アルティメットスぺちゃん爆誕【実況プレイ風動画】 作:サイリウム(夕宙リウム)
スぺちゃ一家!
スぺ→姉
とっても頼りになるお姉ちゃん! 心の支え
スぺ→母
やさしいお母ちゃん! 支えてくれる人で安心できる場所を作ってくれる。だから私も頑張らないと
姉→スぺ
もっと自由にしてほしい、あとそろそろ周りをよく見てもろて
姉→母
私のことに区切り付けてほしい、大樹のような優しい母
母→スぺ
姉の亡霊に憑りつかれている(事実)、私がもっとしっかりしないと
母→姉
スぺたちの生みの母が死んでからの心の支えだった、もっと母親らしく出来ていたはずなのに
スぺ
「荷物届いてるの! 中身なんだろ?」(ずっと姉といたせいで宛名が姉になってることを疑問に思わない)
姉
「プレゼントとお手紙用意しました!」(死んでからもずっと家族のそばにいるため自分の異常性を忘れていた)
母
「(錯乱中)」(死んだはずのキャンディに荷物が届いた、怖くて開けられない)
「えっと、確か荷物届いてるからそれをお母ちゃんと一緒に開けるんだよね。」
朝、昨日の夜少しだけ屋根に積もった雪を下すのを口実にお姉ちゃんとおしゃべり。あ、もちろん仕事はちゃんとした。それで、雪かき終わった後に「あ、スぺ。たぶんもう荷物届いているだろうからお母ちゃんと開けておいで」と言われたので道具とかを元のところに戻して家の中に戻る。
「にしてもやっぱり外は寒いなぁ……、えっと。」
居間の端の方に置いてある大き目の段ボール箱、宛名はオースミキャンディで……、送ってきたのはURA? 中身なんだろ。
あ、そうだお母ちゃんと開けないと。今はちょうど……、あれ? 私のこと見てる。
「…………スぺ、それ…………。」
「あ、お母ちゃん! これ開けていい?」
「……………いいの?」
「? うん。」
なぜか、不安そうな顔をしているお母ちゃんを不思議に思いながら机の上までダンボールを運ぶ。思っていたよりもちょとだけ重め。封をしているガムテープをはがし、中身を開ける。
中身は一通の手紙と私の勝負服だった。
「手紙は……、お母ちゃん宛だね! はい、お母ちゃん!」
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震える手で、何とか受け取った手紙。
宛名は私に、裏面を見て、差出人はオースミキャンディ。
何の特徴もない真っ白な封筒があの子を送り出した時の面布を思い出させる。
動揺し、ひどい顔になっているであろう私の顔は箱に入っていた勝負服の方に目を取られているスぺには気が付かれていない。
私は出来る限り心を保とうとしながら封を、開けた。
『お母ちゃんへ
スぺのおかげで私の意思である程度動けるようになったので手紙を送ります。
最初にこんなことを書いてしまうのはあまりよくないと思いますが、
親より先に死んでしまってごめんなさい。
二人を置いて行ってしまって本当にごめんなさい。
今、私はスぺの守護霊のようなものになっています。
スぺのそばに居始めたのは彼女が7歳ぐらいのころですが
こんな状態にした方々との契約のせいで私の意思で何かすることができず
連絡が遅れてしまいごめんなさい。
………
筆跡は、彼女のものだった。
私が知らない他人の文字じゃない。スぺの文字でもない。
「スぺ、これ……」
「わぁ! お母ちゃん見て見て! これ新しい勝負服!」
……そっか。
昔から、キャンディが亡くなってから虚空に向かって話すことが増えたスぺ。そのことを聞いても絶対に口を利かなかった、他の話題を持ってきて話を変えようとする。今も、私から何かを隠すために勝負服の話を持ち出そうとしている。
……解るんだよ、スぺ。いくら私があなたの肉親じゃないとしても、あなたが自分で立ち上がるのをずっと横で見てた。私が何とか平静を保つのに必死で、ホントならあなたのそばに居てあげないといけなかったのに。それでもあなたは一人で立ち直った。いなくなってしまったキャンディの穴を埋めるように、自分一人で二人を表すように、……私を励ますために。
解るんだ。無理をしてるって。
「……スぺ。こっちにおいで。」
「? どうしたのお母ちゃん?」
首をかしげるスぺを抱き寄せ、体温を分けあう。
「今まで、よく頑張ったね。……もう、一人で抱え込まなくていいんだよ。私もついてる。」
「………うん。」
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スぺが眠った後の深夜。
「本っ当に! 私がどれだけ心配したか!」
『いや、本当に申し訳ないです。』
ぼんやりとしたあかりの中に、虚空に向かって話す女性と、意思を持って動くボールペンがあった。
『にしてもお母ちゃん、あんまり飲み過ぎたらだめだよ。今の私じゃこれみたいなものには触れるけど人にはスぺ以外無理なんだから。』
「変な制約課してくれたもんだねぇ、えぇ! あと祝い酒みたいなもんだよ! 元々そんなに飲まないんだし今日ぐらいいいだろ。」
『ま、そうだね。にしてもわざわざ私の分注がなくていいんだよ。』
「ばか、アイツとキャンディの分。注がなくてどうするの! もう二十歳超えてんだから怒られないし大丈夫、大丈夫!」
聞こえないはずの二人目の笑い声が静かに響く。
「……アイツがスぺを生んだ後、死んでしまった時。キャンディはまだ小さいのに私のこと支えてくれたよね。」
唯一無二と言ってもいい親友を失ってしまった私。友の子を育てないといけない不安。子育てなんてしたことが無かったし、アイツから任された子は二人。まだ赤ん坊だったスぺに、小学生になったばかりのキャンディ。
不安だった。
自分がこの子たちの可能性を狭めてしまうんじゃないか。
この子たちの成長を私が止めてしまうんじゃないか。
スぺは自分の本当の親を知らない。キャンディはまだ小さいのに親を失ってしまう。
私が彼女たちの母と親しかったとしても私は他人。
母代わりになれるか心配だった。
「キャンディは……、泣かなかったよね。」
『……薄情な娘だと思いました?』
「ううん、強い子だなぁ、って。私なんか必要ないぐらいに。」
アイツの葬式の時、キャンディは泣いてなかった。
歯を食いしばり、手を握りしめ。涙を流さないようにしていた。
……自分がこれから姉になること。新しい生活を始めないといけないこと。
それを理解していた。
「私、ずっ~と助けてもらってたよね。……キャンディはワガママ言わないし、仕事も自分から手伝ってくれたし、スぺのことでどうしたらいいか解らなかった私を支えてくれた。ホントダメな母親だよ……、スぺのことも私は解ってたのに助けてやれなかった……、スぺがキャンディの代わりになろうとしてると、一人で二人分のことをしようとしていると思うと……、それを指摘してしまえばスぺが壊れてしまうような気がして……、怖かった。」
『……お母ちゃんがいなければ、私たち二人ともここまで来れてないよ。スぺが私という亡霊に憑りつかれても、まだ普通でいられたのはお母ちゃんのおかげ。繋ぎとめてくれたのはお母ちゃんだよ。』
「……ありがとう。」
なぁ、親友。私はちゃんと母親やれてるかい?
「さ! じめじめ終わり! もう夜も遅いし、ウチの大食らいが控えてるんだ! さっさと寝て朝ごはん作るために頑張らないとね!」
『アハハ……、もうちょっと抑えてくれればいいんだけどね。』
「無理しすぎないようにちゃんと見張ってるんだよ。」
『うん。』
「私は、もう大丈夫だから。……背負わせて、くれるかい?」
『うん。……ありがと。』
お久しぶりです。
本日から隔日で三話投降します。
お付き合いくださいませ。
次話は12日の正午に投稿いたします。