アーシアしか勝たん   作:min-can

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こういう話が一番書きやすいと気づきました...


第20話。勝ってみせます、球技大会!

 その日は旧校舎で大掃除があるからと、俺の家でオカルト研究部会議が行われることになった。

 

「ごめんなさいね?イッセー、アーシア。二人の愛の巣にお邪魔しちゃって」

 

「そんな...愛の巣なんて...」

 

 アーシアは恥ずかしそうだ。

 

「勘弁してくださいよ...」

 

 最近の部長は俺達二人をからかう事がトレンドのようだ。

 まぁ学生なんてそんな物なのかも知れない。

 俺も友達が彼女作ったら絶対からかう。

 

「それじゃ、皆お邪魔させて貰いましょう?」

 

 ────────────────────────

 

「こっちが小学生の頃のイッセーなのよー」

 

「あらあら、全裸で海に」

 

「.....イッセー先輩の赤裸々な過去」

 

「もう...好きにしてください...」

 

 というかこれは厳密には俺じゃないから、いまいち恥ずかしいという感情が湧かない。

 一応、昔の旅行の事とか尋ねられたら怖いから自分でも何度か見てはいるしな...

 アーシアも、そこら辺の事情はわかっているからか、あんまり興味はなさそうにしてくれていた。

 

「ふふ、イッセーは小さい頃はこんな感じだったのね?」

 

 部長が微笑ましそうにしている。

 

 木場もニコニコ顔でアルバムを捲っている。

 

 俺は居心地が悪いので部屋の片隅でお茶を飲んでいた...

 するとアーシアが隣に来てくれた。

 俺がアーシアの頭を撫でると嬉しそうにしてくれる。可愛い。

 

「イッセー君。仲睦まじい所悪いんだけど、この剣に見覚えはあるかい?」

 

「剣?」

 

 そこには子供時代の兵藤一誠と茶髪で短髪の子供。及びその親が写り込んでいた。

 後ろに剣が立て掛けてある。

 紫藤イリナとその父、及び聖剣か...

 

 あーそういえばここから、聖剣騒動が起こるんだったな...

 だんだん記憶も薄まってきた...いやまぁ重要な事は覚えているから大丈夫なはずだけど...

 でも気を付けないとな...

 

「覚えはないな...かなり昔の事だし」

 

「そっか...でも、こんな事もあるもんだね。思いがけない所で見かける物だ...」

 

 木場の目に恐ろしいほどの憎悪が満ちる。

 

「これは聖剣だよ」

 

 ────────────────────────

 

 オカルト研究部メンバーは今日、野球の練習をしている。

 来週に控える駒王学園球技大会の部活対抗戦の練習だ。

 

 部活対抗戦はどの球技か当日まで発表されないので、色々な球技を練習しているのである。

 それが今日は野球という事だ。

 

「こらイッセー!あれくらいの球はしっかり取りなさい!!」

 

 部長に怒られた。ちなみになぜか俺だけ い つ も の 術式をつけた状態で練習させられてる。

 まじで意味がわからない...部長はどういう恨みを俺に持っているんだ...!

 

「んぎぎぎ...」

 

 俺は後ろに飛んでいった球を追いかける...

 

「次はノック練習よ!グラウンドにばらけなさい!」

 

 部長はイベント事が大好きらしく、真剣そのものだ。

 

「ほら、アーシア行くわよ!」

 

 甲高い音をたててボールがアーシアの方へと飛んでいく。

 

「はいぃ!はぁ...ん!あぅ!」

 

 ボールは見事にアーシアの股をトンネルした。

 運動は苦手なアーシアも可愛いよ。

 

「アーシア!取れなくても諦めずに追いかけるのよ!」

 

「はっはい!」

 

「次、イッセー!」

 

 アーシアの時とは比べ物にならないぐらい、外れた場所に飛んできた...

 くっっそ!言われ放題でたまるか!!

 

「ぬおぉおお!!ふんぐ!!」

 

 俺はなんとか地面に飛び込んでボールをキャッチした。

 

「いいわよ!イッセー!その調子よ!もっとビシバシ行くから!」

 

「はぁい!!」

 

 部長にボールを投げ返す。

 術式のせいで泥の中で鉄球投げるくらい体が重い...

 

「イッセー!返すまでがノック練習よ!!」

 

「ぐっっっ...はい!!!」

 

「いい返事ね!次!佑斗!」

 

 木場の方にボールが飛ぶが、木場は心ここに在らずといった様子でうつむき、頭部にボールが直撃した。

 

「祐斗、大丈夫?最近ボウッとしてあなたらしくないわよ?」

 

「すみません...」

 

 木場は例の写真を見てから、こうして放心することが多くなった。いや、むしろ色々考えているのか...

 

 とはいえ、今のところ何かできるわけでもなし。

 そのまま練習が再開された。

 

 ────────────────────────

 

 次の日の昼休み。

 

「くっそ!アーシアちゃんの手作り弁当か...!ちょっと寄越せよイッセー!!」

 

「駄目だ!ここにはアーシアの愛情が入っているんだ、一片たりともやれないな!!」

 

「ちくしょ────!!!!」

 

 なんて下らない話をしながら、いつものおバカ三人組で飯を食っていた。

 

「今日も部活か?」

 

「あぁ、球技大会にむけて練習中なんだよ」

 

「はー、オカルト研究部がボールかよ。でも、おまえんところの部員ってみんな身体のスペック高いよなー」

 

「顔のスペックもな...!」

 

「おいイッセー、さっさと退部しろよ。顔面偏差値の平均値がお前のせいで駄々下がりだぜ?」

 

「うっせぇ!っと、そろそろ部活の集まりあるからここで抜けるわ。」

 

「おーおー精が出ますなー。アーシアちゃんにいいところ見せたいってか?」

 

「練習では、散々地面とキスしてるけどな...」

 

「はっ!ざまぁねぇぜ!」

 

「にしても変わったよなお前...中学の頃からだっけか。トレーニングしだしてな。部活に入ってるわけでもねぇのに何してんだと思ってたけど...」

 

「それで見事にアーシアちゃんをゲットしてるんだ!やっぱり時代は筋肉なんじゃないか!!?」

 

「なるほど...俺達も、一肌脱ぎますか...!」

 

「おう...!」

 

「はいはい、頑張ってくだせぇ。俺は行くぜ?」

 

 アーシアは...教室の隅の方で他の女子とご飯食べていたようだ。

 

「アーシア。ご飯もう食べたか?」

 

「アーシア、ダーリンが呼んでるよ」

 

 アーシアと食事していたメガネ女子、桐生がいやらしい表情で言う。

 

「あっ...イッセーさん!」

 

 アーシアも逞しくなったもんだ。ちょっと前まで、桐生に俺との事をからかわれたらあたふたしていたのに 、今では堂々としたもんだぜ...

 

「えーもう...アーシアつまんなーい!もっとあたふたしてよー!」

 

「す...すみません...」

 

「んー!アーシアが可愛いから許す!」

 

 そこは非常に同意できる。アーシアになら何されても許しちゃうね。浮気、不倫は許す許さないの前に即死しますので関係ありません。それにアーシアに限ってそんなこと!

 

「それで?あんたたちもう合体してんの?ん?若い男女が一つ屋根の下で夜にすることと言ったらねぇ。むふふふ」

 

「あぅ...そ...そんなことしてません!!......まだ」

 

「へぇ~、以外にそういうところはしっかりしてんだー。やるじゃんあんた。...いや?これはむしろヘタレだからと見た...!ん~?ほらほら~、アーシアが引っ張ってあげないと進まないんじゃないの~???そこんところどうなのよアーシアちゃ~ん??」

 

「あぅあぅあぅ...そ...それは...はぅ...」

 

 アーシアが真っ赤になっている。

 それはもう真っ赤っかだ...可愛い。

 でも助けないと...!

 

「うるせぇ!俺達には俺達のペースってもんがあるんだよ!これ以上アーシアに変な事吹き込むんじゃねぇよ!」

 

「へぇ~、無垢なアーシアは俺が自分好みに染めるから余計な事するなって事~?ふ~ん...良かったじゃんアーシア~。兵藤がぜ~んぶ仕込んでくれるってさ!」

 

「あぅあぅあぅ...」

 

「ぐぬぬ...」

 

 そんなこと言ってね~~~~!!!

 俺も顔が赤くなってきた...

 

「あっはっは、ほんとあんたら面白~!高校生にもなって初々し...ほんっと弄りがいあるわー!」

 

「うっうるせぇ!アーシア早く行くぞ!俺達に勝ち目はねぇ!」

 

「は...はいぃぃぃ...!」

 

 二人で急いで教室を敗走した。

 

 ────────────────────────

 

 部室に入ると、部活メンバーだけでなく、生徒会長と、匙が座っていた。

 

 そっか、今日が顔合わせの日なのか。

 匙はヴリトラの神器(セイクリッド・ギア)を持つ、根性のあるやつだ。

 原作イッセーは匙に禁手化(バランス・ブレイカー)を使って負けていた。引き分けか?

 

「こら、イッセー、アーシア、ずっと立っていないで早く座りなさい?」

 

 部長に注意された。

 

「はい」

 

 俺達は着席する。

 

「それでは、早速自己紹介といきましょうか。私はソーナ・シトリーと申します。この学園では生徒会長をしています。これからよろしくお願いしますね?さて、サジ、挨拶するんですよ?」

 

「は、はい!匙元士郎。会長の兵士だ。よろしく...」

 

「あぁ、俺も部長の兵士、兵藤一誠。よろしく。」

 

「....なんだよ、変態三人組の一人にしちゃ随分おとなしいな。」

 

「うるせぇ!あいつらとは腐れ縁なだけなんだよ...俺は一緒に居るだけだ。最近は特にな...」

 

「そういや、最近は二人の犯行が多いな...けどお前もちょっと前まで参加してたろうが!」

 

「そりゃお前!友達付き合いってやつだ!」

 

「友達付き合いで覗きするやつがあるかぁ!」

 

「イッセーさん、覗きしてたんですか...?」

 

 アーシアが悲しそうな顔をする。

 

「待ってくれアーシア!俺はしてない!あいつらが覗いてる間の周囲の警戒しかしてない!断じて覗いてない!」

 

「同罪だろ兵藤!」

 

「お前!わざわざこんな所で言わんでもいいだろうが!」

 

「おっ?やるか?こう見えても俺は駒4つ消費の兵士だぜ?最近悪魔になったばっかりだが、兵藤なんぞに負けるかよ」

 

「サジ。お止めなさい」

 

「し、しかし会長!」

 

「今日ここに来たのは、上級悪魔同士、最近下僕にした悪魔を紹介し合う為です。私の眷属なら恥をかかせないこと。それに、サジ、今のあなたでは兵藤君に勝てません。フェニックス家の三男を倒したのは彼なのですよ。駒8つ消費したのは伊達ではありません。」

 

「8つ!?ってか、フェニックスをこいつが!!?俺はてっきり木場か姫島先輩が倒したものだと...」

 

「ごめんなさい、兵藤一誠君、アーシア・アルジェントさん。うちの眷属もまだ悪魔になったばかりなので、失礼な部分が多いのです。よろしければ同じ新人の悪魔同士、仲良くしてあげてください」

 

 会長がそう言った。

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

 うちの天使がニッコリとあいさつをする。可愛い。

 

「アーシアさんなら大歓迎だよ!」

 

 匙がアーシアの手を取った。

 俺はそんな事で嫉妬したりはしない。

 だって俺はアーシアの彼氏!!!!(ここ重要)だからな!!!

 全っ然気にならんが?むしろ?それくらいで目くじら立てる方が??ダサいっていうか??余裕ないっていうか???

 

「な...なんだよ兵藤...ちょっと握手しただけだろうが...」

 

「アハハ...」

 

 アーシアが苦笑いしている。

 

「お互い大変ね」「全くです」

 

 会長と部長が嘆息していた。

 すみません...

 

「まぁ、ルーキーの顔合わせはこの辺で良いでしょう。それでは私達はこれで失礼します。」

 

 会長は立ち上がり、この場を後にする。

 部室を出る直前、こんなやり取りがあった。

 

「リアス、球技大会が楽しみね」

 

「えぇ、本当に」

 

 バチりと視線の先に火花が散る。

 仲良さそうな中に大きなライバル意識を感じる一瞬であった。

 

 ────────────────────────

 

 球技大会が始まった。

 

 部活対抗戦は最後の方なので、まずはクラス対抗戦などが行われる。

 

 俺はここ数日の地獄の特訓を思い出す...!

 術式に体を縛られた状態での、鬼の1000本ノック...1000本シュート...1000本ダンク...

 アーシアの応援が無ければ間違いなく俺は死んでいた...

 

 絶対に全てぶち殺してやる...殺戮祭りだ...

 俺は部長への恨みを敵に向けることに決めた...

 俺は今修羅、修羅龍帝なのだ...

 

 部長が部活対抗戦の種目発表から帰って来た。

 

「ふふふ、勝ったわこの勝負!」

 

「なんだったんですかぁ...部長ぉ...」

 

「ど...どうしたのイッセー、怖いわよ?」

 

「なんでもないです....っすぅぅぅぅぅぅ」

 

「そ...そう...?競技はドッチボールよ?」

 

「そうですか...ヤレル...!コロセルキョウギ...!!」

 

 木場は今聖剣ぶっ殺すマンだし、俺は今全員ぶっ殺すマンだし、ついでにギャスパーも引きこもり女装野郎なので、現在オカ研男子は全員やべぇやつになっている...頭おかしなるで

 

 クラス対抗戦は、絶対殺すマンの俺、リア充絶対殺すマンの松田、元浜三人の一時的な停戦協定及び同盟によって、恐ろしいまでの殺戮模様と化した。元浜は足手まといだったけど。

 ざまぁみやがれリア充ども...活躍なんかさせてやらねぇぜぇ...ケッケッケ...!!

 

 ────────────────────────

 

「ア....アーシア...」

 

 部活対抗戦の前にどこかへと消えたアーシアが帰って来た時に着ていたのはブルマだった。

 

「ん゛ん゛!ブハッ!」

 

 俺の怨嗟は鼻血と共に全て流れていった...

 

「イッ...イッセーさん!大丈夫ですか...!?」

 

 アーシアが俺の鼻を治療してくれる。

 

「あぁ...大丈夫だよアーシア。俺は今満たされている...そうだよな。復讐は復讐しか生まないんだ。でも、アーシアのブルマ姿を見て気付けたんだ...そうだ、俺がすべきは復讐なんかじゃない...世界中にこの幸せな気持ちを届ける事だったんだ...」

 

「イッセーさん...?」

 

 アーシアが困惑している。

 

「ごめんごめん、本当に大丈夫だから、ちょっとアーシアのブルマ見て興奮しちゃって...」

 

「そ...そうですか...あの桐生さんが、イッセーさんが喜ぶからっておっしゃっていたので...その通りだったみたいで良かったです...」

 

 アーシアが恥ずかしそうにそう言った。

 

「イッセー?体操着が血まみれだけど大丈夫なの...?」

 

「はい!アーシアのお陰で治りました!」

 

「そう...気合い入れなさい?頑張ったらご褒美あげるから。」

 

「ま...まさか...新たな特訓方法よ!とか言わないですよね...?」

 

 俺は震える...

 

「?いいえ?これよ?」

 

 部長が二枚の紙をヒラヒラとさせる。

 

「ケーキバイキングのチケットよ?アーシアと行ってあげなさい」

 

「うぉおおお!!流石部長!!!全員ぶっ倒してみせます!!!」

 

 絶対全員ぶっ殺すマン、再誕!!

 

 ────────────────────────

 

 VS野球部は地獄の様相と化した。

 

 野球部の野郎どもは、女性メンバーは攻撃できない。木場は女子が怖くて攻撃できない。

 俺にしか投げることができないが、俺は絶対殺すマン。

 悉くを受け、悉くを滅ぼす。俺は修羅!!

 

「ふしゅううううううう!!!!!!」

 

「悪魔だ...!悪魔が現れたぞ...!」

 

「誰かあいつをぶち殺せ!!アーシアちゃんを悪魔から解放するんだ!!」

 

「アーシアちゃんを元の世界に返しやがれ!!」

 

「お願い...!誰か兵藤を殺して...!これ以上お姉さま達が汚されるのにもう耐えられない...!!」

 

「ケェーッッケケケ!!!やってみやがれ野郎共...!!!全員返り討ちじゃ──!!!」

 

 俺は相手を煽ってやる。

 

 しかし、痺れを切らしたやつがまさかの木場にボールを投げる。

 

 ばか野郎!木場に当てたらお前の高校生活がどうなるかわからねぇんだぞ!女子に殺されるぞ...!!

 

 俺はつい、木場を庇った。

 いや、野球部員を庇った。

 

 ボールは急に上に曲がって、俺の顔面に突き刺さった。

 

「ンゴッ!」

 

 俺はそのままの勢いで後ろに倒れた。

 歓声が聞こえる...

 

「やっったあああああああ!!!!」

 

「「「せーの、ざまぁぁあああみやがれぇぇぇぇぇぇぇぇええええ!!!!」」」

 

「良くやった中田!!!!お前は学園の英雄だぁぁぁぁあ!!!!」

 

 良かったな中田。お前は英雄だ。俺を犠牲にして英雄になったんだ...

 

「兵藤...お前...!まさか...!」

 

 いいんだ中田君。君は英雄。それでいいじゃないか。

 俺は首を振った。

 

「兵藤...!!!おぉ...」

 

 中田君は感動で蹲ってしまった...

 

「イッセーさん!!!」

 

 アーシアが駆け寄ってくる。

 

「アーシア...後は任せたぞ...」

 

「イッセーさん!!」

 

 アーシアが俺に抱きついてくる。

 ぐはっ...ふともものやわらか素肌が...!

 

「ぬうううううう!!!!」

 

「外野でも構わん!!!兵藤を殺せぇえええええ!!!」

 

 アーシア...悪化しちゃったよ...

 でもいいや、アーシアが可愛くて優しい事が世界の真理。

 

 そこから俺は菩薩の気持ちで全てのボールを外野で受け続けた...

 何故か俺だけ顔面セーフが適応されなかった...

 

 ────────────────────────

 

 この試合は見事にオカルト研究部の勝利。そらそうだ。

 内野から俺にぶちあてて、ギャラリーに飛んでった球がギャラリーから俺にぶち当たるのだ...

 

 それが繰り返され、試合時間が終了した。

 そら負けるわアホか。

 

 でも学園の皆は試合に負けて、勝負に勝ったって感じの顔だから...まぁ良かった良かった。

 その後も破竹の勢いでオカルト研究部は優勝した。

 ちなみにケーキバイキングは、俺の周りからの評価に同情した部長によって無事手渡された。

 

 ────────────────────────

 

 パン

 

 と音を立てて部長が木場を叩いた。

 

「どう?少しは目が覚めたかしら?」

 

 部長は木場が非協力的だった事をひどく怒っているようだ。

 まぁわからんでもないけど、たかが球技大会で叩くんかいとも思ってしまう。

 

「もういいですか?球技大会も終わりました。球技の練習もしなくていいでしょうし、夜の時間まで休ませて貰います。少し疲れましたので放課後の部活も休ませて下さい。球技大会ではすみませんでした。どうにも調子がよくなかったみたいです。」

 

 流れるように語った...めっちゃ棒読み...感情ゼロやん...

 

「木場...大丈夫か?」

 

「君には関係ないよ」

 

 ヒエッ...こっわ...

 

「そ...そっか...」

 

「そうだよ」

 

「ま...まぁ、あんまり、無理すんなよ?相談なら乗るからさ、仲間だろ?」

 

「仲間...?」

 

「え?...そうだろ?」

 

「君は優しいね、イッセー君。僕はここの所基本的な事を思い出していたんだよ。」

 

「なんだよ...」

 

「僕の戦う理由さ。僕は復讐の為に生きている。聖剣エクスカリバー。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

 

 そう語る木場の顔は、復讐心と強い決意で歪んでいた。

 

 

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