二本目はいつも通り7時くらいに投げます
いよいよ決戦当日。
俺は自室で寝転んでいた。
「ドライグ、調子悪いとかないよな?」
『勿論俺はいつでも問題ないが、あんな作戦本当にやるのか...?俺はあまり賛成できんが...』
「まぁな...でも、俺頭悪いし、それしかないと思ってる。」
『そうか...まぁお前がそう決めたのなら従うだけだ。』
「ありがとうドライグ...」
すると、部屋をノックする音が聞こえた。
どうぞ、と言うとアーシアが入ってきた。
久しぶりにシスター服を見たな...やっぱりアーシアはこの服が一番似合うな...
「アーシアはやっぱりシスター服なんだな」
「はい、やっぱり...私が着るとしたらこれかなって」
「うん、よく似合ってる。けど、久しぶりに見た気がするよ...アーシアのシスター服」
「私はもう聖職者じゃないですから...でも、長年着ていましたからやっぱりこれが一番落ち着くんです...」
「あぁ、一番着たいものを着るべきだな」
「そうですね」
アーシアが微笑んでくれる。
「あの...イッセーさん、そばに行っていいですか?」
「!...あぁもちろん」
すると横に座ったアーシアが腕に抱きついてきた。
おぅ!?アーシアさん!!?体が密着して...!
「私、今から始まる戦いを思うと怖くて、少し震えが止まらなかったんです...でも、イッセーさんがそばにいてくれるととっても安心できるんです...あの...しばらくこうしていてもいいですか...?」
「...あぁ...好きなだけしてくれ!」
「ふふっ、ありがとうございます」
俺はなんとなく手持ち無沙汰だったので、アーシアの頭を撫でることにした。
さらさらの髪がめっちゃ気持ちいい...
アーシアがおでこを少しグリグリと押し付けてくる。
なんだこの生物可愛すぎか?俺は悶絶した。
その後しばらく俺達は一言も喋らず、互いを慰めあったのである...
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既に部室に集合していた俺達は各々の方法でリラックスしながら待機していた。
開始十分前、グレイフィアさんが現れ、サーゼクス様や両家の皆が視聴していること、戦う場所は壊しても問題ない戦闘用の空間である事など、細やかに説明された。
グレイフィアさんによる説明が終わるとちょうど時間になったので、俺達は転移した。
転移した先は全く同じ部室であった。
そう、今回のフィールドは部長へのハンデとして、駒王学園が選ばれたのである。
俺達は旧校舎、オカ研部室が本陣であり、ライザーは新校舎、生徒会室が本陣である。
お互いの兵士はその本陣に入らなければプロモーションで他の駒に変化できない。
しかし兵士が女王になると、被害が拡大する。女王は最強の駒なのだ。全てを兼ねる女王が増えるなど恐怖以外の何物でもないだろう。
だから阻止するし、自分達は積極的に狙うのだ。
朱乃さんから通信機器が配られた所で、レーティングゲームが始まった。
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開始早々、部長達はお茶の準備を始める。
レーティングゲームは長期戦なので、今急いでもしょうがないという事らしい。
学園の地図を机に広げての作戦会議が始まった。
俺は戦術的な事は難しくて参加できないので、他のメンバーの作戦会議を黙って聞く。
結論から言えば、序盤は木場と小猫ちゃんが最初に旧校舎に面する森にトラップを仕掛ける。その後朱乃さんによって霧と幻術が森含め空まで全域に撒かれるのだそうだ。
中盤以降の作戦も語られていく...
木場達は早速準備にかかった。
しかし俺とアーシアはやることがないので、今のところ待機である。
と、ここで部長に声をかけられた。
「イッセー、あなたに施した封印を解くわ。」
そういって部長が俺の胸に手を当てた瞬間、体の底から力が沸き上がってきた。
そう、俺は
俺はブーステッド・ギアの価値が非常に高いせいで、全て利用することになった。
それ故にただの人間である俺の体が駒8つ分の力に耐えられなかったのだ。
だがそれも、昔の話。今なら解放しても扱えるとの判断の元、封印解除に至った。
「イッセー、プロモーションは
「...わかりました」
「そうだ、アーシア」
「どうかしましたか?イッセーさん?」
「アーシアに頼んだ聖水、一つはアーシアに持っていて欲しいんだ。必要になったらアーシアを呼ぶから持ってきて欲しい。ライザーとの戦いでの話だ。危ないかもしれないけど、絶対守ってみせるから!」
「はい!きっとイッセーさんに渡してみせます!」
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準備が終了し、現在は俺と小猫ちゃんで重要拠点である体育館へと向かう。
木場は別動隊だが、途中までは一緒に向かう。
朱乃さんも別動隊だ。今はどこかに潜んでいる。
部長とアーシアは俺と小猫ちゃんがきちんと役割を果たせれば出陣する。
「じゃあ、先で待っているよ」
「俺達が先に着くかもよ?」
「まさか、そんな事があったら最速の騎士の名が泣いてしまうよ...」
「泣かしてやろうか?」
「それは困ったな...なら、僕も本気で急がないとね...!」
なんて雑談しながら別れた。
キザなセリフも木場が言うと滅茶苦茶似合うな...
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裏口からこそこそと二人で体育館に入った。しかし、
「そこにいるのはわかっているわ!早く出てきなさい!」
と言われてしまった。一応隠密していたつもりだったんだが、意味はなかったようだ...
俺達は姿を表す。
相手はチャイナドレスの女の子一人、チェーンソー双子ロリ、小柄な女の子一人。チャイナが戦車で残りが兵士だ。
「....イッセー先輩は兵士をお願いします。私が戦車を倒しますので。」
二手に別れて戦う。
「来い、ブーステッド・ギア」
『Boost!』
こいつらは三回の倍化までだ...
なるべくライザー戦まで体力を温存しないと...
「解体しまーす!」
チェーンソーロリ二人が攻撃を仕掛ける。
それを避けるが、今度は後ろから棍で攻撃される。
籠手で受ける。
『Boost!』
やっぱ余裕だから二回でいいや。
『Explosion!』
回避と軽い攻撃を繰り返す。いい感じに三人をイライラさせる事ができてるな...そうする事しばらく、部長からの連絡が来たので俺と小猫ちゃんは体育館から退出した。
「ちょっと!ここは重要拠点なのに逃げる気なの...!!」
相手が叫ぶ。
その瞬間。轟音と共に大量の雷が体育館へと降り注いだ。
「撃破ですわ」
朱乃さんの声が響いた
『ライザー・フェニックス様の
アナウンスが響く。
「上手くいったな」
「....はい」
今回の作戦は、新旧校舎を繋ぐ重要拠点たる体育館に相手を釘付けにした所で急に俺達が体育館を退出。
相手が困惑している所を朱乃さんの魔法で体育館もろとも吹き飛ばすという物だ。
取り合いになる重要な拠点ならむしろ消し飛ばして、更に相手を数人撃破する。
部長らしい、いい作戦だ。
俺達の被害もゼロ。体力の消費もほとんど無し。
理想的な一手である。
部長からも称賛、及び次の指示が通信機器を通して伝えられる。
あっ...そういえばここいらで小猫ちゃんが不意打ちされるはず...
....っ!来た!
「危ない!」
俺は小猫ちゃんを抱えてジャンプ。なんとか回避できた。
「お前は
「あら、よく避けたわねボウヤ...まさか不意打ちが避けられるとは思わなかったわ...でも、今度こそ当ててあげる!」
その後数度の魔法による爆撃を受けたが、全てなんとか避けてみせる。一回かすったけど...イテテ
「あらあら、あなたのお相手私がいたしましてよ?」
そうしているうちに朱乃さんが現れた。
「イッセー君と小猫ちゃんは祐斗君の所へ向かいなさい。ここは私が引き受けますから...」
朱乃さんが雷の魔力を帯びる...
すごいオーラを感じる...
知ってるか...?これで更に堕天使としての光まで混ぜて雷光とか言い出すんだぜ?
俺達は運動場へと駆け出した。
運動場は木場との集合場所だ。
向かっている間に...
『ライザー・フェニックス様の
というアナウンスが響いた。
「.....多分祐斗先輩ですね。」
「やっぱりか。流石だな。」
俺、結構今まで本気で修行してきたつもりだが、未だに木場のスピードには全く着いていけない。
フルで倍化したらまた少し話は変わるけど...
フルで倍化なんて、そうそうできるもんじゃないし...
だからこそ
向かう途中で小猫ちゃんが
「...前方に祐斗先輩がいます...」
と言うので減速すると木場が現れた。
「僕の方が先だったようだね。」
雑談の事覚えてたか...
「流石は最速の
と言ってやると、無言で微笑んでいた。イケメンか。イケメンだわ。
木場の口から、運動場に
「ここが正念場だ。きちんと勝ちきるよ...」
木場がそんな事を呟く。
木場はなにしても様になるのでイケメンはやっぱりイケメンだ...
「...はい」「あぁ!」
なんて決意を固めていると...
「私はライザー様に仕える騎士、カーラマイン!リアス・グレモリーの騎士よ!腹の探り合いはもう飽いた!いざ尋常にお相手願おう!!!」
相手の騎士がそう叫んだ。頭悪そう。
「名乗られてしまっては、騎士として、剣士として、隠れているわけにもいかないな...」
そういって木場は悠然と歩いていく。
仕方ないので俺達もそれに追随する。
「リアス・グレモリーが騎士、木場祐斗」
「同じく兵士、兵藤一誠」
「....戦車、搭城小猫」
「リアス・グレモリー眷属にお前達のような戦士が居たこと嬉しく思う!正面から出てくるやつなど...よっぽどの強者かバカだけだ...そして、私はそんなバカが大好きだ!...さて...いざ、尋常に...」
騎士二人が互いに剣を抜く...
「「勝負!!!」」
二人の騎士がぶつかり合う。
高速での斬り合いは目にも止まらない...
もう火花しか見えないな...
たーまやー...
「暇そうだな?」
顔の半分だけ仮面を着けた女が現れた。確か、戦車だったはず。
そして僧侶たる金髪縦ロール女も現れた。レイヴェル・フェニックスだ...
なんかめちゃくちゃぶつくさ文句言ってる...
「...私は戦車と戦います...イッセー先輩は僧侶をお願いします」
「わかった...」
「あら?私は戦いませんわよ?戦いだなんて...か弱く美しい私には似合いませんわ?」
そういやこの時はそういうやつだったなお前は...
「.....ならイッセー先輩は体力を温存しておいて下さい」
そういって小猫ちゃんが戦車同士殴り合いを始めた。
うぉお...インファイトでバチバチの殴り合いだ...
なんか俺...いいのかな...
でもライザー戦はなるべく無傷で戦いたいんだよな...
木場と敵の騎士も手を変え品を変え変幻自在にバトルしていた...
てな所で俺に声をかける奴らが現れた。
兵士2人、僧侶1人、騎士1人...
相手の下僕さん大集合だな...
俺は
『Boost!』
「ねー、そこの兵士くん、ライザー様があなたの所の姫さまと一騎討ちするんですって。」
と言われた。
よく見たら新校舎屋上にアーシアと部長がいる...
まじか...部長が負けたら負けるんだが...?
アーシアは...今すぐは大丈夫か...?
部長が守ってくれるはず...
そしてライザーは心を折るために、部長の全部を受け止めるつもりだろうし...
今しばらくは大丈夫か...
今の俺達の仕事はここにいる全下僕を、三人で倒す事だ...
特に...ここまで温存させて貰った俺が頑張るしかない!
「よっしゃ、かかってこい!!」
『Boost!」