閃乱カグラ お忍び‼︎嵐を呼ぶ子忍!   作:プラサミット

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遅くなりました。今回は紅蓮隊編です。


後日談2

ep3

 

東京の都内から少し離れたとある森林地帯、しんのすけとひまわりをおんぶしたみさえの三人はある場所を目指して歩いていた。

 

「本当にこんな所に焔さん達が住んでるの?」

 

「うん、焔ちゃん達は洞窟の秘密基地に住んでるんだゾ!」

 

ドゥゲェンとの戦いでかすがの手から逃れた際に、着地地点で保護されしんのすけとひまわり(+ぶりぶりざえもん)が世話になったのでそのお礼をしに来たのである。みさえは両手に紙袋を持っており、中にはレトルト系やインスタント食品、生活に使えそうな物がいっぱい入っていた。

 

「それにしても女の子達だけでこんな森に住んでるなんてね、私だったら絶対無理だわ。ねぇしんのすけ?どんどん進んでるけど道合ってるの?」

 

「大丈夫大丈夫〜オラをコンがこっちだって言ってるゾ」

 

「それを言うなら勘でしょ?まったく……って、ちょっと待ってよ?それってわかってないってことじゃないの⁉︎」

 

しんのすけの答えに適当に歩いていたとわかり、みさえは元来た道を戻ろうとしたが既に森の奥深くまで来てしまった為何処を見ても同じに見えた。

 

「とにかく、これ以上迷わないように慎重に…」

 

カラカラカラ!!

 

その時みさえの足に紐らしき物が引っかかって近くから音が鳴った!見るとそれは侵入者を知らせる鳴子だった。

 

「やだ、何か引っ掛けちゃったみたい」

 

「おお、なるとってやつですな」

 

「それを言うなら鳴子…」

 

ザザッ!!

 

「ひぃ!?」

 

訂正しながら瞬きしている間にしんのすけ達の周りに焔達紅蓮隊が現れ鋭い目つきで包囲していた!一瞬で現れた焔達にみさえは小さい悲鳴を上げたがしんのすけは手を振って挨拶した。

 

「ほっほーい!焔ちゃん達!お久しぶりぶり〜♪」

 

「…ん?何だしんのすけか、それにみさえさんにひまわりちゃんまで、久しぶりだな!元気にしてたか?」

 

「おお〜元気元気!焔ちゃん達も相変わらずだゾ〜♪」

 

「あ〜びっくりした…流石は忍者ね(皆…一人を除いてデカい!)」

 

侵入者の正体がしんのすけ達だとわかり警戒していた焔達は武器を下ろすとしまった。しんのすけも笑顔で挨拶し、みさえは焔達の行動力に(胸にも)改めて驚いた。

 

「お久しぶりですわしんちゃん(^^)また会えて嬉しいですわ、それでは再会の…」

 

「「お尻とお尻でハイタッチィ〜☆あははは♪」」

 

シリ友の挨拶?の尻同士のハイタッチをして楽しそうに笑うしんのすけと詠。

 

「久しぶりねしんのすけ、忘れずに遊びに来てくれたの?」

 

「…元気そうやな」

 

「久しぶりねしんちゃん?ひまわりちゃん?可愛い弟と妹がまた来てくれて嬉しいわ、うふふ♪」

 

警戒を解いた焔達はしんのすけとひまわりとの再会を喜び合い笑った、そのやり取りに驚いていたみさえも笑みを浮かべて微笑んだ。

 

「みさえさんも久しぶりです。それでしんのすけ?今日はどうしたんだ?」

 

「まぁまぁこんな所で立ち話もなんだから続きは秘密基地で、ついでに渋〜いお茶茶も入れてね?」

 

お前が言うなと焔にツッコまれながらしんのすけ達は紅蓮隊の隠れ家の洞窟に場所を移した。少しすると隠れ家の洞窟に着いたが、入り口前にはぶりぶりざえもんの像(ハリボテ気味)が立っていたので、しんのすけとみさえは墓の代わりに合掌した。

 

「結構広いのね?しんのすけが言ってた通り本当に秘密基地みたいね?」

 

「抜け忍になってから私達はここでアルバイトとかをやりながら協力して自給自足生活を送っているわ」

 

「へぇ、若いのに大変ねぇ?」

 

「まぁね、確かに最初は大変だったけど今じゃもう慣れっこよ」

 

「…そうやな、それなりに楽しいで?」

 

彼女達の現状にみさえは同情したがその決して挫けない逞しさに感心した。

 

「ようこそ紅蓮隊隠れ家へ、お茶ですわ、どうぞ」

 

「ありがとう詠さん……ん?…⁉︎」

 

笑顔でお茶を出してきた詠にみさえはお礼を言って飲もうとしたが湯呑みの中を見て固まった、お茶と言っていたが青汁並のかなり濃い緑の液体が入っていた!一応聞くと野草ともやしと春花の㊙︎薬(飲んでも大丈夫なやつ)を組み合わせた詠オリジナルブレンドの野草茶とのこと。怪しく思いながら飲んだが見た目に反して美味であった。

 

「それでしんのすけ?改めて今日はどうしたんだ?」

 

「遊びに来たんだゾ、それと焔ちゃん達がちゃんとしのびをやってるかどうかを見にね?」

 

「ハハ…そりゃどうも」

 

「それと貴女達には前にしんのすけとひまわりがお世話になったみたいだからそのお礼をしに来たの」

 

「あぁいや、お礼だなんてそんな、私達は当然のことをしたまでさ」

 

「ふーん?とか言って最初は怪しんでたくせに?」

 

「ッ!それは仕方ないだろう!秘伝忍法書を持ってたら警戒ぐらいするわ!」

 

しんのすけと焔の掛け合いに笑い合っているとみさえは持ってきた紙袋から食材や役に立ちそうな生活用品を出した。

 

「差し入れに色々持ってきたからよかったら使ってね」

 

「おお!レトルトカレーだ!それとサ◯ウのごはん!」

 

「新品のまな板ですわ!」

 

「フルーツ缶に缶詰がいっぱいだよ春花様!」

 

「…ええ包丁や」☆

 

「化粧水やコスメまでこんなに…普段じゃ買えないわね」

 

みさえの差し入れに目を輝かせる焔達。

 

「他にも欲しい物があったら言ってね?また持ってきてあげるわ」

 

リクエストなどを聞いていたが、焔達は深呼吸するとそっと差し入れを紙袋に戻した。

 

「ありがとうみさえさん、だが私達はさっきも言った通り自給自足生活を送っている、だからこれを受け取ることはできない、すまない」

 

「お気遣いはとても嬉しいのですが、今の生活のリズムを崩すことはできませんの」

 

申し訳なさそうに頭を下げる焔達。

 

「そう……でも確かにそうね、貴女達には貴女達の覚悟があるのだからね?余計な気遣いだったわね」

 

「気持ちだけありがたく受け取っておこう」

 

「わかったわ。それじゃ……離してよ?」

 

『………エヘ』

 

…差し入れの紙袋とみさえの服を掴んだまま離さない焔と詠。

 

「焔ちゃん達?本心は?」

 

「えっ?それはもちろん…」

 

『とっても嬉しい!!』

 

「エヘェ///」

 

本心を聞かれ嬉しそうに答えた!本当はとても嬉しかったと。焔達は改めて差し入れを受け取ったが、使い過ぎると生活リズムが狂うので半月に一回のご褒美感覚で使うことにした。

 

 

「はーい、お待たせしました!」

 

「美味い美味〜い♪やっぱりカルボオナーラ美味しいゾ〜♪流石詠ちゃん!」

 

「それを言うならカルボナーラですわよ、うふふ、ホントしんちゃんは美味しそうに食べてくれますわね?みさえさんはいかがですか?」

 

「…え、えぇ、確かに美味しいけど、まさに自給自足でしか出せない未知の味ね」

 

少しして食事にしたが、初めて野草のカルボナーラを食べたみさえはその独創的な見た目と味に一応褒めたが、食べ終わるとある事を思いついた。

 

「さぁ出来たわ、野草ともやしの天ぷらよ!それと野草ともやしを練り込んだがんもどき!」

 

「う〜ん!んまいんまい///でもちょっと油がしつこいゾ」

 

「こら!アンタが先に食べるんじゃない‼︎さ、詠さんもどうぞ?」

 

「は、はい、いただきます!」

 

持ってきた差し入れの中に天ぷら油があったので、お返しに同じ食材で作れる簡単な料理を教えてあげたのだ。

 

「お、美味しい…!とても美味しいですみさえさん!…ッ」

 

みさえから教わった料理を食べた詠は絶賛したが涙を流していた。

 

「ちょ、ちょっと詠さん⁉︎どうしたの⁉︎そんな泣くほど美味しかったの?」

 

「あっいえすみません…久しぶりにこんなに温かく優しい家庭的な料理を食べたので、亡くなった両親を思い出してしまいまして…!ありがとうございますみさえさん!」

 

詠の昔話を聞いたみさえは衝撃を受けた、幼い頃から貧民街出身でその日を生きるのがやっとだったこと、そんな詠の為に両親がその命を切り売りしてお金を残したことを。そんな壮絶な幼少期を過ごしてきた詠にみさえも気づけば涙を流しており寄り添うと優しく抱き締めたのだった。

食事を再開し、差し入れの材料を使ってみさえが新たに料理を振る舞い詠も笑顔に戻り和気藹々と食事を楽しんだ。

 

「おお!美味い!こっちも美味いぞ!」

 

「箸が止まらないわね、ん〜美味しい♡」

 

「あっ!あたしの取らないでってば春花様!」

 

「…おかわり」

 

「皆いい食べっぷりね?まだまだいっぱい作るから喧嘩しないで、さぁ追加よ!」

 

『おお〜!!』

 

料理が追加され焔達はさらに盛り上がった。

 

「母ちゃん家でもいつもこれくらい作ってくれたらね〜?んぐんぐ」

 

「あっ⁉︎何開けてんだしんのすけ!それは半月のご褒美用に取っておいた焼き鳥缶だぞ⁉︎」

 

「細かいこと気にしな〜い♪」

 

どさくさに紛れて勝手に焼き鳥缶を開けて食べていたしんのすけに焔は注意したが…

 

「まぁいいじゃん焔?せっかく普段食べられない物ばかりなんだしさ?あたしも桃缶食べたい!」

 

未来も同じく缶詰の桃缶を開けた。既に差し入れの半分近くを使っていた為もう少し節約するように言おうとしたが焔は溜め息を吐くと吹っ切れた。

 

「まったくしょうがないな!こうなったら今日は食べるぞ!おいしんのすけ!私にもよこせ!一人で全部食べるな!」

 

「だったらこれも開けましょう!」

 

結局差し入れの2/3程食べ尽くしてしまい、残りを見て半月に一回から月一回に変更になったのだった。

 

ぐうぅぅぅ…

 

「た…マンマ…マンマ…」

 

「ん?お腹空いたのひまわり?」

 

食事の片付けを始めようとした時ひまわりのお腹が鳴った。

 

「ちょっと待ってね?今ミルクの用意をするわ。焔さん?ポットあるかしら?」

 

「えっ?…いや、そんな物無いぞ?」

 

抜け忍生活故に音が鳴る物はあまり持ってない為電子ポットは無かった、鍋で沸かすことは出来るが…そうしてる間にひまわりが泣き出した!

 

「びえええええん!!!」

 

前と同じく洞窟内に反響して響き渡っていた為、焔は慌てて以前と同じく形態模写で泣き止ませようとしたが…

 

「ご心配なく焔さん!しんのすけ!アレを!」

 

「ほい!ほーらひまわり?SnowManのポスターだゾ〜!」

 

「…た?…たやっ☆きゃやあああ♡」

 

しんのすけが紙袋から取り出したアイドルポスターを見た途端嘘みたいに泣き止むひまわり、その様子に何とも言えない表情をする焔達。

 

「ほ、本当に泣き止んだし…」

 

「意外とこの子面食いね…これは将来が楽しみだわ」

 

「…オモロい子やな」

 

そんな中焔だけ不満そうだった。

 

「ちぇ、あっさり泣き止んだか、せっかくひまわりちゃんを喜ばせようと新しい形態模写を練習してたのに」

 

「えー?どんなの?見てみたい見てみたい!」

 

「見たいか?しょうがないな!特別に見せてやろう!!ハッ‼︎」

 

しんのすけが見たがり焔は笑みを浮かべて目を光らすと六爪を出現させ抜くと新作の形態模写を披露した!

 

「ロブスター!!アメリカザリガニ!!どうだぁ!!」

 

「……同じに見えるゾ」

 

模写した生き物が大きさが違うくらいで大差無かった為、違いがわからずしんのすけのリアクションは微妙だった。

 

「やっぱり焔ちゃんはお笑い芸人向きだゾ、師匠といい勝負だね」

 

「だから私はお笑いじゃ…あっそうだしんのすけ、その師匠に今度会わせてくれないか?前に聞いた時から会ってみたかったんだ」

 

「うんいいゾ」

 

師匠…埼玉紅さそり隊に焔達を紹介することにした。

 

ポットが無くミルクを作れずみさえも今日は母乳が出にくかった為ひまわりはまたぐずり出した。みさえは必死にあやしていたが、春花は案を出した。

 

「そうだわ、母乳薬があるからそれを使いましょう?みさえさん?それでいいですか?」

 

「母乳薬?前に斑鳩さんが家に来た時に使ってたやつ?そういえばそれ貴女が作ったのよね、そうねぇ…今はそれしか無いわね」

 

「それじゃ私がやってもいいかしら?またあげてみたかったの!」

 

みさえから許可を得て春花は自分の母乳をひまわりに飲ませようと抱き上げたが…

 

「ずるいですわ春花さん!私もひまわりちゃんに母乳をあげたいです!」

 

春花と同じく母乳をあげたことがある詠も名乗り出てどっちがあげるか言い争いになった。

 

「あら?詠ちゃんもあげたいの?でも残念〜!ひまわりちゃんは私のを飲みたいみたいよ?ほ〜らひまわりちゃん?私の方が大きくていいわよねぇ〜?」

 

「そんなことないですわ!確かに大きさでは負けますけどひまわりちゃんは私のを飲んでた時とても嬉しそうでしたわよ!ねぇひまわりちゃん?」

 

「た…たあ…?」

 

二人の言い分にひまわりも戸惑っていた。

 

「「さぁひまわりちゃん!どっちで飲む(ますか)!?さぁ!さぁ!さぁ!!」」

 

ひまわりの前に春花(99)と詠(95)の巨乳が曝け出された!そのやり取りに呆れる焔。

 

「ったく、デカ乳共が…!」

 

「同感ね」

 

「おお!?羨ましいゾひまわり〜!ぽっぽ〜!!」

 

同じくそのやり取りに貧乳同士のみさえと未来は共感し頷き合い、しんのすけは興奮して機関車になっていた。結果、ひまわりが春花と詠の胸を同時にタッチしたので二人共母乳薬を飲み交互にあげたのだった。

 

 

食後…

 

「オラオラオラオラ!!」

 

『オラオラオラオラ!!!』

 

しばらくしてしんのすけと焔達は食後の運動として隠れ家の近くの山道をケツだけ歩きで爆走していた。

 

「おお⁉︎焔ちゃん達前よりも速くなってるね!」

 

「当たり前だぁ!この動きは足腰を鍛えるには打って付けだからな!よししんのすけ!競争だ!!」

 

「うおっしぁぁぁっ!!」

 

「うふふ…シリ友として負けるわけにはいきませんわ!いきますわよ?シリ友パワー!オン!!一番はいただきますわ!!」

 

しんのすけと焔と詠は同じスピードでさらに走り出した!

 

「あぁもう!待ってよ速いってば!」

 

「ニトロ薬注入…!お先に未来♪早く来なさいよ?」

 

「あっ⁉︎春花様ずる〜い!?…ッ!あたしだって!」

 

「…ケツだけ歩き…蛇モード…!」

 

ドーピング剤、根性、特殊走行で加速して追いついていく春花、未来、日影の三人。

走り続けて少しすると坂道に差し掛かり一行はスピードが落ちてきた。

 

「ぬぬぬぬぬ…!!」

 

『ぬあああ…!んおおおお!!』

 

唸りながら必死に斜面を登るしんのすけ達!そこでしんのすけは裏技を教えた。

 

「こういう時はこうすればいいんだゾ!オナラターボ!!」

 

プウゥゥゥゥッ!!スススス〜…

 

「ほらほら!!」

 

『出来るか!?』

 

オナラの勢いで斜面を登ったしんのすけに顔を赤くして声を荒げたが…

 

「…オナラター…」

 

「やめんか日影!?」

 

気にせずやろうとした日影を慌てて制止し、気合いでなんとか登り切った焔達。

 

それからしばらくして夕方になったので日が暮れる前に焔達の案内で森の入り口まで送ってもらい、しんのすけとみさえとひまわりは春日部に帰って行った。

 

 

◯●◯

 

翌日、昨日聞いたしんのすけの師匠…埼玉紅さそり隊に会う為に再び再会したしんのすけと焔達紅蓮隊。

 

「なぁしんのすけ?ここ住宅街だがこんな所にお前の師匠がいるのか?」

 

「そうだゾ、師匠達は大体いつも公園にいるゾ」

 

「へぇ、ますますどんな人か気になるわね」

 

「それにしても良い所ね、隠れ家の自然の中もいいけど、こういう空気が澄んでるやや田舎感のある懐かしい雰囲気もいいわ」

 

深呼吸しながら春日部の雰囲気を味わって歩いていたが、焔は少しワクワクしていた。同じくチーム名に紅の文字を使い、あのしんのすけが師匠と呼ぶ人物にこれから会うのだ、さらにそれなりの実力者ならば手合わせも頼みたいものだ。詠達も期待していたが、後に自分達がとんだ勘違いをしていたことに気づくのであった。

 

◇馬の尻公園

 

少しすると公園に着いたがそこに三人にの女子高生がいた。しんのすけは彼女達がその師匠だと教えたが…

 

「ふかづめ竜子‼︎」

 

「魚の目お銀‼︎」

 

「ふきでものマリー‼︎」

 

「もも尻しんのすけ‼︎」

 

『四人揃って!埼玉紅さそり隊!!』

 

「師匠!今日も冴えに冴えまくってますなぁ///」

 

「でええっ!?出やがったなじゃがいも小僧!いつもしれっと入ってくんじゃねぇよ‼︎」

 

「よぅしんのすけ」

 

「久しぶりだな?」

 

「お銀お姉さんにマリーお姉さんもねぇ〜?」

 

しれっと紛れ込んで名乗りに入っていたしんのすけに竜子は怒りお銀とマリーは軽く挨拶した。その掛け合いに見ていた春花達は彼女達が裏の世界の者では無いとわかったが、焔は下を向いてフルフル震えていた。

 

「ところでしんのすけ?お前と一緒にいる連中は誰だ?どっかの組の奴か?」

 

「ううん、お友達の焔ちゃん達だゾ」

 

「お友達?全員アイドルみてぇに可愛いな?」

 

「しかも全員デカいし…いや一人だけ小さいな、小学生か?」

 

「んな⁉︎失礼ね!あたしはこれでも高校生よ!!胸は…あたしだって欲しいわよ!!うわぁぁぁぁん!!!」

 

焔達の容姿を見た紅さそり隊の反応に未来は泣き出したが、下を向いたままの焔の代わりに春花が名乗った。

 

「ほら泣かないの未来。私達は焔紅蓮隊、こっちの黒髪の娘焔ちゃんを筆頭にしたチームよ。それからアナタ?未来を泣かせないでちょうだい?未来を虐めていいのは私だけよ」

 

「春花様⁉︎それって酷くない⁉︎」

 

その名を聞いた竜子は目つきを鋭くして睨んできた。

 

「紅蓮隊だと?アタイら紅さそり隊を前にして紅の名を名乗るとはいい度胸だなぁおい?」

 

「おい!!」

 

「「…オメェはどっちの味方だよ?」」

 

一緒になって睨んでいるしんのすけにツッコミを入れると喧嘩を売られた春花達の雰囲気も変わった!

 

「あら?やるの?そっちこそいい度胸ね?」

 

「さっきはよくも馬鹿にしてくれたわね!後悔させてあげるわ!」

 

「…オモロいやん、喧嘩なら買うで?」

 

「死んで後悔なさい。さぁ焔さん!私達はいつでも行けますわ!」

 

喧嘩準備が完了した春花達に詠は焔に呼びかけたが…

 

「な…」

 

「えっ?」

 

「なんて…なんてカッコいい名乗りなんだぁ!!!」

 

『……は?』

 

焔の絶叫に全員がポカーンとしたが、焔は目を輝かせて竜子に詰め寄った!

 

「自分の肩書きと共に力強く名を名乗る!これに勝るカッコよさは無い!えっと、ふかづめ…竜子だったか?素晴らしい考えだ!」

 

「…そ、そうかぁ⁉︎そんなホントのこと褒められると照れるぜ///」

 

「えっ?リーダーあれカッコいいと思ってたんだ?」

 

「いや寧ろみっともねぇ、つーか肩書きじゃねぇし」

 

「あ"ぁ!?」

 

∑「「い、いえ!何でもありません!」」

 

意外と似た者同士だった焔と竜子の二人は笑い合っていたが、お銀とマリーのツッコミに竜子は睨んでいた。

 

「よぉし!紅蓮隊!私達もやってみよう!!」

 

「ええ!?冗談でしょ⁉︎やめてよ!」

 

「焔さん、流石に…」

 

「よしやってみろ、見ててやる」

 

未来達は嫌がっていたが竜子は腕を組むと見物することにした。

 

「いくぞ!!紅蓮の焔!!」

 

「えっ…と…も、もやしの詠!!」

 

「…蛇…日影…」

 

「あぁもう!ゴ…ゴスロリの未来!!」

 

「うふっ♪ドSの春花!!チュ♡」

 

『五人揃って!焔紅蓮隊!!』

 

某スーパー戦隊ヒーローみたいなポーズを取りながらそれぞれ名乗った!詠、未来は顔を真っ赤にしていたが。

 

「ど、どうだ?」

 

竜子に評価を求めたが、竜子は組んでいた腕を下ろすと溜め息を吐いた。

 

「はぁ〜…ダメだダメだ!いいか?まずお前ら基本がなっちゃいねぇ!」

 

「基本だと?」

 

「そうだ、気合いだよ気合い!それが全然足りてねぇ!それから恥ずかしがってるのもダメだ、いいか?名乗りってのは言わば自分で自分を鼓舞することでもあるんだ、それを恥ずかしがってちゃあ鼓舞どころじゃ無ぇってことだ、わかったか?」

 

「なるほど、わかった!参考になったよ師匠!」

 

「わかりゃ…って!てめぇも師匠って呼ぶんじゃねぇよ!!」

 

焔からも師匠呼ばわりされ竜子は声を荒げた。アドバイスを受けた焔はメンバーに向き直ると拳を突き上げた。

 

「よし紅蓮隊!隠れ家に戻って名乗りの特訓だ!また会おう!埼玉紅さすり隊‼︎焔紅蓮隊!ファイヤー!!」

 

「埼玉紅さそり隊だ!!間違えんじゃねぇバカヤロー!!」

 

「ちょ、ちょっと焔ぁ!?」

 

「あ、またねしんちゃん!」

 

焔はその勢いのまま走り去ってしまった!慌てて詠達も後を追って行った。その様子をしんのすけ達は顔を見合わせていた。

 

「それで…結局アイツら何だったんだ?」

 

「まぁまぁ師匠?一緒にお笑い芸人を目指す仲間が出来てよかったじゃない?」

 

「だからアタイらはお笑い芸人じゃねぇ!それと師匠って呼ぶなぁ!!」

 

「「リ、リーダー!落ち着いて!」」

 

「うんうん、師匠達は今日も絶好調だゾ!」

 

笑みを浮かべ頷くとしんのすけも家に帰って行った。

 

 

◇紅蓮隊隠れ家

 

その日の夜、焔達は名乗りの特訓に励んでいた。特に焔はやたら気合いが入っており詠達は少し呆れていた。

 

「詠!もやしの前にもっとキャッチフレーズを付けたらどうだ?日影ももっと台詞を増やせ!未来はもっと愛嬌良く!春花は色気を全面に!そうだ、最後に爆破演出も…」

 

「焔とあっちのリーダーって似た者同士だね」

 

「そうね、子供っぽい演出が好きなところとかね?」

 

「ほらそこ!無駄口を叩くな!!」

 

焔達の特訓は続く…

 

 

 

ep4

 

「着いたな、この店だ飛鳥」

 

「へぇここが、ちょっと派手な店だね」

 

また別の日、焔は前の戦いで助けてもらい満腹にしてくれた珠由良ブラザーズの三人にお礼をしに同じくお礼が言いたいと言う飛鳥と、パブ…スウィングボールに来ていた。

 

「前来た時は忍結界から出たら店内だったからわからなかったが、こういう外観だったんだな」

 

「そうだね、キラキラしてるし綺麗だね?(パブ?ってことはキャバクラかな?でもブラザーズって言ってたし、ホストクラブかな?)」

 

外観と店名から飛鳥は店のイメージをしていたが、焔は店のドアを開いた。

 

「いらっしゃ〜い♪」

 

Σ「!?」

 

店に入ると山羊のツノの様に二本に編み込んだ紫の髪に分厚い唇のやや厳つい風貌のオカマの店員が出迎えてきた!その容姿に飛鳥はギョッとし同時にここがオカマバーであると理解した。

 

「あ〜らまぁ?ずいぶん可愛いお客さんね?女の子二人のお客さんは珍しいわね〜まぁいいわ、二名様でいいわね?」

 

「あぁいや、私達はちょっとここの店員の珠由良ブラザーズに用があって来たんだが」

 

「…何ですって?」

 

珠由良ブラザーズと聞いた瞬間オカマ店員の目つきが鋭くなった!

 

「あら、アナタどうしてあの三人の別名を知っているのかしら?もしかしてアナタ達…あの珠黄泉族の関係者?じゃあないわよねぇ?」

 

「珠黄泉族?何だそれは?私は以前彼らに世話になったことがあるからその礼に来ただけさ」

 

「へぇ世話にねぇ?ますます怪しいわねえ…」

 

そう言われてますます怪しむオカマ店員、どうにか説得しようと悩んでいると…

 

「ちょっとジャーク?何揉めてるのよ?」

 

そこへ揉め事に気づいた珠由良ブラザーズ長男ローズが来てオカマ店員…ジャークを宥めると焔の顔を見て気づいた。

 

「ん?あ〜ら!アナタ確か前に会った忍者の娘よね?いらっしゃい☆大丈夫よジャーク、この娘は珠黄泉族じゃないわ」

 

「あらそうだったの、疑ってごめんなさいねぇ?それじゃこの娘がしんのすけちゃんとひまわりちゃんを守ってたのね、あの子達には埴輪の封印を解いてもらって自由にしてもらった恩があるから心配してたのよ」

 

「埴輪の封印…?ってことはお前が前に言ってた魔人か⁉︎…見た目はただのオカマにしか見えないけどな…人は見かけに寄らないものだな…へぇ…」

 

元魔人のジャークを焔は物珍しそうに見ていたが、話について行けず蚊帳の外になっていた飛鳥に気づいたローズはジャークを下がらせると声をかけた。

 

「それで?今日はどうしたのかしら?それとそっちの可愛い娘は初めてね?アナタのお友達?」

 

「可愛…///!?あ、初めまして!私は飛鳥です!焔ちゃんの最強の友達でライバルです。あの…失礼ですがオカマさんですか?」

 

「うふふ…!そうよオカマよ…何か文句ある…!?(地声)」

 

飛鳥のストレートな質問に迫力のあの笑顔で答えるローズ!その迫力に飛鳥はビクッとすると素早く首を横に連続で振った。

 

「今日は前に言ってた通り助けられた恩を返しに来たんだ、それと飛鳥はお礼を言いに」

 

「はい!あの!焔ちゃん達だけで無くしんちゃんとひまわりちゃんを助けてくれてありがとうございました!」

 

「うふっ、いいのよお礼なんて、アタシ達は当然のことをしただけなんだから。それで?あの時の出来事は無事に解決したのかしら?」

 

「あぁ、終わった。ひろしさんとみさえさんも助け出したし首謀者も撃破した、もう安心だ」

 

「そう、それはよかったわ」

 

この後次男ラベンダーと三男レモン、珠黄泉族元用心棒サタケとも再会し、飛鳥と焔はこれから忙しくなる時間の店の手伝いをすることにした。二人は主に厨房でサタケのサポートとウェイトレスをやることになり仕事が始まった。

 

「パスタと焼き鳥上がったぞ!そいつを6番テーブルと8番テーブルに運んでくれ飛鳥ちゃん!」

 

「はい!わかりました‼︎」

 

「よし焔ちゃん!5番テーブルの焼きそばを作ってくれ!それとこっちの盛り付けもよろしく‼︎」

 

「わかった!任せろ‼︎」

 

次々と入る注文に飛鳥と焔はサタケの指示でテキパキと動き働いた。忍である為素早く動く二人に料理がスムーズに提供できサタケは満足そうに頷いた。

 

「ねぇねぇ二人共?ちょっとステージのショーを手伝ってくれない?」

 

「アタシ達だけより盛り上がると思うのよ、お願い」

 

「「えっ?は、はい」」

 

ラベンダーとレモンに頼まれよくわからないまま更衣室に案内された飛鳥と焔。

 

『本日はようこそいらっしゃいました〜☆珠由良ブラザーズで〜す☆ショータイムの始まりよ〜!!』

 

パブ内のステージにライトアップされた珠由良ブラザーズがカーニバルコスチュームで踊り始め客の歓声が上がった!

 

『たまゆら!たまゆら!たまゆら!ゆ〜ら!振れば力が…湧・い・て・く・る!!』♪♪

 

先に毎度お馴染みタマ振りダンスを披露し拍手が響くと曲が替わり新たにライトアップされた。

 

『本日はスペシャルゲストの登場よ!可愛い巨乳天使の飛鳥ちゃんと焔ちゃん!!』

 

そこにかなりセクシーなバニーガールの衣装を着た飛鳥と焔が出てきた!二人とも顔が真っ赤だ!そのまま珠由良ブラザーズとダンスを披露し客からの大歓声に包まれたのだった。

 

ショー終了後…

 

「うふふ、ありがとう二人共、おかげでショーは大成功だったわ」

 

「あ、あぁ、それはよかったが…もう二度とやらないぞ!」

 

「う、うん、そうだね、かつ姉にセクハラされるよりも恥ずかしかったよ」

 

お礼を言うローズに対し怒ったり恥ずかしがったりする飛鳥と焔。もう少し手伝うことにした二人はウェイトレスの仕事に戻ったが、店の外から聞き覚えのある声がしてドアが開いた。

 

「よし川口、もう一軒行こうぜ?俺の奢りだ」

 

「先輩この店好きッスね?じゃあお言葉に甘えて」

 

「おーい!ローズ!また来たぞ!」

 

仕事帰りのひろしと部下の川口が来店して来てローズに呼びかけた。

 

「あれ?ひろしさん⁉︎」

 

「あれぇ?飛鳥ちゃん?それと焔ちゃんも。キミ達ここで何してんだい?」

 

「先輩、この娘達と知り合いッスか?」

 

「あぁ、ちょっとな」

 

来店したひろしは店内で働いていた飛鳥と焔に驚いたが、国家機密ということを思い出し川口には知り合いと教えといた。

 

「お久しぶりですひろしさん!いらっしゃいませ!私と焔ちゃんはその…」

 

「どうもひろしさん、私と飛鳥は前にここの珠由良ブラザーズに助けられたことがあったからその恩返しに手伝いに来たんだ」

 

「へぇそうなのか、この店もあの時に関わってたのか」

 

「あら?ひろしさんいらっしゃい♪また来てくれたのね?んんん〜…ま♡」

 

「……(真っ青)」

 

「せ、先輩!?しっかりしてください!!」

 

ローズも出迎えてきてひろしに強烈なディープキスした!ラベンダーとレモンも来て青くなってぐったりしたひろしと川口を席に案内すると店内は笑いに包まれた。

 

 

◇特別VIPルーム

 

予約制の防音ルーム席の室内に私服姿の蛇女担任の鈴音と同じく私服姿のドゥゲェンの元部下の抜け忍かすががいた。二人は一人の女性として再会し飲んでいた。

 

「あれからどうだかすが?」

 

「あぁ、お前があの時私は死んだことにしてくれたおかげで追っ手も来なくてとても充実した日々を送っている」

 

乾杯すると鈴音はかすがの生活についての話をした。

 

「仕事の方は決まったか?なんなら私が手配してやってもいいぞ?」

 

「いや、今はサスケと一緒に運び屋などの配達系の仕事をやっている、大丈夫だ」

 

「ほぅサスケと?お前達ずいぶん親しくなったのだな?」

 

「バッ⁉︎し、親しくは無い‼︎ただアイツとも幼馴染だし、あの戦いで借りもあるからな」

 

サスケとの関係をからかわれ、かすがは赤面して誤魔化したが深呼吸するとグラスの氷を指で回した。

 

「あの戦いで野原しんのすけには悪いことをしてしまったな…出来ることなら、私はあの子に謝りたい。謝って許されることかどうかはわからないが」

 

かすがなりにあの戦いの時のことは反省していた、今は立場上再会することは難しいが、もし再会できたら心から謝罪をしたいと思っていた。

 

「かすが…わかった、私もしんのすけ君と知り合いだからまた会う時があったら伝えておこう、きっとあの子ならお前が生きていることも喜ぶと思うしな」

 

「鈴音…ありがとう…!」

 

鈴音を通してしんのすけに伝えることになりかすがは感謝しお礼を言った。そこへVIPルームの扉がノックされて開いた。

 

「お待たせしました、カクテルの追加…で……す……えっ?」

 

「あぁ、ありが…と……う……えっ?」

 

カクテルを運んできた店員を見て鈴音は思わず固まった、なんと店員は焔だった!焔も鈴音の顔を見て固まった。

 

「ほ、焔…⁉︎」

 

「す、鈴音…先生…⁉︎」

 

お互い何とも言えない表情で苦笑いしていた。

 




一応これで後日談は終わりとなります。次回はかすかべ防衛隊と善忍組絡みのオリジナルエピソードでも書こうと思ってますが、まだ未定です。ストーリーが纏まったら書くと思いますのでまたしばらく空きます。お楽しみに!
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