アルティメットスぺちゃん爆誕【実況プレイ風動画】   作:サイリウム(夕宙リウム)

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ちょっと短いですので初投稿です。

キングのトレーナーの名前は感想で「前作主人公、レッドみたい」というものがあったのでレッドを頂き、赤田さんといたしました。

経験豊富な初老の男性です。


いつも誤字報告ありがとうございます。
感謝感謝です!

それとこの場で感想を書いてくださった方に感謝を。
いつも助けられてます。


PART17

【リギルトレーナー視点】

 

 

「なるほど、あれがスペシャルウィークか。」

 

 

私は今年新しく入ってきたエルコンドルパサーとグラスワンダーに超えるべき友、として教えられたスペシャルウィークを見に来ていた。

 

そこには最近リギルからスピカに移籍したサイレンススズカと併走している彼女の姿があった。

 

 

「予想よりも強い、いや強すぎるな。本当に新入生か?」

 

 

口ではそう言いながらも彼女のフォームの荒さやレース勘があまり養われていないこと、スピカのあいつの指導方針、過去の非公式レースの映像を考えると、新入生が持っていて学年が進むごとに矯正される癖が散見されるので間違いないと考えられる。

 

 

「そして、ただの早熟なのではなく成長途中、当てはめるとすれば晩成タイプか? フッ、全く笑えんな。」

 

 

才能あるウマ娘たちを見てきたからわかる。あれは時間をかければかけるほど強くなるタイプだ。

 

 

「そうなると、早いうちがいい。彼女たちが超えれるとすればクラシックになるのか? いやシニアの春でもまだいけるのか?」

 

 

悩む。本来ならもう少し時間をかけて育成していきたい二人だったが、あいつらはスペシャルウィークとの対戦を望むのだろう。ならばトレーナーである私もそれに合わせる必要がある。

 

 

「ならば今年のジュニアはできるだけ避けて、決戦は皐月かダービーのどちらか。」

 

 

いや、皐月は敗北覚悟で対戦させて、経験とやつの癖を把握させてから、ダービーで決戦を仕掛ける方がいいだろう。いや、二人ともマイルの適性があるからそちらでGⅠの舞台馴れをさせてもいい。

 

エルコンドルパサーはマイルと中距離で、グラスワンダーはマイルと長距離で力を発揮できるだろう。両者ともに中距離、長距離が不得意なわけではないがそのあたりも考えた方がよさそうだ。

 

 

「海外で成長させる方法もある、か。まったく、才能をもつものを任せられると考えることが多くて困るな。」

 

 

まぁ、その苦労が楽しいところもあるのだが、これは胸に秘めておいた方がいいな。

 

 

今年はあの赤田先生が本腰を入れて育成する、と言っていたキングヘイローや、期待の新人が担当するダートで活躍しそうなハルウララ。入部選抜テストに来るのならば入れていただろうセイウンスカイ。ルドルフが注目するトウカイテイオーにメジロの最高傑作メジロマックイーン。それ以外にも多数の才能たちがいる。

 

 

その中心にいるのはスペシャルウィークだ。彼女が先頭を維持し続けるのか、誰かが彼女を負かすのか。出来れば私が担当する二人がそれになって欲しい。

 

 

 

そんなことを考えながらスピカの練習場を後にした。

 

最初はスズカの様子を見に来るついでにスペシャルウィークを見に来たが、目的がいつの間にかに変わってしまっていたような気がする。だが、今日のスズカの走りを見る限り大丈夫だろう。スピカのトレーナーならば安心して任せられる。あいつも新しい世代に熱されたのかいつになく真剣だったしな。

 

 

さぁ、わたしも彼女たちのために頑張るか。

 

 

 

 

 

 

 

「スぺ~! またお前食べ過ぎて太っただろ! 体重管理のためにももっと走れ~!」

 

「お、おなかが重いです……、いつも楽しいはずの走るのがつらい……。」

 

 

「確かにスぺちゃん、またお腹出てきてますよね。」

 

「リバウンド横綱のスぺちゃんにはこちら! ゴルシちゃん特性の虹色に光るドリンクを進呈しよう!」

 

「(わたくしも最近ストレスで食べ過ぎてますし、人のこと言えませんね)そんな物騒なものどこで手に入れたんですか…。」

 

「タキオンにもらったの改良した。マックイーンも最近太ってるし飲むか?」

 

「何であなたが知ってるんですか!」

 

 

 

 

 

とりあえず体重管理だけはしっかりしよう。そう思う東条トレーナーだった。

 

 

 

 

 

 

【セイウンスカイ視点】

 

 

「セイちゃんはクールダウンですか?」

 

 

あぁ! トレーナーさんか。びっくりさせないでよ。うん、ちょっとだけ休憩。

 

 

「セイちゃんは自分で色々考えてくれるから楽でいいですねぇ~。」

 

 

もうちょっとはしっかりした方がいいんじゃないの、トレーナーさん。

 

 

「いえいえ~、私のやり方は自分で考えて実行する、ですから。トレーナーは皆さんの後ろでサポートするのが一番いいんですよ~。それにセイちゃんもそれが目的でウチに入ってくれたんでしょう?」

 

 

まぁね、でも最初にゲートになれるために、入部直後に丸一日ゲートに縛り付けたのは忘れないからね。

 

 

「あれはチーム:アークトゥルスの伝統行事みたいなものですから。セイちゃんの先輩方もみんなあれでゲートに慣れ親しんだんですよ~。」

 

 

おかげさまでもっとゲートが嫌いになったよ。

 

 

「……今からゲートに縛られたいですか?」

 

 

いや、大丈夫ですので、お願いですからそんな怖い顔しないでください。

 

 

「……まぁ、よしとしましょう。あぁ! それと頼まれていた資料、用意しておきました。記録に残ってるすべての逃げウマ娘と差しウマ娘のレース映像と私の解説付きの特別版ですよ~。大事に使ってくださいね~。」

 

 

うん、ありがとう、トレーナー。これでやっと私は始められる。

 

 

「今年は正直に言ってしまうと栄光の世代というより、蟲毒に近い感じがしますね~。セイちゃんが周りに勝ってあの子に挑戦するには作戦がすっごく大事ですよ~。」

 

 

解ってる。トレーナーも手伝ってよね。それじゃあ休憩もこれぐらいにして私も走ってくるよ。

 

 

「解りました~。これまで通りスピードとスタミナに注力しながらやっていきましょう~。では、行ってらっしゃい。」

 

 

 

 

 

「作戦が大事なのはその通りですが、それだけではトップは目指せませんね。セイちゃんの目標であるスペシャルウィークさんのデータを集めるのは勿論ですが、それ以外の方々のものも必要ですね。それとセイちゃんの練習メニューもあれだけでは足りないでしょう。彼女の気質的に時間を延ばすのは自分から言い出さない限り、悪影響でしょうし、もっと質を上げれるように考えてみましょうか。」

 

「やることは多く、大変ですが、他の方や今後の後輩たちのためにも必要なことですしね。頑張っていきましょうか~」




レッドが来たなら緑だろう

というわけでチーム:アークトゥルスのトレーナー、緑川さん

いつもはぽわぽわした感じだが怒ると人が変わる。
ウマ娘を支えることを信条としており、データを使って最適な作戦を立案してくる


そろそろ走者視点に戻します。


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