アルティメットスぺちゃん爆誕【実況プレイ風動画】   作:サイリウム(夕宙リウム)

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ブルボンとライスが活躍し始めるのはシニア級になってからです。
表記するのはかなり後になりそうですが、もう火はくべられているのでご安心を。

これからはゆっくりとクラシックを進めていきましょうねぇ~。


PART37

【キングヘイロー視点】

 

 

好敵手である彼女がGⅠレースに出走する。そう聞き、自身の目標を再設定するためにトレーナーさんと共にレース場に来ていた。

 

 

 

 

 

「あの子は逃げもできるのですかッ!」

 

 

逃げもできるとなると彼女が使える戦法は逃げ、先行、差しの3つ。

 

これほど恐ろしいことはない。

 

 

 

逃げという作戦は、そのレースのペースを決める。

 

あれだけの実力を持ったあの子が自分の意思でレースを作ることができる。

 

それを意味している。

 

 

「……なぁ、お嬢。奴さんは策をめぐらしたりするような奴か? 日常生活で感じたことでいい。」

 

 

「スぺさんですか? ……いえ、そのようなことをする人ではないと思います。」

 

 

「なら、ブラフだな。帰ってから映像で見直す必要があるが、逃げをやる奴は最後のコーナーであそこまで息を入れない。見た感じ、お手本がいいだけの突貫工事だ。」

 

 

「お手本というと、やはりサイレンススズカさんでしょうか。」

 

 

「だろうな。ま、お前さんは気にせずいつも通りのことをやっとけばいい。こういったものを考えるのは俺の仕事だ。さ、帰って早速練習!」

 

 

「き、急に押さないでください!」

 

 

 

(しかし妙だな、スピカんとこの小僧はそんな小細工を用意するやつじゃねぇし、そもそも彼女には策なんて用意しなくてもいいほどの強さがある。いったい誰の入れ知恵だ? 明らかに俺らのような挑戦者を惑わすような意図が感じられた。……もしかしたらもう一人、厄介なトレーナーが付いてんのかもしれねぇな。注意する必要があるかもしれん。)

 

 

 

 

【セイウンスカイ視点】

 

 

「おーい、トレーナーさーん。聞こえてる?」

 

 

 

(マズいマズいマズいマズい、どうすればいい、どうすれば勝てる。あの逃げ策は今の時点では明らかにブラフ、しかし今はブラフというだけで、今後はどうなるのか全く分からない。あちらにはサイレンススズカがいる。現在彼女は休養中で手が空いてる。その空いてる手を彼女の逃げ策の成熟に使われたら? そもそもあの走り方、中盤までは自身の走り方を先行策に当てはめたものだということはわかる、問題は後半の逃げ方、明らかにサイレンススズカのもの。近くで見たものを模倣したのか、教わったのか。どっちでもかなり不味い。前者ならばあの実力の上に自身の走り方を確立しているのにかかわらず、他人を模写して自身のものにできる怪物。後者なら速度という怪物が新たな才能の塊に自身の持てるものすべてを教えようとしているということ。どちらであっても、現在考えていた長距離でレースを操るという菊花賞に焦点を当てた作戦は意味をなさなくなる。考えろ、自身の思いつく限り、セイが彼女に勝てる道筋を……。)

 

 

「聞こえてないなー。なら遠慮なくほっぺでも抓らせてもらいましょうか。」

 

 

むちーー

 

「あ、思ってたよりも柔らかい。」

 

 

「……何してるんですか、セイちゃん。」

 

 

「お、戻ってきたね。トレーナーさん。すごい顔で固まってたよ。」

 

 

「そうでしたか~、それはごめんなさいですね~。」

 

 

 

 

「……ね、トレーナーさん。私、頑張るよ。今までよりずっと。取れる選択肢をもっと増やすために。だからさ、これからもお願いしてもいいかな。」

 

 

 

(……そうですね、これは私だけの問題じゃない。あ~あ、教え子に諭されるなんてトレーナー失格ですねぇ。この失敗は成果で、自分のできることを精一杯やるだけです。)

 

 

 

「もちろんです。限界まであなたのために頑張りましょう。早速、帰って練習。私は分析です。」

 

 

「そうこなくっちゃ!」

 

 

 

 

 

【リギルトレーナー視点】

 

 

「完全にブラフ、とも言い切れないのが難点だな。」

 

 

「そう……ですね。」

 

 

「逃げもできるかもしれない。ほんとに怖いですネ。」

 

 

 

例のあの子が出走すると聞き、グラスワンダーとエルコンドルパサー。二人のスケジュールを調整してこのレースをともに見に来ていた。収穫はあったといえるが、見つかったのは思ったより大きかった。

 

 

 

「スピカにはスズカがいる。ゆえに今後、逃げを習熟してきてもおかしくはない。」

 

 

「逃げにも対応できる必要……。」

 

 

「ただ、ついていくだけでは勝てそうにありませんネ……。」

 

 

 

差しが基本で、先行もできる。もしかしたら逃げも。さて、どうやって攻略すればいいのか。細かいことはまた帰ってから映像を見ながら自室で悩むとしよう。今は、指導者だ。

 

 

「さて、レースも終わった。今日はフリーだし、顔出しでもしてくるか? 話は通してあるし、控室まで行くことができるぞ。」

 

 

「そうですね、今日は友人としてお祝いに行きましょうか。」

 

 

「お、いいですネー! 行きまショ!」

 

 

 

 

  ーーーーーーーー

 

あ、スぺちゃん勝利者インタビューがあるみたいですし、ちゃんとしましょうか。

ま、スぺちゃんなら大丈夫そうですし、後ろにトレーナーが控えてます。

ちょっとした指示ぐらいでいいですかね。

 

 

「スペシャルウィークさん、GⅠレース勝利。おめでとうございます。」

 

 

「ありがとうございます! 応援してくださった皆さんのおかげです!」

 

 

「デビュー戦の次走にGⅠレースということでしたが、どのようなお気持ちで挑まれたのでしょうか? やはり、緊張などしたんでしょうか?」

 

 

「いえ、特に緊張はしていませんでした。友人のターボさんがいたからでしょうか?」

 

 

「そ、そうでしたか。では今日は前走とは違い、大逃げをしていたツインターボさんの後ろに付いていましたがどのような意図があったのでしょうか?」

 

 

「…いえ、何も考えていませんでした。ただ、あのように走ればいいかなと思っていたぐらいです。スズカ先輩のようになりたいと思っていたので、それが行動に出てしまったのかもしれません。」

 

 

「スズカ先輩というと同じスピカ所属ということでしたが、どのようなご関係ですか?」

 

 

「尊敬している先輩です。同室なのでよくしてもらってます。」

 

 

 

ま、ファンへの感謝も忘れてませんでしたし、このままほっといても大丈夫ですかね。実況中すみませんがちょっと離席して、飲み物でも取ってきましょうかね~。最近なんかのど渇くんですよね……

 

 

 

 

 

 

「……今回のレースではスペシャルウィーク選手以外の注目選手が出走していませんでした。それで、同世代の中で一番戦ってみたい、ライバルはいらっしゃいますか?」

 

 

 

「いえ、特には。」

 

 

 

 

  ーーーーーーーー

 

 

 

「くす、そこまでなめられていましたか……ふふふ。」

 

 

「本心、なんでしょうネ。……なら!この世界最強のエルコンドルパサーの覚悟!見せつけてやるのデース!」

 

 

「ふーん。言われちゃいましたねぇ。」

 

 

「視界にすら入ってませんか。ならば目にものを……。」

 

 

「ボク、忘れられてるね。……思い出させてやる。」

 

 

「……私の意地を見せてさしあげましょう。」

 

 

 

 

 

(マスクデータを公開します。)

(特殊イベント【その一言で】が発生しました。)

 

(ライバルの6名に特殊スキルが付与されます。)

 

 

(グラスワンダーが特殊スキル【対スペシャルウィーク〇】を獲得しました。)

 

(エルコンドルパサーが特殊スキル【対スペシャルウィーク〇】を獲得しました。)

 

(セイウンスカイが特殊スキル【対スペシャルウィーク〇】を獲得しました。)

 

(キングヘイローが特殊スキル【対スペシャルウィーク〇】を獲得しました。)

 

(トウカイテイオーが特殊スキル【対スペシャルウィーク〇】を獲得しました。)

 

(メジロマックイーンが特殊スキル【対スペシャルウィーク〇】を獲得しました。)




「……今回のレースではスペシャルウィーク選手以外の注目選手が出走していませんでした。それで、同世代の中で一番戦ってみたい、ライバルはいらっしゃいますか?」



スペシャルウィーク

(別に何も言われてないですし、好きに答えていいんだよね。なら、私が一番戦いたいのはスズカ先輩! 同級生のみんなとも戦ってみたいけど、一番じゃないし、嘘ついたらダメだよね……。あ! 考えこんじゃって言うのが遅くなっちゃった。早く言わないと!)


「いえ、特には。」


(あ! 声が思ったより大きく出ちゃった! 大丈夫かな……)










レース場、とある場所で。
「トレーナー! スぺちゃんすごかったね~!」

「閃いた!」
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