卯月(?)になった中年男性の話   作:白ノ宮

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良さげな話が書けたよ。


四羽目 四月一日

場所を移ろうとしていた時、何処からか砲を撃ち合う音が聞こえた。

 

音のなっている方を見てみると艦娘と深海棲艦が交戦していた。

 

私はそんな砲撃音を聞いていて、単純に煩いと思った。

 

いつもの自分らしく無いなと心の片隅でそんな事を考えながら、荷物を岩場において、主砲を右手に出現させる。

 

まだ交戦が始まったばかりなのか砲撃音は続いている。

 

遠目だが水柱がよく上がっているので接戦なのだろうと推測する。

 

私は再び海面に足をつけ、砲撃音のなる方へ全力で走った。

 

この体の全力疾走はまだやったことがなかったのだが、体にあたる風の抵抗が強く、岩場がすごい速度で遠ざかっていくのでとても速いのだと思った。

 

10秒ほどで何キロも離れた交戦地点に到着した。

 

深海棲艦はイ級4隻、艦娘側は...あれ?よくわからないな?艦娘ってことは分かるがなんかボヤけてる?

 

いや、今細かいことはどうでも良い。

 

重要なのは脅威の排除だ。

 

私は主砲に付属している照準機をイ級に合わせて引き金を引く。

 

破裂音とともに鉛玉が主砲から飛び出してイ級の腹を貫くと、そのまま目の光が消えて沈んでいった。

 

私はなんの感傷に浸ることなく、次の目標に照準を合わせて引き金を引いた。その後は単純作業だった。

 

対象に対して鉛玉を撃ち込む。こんな簡単な作業を続けているうちに周りが自分の歩行音だけになった。

 

その時私はふわふわしている感覚から我に返って周囲を見渡す。

 

そして、少しミスを置かしていたことに気づく。

 

脅威の排除に夢中になりすぎて、艦娘のことも撃ち殺していたのだ。

 

海面には鮮やかな色の赤だけでなく、赤黒い血のような色に染まったとこがあった。

 

多分そこが艦娘の沈んだところだろう。

 

深海棲艦を滅する戦力を潰してしまったのは残念だが、私の近くでわざわざ交戦する方も悪いと思う。

 

よって私に非は無い。

 

しかし、私に照準を合わされた艦娘の呆気にとられた表情を思い出すと笑えてくるものだ。

 

友軍に撃たれると思っていなかったのは分かるが、仲間が撃たれたのを見て彼女らはどう行動したと思う?

 

彼女らは私を排除することなく青い顔をしてひたすらに逃げ惑っていたんだ。

 

軍に所属するものとして恥ずかしく無いのかね?

 

ま、楽しかったから良いけどね。

 

赤い海の真ん中で真っ赤な返り血に身を染めた卯月は手首に付いた血を舐め、口角を上げた。

 

─────

────

───

──

 

「なんて、うっそぴょーん!」

 

そんな事実一切ございません。

 

ご安心ください、私は艦娘を撃つような真似はしませんよ。

 

今のところは、ね。

 




今日はエイプリルフールなんですってね。
本物の四羽目は12:25に上げます。
血みどろ要素ゼロですのでご安心ください。
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