大長編ドラえもん のび太の宇宙大決戦   作:はならむ

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Part.12 エミリアの過去②

――三年前、ヴァルミリオン艦内では。

 

「お疲れ様です、大尉、少尉」

 

当時、大尉に昇任したばかりのエミリアとまだ少尉だったミルフィはいつも通りに偵察から帰艦し、カーマインに結果報告へ向かう途中だった。二人は円盤の乗り物に乗りながらイチャイチャ楽しく話をしていた。

 

「エミリアも5ヶ月後に結婚式かぁ。いいなぁアタシも彼氏が欲しいヨ~ぉ」

 

「うふっ、あなたも早く男……いやオスを捕まえて楽しい楽しい恋生活を送りなさい♪」

 

「もお、他人事だと思ってぇ!」

 

そんな話をしながら、中央デッキへ向かう二人。すると途中で彼女の部下に出くわした。

 

「おっ、エミリア大尉、偵察ご苦労様でした!」

 

「あなたもお疲れ様っ」

 

部下は元気な声ですぐに敬礼するとエミリアも笑顔で敬礼する。

 

「いやあ、大尉もついに結婚とはねぇ。ここだけの話ですけど実は俺、あなたを狙ってたんですけどね……くやしいぃ!」

 

それを聞いてエミリアはクスッと笑う。

 

「あらっ?あなたも彼女がいるんじゃなかったかしら?」

 

「……今の彼女はちょっとわがままなんですけど慣れればかわいいもんですよ」

 

「ふふっ、あなたもその彼女を甘やかしすぎて後悔しないようにね。女は怖いわよ♪」

 

「大尉なにいってんですか!?けど、忠告ありがとうございます♪」

 

二人で恋話に盛り上がる中、ミルフィはため息をついて疎ましく感じていた。

 

「あ~あっ……恋人のいる人はいいこと……」

 

エミリアが結婚をすると言う話題は艦内でもすでに持ちきりのようだ。

彼女は美人なうえ性格も良いため、かなりの男性隊員から狙われていたのだが、既に彼氏がいてさらに結婚すると聞かされどれだけの隊員が落ち込んだことか……。

 

部下との話が終わり、二人はすぐさま中央デッキに向かう。そして二人は提督の方に到着するといつも通りに偵察報告をした。

 

「ご苦労だった。特に何もなかったな?」

 

彼の問いに深くうなづく彼女達。

 

「はいっ!」

 

「特に異常は見られませんでしたぁ♪」

 

すると彼は優しい笑顔でエミリアにこう聞いた。

 

「……結婚式はもうすぐだな。レイド君とは順調か?」

 

エミリアは恥ずかしいのか顔を赤くしつつも、笑顔で応える。

 

「はいっ……今度休暇を頂いたら私の惑星に帰省して二人で結婚指輪を……」

 

それを聞いて彼はクスッと笑う。どうやら彼女の種族も地球人と同じく、結婚指輪をつける形式のようだ。

 

「そうか、なら私からもエミリアに何か結婚祝いで何か贈らないとな。何がいい?」

 

「とっ、とんでもないです!そのお気持ちだけで本当に嬉しいです!」

 

彼女は慌てて手を振りそう答える。

 

「今度、艦内の全員でお前の祝いパーティーを開こうと思っている。もし空いてる時間があったら教えてくれ」

 

「はいっ、本当にありがとうございます」

 

エミリアは彼に深々とお辞儀をする。ミルフィはそんな二人を見て、さらに羨ましく思い、少し嫉妬するのであった。

 

この後、彼女は使用した装備品を整備しに、中央デッキを後にした。

ここでは隊員皆、各人使用した基本装備品は自分で武器庫内で整備するようになっている。これも不備を起こさないようにすることもあるが、いつ如何なる時に不調をきたしても構造を理解して、自分でも処置出来るようにするためでもある。

 

「ところで提督、最近、謎の異星人組織を知っていますか?次々に色々な有人惑星を襲撃するという……」

 

ふと言った副艦長の言葉にカーマインは一度沈黙するも、頷いて口を開く。

 

「……ああ」

 

「犯罪はなくならないものですね。我々銀河連邦もかなり発展して今や広範囲で拡大してるというのに……」

 

「生き物全員が善とは限らんからな。だが少なくとも宇宙に住む生物全員が安心して暮らせるように我々が努力せねばな。そのために銀河連邦は存在しえると言えるだろう」

 

「……提督のおっしゃる通りです。しかしながら少しその組織が気になります。まだ逮捕したという報告はされていないようですし」

 

「ふむ……我々も気を引き締めないとな。もしかしたら地球のあるこの銀河系も狙われるかもしれんからな――少しでもこの宙域で不審の動きがあれば直ちに連絡、対処するようにしよう」

 

「了!」

 

◆ ◆ ◆

 

今日の仕事が終わり、エミリアは自室へ向かう途中に二人の隊員とすれ違う際、こういう不吉な話を耳にした。

 

「セクターα宙域にある2号星『ドグリス』が突然、壊滅状態だってさ……っ。生存者はほとんどゼロらしい……」

 

「知ってる、どこかの悪徳異星人集団による侵略、虐殺って報告らしいね。なんて名前だったかなっ……確か『アマリーリス』だっけ。幸いこっちの部隊にはそこが故郷の人はいなかったらしいけどさぁ……なんか故郷を狙われたらどうしよう……」

 

「大丈夫だって、我々銀河連邦を敵に回したらきっとその『アマリーリス』ってふざけた名前の組織なんかイチコロだよ!」

 

アマリーリス……耳にしたことのない組織の名前だ。

全宇宙には色んな種族の組織がいる。平和を愛する友好的組織はもちろん、逆に悪事を重ねる極悪組織も多数確認されてきた。

しかしそのような組織は銀河連邦相手には歯が絶たず、壊滅するか逮捕されて解散するかのどちらかだった。なのでその『アマリーリス』も銀河連邦によってその末路を辿ると誰もが思っていた。今の時点では……。

 

自室に戻ったエミリアは、コンピューターをいじっている。

しかし内容は仕事関係ではなく『新婚旅行の行き先』について調べていた。

 

「はあ……ここの惑星はリゾート地が結構あるんだけど一つ一つ高いしなぁ……ここの惑星は安くてなかなか……あっ、直射日光が強いって書いてある……これも却下っ」

 

地球とは雲泥の差である。先進種族にとって各銀河、各惑星へ行くこと自体が地球人における、海外へ行くような感覚なのだろう。

 

「まあ焦ることはないけど早く決めることに越したことはないわね、いいとこないかしら?」

 

溜め息をつき、コンピューターから手を離す。

彼女はとなりにある写真立てを持つと、入れていた写真を見つめる。それはエミリアと彼氏のレイドとのツーショットだった。

その時のエミリアの表情はあどけなさが残るが可憐な印象が残る、屈託のない笑顔に満ち溢れていた。

それを見ながらクスッと笑う彼女は非常に幸せな気持ちだった。

 

しかし二人の隊員が言っていた例の組織の名前が妙に頭に残っていた。

 

「…………」

 

するとエミリアはまたコンピューターに手をつけ、興味本位でアマリーリスについて調べてみた。彼女の内にある正義感が働いたのか、気になって仕方がなかったのだ。

 

「あら、あったわ……?なになに……っ」

 

調べていく内に実はとんでもない組織であることがわかってくる。

 

「なっ……その組織の艦が……『ランクS級』のエネルギーを観測したですって……?うっ、嘘でしょっ……ヴァルミリオン級と同じじゃない……っ」

 

ランクとは基地や宇宙船、艦の持つエネルギーの質量を上から『S』『A』『B』……と言った具合に格付けした用語である。

大概の組織から観測されたエネルギー質量は『B』級、高くて『A』級であるため、現時点で『S』級クラスのエネルギー質量を持つ組織はNP(ニュープラトン)エネルギーをほぼ独占している銀河連邦以外に考えられない。

 

そしてこのNPエネルギーとは主に銀河連邦が独占、利用している『ニュープラトン』という宇宙鉱物から抽出できる新世代エネルギーである。

全宇宙で最も希少な鉱物とされ微量でほぼ無限大なエネルギーを発生させることができる、まるで夢のような資源であった。

 

しかし近年、とある宙域の惑星で鉱脈が発見されて以来、大量に採取されるようになり銀河連邦等の組織は著しく科学技術を発展することが出来た。

核エネルギーとの相違点は放射線などの危険物質を一切放出せず、さらにこのエネルギー自体が一度作り出せばほぼ永久的に無尽蔵で使用できるという、まさに神のごときエネルギーである。

 

しかしこれを悪用されては全宇宙を破滅に導きかねない。

なので平和利用するという目的で銀河連邦が独占するようになったのであるが……。

 

「この艦の攻撃を受けた惑星はただじゃあすまないわね。さすがの銀河連邦でも手こずるかも……うちの惑星も大丈夫かしら……?」

 

そんな不安を持ちつつ、さらに調べまくるエミリア。

 

「首謀者……ラクリーマ……?変わった名前ねぇ」

 

生存者の証言から割り出された組織の名前と首謀者の名前……。彼女はその時はまだ、理解した程度しか感じなかった。その内にこの組織も壊滅、逮捕されるだろうと思っていた。その時までは……。

 

◆ ◆ ◆

 

それから3ヶ月後、エミリアは休暇を貰い、自分が所有している宇宙船で故郷惑星へ帰省しようと専用の格納庫にいた。

 

「エミリア、お土産よろしくね♪」

 

「大尉、気をつけてお帰りなさいませ」

 

ミルフィ含む、同性の彼女の同僚や部下達が見送りにきていた。

 

「あんた、帰ってカレシと毎日夜、子作りに励むんでしょ?せいぜい力尽きないようにガンバってね♪」

 

「もうなにいってんのよっ!?」

 

冗談なのか、同僚の下ネタ丸出しの発言を顔を赤くして強く否定するエミリア。

 

「もう行くわ。また一週間後会いましょ!」

 

そう言うと彼女は宇宙船に乗り込み、カタパルトから射出されて飛び出していった。一方、中央デッキでは彼女の同僚がカーマインと仲良く話をしている。

 

「そうか。もう行ったか」

 

「はい、しかしエミリアはもう結婚気分ですねっ。なんかもう毎日が楽しそうだから」

 

それを聞いて提督もニコっと笑う。

 

「……あの嬉しい表情を見てると昔の私を思い出すよ。確かに結婚が近づくと……」

 

「おっ、提督もそんな初々しい思い出があったんですか?このこのっ♪」

 

「……オホンっ!」

 

冗談まじりで提督に茶々を入れる同僚に、珍しく顔が赤くなるカーマインだった。

 

◆ ◆ ◆

 

3日後。セクターεの第4惑星モーリス。ここはエミリアの種族である、モグラを祖先とした温厚種族『モーリアン』のいる惑星である。

 

大気成分、表面温度、重力等、地球にほぼ酷似している惑星であるが、太陽に相当する恒星から地球の位置より少し離れている場所にあるため昼間なのに夕暮れ時ほど暗い。しかし祖先と比べて視力は劇的に向上しているが未だ光に弱い彼らにとっては住み心地のよい環境である。

地球と違い、大陸同士が離れていない巨大大陸の平和国家で成り立ち、主に土に関与する機械や物など、独自の文明ではあるがその科学技術は地球より遥かに越え、銀河連邦の加盟惑星でもある。

 

その惑星の大陸に東に位置する大都市『リアエント』。

 

その都会にエミリアと彼氏であり婚約者のレイドは自分達のエンゲージリング……いわゆる結婚指輪を決めに専門店に来ていた。

 

「ねぇ、あたし達これが似合うんじゃないかしら♪」

 

「ならつけてみる?すいません、つけてみてもいいですか?」

 

見るも恥ずかしく彼氏の右手を握り、はしゃぐエミリア。仕事では真面目で冷静と定評のある彼女もプライベートではこんなものだ。

そんな彼女を優しい笑顔で見る彼は、元々エミリアとは幼なじみで互いに想いあっており、最終的に彼から告白されてから付き合いはじめ、ケンカすることもあったがそれでも睦まじい交際の末、結婚まで辿り着いたのだった。

 

「あたしこれにしたい、いい?」

 

「エミリアがこれでいいなら。これでお願いします」

 

この惑星でしか取れない貴重な天然石を使い、淡い赤色光を放つ金属の指輪が非常に目立っている。彼女はその輝きに魅せられたのだろう。エミリアは満面な笑顔で彼の手を握ってブンブン振る。

 

「レイドぉ♪ありがとぉ!!」

 

「ハハッ……」

 

……彼女達はこの後、合間に地球でいう、いわゆるカフェに入り、休憩している。仕事の時のビシッとした清潔感溢れる外見とは異なり、今はこの惑星の流行ファッションで固め、バンバンにメイクを施したエミリアは今までと良い意味で雰囲気が違っている。

 

「ねえレイド、前から買いたかった服あるしついてきて!」

 

「いいよ。しかしまあエミリアはモーリスに帰ってきたばかりなのにすごいハリキリようだな、まるで溜まってたストレス吐き出しているみたいに」

 

「だってこっち帰ってくる日とか仕事が仕事だから限られてるワケだし、帰ってきたら家で休んでるわけにはいかないでしょ、あ、それから次にこのお店にいこうよ♪」

 

「はいはい、今日はお姫様に付き合いますよ」

 

彼女のはしゃぎっぷりも無理はない。ヴァルミリオンからこの宙域までかなり遠く、さらに彼女の仕事上、いつでも帰れるわけではなかった。

なので、もし結婚すれば彼女ほどの階級であれば近くの住める惑星に移住し、そこから通勤することも可能なのでそこに呼び寄せようと考えていた。

 

本当に二人は自他認める相思相愛の仲であった。

これがいつまでも続けばいいと彼女たちはそう思っていた。

 

◆ ◆ ◆

 

その頃、ワープホール空間。あのアマリーリスの母艦、エクセレクターがとある方向に空間跳躍していた。内部のブリッジでは、

 

「リーダー、あと7時間後で惑星モーリスのあるセクターεに到着しますぜ!そのままモーリス軌道上へ!」

 

当時、ユノンはアマリーリスに加入したばかりであり、今よりやや幼い容姿で今よりも無表情、無口で非常に冷たい雰囲気を漂っていた。そして彼女の横にいたあの大男、ラクリーマが不敵な笑みを浮かべて仁王立ちしていた。

 

「ユノン、お前の初仕事だ。緊張してねえか?」

 

「…………」

 

彼女は無表情で何も言わないがコクッと頷き、それをチラ見した彼はニイッと歯を出して笑った。

 

「上等!各員、作戦内容を確認する。まずワープから抜け出たらすぐさまリバエス砲と光子ミサイルの一斉砲撃で惑星モーリスの各主要都市を吹き飛ばす。

その後、俺を先頭に戦闘員は惑星圏内へ突入する。今回は俺とレクシーの二人の班で分けて行動する。

目標は惑星モーリスの使える資源を全て奪うことだ。惑星の住人は全員殺せ、生き残らせとくと色々厄介だ。

艦内オペレーター、その他の艦内の者はユノンの指示に従って行動、俺達を通信でサポートしてくれっ!銀河連邦が駆けつける前に終わらすつもりで行くぞっ!」

 

「おおっっ!!」

 

ラクリーマの命令に全員が大声で呼応した。

 

「なおリバエス砲発射後、各員衝撃に備えよ。それまでは休憩、待機。作戦決行までに配置を完了せよ!今回はユノンの初作戦だ、大丈夫だとは思うが出来る限りサポートしてやれ」

 

ラクリーマは部下に伝えると、ユノンの方へ向いてこう伝えた。

 

「いつでも主砲と光子ミサイルが放てるように今の内にエネルギーチャージしとけよ。あとは教えた通りにすればいい。お前はこのエクセレクターのノウハウをたった数ヶ月で全て覚えた天才だ、いけるな?」

 

「…………」

 

ユノンはさっきと同じ、何も言わず無表情のままコクッと頷いた。

 

「期待してんぜ、新人副リーダーさんよぉ!」

 

ラクリーマは彼女に向かってグッと親指を上に突き上げた。そしてレクシー達、各戦闘員は格納庫で自分のチームと作戦を確認していた。

 

「よし。俺らは大陸の西側から攻める。各都市を制圧したら東側にいるリーダーのチームと合流して後は共に行動だ。各人武器とアーマー、通信機を忘れるなよ――」

 

全員が真剣そのものの顔であった。

 

「レクシー、ユノンさん今日初めてだろ。いけると思うか?」

 

「……さあな。彼女は俺らみたいにはなっから悪人じゃなく元一般人だからな。侵略を指揮するのは何かと抵抗ありそうだが今回いければ一皮むけるだろう。よし今から準備期間だ。あと危なくなったら無理せず絶対助けを呼べよ、分かったな!」

 

「おうっ!!」

 

戦闘員の決意を込めた気迫が格納庫内に響き渡った――。

 

◆ ◆ ◆

 

数時間、惑星モーリス、一大陸の左端に位置する町『ヤゴ』。すっかり夜になり彼女達はレイドの実家にいた。彼女達は彼の親が用意してくれた部屋で仲良く一つのベッドで寝ながら話をしていた。

 

「ねえっ、結婚したら旅行どこいこぉか?」

 

「ん~っ、海かな?けど光が強いとこは嫌だけどエミリアは?」

 

「もう、それいっちゃあどこも同じじゃない!あたしこれでも仕事の合間とか自由時間を使って探してるんだからっ!」

 

「そんなことばっかして、仕事に集中していないとかやめろよ?」

 

「へへんっ、あたしは『仕事は仕事、休みは休み』で割りきってるから安心ですぅ♪」

 

「たくぅ、敵わないや。エミリアには……」

 

そんな風に楽しく話している内に段々眠くなり……。

 

「もう寝よっかあ……。それは明日二人で考えよぉ」

 

「そうだね。じゃあお休みぃ」

 

こうして二人は就寝する。が、エミリアは何故か妙な胸騒ぎがして眠れなかった。

それが結婚するという実感に対しての興奮なのか嫌な予感なのかはわからないが……。

レイドはもう完全に睡眠しているのにエミリアは何回寝返りうっても眠れない。

 

(もう……何なのかしら……っ)

 

彼女は起き上がり、彼を起こさないようにそっと歩いて窓の外を見た。地球とは違い、月に相当する衛星がないため本当に真っ暗闇な世界である。

 

しかし彼女達モーリアンは暗い土の中で育つモグラから人間並みに著しく進化した種族であり、それに伴い地上で生活し始めてから幾分生態や特徴が変わったがその名残として、たとえ暗くても感覚で自分の場所を把握できるのである。

 

「あたしもついに結婚かぁ……。今まで色んなことあったけど……これからもレイドと上手くやっていけるよね?」

 

エミリアはクスッと笑い、ベッドに戻ろうと振り向いた。その時、

 

 

『カッッッッッ!!』

 

 

突然、辺りが眩いほどの金色の光に包まれ、段々それが強力となりそして、

 

《ズ オ ォ オ オ オ オ ォ っ ! !》

 

今まで味わってことのない轟音と同時に遥か彼方の地表がめくり上がりながら一瞬の内にエミリアの住むヤゴを直撃した。生まれてきてから一度も味わったことのない想像を絶する爆風、そして衝撃波に襲われて、彼の家はおろか同時に中にある家具も一気にその衝撃波で吹き飛ばされていく――。

 

「キャアアアアァ――――!!!!」

 

「エっ、エミリアァァァ!!」

 

レイドもベッドごと吹き飛ばされ、それぞれ二人は離ればなれで吹き飛ばされた。

 

外ではその衝撃波でほとんどの家が薙ぎ倒されている。生き埋めになる人、かろうじて外に出たが全身重症になって歩けない人、外に放り出される人……しかし一番多かったのがやはり死体である

一体何が起こったのか、それはこの惑星に住む住民は気づく暇もなく、ただパニックに陥るだけであった……。

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