かなり疲れていたが警戒してドゥゲェンを見張っていた。

その後方では泣き崩れるしんのすけにひろしとみさえとひまわり、頭脳役だったシロが心配そうに寄り添っていた。

 

「「しんのすけ…」」

 

「たい…」

 

「くぅーん…」

 

しんのすけの前にはぶりぶりざえもんを呼び出す時に使うマラカスがあったが、そのマラカスも光の粒子となって消えた。マラカスが消えた所には写真入りのペンダントが残されておりその写真はかつて二人が友情を誓い合った時のものだった。

 

「ぶりぶりざえもん…」

 

ペンダントを握ると悲しそうに目を閉じた。ひろし達は友を失ったしんのすけに何て声をかけてあげればいいかわからず黙って見守っていたが、そこへ飛鳥、雪泉、焔、雅緋が来てしんのすけに声をかけた。

 

「しんちゃん…元気出してしんちゃん、悲しいけど…大切なお友達のしんちゃんを守ることが出来てぶりぶりざえもんは悔いは無いと思うよ?」

 

「泣かないでくださいしんのすけ君。私は彼からは真の正義を学ぶことが出来ました、私は彼を忘れません、彼こそ真の正義の体現者です」

 

「あぁ…アイツが助けてくれなかったら私は負けていたし死んでいたかもしれなかった。アイツは確かに本物の救いのヒーローだった、私もアイツを忘れない」

 

「私達はぶりぶりざえもんから勇気を教えられた、しんのすけ、その勇気を決して忘れてはならん…!」

 

四人の言葉にしんのすけは顔を上げた、その顔はまだ泣いていたが納得したようにも見えた。

 

「飛鳥ちゃん…雪泉ちゃん…焔ちゃん…雅緋ちゃん……」

 

「一緒に前に進もうしんちゃん!ぶりぶりざえもんの為にも!それに彼も言ってたでしょ?しんちゃんは永遠の友達だって?きっとまた会えるよ!ね?(^ ^)」

 

飛鳥は笑顔でしんのすけを元気付けると手を差し伸べた。

 

「飛鳥ちゃん……うん!オラ頑張るゾ‼︎」

 

ペンダントを握り締め飛鳥の手を取ると元気良く立ち上がった。いつものしんのすけに戻りひろしとみさえも頷くと飛鳥達にお礼を言った。しんのすけが元気を取り戻したところで野原一家と飛鳥達はドゥゲェンがいる方へ歩いて行った。

 

 

「くぅ!!ちっくしょおぉぉぉぉっ!!!ああああ!!」

 

ドゥゲェンはまだ喚いており拳を何度も地面に打ち付けていた。その様子に拘束しようにも手が付けられない状況だった。

 

「ッッ!一体何がいけなかったと言うの!?このアタシの完璧な研究が!科学のかの字すら知らない素人に負けるなんて!!いいえ!あり得ないわ!完璧なこのアタシが負けるわけが無い!この完璧なアタシが…」

 

叫び続けるドゥゲェンにひろしは顔を伏せると少し早歩きで近づき、次の瞬間…ドゥゲェンを殴り飛ばした!

 

「ぶおえっ!??!」

 

「ッ!何が完璧だ!完璧じゃないからこそ人生ってもんじゃねぇのか!?」

 

「父ちゃん…」

 

「くっ…ど、ど素人が偉そうに…!」

 

ドゥゲェンは殴られた頬を押さえてひろしを睨み、ひろしの行為にしんのすけ達は驚いたがひろしは続ける。

 

「大体よ!研究者ってのは常に完璧を追い求める者なんじゃねぇのか?それにたどり着くことを夢見るもんじゃないのか?でもさっきから聞いてる限りだとお前はもう完璧にたどり着いたように言ってる、お前の完璧とはこの程度のものか⁉︎大した自身だな!」

 

ひろしからの言われ様にドゥゲェンは拳を震わせ悔しそうに何か言いたげだったが…

 

「ッッッ!!言わせておけば好き放題言いやがって…‼︎……ッ……ふぅ…もういいわ、今回はアタシの負けを素直に認めてあげるわ!でも、アタシは諦めないわ!必ず復讐してやるわ!だから、今は…」

 

怪しく笑みを浮かべるとボロボロの白衣の懐に手を入れた、それを見て雅緋は叫んだ!

 

「マズい!急いでドゥゲェンを拘束しろ!逃げられ…くっ⁉︎」

 

ドゥゲェンの逃亡を察知し拘束しようとしたが膝をついてしまった!やはり体力がもう限界だった。

 

「あははは!残念でした!それじゃ、じゃあねぇ〜♪」

 

懐から出した煙玉を炸裂させるとドゥゲェンはその場から姿を消した。

 

「あっ…逃げられちゃった」

 

煙が収まりドゥゲェンが逃げた後を見つめることしか出来なかった。

 

 

◯●◯

 

逃亡に成功したドゥゲェンは木々を掻き分けながら必死に山の斜面を走っていたが、ブツブツ文句を言いながら復讐を誓っていた。

 

「くっそぉ!!あのくそ生意気なガキ供めぇ!!絶対に許さないわ!次に会う時が今度こそ本当に最後よ!!とは言ってもまずは新しい拠点を探さないとね!それから…」

 

ザッ!!

 

「きゃあ!??!」

 

その時走るドゥゲェンの前に人影が現れドゥゲェンは尻餅を着いた!現れた者を見てドゥゲェンは笑みを浮かべた。

 

「だ、誰よ⁉︎……!…あぁ、あ〜ら!かすがちゃん!」

 

そう、現れたの自分に仕える忍の少女かすがだった。

 

「牢に入れてから放ったらかしにしてたから忘れてたわ、よく生きてたわね?」

 

「ブツブツ…ブツブツ…」

 

しかしかすがは下を向いて何かをブツブツ呟いていた。

 

「まぁいいわ、これからまた新しい拠点を探すからアナタも一緒に来なさい?わかった?」

 

「ブツブツ…ブツブツ…」

 

「ねぇ?聞いてる?」

 

聞いても変わらずかすがは何かを呟いている、その様子にドゥゲェンは少しイラッとしたがニヤッと笑った。

 

「フフ…どうやらアナタ、牢に入れられてる間に少し壊れちゃったみたいね?それじゃあまた新たに躾直してあげるわ!!今度は完璧にねぇ!!」

 

鞭を振り上げかすがを躾けようとした瞬間!かすがは顔を上げた!

 

「殺人秘伝忍法!闇消!!」

 

かすがが両手を振り上げるとクナイが射出されドゥゲェンの周りの木や地面に刺さるとワイヤーの檻になり閉じ込めた!

 

「な⁉︎何よこれ⁉︎ぎゃあああァァァァッ!??!」

 

驚いているとかすがが素早く手を動かしワイヤーでドゥゲェンの全身を切り裂いた!!ワイヤーの檻内には血しぶきが飛び散りドゥゲェンの片耳と指数本が舞っていた。

 

「ぐっ⁉︎がっはぁ!??!か、かすが…ちゃん、アナタ…何を…⁉︎…ッ‼︎てめぇ一体どういうつもりだ!!この俺にこんなことしてタダで済むと思って…ひぃ⁉︎」

 

かすがの突然の裏切りにドゥゲェンはブチギレてかすがを睨みつけたが、かすがは仕えていた時には見せたことも無い目つきでドゥゲェンに告げた。

 

「ドゥゲェン様…貴方は私が仕えるべき本当の主では無かった、私はもう…貴方には従わない」

 

もう一度ドゥゲェンの顔を見ると笑みを浮かべた、その笑みにドゥゲェンはぞくっとし恐怖に駆られた。

 

「…ま、待って…!やめろ…‼︎」

 

「…さようなら」

 

「アアアアァァァッ!!!!」

 

カッ!!!!

 

ワイヤーに気を流し込むと檻が爆発し、ドゥゲェンは断末魔と共に粉々に爆砕死した。まさに因果応報、悪忍の研究者ドゥゲェン・ノアニーキはかつての部下である悪忍かすがによって粛清された。

 

「まさか、教え子達の不始末をお前がやってくれるとはな?かすが」

 

ワイヤーを戻しクナイに付いた血を払っていると不意に声をかけられ、かすがは振り向いた。

 

「来ていたのか、凛…いや、今は鈴音だったか?」

 

木の影から姿を現したのは現在の蛇女の纏め役、焔達の元担任で霧夜の元教え子の女教師、凛こと鈴音だった。

 

「久しぶりだな?最後に会ったのはお前がドゥゲェンの部下になる前だったから数年ぶりか?」

 

「そうだな、お前は出世したな?大したものだ」

 

「道元が死んで私がその地位になっただけさ」

 

親しげに話す二人だが、実はこの二人幼少期からの付き合いで幼馴染である。ある程度会話したところでかすがは目つきを鋭くさせると鈴音に問う。

 

「さぁ、これで私は自分の主を殺した裏切り者…抜け忍だ。私を捕えるか鈴音?それとも殺すか?」

 

ただで殺されるつもりは無いかすがはクナイを構えながら鈴音の返事を待つが、鈴音は腕を組むと少し目を閉じたが静かに告げた。

 

「いや、今回私達はドゥゲェンの捕縛・討伐を目的にここに来たが、その任務を代わりに友のお前が果たしてくれたということにしておこう」

 

「す、鈴音…しかしそれでは」

 

鈴音の決断にかすがは耳を疑った、当然だ、自分を見逃すと言ってるようなものである。鈴音は口元のマスクを下ろすと微笑んだ。

 

「上にはお前は死んだと報告しておく、だからお前は抜け忍ではない。かすが…お前は自由に生きろ」

 

忍の世界ならば絶対に下されない決断にかすがは信じられない表情をして下を向いたが鈴音に感謝しお礼を言った。

 

「ありがとう、鈴音」

 

「またいつか会おう、忍としてではなく一人の女性として」

 

「あぁ、それじゃまたな…凛」

 

本名で別れを告げるとかすがはその場から姿を消し去って行った。

 

「ふーん、自由に生きろね?流石は凛ちゃん!相変わらずお優しいねぇ」

 

「サスケか、お前もいたのか」

 

木の影に隠れていたサスケに鈴音はツンとして返し、サスケは鈴音の隣に移動してきた。ちなみにサスケもかすが同様幼馴染である。

 

「久しぶりに会ったのにつれないなぁ?ま、そこがキミの可愛いとこだぜ☆へへ、どうだ凛ちゃん?この再会を機に俺達ついでに付き合っちゃう?」

 

「ッ///ば、馬鹿なこと言ってないでお前もさっさと行け!!早く行かないとほら、お前だけ抜け忍にするぞ!」

 

「おお怖い怖い、そいつは勘弁だぜ。んじゃまたな凛ちゃん!またどっかで会おうぜ!」

 

赤面して声を荒らげる鈴音にサスケは笑いながら手を振ると素早く姿を消し去って行った。

かすがとサスケが去り、マスクを戻した鈴音は二人の痕跡を消すと空を見上げ深呼吸した。

 

「ふぅ、任務完了…か。よくやった、生徒達」

 

激闘を制した生徒達を称え、鈴音は生徒達の所へ向かって姿を消した。

 




次回予告

ドゥゲェンが死にようやく平穏が訪れた、しかしそれは同時に別れを意味する。次回最終回、戦いの終わり、それぞれの約束、お楽しみに!
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