◇ドゥゲェン研究所
「かすがちゃーん?まさか手ぶらで帰ってくるなんてねぇ、アナタ良い度胸ねぇ〜?」
手に鞭を打ち付け鳴らしながら歩くドゥゲェンの前には申し訳なさそうに頭を下げるかすがが跪いていた。
「アタシは早く野原しんのすけを使って最強の子忍を作りたいって言ったわよねぇ?それなのにアナタは無様に敗北した。アナタってホントに…すっからけっちぃぃぃ‼︎」
かすがに顔を近づけていやいやポーズをしながらハイテンションに告げたが、かすがは必死に謝罪した。
「も、申し訳ありませんドゥゲェン様‼︎半蔵学院の善忍に邪魔され…ぐっ⁉︎」
かすがの言葉が途切れ首にドゥゲェンの鞭が巻き付き締め上げた!
「お黙りィ!!言い訳なんて聞きたくないわ!アタシの言うことは絶対よ?命令を遂行出来ない者がどういうことになるのか知りたいのぉ〜??ポチッとな♪」
鞭に付いたスイッチを押すと鞭に電流が流れかすがを感電させた!
「アアアアアッ!??も、申し訳ありませんドゥゲェン様!ど、どうかお許しを!!」
「え〜?な〜に〜?聞こえな〜い?それじゃもっと強くしてみましょう♪」
さらにかすがにお仕置きしようとドゥゲェンは電流のレベルを上げようとしたが、そこにラフな服装の茶髪の男が現れた。
「まぁまぁドゥゲェン様?そのくらいでいいんじゃないんですか?」
「あら?サスケちゃん」
サスケと呼ばれたこの男、かすがと同じくドゥゲェンに仕える忍の一人であの伝説的忍の猿飛佐助の子孫である。
「かすがもこの通り反省してますし、ここは俺様に免じて許してやってくださいよ?」
「…ま、いいでしょう。かすがちゃん?サスケちゃんに感謝なさい?」
「ゲホッ!ゲホッ!…ッ」
鞭から解放されたかすがは咳き込んでいたがサスケに感謝せず寧ろ余計なことをしたという顔で見ていた。
「それでサスケちゃん?頼んでおいた善忍達の偵察…どうだったかしら?」
「はい、今のところ奴らはまだそれほど動いていません。動き出すとすればこれからでしょう」
「ご苦労様、さっすがサスケちゃん‼︎頼りになるぅ〜‼︎…そこの役立たずと違ってね?」
「…ゲホッ…申し訳…ありません……くっ!」
まるでゴミを見る様な目でかすがを見ると、かすがは苦虫を噛み潰した様な表情で頭を下げて謝罪した。
「それじゃこれから動き出すならその前に捕まえないとね、サスケちゃん?今度はアナタが行ってきて?」
「お任せあれ!それじゃ早速…」
「お待ちくださいドゥゲェン様!私も行きます‼︎」
頭を下げていたかすががドゥゲェンに名乗り出た!
「もう一度私にチャンスをください!今度こそ…今度こそ必ず捕らえてみせますから‼︎お願いします!!」
かすがは深々と頭を下げて頼んだ、その姿を見たドゥゲェンは溜め息を吐くと微笑んだ。
「んも〜しょうがない子ねぇ♡そんなとこがアナタの可愛いとこだけどねぇ♡た・だ・し…」
かすがの顔を両手で包む様に覆ったドゥゲェンは許可し、かすがも笑顔で感謝しようとしたが、ドゥゲェンはかすがに顔を近づけると表情を一変させた!
「これが最後のチャンスだからな…!いいな…‼︎(野太声)」
「は、はい…畏まりました…ありがとうございます…」
迫力のあるドゥゲェンの素(男)の部分が出てかすがは震えながら跪いた。
ドゥゲェンの研究室からサスケと出たかすがは研究所の入り口前に来たが、かすがは表情を曇らせていた。
「そう気を落とすなよかすが?今回は俺も一緒に行くんだ、成功するさ。野原しんのすけを捕まえたらお前の手柄にしてやるからよ?」
「うるさい!!お前は余計な手出しをするな!あんなガキ私一人で捕らえてみせる‼︎」
サスケの気遣いをかすがは鋭い目つきで跳ね除けた!
「やれやれ、相変わらず俺様のことを邪魔者扱いかよ…それで?策はあるのか?」
「心配いらない、ちゃんと考えてある」
素早く印を結ぶとかすがの姿がある女性の姿に変わった!その姿にサスケは口笛を吹いた。
「この姿ならば野原しんのすけは必ず食い付く!」
「ま、ここはお前の策に乗ってやりますかね。そんじゃ行くとするか!忍法ムササビ飛空改‼︎」
サスケとかすがはウイングスーツの姿になるとスーツに備え付けられた推進ロケットで勢いよく飛び出して行った!
∇ ∇ ∇
◇野原家
公園での騒動後、飛鳥はしんのすけの案内で野原家にやって来た。着いた時間が夕方だった為、飛鳥はしんのすけの母みさえに事情を説明しても父ひろしが帰るまで待ってほしいと言われ、とりあえず家族が揃うのを待つことにした。
そして午後7時過ぎひろしが帰宅し家族全員揃ったところで飛鳥は自己紹介と任務、しんのすけが悪忍に狙われていることを説明した。
「という事なんです。あの…わかっていただけましたか…?」
飛鳥はひろしとみさえの返事を待ったがひろしは腕を組んで目を閉じ、みさえはなんとも言えない表情をしていた。
「…つまり話をまとめると、しんのすけのことを悪い忍者…悪忍が狙ってるってことか」
「はい、そうです」
「へぇ………そんな馬鹿な話信じられるわけねぇだろ‼︎」
ひろしはテーブルを強く叩くと声を荒げた!
「でも事実なんです!実際昼過ぎにしんちゃんは悪忍の刺客に襲われました!ねぇしんちゃん?」
「オ、オラわかんないゾ…」
飛鳥は被害者のしんのすけにも意見を求めたがしんのすけも昼間の戦闘をまだ完全に信じていなかった。
「大体、しんのすけの何処にそんな凄い力があるって言うんだ⁉︎こいつにあるのはせいぜいおバカなところくらいだぜ?」
「いや〜それほどでも〜」
「褒めてないって」
みさえにツッコまれるしんのすけ。飛鳥はしんのすけに力がある事実を裏付ける様に説明した。
「ですが今までだってしんちゃんが5歳児とは思えないほどの力や身体能力を発揮したこともあった筈です!」
「そうは言ってもな、しんのすけはまだ幼稚園児で5歳児だぜ⁉︎いくらなんでもそんな…」
すると黙っていたみさえが口を開いた。
「…でもあなた、この子が言ってること満更嘘でもないかもしれないわ…」
「みさえ…」
その言葉にひろしも少し考えると真剣な表情になった。
「ん〜…そりゃまぁ確かに、しんのすけだけじゃなく俺達家族にも今までいろんな事があった…本物のヒーローと悪人が実在するパラレルワールドに飛ばされたり、戦国時代に二回程タイムスリップしたり、宇宙に連れて行かれたり、はたまた宇宙人に子供にされたり…」
「そうね、その出来事の中でも特にしんのすけはリーダーシップやあり得ない力を見せていたわ」
(そ、そんな事があったんだ…なんだか逆にこっちが信じられなくなるよ…)
野原一家が今まで体験してきた事を話すひろしとみさえに飛鳥は苦笑いし心の中でツッコミをした。そして当のしんのすけはというと…
「ねぇねぇ飛鳥ちゃん?納豆にはネギ入れるタイプ〜?」
状況がわかっているのか否や飛鳥にナンパしていた…ホントにわかってるのこの子…?
「たいたい!たいやー?エヘェ〜♪」
しんのすけの妹ひまわりも飛鳥の膝元にハイハイして近づいてくると無邪気に笑った、飛鳥も笑顔になるとひまわりを撫でた。
「でも飛鳥さん?本当にそうだとしてもすぐには決断は出せないわ」
「そうそう、母ちゃんのお便秘だってすぐには出ないんだから」
げんこつ!!
「…お…おおお……」
(は、早技⁉︎)
みさえの拳骨が炸裂ししんのすけは頭にデカいたんこぶを作り倒れた!
「とにかく、大切な子どもをあなた達に預けるわけにはいきません!」
「その通り!…ちなみに飛鳥ちゃん?キミの仲間達は全員可愛い女の…」
げんこつ!!
「あなたも何聞いてるの⁉︎まったく親子揃っておバカなんだから!」
再びみさえの拳骨が炸裂しひろしもしんのすけ同様頭にこぶを作り同じ体勢のうつ伏せで倒れた。その姿に飛鳥は似た者親子だと思った。
「でもまぁ飛鳥ちゃん?しんのすけの身を案じてせっかく来てくれたけど気持ちだけありがたくもらっておくよ」
「そうね、今までだって私達家族の力で解決してきたしね、忍者くらいなら平気よ」
「で、ですが!」
「そうそう、母ちゃんの方がまだ怖いゾ」
「うんうん」
げんこつ!!×2
しんのすけと頷いていたひろしに再び拳骨が炸裂した!
「大丈夫、心配いらないわ。あっ、だったらそんなに心配なら今夜は飛鳥さんが泊まり込みでしんのすけのボディガードをしてよ?それならいいわ」
「えっ⁉︎………は、はい…わかりました…はぁ…」
自分達でしんのすけを守ると言うみさえに飛鳥は悩んだがとりあえず今はそれで承諾した。
『そうか、ダメだったか』
話し合いの後、飛鳥は野原家の玄関で電話を借り担任の霧夜に状況を報告していた。
「はい、すみません霧夜先生、なので今夜はしんのすけ君の家に泊まり込みで護衛します」
『気にするな、親ならば簡単には納得しないのは当然のことだ。俺達も明日なるべく早くそちらに向かう、それまで頼んだぞ?』
「わかりました、でも…私一人で大丈夫かな?」
『お前ももう立派な忍だ、お前ならやれるさ』
飛鳥は少し不安だったが霧夜に励まされ頷いた。霧夜先生達が来るまで必ず成し遂げてみせる!それに焔ちゃんにも笑われちゃうし!
『そうだ、なら月閃の生徒に協力を頼もう』
「えっ?雪泉ちゃん達ですか?近くにいるんですか?」
『いや雪泉だけだ、春日部ではないが忍務で埼玉にいるらしい。忍務が終わったら救援を頼んでみよう、では任せたぞ?』
霧夜との通信が終わり、後に別忍務で埼玉にいる親友の一人の雪泉が救援に来ることになった。
「雪泉ちゃんが来てくれれば百人力だよ!よーし!頑張るぞー‼︎」
飛鳥は気合いを入れ直した。
「飛鳥さーん?夕食が出来たからよかったらどうぞ?」
みさえに呼ばれ飛鳥はリビングに戻った。
「あ、あの…すみません、お夕食いただいちゃって…」
「護衛をお願いするんだから遠慮しないで、しっかり体力付けてもらわないと!」
「ありがとうございます、じゃあ…いただきます」
お礼を言うと飛鳥はみさえが作った夕食を食べ始めた。ひろしとしんのすけも一緒に食べており久しぶりの食卓の風景であった。
「…あっ美味しい!この煮物美味しいですねみさえさん!」
「あらそう?嬉しいわ、なら遠慮しないでどんどん食べて?」
「サトーココノカドーで買った半額特売品だけどね〜」
「し、失礼ね!ちゃんと調味料を加えてアレンジしてあるわよ!」
しんのすけのツッコミに笑い、久しぶりの家庭の味に飛鳥は自然と箸が進んだ。
「ほらしんのすけ、ちゃんとピーマンも食べなさい?」
「う〜ん…今日は気分じゃない」
嫌そうな顔をしてピーマンを食べないしんのすけに飛鳥も…
「しんちゃん、ピーマンはとっても栄養があるんだよ?ちゃんと食べないと(斑鳩さんならこう言いそう)」
「飛鳥ちゃんの言う通りだぞしんのすけ、それに気分じゃないのはいつも一緒だろ?」
それでも食べようとしないしんのすけに飛鳥はあることを思いつき、しんのすけの皿からピーマンを箸で取った。
「それじゃしんちゃん、私が食べさせてあげるよ、はいあーんして♪」
「…///あーん♡」
飛鳥の笑顔にしんのすけは顔を赤くするとピーマンを食べた。
「へぇ、やるね飛鳥ちゃん、あっもしかして忍法?忍法食べさせてあげる術!ってか?あはははは!」
「あっいえ、あはは…」
「父ちゃん、そのまんまだゾ…」
ひろしのベタなネーミングの忍法名に飛鳥は苦笑いして食事を続けた。
それから和気藹々と夕食は続き、その際飛鳥は自分の両親の話…忍の母と結婚する為に弁護士になるのを諦め寿司屋になった父の話をしてひろしとみさえは感動していた。
食後、飛鳥は警戒しながら家事を手伝いしんのすけ達とお茶を飲みながらテレビを見ていたが、みさえが声を掛けた。
「飛鳥さーん、よかったらお風呂もどうぞ」
「あっすみませんみさえさん、何から何まで。それじゃお言葉に甘えて」
◇脱衣所
「…えっ?あれ?しんちゃん家ってドア無いの…?」
脱衣所にドアが無いのが気になったが、服を脱ぎ髪を下ろすと飛鳥は風呂に入り湯船に浸かった。昼間の戦闘で少し汗臭かったので飛鳥は嬉しかった。
「あぁ〜…いい気持ち///向こうだとかつ姉がセクハラしてくるから落ち着いて入れないからね…」
ゆっくりお風呂を楽しんでいると脱衣所から声が聞こえドアが開いた、入ってきたのは服を脱がせたひまわりを抱っこしたみさえだった。
「飛鳥さーん、よかったらひまわりも一緒にお願い出来る?(‼︎で、でかい!)」
その目は飛鳥の豊満な胸を見ている気がした。
「はい、いいですよ?おいでひまわりちゃん」
みさえからひまわりを受け取ると飛鳥はひまわりを抱っこしたままゆっくり湯船に浸かった。
「ほ〜らひまわりちゃん、お姉ちゃんと一緒にあったまろうねぇ〜、熱くない?」
「おー⁉︎パイパイパイ♪」
ひまわりが目の前の湯に浮かぶ自分の顔より大きな飛鳥の胸を笑いながら手で叩いて触れた。
「あはは!くすぐったいよ〜」
「エヘェ♪パイパイパイ♪」
「もう…しょうがないなぁ」
その波打つ胸に触れる楽しそうなひまわりに飛鳥は微笑むと胸を触らせていたが、その時ドアが勢いよく開いた!入ってきたのは全裸のしんのすけだった!
「おぉ⁉︎ひまわり〜⁉︎なんて羨ましいことを!すぐにオラと替わりなさい‼︎」
「きゃあ⁉︎ちょ、ちょっとしんちゃん⁉︎ダメだよ入って来ちゃ!男の子でしょ⁉︎」
「お構いなく〜オラと飛鳥ちゃんの仲じゃな〜い」
「そ、そう言う問題じゃ…!」
げんこつ!!
「このおバカ!飛鳥さんが困ってるでしょ!!ごめんなさいね飛鳥さん」
異性に裸を見られ恥ずかしがっていると、みさえの拳骨が炸裂してしんのすけはみさえに抱えられ風呂から出された。
「ひまわりも大きいおっぱいの方がいいんだな…///」
「たい!……たぁ…」
ひまわりは返事をするとみさえの胸を見て残念そうに溜め息を吐いた。
「おのれはしんのすけか…ったく」
「あ、あはは…」
▽
風呂から上がった飛鳥は今夜は徹夜で護衛するのでキッチンを借りて夜食を作っていた。時刻は午後9時、しんのすけはそろそろ寝る時間だ。雪泉はまだ来ていないが、飛鳥は準備を始めた。
「飛鳥さんもあまり無理しないで休んでね?」
「夜更かしはお肌の天ぷらって言うゾ?」
「それを言うなら天敵だろ?確かに油ギトギトになりそうだけどよ」
「おバカなこと言ってないで早く寝なさいしんのすけ?」
相変わらずのノリツッコミに飛鳥は苦笑いしたが真剣な表情で頷いた。
「ありがとうございます、でも私の仕事はこれからです!しんちゃんは私が命を懸けて守る!!」
ピンポーン‼︎
言い終わると同時にインターホンが鳴った。みさえは来客を出迎えた。
「誰かしら?はーい!…あら!ななこちゃん!どうしたの急に?」
「こんばんは、すみません急に、偶々近くを通ったもので…」
「なにぃぃぃっ!?ななこお姉さんですとぉぉぉっ!?」
「…ななこお姉さん?」
飛鳥もどんな人か気になり見た、訪問してきたのは斑鳩に似た雰囲気の黒髪ロングの和風美人の女性でしんのすけが想いを寄せる女子大生のななこお姉さんだった。しんのすけは急いで歯磨きをして髪を整えると(変わってない)興奮しながら玄関へ向かった。
「な、ななこお姉さん///今日はどう言ったご用で⁉︎」
「なんでもないわ、しんちゃんに会いたかっただけ…うふふ、しんちゃん♡」
ななこお姉さんはしんのすけを抱き上げると優しく抱き締めた。その様子を飛鳥はやれやれと特に気にすること無く見ていたが、その時疑問に思った、時刻は午後9時過ぎ…いくら近くを通ったからってこんな遅い時間に会いに来るかな?……まさか‼︎飛鳥はハッとするとしんのすけに叫んだ!
「しんちゃん‼︎その人から離れて!!その人は!」
「やだ!ななこお姉さんがオラに会いに来てくれたんだゾ!」
しかししんのすけは拒否し離れようとしなかった、すると次の瞬間ななこお姉さんはニヤッと笑うと片腕でしんのすけの首元を締める様に捕まえた!
「動くな!一歩でも動いたらコイツの首をへし折るぞ!!」
「な、ななこお姉さん…?」
「フフフ、悪いな?お前を捕らえる為にこの女の姿を利用させてもらった!解‼︎」
片手で素早く印を結ぶとななこお姉さんの姿が昼間しんのすけを襲撃した金髪の少女かすがの姿に変わった‼︎
「貴女は!…やっぱり昼間の悪忍かすが‼︎しんちゃんを離しなさい!!」
「おっと動くなよ?ターゲットとはいえ本当にへし折るぞ?」
「ぬぬぬぬぬ!!うーーんぬぬぬ!!」
正体を知ったしんのすけもかすがの腕から抜け出そうともがいていた。
「しんちゃん!!」
「ん?どうした?…うえぇ!?しんのすけ!!」
みさえとリビングから騒ぎに気付いたひろしが叫んだが、かすがは警告した。
「お前達も動くな、大切な息子の命が惜しければな!フフフ……ん?おい…何をしているお前?」
違和感に気づいたかすがはしんのすけを見たが、しんのすけは自分を捕まえているかすがの手を見て残念そうに溜め息を吐き首を振った。
「はぁ…かすがちゃん手が綺麗じゃないゾ、顔は綺麗なのにダメだなぁ…エキチェットがなってないゾ」
「それを言うならエチケットだ!って余計なお世話だ!手など任務の支障が無ければどうでもいい‼︎」
「やれやれ、あー言えばこう言う…」
その時二人のやりとりの隙を突いて飛鳥が飛び出し、タックルでかすがを突き飛ばしてしんのすけを離させると玄関のドアごとかすがを外に吹き飛ばした!
「あーー!??ローンがまだ後32年も残ってるのにーー!!」
「えっ?あっ⁉︎ごめんなさい‼︎」
ひろしの絶叫に飛鳥はとりあえず謝ったが、吹き飛ばされたかすがは素早く後転して立ち上がると焦った様に構え出した!
「くっ!おのれまた邪魔するか半蔵の善忍が!貴様に構ってる暇など無い!今度こそ成功させなければ私は!私は!!」
「…?」
飛鳥はかすがの焦り方を不自然に思ったが、かすがの後ろからしんのすけの首根っこを掴んだサスケが現れた。
「そう焦るなかすが、ちゃんと捕まえたぜ?ほら坊主、大人しくしろ」
「ううぅ!やだやだやだぁ!オラを誘拐しても大した身代金取れないゾ!」
「あ?身代金?そんなもんいらねぇよ、てかそうじゃねぇよ!」
捕まっても冗談を言っているしんのすけに飛鳥達は呆れていたが、サスケはムササビ飛空改を発動させた!
「とにかく野原しんのすけはいただいていくぜ、大人しくしてりゃ悪い様にはしない。かすが退くぞ?」
「チッ…動くなよお前達?後を追おうとしても無駄だからな」
人質がいる為飛鳥は下手なことが出来ず、ひろしとみさえは叫んでいたが、その時、何処からか雪が振ってきた、この季節に雪なんて…もしかして!
「ん?何だ?…雪?」
「秘伝忍法…黒氷!!」
その時!上空から巨大な氷の塊が降ってきて辺り一面を氷の世界に変えた!同時に空から白っぽい黒のセミロングの髪、両肩と胸をギリギリまで大きく露出した白い着物に両手に扇子を持った飛鳥に負けないくらいの豊満な胸の美少女が降りてきた!
「飛鳥さん!遅くなってすみません‼︎」
「雪泉ちゃん‼︎来てくれたんだ!」
飛鳥の親友の一人、死塾月閃女学館のメンバーの3年雪泉だった!
「話は霧夜先生から聞いています、そこのアナタ?今すぐその子を離しなさい!さもないと…」
雪泉は扇子を構えて冷気を放つとサスケに警告した。気まずそうに舌打ちしていると、かすがが雪泉にクナイを飛ばした!
「先に退けサスケ!私が時間を稼ぐ!」
「くっ!待ちなさい‼︎」
「よし!先に行って…痛⁉︎くそっ!離せこの犬!あっ!しまった⁉︎」
その時飛び立とうとしたサスケの足に飼い犬のシロが噛み付いた!その衝撃でサスケの手からしんのすけが離れた!
「しんちゃん!早くこっちに!」
「ほ、ほい!」
「ちぃ、逃がすかよ!オラァ‼︎」
サスケはしんのすけに黒い塊を投げた!塊は網状に広がるとしんのすけを包み込もうとしたが…
「「しんのすけーー!!」」
ひろしとみさえがしんのすけを突き飛ばし代わりに黒い塊の網に捕まってしまった!網は二人を包むと圧縮され元の小さい塊になりサスケの手元に戻った。
「父ちゃん…!母ちゃん…!」
しんのすけは捕まってしまったひろしとみさえの名を表情を落として呟いた。
「…やれやれ予想外の方が捕まっちまったか、こいつは一回しか使えないからな。まぁいいぜ、退くぞかすが!」
「何を言ってる⁉︎野原しんのすけを捕らえてないのに退けるか!」
「冷静になれかすが!その女は月閃のエースの一人であの黒影の孫だ!本気を出されたらいくらお前でも勝ち目は無い。それにこっちには人質がいるんだ、こいつらも今は下手な真似は出来ねぇさ」
「チッ、まぁいい。野原しんのすけ!両親を返してほしければ私達の所に来るがいい!お前一人でな!」
かすがは煙玉を炸裂させるとサスケと共に飛び去って行った!
「くっ!逃がしません!!」
煙を振り払うと雪泉は二人の後を追って行った!残されたしんのすけは両親が攫われ途方に暮れていた…同じく残されたひまわりも泣いておりシロも寂しそうにしんのすけに寄り添っていた。
「父ちゃん…母ちゃん…」
「しんちゃん…ごめんね、私がついていたのにこんな事になって…」
飛鳥はしんのすけの肩にそっと慰める様に手を置いた。
「ねぇ…しんちゃん、私達の根城…半蔵学院に行こう?」
飛鳥はしんのすけを半蔵学院に連れて行くことにした。
キャラ紹介2
サスケ
イメージCV:子安武人
かすがと同じく戦国BASARAからのゲスト。しかし今作では猿飛佐助の子孫ということになっている。私服はオリジナルだが容姿は同じ。
次回予告
攫われたひろしとみさえを救うべく半蔵学院にやってきたしんのすけとひまわりとシロ。彼らを待っていたのは四人の巨乳美少女達だった!
次回、ようこそ半蔵学院へ!お楽しみに!