アーシアしか勝たん   作:min-can

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二巻終了後、ライザーを倒した後の話です。


アクマの日常編
第47話。 見つけます、使い魔!


 ある日の事、俺とアーシアは部長に呼び出された。

 

「あなた達はまだ使い魔を持ってなかったわよね?」

 

「使い魔ですか...?」

 

 アーシアがこてんと首をかしげる。可愛い。

 俺とアーシアは付き合いたてホヤホヤのカップルだ!

 我ながら電撃交際だと思うが、まぁ先に同居するくらいだし問題ないだろう。自分で言うのもあれだが、お互いチョロすぎると思う。でもアーシア可愛いもん!

 俺がアーシアに愛想尽かされないように頑張るだけだ...

 

「これが私の使い魔よ?」

 

 そう言って部長は赤いコウモリを生み出す。

 そうそう、確か俺もチラシをこいつに貰ったんだよなぁ...

 結局家に忘れて死んだけど...

 

「私はこの子ですわ」

 

 朱乃さんは手乗りサイズの小鬼を呼び出した。

 

「....シロです」

 

 小猫ちゃんは白い子猫を抱いている。

 

「僕はこの子だよ」

 

 そう言って小鳥を出した。

 なんか...木場っぽいなとしか...

 

「わぁ...可愛いですね...!」

 

 アーシアが喜んでいる!アーシアの方が万倍可愛いよ!!!

 

「使い魔は悪魔にとって基本的な物なの。主の手伝いから、情報伝達、追跡にも使えるわ。とにかくいろんな雑用に必要だから、イッセーとアーシアも手に入れないといけないわ」

 

 使い魔ねぇ...龍帝丸が後々手に入るだろうし今回はスルーでいいかなぁ?

 まぁ良さげな奴がいれば手に入れようかな。

 

 などと考えていたら朱乃さんが魔方陣の準備をしていた。

 

「というわけで、さっそくあなたたちの使い魔をゲットしに行きましょうか」

 

 ────────────────────────

 

 視界が戻ると、森の中であった。

 

「ここは悪魔が使役する使い魔がたくさん住みついてる森なのよ。ここで今日イッセーとアーシアには使い魔を手に入れてもらうわ」

 

 なんか暗くてじめじめしていてあんまり好きじゃねぇなぁここ...

 

「ゲットだぜ!!」

 

 後ろから叫び声が聞こえる。

 

「きゃっ!!」

 

 アーシアが俺の背中に隠れて引っ付いてくる。

 大丈夫だよアーシア...こいつはただのやべぇ奴だから...駄目じゃん。

 

「俺はマダラタウンのザトゥージ!!使い魔マスターを目指して修行中の悪魔だ!!」

 

「ザトゥージさん、例の子たちを連れてきたわ」

 

「ほう?冴えない男と金髪の美少女さんか。OK!任せてくれ!!俺にかかればどんな使い魔でも即日ゲットだぜ!!」

 

 アーシアがちょっとだけむぅと威嚇してる。

 俺が冴えないって言われたからか?可愛すぎないか?死ねる...

 

「イッセー、アーシア。彼は使い魔に関するプロフェッショナルよ。今日は彼にアドバイスをもらいながらこの森で使い魔を手に入れるわよ!」

 

「はい」「うす」

 

「さて、どんな使い魔がご所望かな?」

 

「どんなと言われましても...」

 

「そうかい...?ちなみに俺のオススメはこれ!龍王の一角!「天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)ティアマット」!!伝説のドラゴンだぜ!!龍王唯一のメスでもある!いまだかつてこいつをゲットできた悪魔はいない!魔王並みに強いって話だからな!」

 

 色々問題がありすぎてツッコミを入れる気にもならない...

 

「伝説のドラゴン同士なら意気投合できそうだわ?頑張ってみなさい」

 

「あんたは俺を殺す気ですか!?一瞬で消し炭ですよ!!」

 

「大丈夫だよイッセー君。いけるいける」

 

「お前がゲットできたら考えてやるよ木場...」

 

 木場を睨む...

 

「あの...もう少しまともなのないですかね?」

 

 俺が尋ねると、

 

「ならこれだ!ヒュドラ!」

 

「名前で既にアウトだよ!!さっきから俺への殺意しか感じねぇよ!!」

 

「そりゃさっきからそこの美少女ちゃんとイチャイチャしてるのがひどくムカつくからね...ぶち殺してやりたいと思うのも致し方ないだろう...何したんだよお前、洗脳でもしてんのか?」

 

「黒い所見せてんじゃねぇよ!!部長!!俺このままじゃ殺されちゃいます!!」

 

「いいじゃない、確かこの森の奥にいるわよ?ヒュドラ」

 

「俺の味方がアーシアしかいない!!」

 

「注文の多いガキだなぁ...じゃあなんだったらいいんだよガキが...」

 

「せめて取り繕って!?...そうですね...小回り効きそうで大人しいやつなら何でも...」

 

「はぁ...?男の癖になんだそれは!?男なら使い魔にロマンを求めろ!!少しでも強い使い魔を手に入れようとしろよ!!本気でやるなら同じ種類の使い魔を何体も捕まえて能力の高いオスメスを交配させてだなぁ!」

 

 うるせぇ...もうお前永遠にたまごマラソンでもしてろよ...

 

「私も小さくて可愛いのがいいです」

 

 アーシアが俺の背中からひょこりと顔を出して言う。

 

「うん、わかったよ!」

 

 ザトゥージさんは満面の笑みで答える。

 気持ちは大いにわかるが釈然としねぇ...

 

 ────────────────────────

 

「いいかい、この泉には精霊が集まるんだ」

 

 ザトゥージさんが声を殺しながら言う。

 

「この泉に住み着く水の精霊ウンディーネはあまり人前に姿を現さないんだ...だが、清い心と美しい姿を持った癒し系の乙女な存在でね...」

 

 漢女の間違いじゃないのか...?

 

「ウンディーネが姿を現すぞ!」

 

 ザトゥージさんが泉を指差すと、泉が光だした...

 そして現れたのはまさしく漢女だった。

 知 っ て た

 

「あれがウンディーネだ!これはなかなか強そうだぞ!レア個体だ!是非ゲットをオススメしよう!」

 

 いらねぇ...

 

「清い瞳をしています。きっと心の清らかな女の子に違いありませんね」

 

 アーシアが微笑む。

 

「アーシア?何か術にでもかかったか?どう見ても男じゃないか」

 

「あれは女性型だぞ、失礼なガキだな」

 

 ザトゥージさんに怒られた...解せぬ...

 

「あ、もう一体現れました」

 

 もう一体巨漢が現れた。もうやだ。

 両者が睨み合うと、殴り合いが始まった...

 互いの肉体を破壊しようと恐ろしいほどの威力の拳が交差する...

 

「縄張り争いだ。しかもどちらも歴戦の猛者だぞ...!これは見物だ!!おいガキ!!勝った方がキミの使い魔だ!」

 

「要らねぇよ!!こいつらの使い道が浮かばねぇもん!!」

 

「な、名前はウンディーネのディーネちゃんでいいんでしょうか?」

 

「アーシア落ち着け!!こんなの使い魔にしたらアーシアがどうなるかわかったもんじゃないぞ!!」

 

「で...でも、ディーネちゃんはきっと孤独に生きてきたに決まってます...私とイッセーさんであの子に家族の温もりを教えてあげたいんです...」

 

「うっ...そんな事言われたら...」

 

 そんな事言われちゃったら否定できな...

 

「いや待て!教えられるのは俺の方になるんじゃないのかそれ!?自分の血の温もりを教えられそうだぞ!!」

 

「おい!ディーネちゃんがピンチだ!助けてやれよ!二人の子供なんだろ!?」

 

「こんな子供が居てたまるかぁぁ!!」

 

 結局、この場は後にして別の場所に行く事になった。

 

 アーシアが

 

「私とイッセーさんの子が...」

 

 などと言っていたので、とりあえず抱きしめておいた。

 

「あの子に母性を感じなくていいんだよアーシア...あの子はもう一人立ちしている立派なウンディーネなんだ。俺達はきちんと俺達2人の子供を大切にしような...断じてあれは俺達の子ではないんだ」

 

「...はい...イッセーさんとの子供がほしいです...」

 

 さっきまでは不快感を感じていたはずなのに、なぜか涙がでてきた...

 うぅ...さよならディーネちゃん...達者でな!!

 

「...あれはプロポーズでいいのかしら?」

 

「お互いその気は無さそうですわね」

 

「ガキが...ちゃんと幸せにするんだぞ?」

 

 何か勘違いが生まれていた。

 いやまぁいずれはそうしたいんだがまだ早いですよ...

 

 ────────────────────────

 

蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)?」

 

「あぁ、最近この辺りを子供が飛んでいてね、ゲットするには今しかない...成熟したら龍王には劣るが、ドラゴン族の中でも上位クラスの存在になるからね」

 

 ラッセー君か...うぐ...アーシアが俺以外のオスと...でも子ドラゴンごときに嫉妬なんて...うぐぐ

 

「難しい顔ですね、どうかしたんですか?」

 

 アーシアが尋ねてくる。

 

「あー...いや、なんでもないよ?」

 

「あれが蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)だ!!」

 

 ザトゥージさんが叫ぶ。

 居た!小さいけど確かにドラゴンだ!すげぇ、実際に見ると綺麗な鱗だなぁ...

 

 などと考えていると

 

「きゃっ!!」

 

 アーシアの悲鳴が聞こえる。

 

「アーシア!!」

 

 アーシアがスライムに襲われていた!服が溶け始めている...!!

 

「お前!!アーシアの裸を俺以外の男に見せてたまるか!!やめろこの野郎!!」

 

 俺は必死でアーシアからスライムを離そうとするが...くっそこいつら!意外にしつこい!!

 

「イッセーさぁん...助けてくださぁい...!」

 

「アーシア!!危ない!!」

 

 触手がアーシアを襲おうとしていたのだ!!おのれ!!俺より先にアーシアの分泌液を吸わせてたまるか!!

 

「ブーステッド・ギア!!」

 

『Boost!!』

 

 俺は触手にドラゴンショットをお見舞いする!

 

「あぅ...イッセーさぁん...」

 

 アーシアの服がもうボロボロだ...!

 後ろを見たら木場とザトゥージさんは別の場所をみてくれていた。良かった...意外に紳士だザトゥージさん...

 他の女子メンもやられているようだが、まぁどうでもいいな。

 

 服を溶かしきったスライムはアーシアから離れていく...

 俺はなるべく見ないようにスライムを全て弾いたので、アーシアに俺の服を渡す。

 

「とりあえずこれで大事な所を隠すんだ!!」

 

「ありがとうございます...」

 

 くっ...アーシアの柔肌を触ってしまった...!興奮がすごい...!!こんなのもしも...もしも裸で抱きあったら...!くはっ!

 

 鼻血が噴き出す...

 といった所で俺は衝撃に襲われた...!

 

「アババババババババ!!!」

 

 身体中を電撃が走る...!

 

「イッセーさん...大丈夫ですか...?」

 

蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)は外敵と判断した相手にしか雷撃のダメージを与えないんだ。その娘さんは敵ではないと思ったのだろう」

 

 黒焦げのザトゥージさんが答えてくれる。

 突然降り立った蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)はアーシアの胸にすがりついている。

 

「おのれ!!蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)!!アーシアの胸は俺の物だぞ!!」

 

「ガウ」

 

 うっ!!こいつめ!!余裕ありげな顔で俺を見やがって!!

 

「アーシアは俺の物なんだばばばばばばばばばばばば!!!!!」

 

 再びの雷撃に俺は撃沈した...

 

「メッですよ!イッセーさんは私の...その...彼氏さんなので...酷いことしちゃいけません!」

 

「ガゥ...」

 

 アーシアが少し顔を赤くしながらそう言ってくれる...

 蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)も反省しましたって感じの顔だ...

 

蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)は心の清い者に心を開くと言う。完全にその子に懐いたようだな」

 

 ザトゥージさんが言った。

 

「あ...あの、このドラゴンくんを使い魔にしてもいいですか?」

 

 アーシアが気まずそうに尋ねる。

 

「イッセー次第かしらね。イッセー、どうなの?」

 

「うぐぐ...アーシアが望むのなら俺は...我慢します...」

 

「大丈夫ですよ...その...私の一番はイッセーさんだけですから...」

 

 アーシアが頬を赤く染め上げながらそう言ってくれる...

 

「アーシア!!」

 

 アーシアを抱きしめにいったら再び雷撃に襲われた...

 おのれラッセー...!!

 

 ────────────────────────

 

 アーシアは朱乃さんの補助の元、無事契約を完了していた。

 あっ衣服は朱乃さんの魔力で直されていました。

 

 契約が終わるとすぐに蒼雷龍はアーシアにじゃれつきだした。

 

「うふふ。くすぐったいです。ラッセー君」

 

「ラッセー?」

 

 部長が言う

 

「はい...雷撃を放つ子ですし...後、イッセーさんからお名前を頂きました...ご迷惑でしたか?」

 

「いや...全然そんなことは...まぁ、よろしくな?ラッセー...」

 

 俺がラッセーに触ると、アーシアにバレないように微量の電気を流しながら不快そうに俺に撫でられた。

 こいつ...!

 

「ちゃんとイッセーさんにも心を許してくれました!良かったです!」

 

 アーシアが満面の笑みを浮かべる。

 ...駄目だな、ちゃんとアーシアの使い魔として祝福してあげないとな。

 そうだ、アーシアを大事に思うという一点に関しては俺とこいつは共通してるんだ...!

 気がつけば雷撃も止まっていた...

 

 俺はちょっとだけラッセー君と仲良くなれたような気がした...

 これからよろしくだぜラッセー君!!

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