アーシアしか勝たん   作:min-can

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エロバカ3人組は書きやすいです。


第4話。過ごします、日常。

 あれだけの事件を起こしたのだし、何処かしらからのコンタクトはあるはずだと考えていたのだが、どういう訳かそういった事は一切なかった。

 

『お前が赤龍帝だと言う事は既に堕天使どもにはバレているだろうな』

 

「だよな。まじでいつ堕天使に襲われてもおかしくないんだよなぁ...なんでこないんだ?」

 

『まぁそれならそれでいいだろうよ。その間に少しでも強くなればいい話だ。』

 

「まぁそりゃそうなんだけど、それが難しいって話だろ?」

 

 強くなりたいです、だから強くなります

 みたいな話をされても困るのですよこっちは...

 

 因みに右腕はまだ治っていません。譲渡でちょこちょこ回復力を倍加させているんだが、いかんせん持続時間が短いのでそんなに都合良く回復はできねぇ...

 

 あぁ...切実にアーシアに会いたい...アーシアさえいればこの傷もあっという間に回復するというのに...

 アーシアに出会えたなら聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)無しでも回復出来る自信がある...天使に会いたい...

 

『まぁ倍化と譲渡の練習にはなるんだから、せいぜいきちんと治るまでそっちに集中するんだな』

 

「はいはい、わかってますよ」

 

 あのはぐれ悪魔は実際の所めちゃくちゃ弱いと思う。特に魔力を使われる事はなかったし、ちょっと腕四本のインパクトに押されたけど理性を失っていたのもあって扱いが死ぬほど雑だった。もっとも、しっかり考えてあの腕を使われたらあっという間に捕まっていただろうけど...

 

「まっ反省はしても後悔はしないってのが上手く生きていくコツだな...次に生かしていくしかねぇ!」

 

「おいおいイッセー!右手に包帯つけてきて、今度は独り言か?右手に封印されてる龍にでも話しかけてるのか?病を患うにはちょっと年を食ってるぜ?」

 

 意外に近くてびっくりだな...

 

「誰が中二病だよ!まじでケガしてんだから心配してくれたっていいだろうがよ松田!」

 

「お前が美少女ならいざ知らず、お前みたいなやつを心配したって不快になるだけだが?」

 

「言ってくれるな元浜も!!いいぜお前ら!お前らもケガさせてやるよこの野郎!」

 

 左手を使って松田の肩を強く握る。

 

「あだだだだだだ!お前無駄に鍛えてるんだから痛てぇよ止めてくれ!!!」

 

「ざまぁみやがれ!!お前もだ元浜ぁ!くらいやがれ!」

 

 ちょっと痛い程度に押さえてけつを蹴ってやった。

 

「おぅ!このッ...やってくれるッ...!!」

 

 俺達は通学路いっぱいに広がって三竦みになった。

 メチャクチャ通行人に迷惑をかけている。

 ごめんなさい通学通勤している皆さん、通学路付近在住の皆さん、でも俺は今復讐に燃えているのです...

 

「イッセーを叩くぞ!来い!」

 

「おう!」

 

 二人が同時にかかってきた。

 右手はしっかり避けてくれる辺り優しさを感じてお兄さん泣きそうだよ...

 

「あだだだだだ!!」

 

 運動神経抜群の松田が俺の背後を取り、腕を押さえている間に元浜にこめかみグリグリされた...

 これ普通に痛いんだよな...

 こいつらゆるざん!!

 

「いい加減にっっていっッッッッ!!」

 

 右腕を押さえてうずくまる。

 

「あっイッセー悪い!大丈夫か?」

 

 心配そうに声をかける松田

 

「引っ掛かったな!阿呆め!!」

 

 俺は松田の頭を抱き寄せて逆側のこめかみに左手を当てる

 

「こいつがどうなってもいいのか元浜ぁ!」

 

「くっ...騙し討ちからの人質とは卑怯な...!」

 

「勝てばよかろうなのさ...さぁ降伏を宣言するんだ!」

 

「ぬぅ...わかった。俺は戦いを降りる...ただし降伏は宣言しない!そんな人質に欠片も価値はない!煮るなり焼くなり好きにすればいいさ...」

 

「なっ!お前俺を売るってのか!」

 

「はっ!お前なんかを売って生き残れるのならいくらでも売ってやるよ」

 

「そうか...懸命だな元浜。じゃあ、執行!」

 

「あだだだだだだだだ!!!」

 

 松田の叫び声が響く...

 

 そして当然のように俺達三人は遅刻した。

 

 ────────────────────────

 

 入学式の日から4ヶ月ほど経過して、ようやく俺の腕は完治した。

 全治6ヶ月って言われてたし一応効果はあったのかな?治癒力の倍化って感覚があんまりなくてよくわからなかったから結果に現れてくれて嬉しい。

 

 治療期間の間もスクワットなど出来るトレーニングはするようにしていた。

 ブーステッド・ギアの方は全部治療に回していたけれど、それでもかなり体が倍化に慣れている感覚がする。

 

『いよいよ本格的な修行を始める事ができるな?』

 

「あぁ...まずは右腕のリハビリと失った体力を戻さないとな...」

 

 今回の件で両親にはかなり心配をかけてしまった。

 山でトレーニングしていたら滑り落ちて木で腕を折ったという設定で誤魔化したがちょっと無理があったもんな...

 とりあえず山に行くのは禁止だと言われてしまった。

 

「よぉし、やるか!」

 

 ランニング、各種トレーニングを終えた俺は結局山の中でブーステッド・ギアを起動した。

 だってここが一番人目につかないし、もしもの時に逃げやすいんだもの...

 ごめんよ母さん...

 

「なぁ、今は大体何回くらい倍化できるかな?治療中は安牌を取って4回で押さえてたけど...」

 

『さぁな?ただまぁ5回までは可能だと思うぞ?』

 

「5回か...32倍...すげぇ数字だな...助かるぜ相棒!さて、今日からはエネルギー射出の訓練を始めたいと思う。遠距離攻撃がないのは苦しいからな...エネルギー弾みたいなのが使えればもっと安定した戦いができると思うんだ」

 

『まぁ出来なくはないだろうがな、お前はそもそもの才能が乏しい...悪魔ではないから魔力はないし、神器のオーラだけで破壊力を持ったエネルギーの塊を作るのは今のお前には少々難しいぞ...?』

 

 確かにおっしゃる通りだが、できないことはないはず!魔力があれば手っ取り早いんだろうけど、結局魔力を手に入れた時にこれができれば魔力と混ぜて強力な一撃になると思うし...

 とにかくなんでもできるに越したことはないだろう。

 それに...

 

「秘策があるのだよドライグ君...まずは力を限界まで蓄えるだろう?次に俺のオーラに譲渡する!そうすればいくらオーラが少ないと言っても、きちんと認識できて、オーラの感覚もわかると思うんだ!」

 

『そんなことをして大丈夫か?ガス欠の状態で居場所を伝えるような物だぞ?まぁ既に手遅れだろうが...』

 

「あー、考えてなかった...いや、でも逆にここまで見逃して貰ってるなら逆にいけるのでは?」

 

『全く...ついこの前まで来ないでくれ来ないでくれと言っていた癖に...まぁ好きにするといい。そろそろ二回目の実戦も悪くないだろうしな...』

 

「二度目はないっつの!」

 

 まじで勘弁してくれ!ようやっとケガが治った所なのに...!

 

『Boost!』

 

 倍化を開始する...

 そして5度目の倍加が終了した所で

 

「よし!俺のオーラに譲渡しろ!」

 

『Transfer!』

 

 俺のオーラと思われる物が一気に増大した。

 

「わかる!これがオーラか!なるほど...これを集めて...集め...いやムズいなこれ...」

 

 全然上手くいかない...操作する感覚がわからない...

 だが!やるしかねぇ!

 溢れ出るオーラをなんとか籠手の方へと少しづつ集めていって...集めて集めて...

 

 俺は気絶した。

 

 ────────────────────────

 

『オーラを放出しすぎたな。体力を全て持っていかれたようだ』

 

 目を覚ました俺にドライグが語りかける。

 上手くいかないもんだな...でもなんとなくイメージは掴めたし!反復練習していくしかないな...

 

 体がメチャクチャ怠いけれど、両親を心配させるわけにもいかない...早く帰らないとな...

 

「ん?ここいらでそこそこ大きめの龍の気を感じた気がしたんだがな...?」

 

 声が聞こえた。俺は動けない...

 ただでさえオーラを大量に使って体力がないんだ

 どこの誰だか知らないが居場所がバレたら確実に殺される...

 

 ドライグ...できるかわからんがなるべく存在感を消してくれ...!

 

『やってみてやろう』

 

 ちょっとだけオーラが減った気がする...

 けど気休め程度だ...

 声の主との距離はそれなりにある...

 それでも感じるこの死の予感は、俺とこいつの実力差の現れだろう...

 認識されてしまったら死ぬしかない...!

 

「んー、まぁいいか。俺達の前に立ったその時に消せばいいだけの話だ...所詮は人間、大した力でもないだろう...」

 

 翼の音と共に、緊張感は少しずつ薄れていった...

 

「行った...か?」

 

 俺は大量にかいた冷や汗を拭った。

 

『直前にオーラを使いまくったのが不幸中の幸いだっただろうな。真剣に探索されればバレていただろうが、お前のオーラは森にいる獣程度まで落ち込んでいた...残留するオーラも相まって上手く紛れ込む事ができたんだろう。』

 

 なるほど...?

 原因によって救われたってのは複雑な気分だが、まぁ生き残れたんだから良しとすべきだな...

 

『今まで直接的な動きがなかった故に、少し調子に乗ってしまっていたな。まぁ今回の事で勉強になっただろう?この力はいずれ神をも滅するほどに成長するが、最初は皆こんなもんだ。危険視はされないように、しかし時には大胆に、経験と実力を積み重ねていくのだ...まぁいずれはどこかの勢力に保護してもらうのが常套だがな。お前は裏側の話をかなり理解しているようだからアドバイスなどは控えめにしていたが、少々危機感が足りなかったようだな、相棒。』

 

「あぁ...今回でしみじみと反省したよ。そしてやっぱり堕天使は桁違いだ...いや他の勢力の奴らもやばいんだけどさ...やっぱりこの人の身ではあんな化け物どもを倒していくには実力も経験も何もかもが足りない...今回の遭遇とも言えないすれ違いで嫌と言う程に理解したぜ...」

 

『ならばどうする?相棒。』

 

「やることは今までと変わらない...俺の持つ数少ないアドバンテージである知識を活用するためにも、原作の流れからはなるべく外れたくない...だからこそ俺という異分子によって起こる改変を無理やり押し通せるくらいの力を手に入れる...!」

 

 結局修行をするしか言えないよな...

 慎重、かつ大胆に...いい言葉だぜ

 矛盾する言葉って実現できたらメチャクチャかっこいいと思うの。

 

 やってやるぜ!少しでも強くなってやる!

 

 なお、帰宅が遅くなったため普通にお母様に怒られた。

 

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