アーシアしか勝たん   作:min-can

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これにて二巻の分が完結です。
長いような短いような...


第18話。倒します、ライザー!

 二度目の倍化の声を合図に、戦いは始まった。

 

「相手は既に二回倍化してますわ!体育館での戦いから考えても、後一回倍化されるともう手に負えなくなると考えて構いません!全員全力で速攻をしかけなさい!!」

 

 フェニックス妹の一声で、獣人二人が飛び出してくる。

 俺は右から来た方の獣人の拳を左足を下げ半身を反らす事で避ける。その後籠手で顔面を殴り抜いて地面に叩きつけた。

 その間に逆からきたやつが俺の横腹に拳を入れていた。しかし...

 

「効かねぇ...よ!!」

 

 何回小猫ちゃんに腹パン決められたと思ってんだ...

 とかいいつつしっかりダメージになってるんですけどね...痛いよ...

 あのサンドバッグは何の意味があったんだ...

 そのまま獣人の方を向き直り、右足で相手のガードごと顔面を蹴り抜いた。

 とかやってるうちに背中から僧侶が炎の魔法を使う。

 

 急いで横に飛んで回避するが、まぁ普通に背中が燃えた...痛い...

 回避した先に騎士が斬りかかる。俺はそれを更に転がって回避して後退する。

 

 仕切り直しだ...

 

『ライザー・フェニックス様の戦車一名、リタイア』

 

「...イッセー先輩お待たせしました」

 

「小猫ちゃん!」

 

 めちゃくちゃいいタイミングで小猫ちゃんが帰って来てくれた!

 でも、結構ボロボロだな...今までずっとインファイトで戦車同士殴りあってたんだもんな...

 こっわ...

 

『Boost!』 三度目だ。

 

「小猫ちゃんは獣人二人を頼む。二人とも一発重いの入れたから今の小猫ちゃんでも大丈夫だと思う...俺は騎士と僧侶をぶちのめす。」

 

「....了解です」

 

 小猫ちゃんが二人に向けて駆け出す。色んな意味でキャットファイトが始まった。内情ただのガチ殴り合いだけど...

 

 俺も騎士に向かっていく。

 騎士は剣を振るうが、相手が悪いな。

 そんな大剣振り回されても全く怖くない

 

 剣によって風が発生する前にしっかり下に潜り込んで、腹に一発拳をぶちこんだ。

 あんまり女性に暴力は振るいたくないけど、割りと切羽詰まってるからやらせてもらうぜ!

 

 腹パンで吹き飛んだ先に走っていって、もう一度腹を蹴り抜く...

 

 字面が主人公じゃない...

 でもやらないと勝てないもん...

 

『ライザー・フェニックス様の騎士、一名リタイア』

 

「次はお前だな僧侶...」

 

 俺は悪役感たっぷりに僧侶へと詰め寄る。

 

 しっかりと腹パンして決めさせていただきました...

 なんか俺、女の顔面と腹しか殴ってないんだが大丈夫...?

 

「ライザー・フェニックス様の僧侶、騎士各1名、リタイア」

 

「イッセー君、君も丁度終わったんだね?」

 

「木場!体力後どれくらいだ?」

 

「しっかり余力を残したつもりだよ?」

 

 一ヶ所斬られてるのが少し不味そうだけど、まだ動けそうではあるな...

 

『ライザー・フェニックス様の兵士二名、リタイア』

 

「...楽勝でした」

 

「小猫ちゃん...は結構消耗してそうだね...」

 

「....まだやれます...」

 

 すごい闘志だ...

 

『リアス・グレモリー様の女王、リタイア』

 

「なっ!!?」

 

「驚いてる暇はないぞ...!来る!!」

 

 爆発が起こるが、全員なんとか回避する...

 

「ちっ...また避けたわね...あんた達...」

 

 空に相手の女王が浮かんでいる。

 あいつを倒さないと、ライザーとの戦いに乱入してくるかもしれないな...

 ただ、ここに誰かが残っている限りライザーの元へは向かわないだろう...

 ライザーは一対一を宣言してるんだし...

 

「なぁ木場...小猫ちゃん...ここ、任せてもいいか?絶対ライザーの事ぶっ倒してくるからさ...」

 

「....いいよ。任せてくれ...イッセー君!」

 

「倒さなくてもいい、時間さえ稼いで貰えれば...俺のライザーとの戦いは短期決戦で決まるはずだ!」

 

「わかったよ...行くよ!小猫ちゃん!!」

 

「...イッセー先輩....頼みます...」

 

「ありがとう!絶対勝つから!!!」

 

 俺は全速力で駆け出した。

 

 さっきの戦いや会話の間もブーステッド・ギアは起動しっぱなしだった...

 既にもう、25回は倍化している。

 

『相棒...もうすぐで限界だ。』

 

「了解...!」

 

 俺は屋上へと飛んで行った。

 

 ライザーと部長が戦ってる。

 

「プロモーション、戦車!!」

 

 俺は戦車に昇格した。

 今回の作戦はとにかく防御力が欲しいのだ。

 部長には申し訳ないが勝手させてもらう。

 

 たどり着く頃には、丁度ライザーが部長に一撃をいれようとしているところだった。

 俺は突撃して、攻撃を中断させる。

 

「お待たせしました!部長!!!」

 

「イッセー!!」

 

「イッセーさん!!!」

 

『Explosion!』

 

「リアスの兵士か...全くやってくれるぜ。俺の可愛い可愛い下僕達が軒並みダウンだ...」

 

「知るかんなもん...行くぞ...!」

 

 俺はライザーをぶん殴る。

 が、やつの体は炎になってダメージにならない。

 

「俺はリアスと一騎討ちしているつもりだったんだがなぁ?まぁいい。今のリアスよりは楽しめそうじゃないか...」

 

 俺は全速力で移動して、ライザーの背後へと回る。

 こいつは調子に乗って、こっちを見ようともしない...

 

 バカが!!!

 

『Transfer!!』

 

 俺は制服に隠し持っていた聖水の瓶を取り出し、倍化を譲渡する。

 

 原作でも使われていたあの手だ...!

 ただ、悠長にかけられるほど、隙だらけってわけでもない...!

 

 俺はライザーの背中を瓶ごと籠手でぶん殴る!

 

「がああああああああ!!!!なにぃぃぃ!!!!」

 

「ああああああああぐぅううううう!!!!」

 

 俺の体にも跳ね返ったり、ライザーの熱で沸騰したり蒸発したりした聖水がかかって二人ともダメージを受けた。

 

「っ゛っ゛っ゛アーシア!!」

 

 アーシアが走って聖水を持ってきてくれる。

 

 受け取った。

 

「イッセーさん!なんであんな...!!」

 

「アーシア...手を握ってくれないか?」

 

「え...はい...!こうですか!!?」

 

 アーシアの掌から暖かみを感じる...

 聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)を使ってくれているようだ...

 これならいける!!!

 

「よし、行くぞドライグゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

『Welsh Dragon Balance Distortion!!』

 

偽・禁手化(バランス・ディストーション)!!!」

 

 左手の籠手が肩まで伸びてくる...

 一部だけの禁手化(バランス・ブレイカー)って感じか...

 

 って!!

 

「あががあああああ!!!!」

 

 身体中に凄まじい激痛が走る!!!

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

『相棒...!一回目の聖水が想定以上のダメージだ!ほとんど余裕はないぞ...!』

 

「ぎぃいいいい!!!!」

 

『Transfer!!』

 

 二本目の聖水に譲渡する。

 

「がぁぁぁああああ...くう...おい...ま...て...そんなものをもう一度ぶつけられたら...!!おい...!

 俺を殺す気か貴様...!!」

 

 ライザーがもがきながら叫んでいる

 

 ブーステッド・ギアは完全に機能を停止した。

 無理な倍化で身体中に痛みが走るし、左腕は完全に動かない...

 ダメージがでかいのでもう殆ど時間の余裕はないだろう。

 

 でもこれで勝てる...

 

「一緒に逝こうぜライザー...ハァハァ...」

 

 片腕死んでる今の俺が瓶を悠長にあける時間はない...俺はもうすぐリタイアだ...

 俺は瓶をライザーの胸元へ叩きつけて割った。

 

「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」」

 

 

『リアス・グレモリー様の兵士一名、リタイア』

 

『ライザー・フェニックス様、リタイア』

 

『勝者、リアス・グレモリー様!』

 

 ────────────────────────

 

「.......っ...どこだ...?」

 

 目が覚めたら知らない場所にいた。

 

「っっ!!!イッセーさん!!!目が覚めたんですね...!」

 

「グエッ!!!」

 

 何かに飛びかかられた。

 アーシアが抱きついていた。

 

「私...心配したんですよ...?イッセーさんの怪我をどれだけ治してもなかなか起きてくれないから...」

 

「....どれくらい寝てた...?」

 

「丸々2日です...私...私だけじゃありません...皆さんもすっごく心配したんですよ...?私...このままイッセーさんが目覚めなかったら...どうしようって...うぇっ...グスッ...」

 

「ごめん...アーシア...心配かけたな...もう、大丈夫だ。」

 

 アーシアの頭を撫でる。

 

「イッセーさん...グスッ...」

 

「イッセー!目が覚めたのね...!」

 

「部長...」

 

「どうしてあんな危険な事をしたの!!?今回の戦いは私のワガママだったのに...!危ない所だったのよ!!?どうしてあなたが命をかけてまで...!」

 

「部長...、部長の問題なら...俺達眷属にとっても問題です...それに、もう既にたくさんお世話になったり、迷惑をかけたりしてきました....きっとこれからもいっぱい迷惑かけると思います...だから、返せる時に返さないとなんです。後はまぁ、単純にあいつがムカつくんで、やり返したかったんですよ...」

 

「そんな...いえ、わかったわ...その代わり、もっとたくさん私に迷惑かけなさい?全部解決してみせるわ...!あなたは私の大事な眷属なんだから当然よ?」

 

「はは...覚悟しといて下さい...」

 

「あなたの無事も確認できた事だし、それじゃあ、今日の所は一旦戻るわ?まだまだいっぱいお話があるでしょうしね...」

 

「お話...?」

 

「グスッ...イッセーさん...」

 

「この子、ずっとあなたに付きっきりだったのよ?すっごく心配してたんだから...」

 

 アーシアが付きっきりで看病...!?なぜ寝ていたんだ俺の体...

 

「それじゃあね、二人とも...」

 

 部長は去っていった...

 沈黙が流れる...

 

「その...アーシア...ありがとな...退院したらさ...また遊びに行こうぜ。次は町の外だ。遊園地とか水族館とか...!」

 

「...はい!!楽しみにしてます!!」

 

 やっと笑ってくれた...やっぱりアーシアには笑顔が似合う...

 あぁ...なんか、よく分からないけど...今、ハイになってるからなのかわからんけど...いける気がしてきた...

 

「なぁアーシア。」

 

「なんですか?イッセーさん?」

 

「俺と付き合ってくれないか?」

 

「......へ....?」

 

 アーシアがキョトンとしている...。

 

「.............」

 

「.............」

 

 沈黙が痛い...痛すぎる...?

 あれ?今しかないって思ったのに...なんで思ったの?全然今じゃないじゃん...

 

「あ...あの...アーシア...?」

 

「へ?あ...あの...あっ!あぁっと...あの...その...」

 

 アーシアの顔がどんどん赤くなっていく...

 これは...どっちなんだ....?わからん...ダメだったら死のう...

 

「あの...その...わ...私...てっきり...もう...そういう関係...なんだと...思って...たので...」

 

「.....へ?...」

 

「あ...あの...!だって、あの日の夜...ずっと一緒にいようって...だから..その...」

 

 アーシアはなんかもう真っ赤っかだ...

 俺も絶対今顔赤い...

 

 あれは確かに間違いなく告白...というかプロポーズのセリフだな...

 アーシアが勘違いするのも...勘違いか?合ってるんじゃね?

 

「いや...確かに...そういう意図も籠めて言ったか...も...ただ、はっきりと言ったわけじゃないから...その、改めてというか...」

 

「は...はぃぃ...」

 

 アーシアがなんかもうすごいことになっている...

 たじたじだ...

 俺もたじたじだ...

 

「じゃ...じゃあ、その...改めて...俺と、付き合ってくれませんか?」

 

「は...はひ...よろしくお願いします...」

 

 なんだか、いまいち締まらないが...

 無事、アーシアと恋人になることができた...!

 

 

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