アルティメットスぺちゃん爆誕【実況プレイ風動画】 作:サイリウム(夕宙リウム)
いや~、最近の飛行機は思ったより快適ですねぇ! あ、投稿者です。
現在われわれスピカ&カノープスはアメリカ行きの飛行機の中です。カノープスの方もいつの間にかフルメンバーになってますし、結構な大所帯ですね。
あ、それとなぜかゴルシちゃんだけが違う飛行機に乗っていきましたけど何なんでしょうね? その飛行機カプコンって書いてたけど大丈夫なんかな?
あ、そうそう。ゴルシちゃんと言えば面白いことがありまして。今年行われていたゴルシちゃんも出走していた宝塚記念のことなんですけど……。
わたくしもスぺちゃんと応援に行っていましたがあのゴルシが120億事件を引き起こしてはいませんでした。つまり三連覇クンですね。……お前本当にゴルシか? 真面目に走らないことよりも真面目に走った後の反動の方が怖い彼女ですが……、スぺちゃんに被害が出ないことを祈りましょう。
なんか最近祈ってばっかだな、私。
それでね、スぺちゃん。
いくら約一月ぐらい日本食からおさらばするって言ってもラウンジであんなにワシャワシャと食べなくてもいいと思うの。
(う! でもスズカ先輩から食べといたほうがいいって……。)
まぁ、ね。確かに出発前の連絡とかで色々喋ってるうちにそんな話してましたけどもねぇ。あっちでまともな日本食にありつけるか解りませんからそう言ってくれたんだと思いますけどね……。体重管理する側の気持ちも、ねぇ。トレーナーさんがまた顔に手を当てて「あちゃ~」って顔してましたよ。
(いや~、照れますね~。)
いや褒めてねぇし。……ま、あっちについたらかなりの減量練習&食事メニューになるので覚悟しておいてくださいよ。
(え~!)
はい、そこ! 文句言わないの。
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「ターボ、アメリカに行くのも初めてだしみんなと旅行行くのも初めて! う~、ワクワクしてきたぁ!」
「ほらほら、他のお客さんもいるから静かにしなきゃ。でもあたしも初めてだし興奮しちゃう気もすごく解るんだけど、さ。」
「……それにしても面識のない私たちが参加してもよかったんでしょうか?」
「そうそう、なんか悪いなー、って。」
カノープスの新しいメンバーであるイクノディクタスとマチカネタンホイザが不安そうに尋ねてくる。先輩後輩、って感じはあんまり好きじゃなくて、同級生みたいに接してたから忘れてたけど、二人はセクさんと面識がなかったんだった。
「大丈夫だと思うけどな~。それにダメだったらわざわざ二人分のチケットなんて用意しないでしょ。」
「そうそう! セクさんいい人で太っ腹だから大丈夫! そうだよねトレーナー、……って、あれ? どこ行った?」
「先ほどスピカのトレーナーさんにあちらに着いてからの相談、ということで移動されてましたよ。……ですが入ったチームの最初の合宿がアメリカで、招待してくれたのがあのセクレタリアトというのはなんというかすごい恵まれていますね、私たち。」
「だよね。う~、ちょっと緊張してきた。」
まぁ確かに私も初めて会った時は色々と緊張してたけど、結構フレンドリーだしそこまで心配しなくてもいいと思うんだけどねぇ。
前走の日本ダービーの結果はよろしくはなかった。全力を出したと胸を張って言えるレースではあったが5着。皐月賞での3着がまぐれ、伏兵効果、世間にいろいろ言われた。
自分でも理解はしている。私たちの先頭を走っている人たちに私が太刀打ちできるものがないということは。今はまだよくてもこれから引き離されることは目に見えてる。
だけど、こんなところで諦めるのは間違ってる。
わざわざ呼んでもらったんだ。結果が見えていたとしてもやれるだけやってみなくちゃ、ね。
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ところ変わって日本トレセン学園、美浦寮の一室。
「くぇ~~~、今日も疲れたデース。ただいまマンボ~。」
「ほらエル。自室について気が緩むのも解りますが大きい声を出したらだめですよ。もう遅い時間ですし。」
「おっと! そうでしたネ。 マンボも静かにしてますし、アタシもそうしなければ! ……そういえばマンボのご飯がまだでしたネ、ちょっと待っててくださいヨ~。」
そう言いながらペットである鷹のマンボのエサを取りに行ったエル。皐月賞が終わったときから、特にダービー直前まで見ることのできなかった元気なエルが見れてうれしく思う。
この前なんか無表情で淡々とマンボにエサをやり続けるエルを見たときはなんて声かければいいかわからなかったんですもの。彼女が追い詰められてしまうほどまで、何もできなかった自身を恥じ入るばかりですが、元の彼女に戻ったことを喜ぶくらいは許されるでしょう。
「おぉ~! 今日はいつもよりガツガツですネ! 待たせてたみたいでごめんね、マンボ。」
エルに元気がなかった時、彼も心なしか元気がなさそうでしたが今は違うみたいですね。
「そういえばエル、そろそろ合宿時期が迫ってるけど準備はできてるの? 去年みたいに前日に準備を手伝うのは嫌ですよ、私。」
「さすがに今年はダイジョウブですって。もう準備は進めてマース!」
「ほんとですか~? 直前に泣きつかれても手伝いませんよ。」
「うっ、それは困るのデスガ……。あ、そういえば今年はセイちゃんも合宿場の方でするみたいですヨ。なんでもレース勘を鍛えるのとあそこの設備を使いたいから、って。」
「あら、そうなのですね。確か彼女が所属しているチームは情報の秘匿とかで別の場所で行うのが恒例だったと聞きますが何かあったのですかね?」
「う~ん、たくさん人がいるところがいい、って言ってましたケド、何でしょうね。エルにはサッパリ。」
「まぁ一緒に練習できるのはうれしいですし、今は単に喜びましょうか。……ということは私達とセイちゃんは学校の合宿場、キングちゃんは去年行った場所と同じところ。スぺちゃんたちスピカはアメリカですか。」
「海外合宿なんてすごいですよネ。これ以上差を広げられないように頑張らないと。……でもおハナさん不思議そうにしてましたよね? 『どこからそんな金出してるんだ?』って。」
「スピカは部費のほとんどが食費とゴールドシップ先輩の後始末に使われている、って有名ですもんね。ほんとにどこから出してるんでしょう?」
ほんと、不思議ですよね。おハナさんも『あいつの飲み代立て替えてやったの何回目だったけ?』って愚痴ってましたし、スピカトレーナーさんは資金繰りに苦労なされているイメージがあったんですが……。あちらに何か伝手でもあるのでしょうか?
「そういえばエル。今年もマンボにはついてきてもらうのですか?」
「いえ! 今年のマンボはお留守番です! マンボのエサを作ってくれてる食堂の方が面倒見てくれるんデス!」
「あぁ、道理で。マンボのエサが最近豪華になったのはそれででしたか。」
「帰ってきたときにスぺちゃんみたいになってないか心配ですが、あの人なら安心して任せられマス!」
まぁ案の定というべきか、合宿から帰るとマンボは太っていた。
アメリカから帰ってきたスぺちゃんも心なしか丸くなっていた。
二人して大笑いしてしまったことは秘密である。
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(お、空港が見えてきましたね。ほらスぺちゃん窓見てみ。)
あ、ほんとだ! う~ん、やっぱり日本と違う感じがするなぁ。北海道から東京に来た時もすごい! って思ったけどなんだかそれ以上な気がする。
(ま、経済規模が違いますし、そんなもんじゃないですかね。……それとスぺちゃん、英会話はちゃんと頭に入れてきましたか?)
うッ! ちょっとまだ不安です。
(ま、まだ2年生ですし大丈夫ですよ。トレーナーさんやスズカ先輩がある程度ついてくれるでしょうし、最悪私が出張りますから安心しなさいな。)
お~、なら安心だね。アメリカ観光楽しむぞ~!
(観光もいいですけどちゃんと練習もするんですよ。)
解ってるって! 私、負けないもん!
(セクさん。)
うぐぅ! あ、あの人はちょっと……。
(はいはい、プレッシャー返しされたので苦手意識持ってるのは解りますけどこの合宿の間は色々とお世話になりますからちゃんとするんですよ。)
は~い。
(ちと調子乗り始めてる、のかな? この合宿がタメになるといいんだけど……。)
スぺはセクさんに『お忍びで来てたのがバレちゃうから名前出さないでね』と言われてるので走者くんちゃんに教えてもらいながら、うまく名前を出さないようにしています。なのでアメリカ合宿の資金元がスピカトレーナーだと勘違いされてるんですね。
〇スピカの出費
ゴルシの後始末 45%
食費(スぺ) 25%
食費(マックのスイーツ)10%
食費(テイオーはちみつ) 5%
食費(その他) 25%
練習機材などの雑費 30%
稼ぎ柱が多いこのチームでもこのありさま。マックはお嬢様なのでお高いスイーツを要求しますし、テイオーははちみーを毎日補給せねばなりません。ダスカやウオッカもウマ娘なので食は多い方ですし……。
なお予算オーバー分はトレーナーの自費です。かなりの高給取りのはずなのに彼のお財布には5円玉しかなかったのだった……。