アルティメットスぺちゃん爆誕【実況プレイ風動画】 作:サイリウム(夕宙リウム)
誤字報告も感謝です。
「……うん、私だって負けちゃったことはたくさんあるわ。でも大事なのはそれをどう活かすか、よ。スぺちゃんだってわかってると思うけど、その悔しさを自身の糧にするの。」
「そうね……うん。切り替えられた? ならよかったわ。……うん、うん。私も体に気を付けるからスぺちゃんも食べすぎたりしないようにするのよ。うん、なら切るわね。スぺちゃんも頑張って。」
「……後輩のスペシャルウィークからか?」
「あ、シービーさん! ごめんなさい、うるさかったですか?」
「いや、大丈夫さ。せっかく同室になったんだ。そういうことは気にしなくてもいいぞ。……それで聞こえてしまったから聞くが、彼女は誰に負けたんだ? 今の日本でGⅠはなかったと思うし、皐月賞のトライアルのどれかか?」
?」
「いえ、何でも日本に来ていたセクレタリアトさんに負けたそうです……。」
「あ~、セクさんかぁ……。あの人ね。セクさん
「そ、そうなんですか。(
「まぁ強い相手と戦いたい、ってのは私たちウマ娘の本能みたいなとこあるからわかるんだけどね。でも、人を見る目は確かだし、負けて折れちゃいそうな子には絶対勝負挑まないから。彼女も立ち直ってたんでしょ?」
「はい、スペちゃんも『明日からもっと頑張る』と言ってました。」
「だよね。……んじゃ先輩のスズカは簡単に抜かされないように早く元に戻さないとね。さ、早速私たちも走りに行こうか!」
(リハビリも思ったより早く終わり、シービーさんのトレーナーさんからの指示で全力で走ることはせずに体を丈夫にするための基礎トレをしていた。昨日でそれも終わり、今日から本格的に私の走りを取り戻していく。スぺちゃんも日本で頑張ってるみたいだし、私も頑張らないと。)
「……それで、聞いていいのかわからないんですが、そのTシャツ……」
比較的厚めの白地Tシャツに達筆で大きく書かれた文字
『シービーの走りにしーびーれーたー』
「ん、これか? いいだろ。ルドルフが送ってくれたんだ。まったく、私の走りに痺れたのなら電話でもしてくれたらいいのに、わざわざTシャツにして送ってくるなんてな。」
「いや、それってダジャレなんじゃ……?」
「ダジャレ? 何がだ? さ、スズカも早く準備して走りに行こうぜ。」
(あ、気が付いてないのね……。)
その後、アメリカの友人たちに『イケてるTシャツだ!』と褒められて、ルドルフからもらったんだ!と自慢しているシービー先輩を見てなおさら指摘できなくなったスズカだった。
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「え~! セクさん、スぺとレースしたのか! いいないいな~! ターボもレースしたい~!」
『いや~、ターボはまだ早いって。私みたいに大逃げしようとするならもっとスタミナ付けなきゃ。』
「う~! すっごくレースしたいけど、ターボ偉いから我慢するぞ! セクさん! ターボ走ってくるから見てて! 目指せ一着だ~!」
『はいよ、姿勢に気を付けながらね。ズレたら指摘するよ。』
「いや~、ターボとセクさん仲良しだねぇ。ネイチャさん、嫉妬しそうだわ〜。」
「あはは、それは大変ですね。それで、ネイチャさん、体の調子はどうですか?」
「も~、トレーナー、心配しすぎだよ。調子もいいし、仕上がりは万全ですよ。……さ、私もターボに追いつかれないように頑張りましょうかね。セクさ~ん、私も見てもらっていい~?」
『OK! おいで、ネイチャ!』
「……彼女も無事に馴染めてるようですし、二人とも順調に強くなってますね。来てもらって正解でした。さて、彼女が見てくれているなら、私は別のことをしましょう。二人の出走レースの調整に、他選手の情報収集。セクさんがスピカもアメリカ合宿に呼んだみたいですから、スピカの方に連絡と、アメリカのトレセンに2チーム分の申請を出しとかないといけないですね。」
「さ、私も頑張りますか。」