どうも、嫁と嫁してます   作:夏之 夾竹桃

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更新遅れました。新学期始まってなんやかんやありまして。まぁこれまでより更新頻度は落ちそうですがどうにかこうにか頑張ります。


第5話 強み

 夜も更けて来た。配信もそろそろ終盤に差し掛かった頃だ。

 

「さてそろそろお時間ですが、おとめ初配信どうだった?」

 

「案外楽しいね。」

 

「おぉ良かった良かった。これからも定期的に出てくれるよね?」

 

「えぇ出ますとも。」

 

「ありがと。助かる。配信前にも言ったけどおとめの評判かなり良かったからね。」

 

「まぁ、ありがたい限りです。」

 

別に俺の緊張が吹っ飛んでいるわけではないのでこのように固くなることも多少あった。しかし、大まかには何かあったわけでもない。このまま無事に配信は終わるだろう。

 

「じゃあ………どうする?」

 

「どうするって?」

 

なんか不穏な空気が漂ってきたな。

 

「このあと。」

 

「こ、このあと?」

 

「えー言わせないでよ。」

 

待て待て、色々聞いてない。コメント欄もまぁまぁ不穏動きをしている。

 

「その先って言って大丈夫なの?」

 

「うーん………言わせる?私は女の子だよ?」

 

「待って、わかったこの後の話はこの後しよう?流石にこの場じゃまずいから。」

 

「うん、わかった。それでは皆様お疲れ様でした。」

 

「お、お疲れ様でした。」

 

そうして配信は終了。ということで問いただそうか。

 

「これもう切れてるよね?」

 

「うん。」

 

「さて、沙奈さん。」

 

「はい。」

 

「最後のあれはなんのおつもりで?」

 

「………関係性ちらつかせたいなって………。」

 

「そっか………分かった。ネタにするとそういうわけね。」

 

「そういうこと。」

 

「多分質問とかかなり来るよ?」

 

「それが目的。配信枠が一個潰れる。こういうのからもネタを作っていく。私は今までそうしてきたからね。」

 

あれ、この人って案外とんでもない人なんじゃなかろうか?或いは大抵の人はこんな感じで配信内容をねってるんだろうか?どっちにしたってヤバいな。

 

「かなり………ヤバいな。」

 

「私にとっちゃ普通だよ。こうやって更新頻度を確保してるからね。」

 

「なるほど。」

 

「さてと、もう少し色々考えてから寝よっか。」

 

「ストイックだな。」

 

「そういうもんだよ。さて亮太さん。何か案はあるかね?」

 

びしっと俺の方に指を立てて沙奈はそう言った。1つ無いこともないんだが………まぁ言うだけ言ってみるか。

 

「例えば晩酌配信。」

 

「あぁ、いろんな人がやってるしね。ただ、問題があるとすればおとめの声って出るもんなの?」

 

「それに関してはへべれけになるまで飲まない限りは大丈夫。問題もっと別。ノリにノッたまま地声で話してしまった時。それが1番問題。」

 

「あぁ、そりゃあそうだ。亮太ってお酒そんなに強いってわけでないもんね。どちらかと言うと弱いほうだし。」

 

「まぁ一旦保留かな。この問題をどうこうしない限り駄目か。何か他には………。」

 

「そうだね。何か無いかな。最悪私が亮太にASMR教えるっていう体でイチャラブASMR配信なんて言うのもあるけど。」

 

「まぁそうな。取り敢えずネタ自体はいくらかできてる。ただ、なんか新しいことやりたいよね。」

 

「それは本当に大事。」

 

新しいことにも手を出しておかないとどうにもこうにも人気を伸ばすことなんてできない。そのうえでなにかこう………例えば俺と沙奈でしかできないような………まずはそもそもVtuberとしての強みってなんだろうか?顔出しせずに配信が出来る?いやいやそれだけならこんなに流行ってない。実際真新しさがこの人気の所以なんだろうが………何よりルックスと言ったところか。では、配信内容として何か無いだろうか?どういうことが強みになる?

 

「なぁ沙奈、Vtuberの強みってなんだと思う?」

 

「Vtuber強み?顔出しせずに配信できるとか?」

 

「もっと唯一無二な感じの………特徴、特色みたいな。沙奈はなんだと思う?」

 

「なんか難しいこと聞いてくるな………私が思うにキャラと声のマッチ感かな。それによって人気って変わってくるし。」

 

「そうか………。」

 

キャラと声………まぁ至極当然のことだ。じゃあそれを基点として考えるのであればどんなことが出来る?シチュボが真っ先に思いつくが、よくやられていることだ。そうじゃなくてな………シチュボの一歩先。プラスαが思いつかない。

 

「あとは………リスナーとの距離感とか。」

 

「なるほど。」

 

なるほど。距離感。コメント欄。リクエスト………アドリブ?

 

「………アドリブシチュボASMR?」

 

「え、何その横文字羅列。」

 

「コメント欄のリクエストに沿ってセリフ言ったりシチュエーションを決めてASMRをするっていう………自分で言っといてなんだけどなかなか難しいな。」

 

「やってることが声優のそれ。まぁ亮太が出来るなら私はいいけど?」

 

「俺を誰だと思ってる?」

 

「元声優志望の一般人。」

 

「元声優志望の現両声類Vtuber。」

 

「肩書変わったね。」

 

「これでも成長してるもんで。」

 

決まったな。

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