俺とアーシアとオーフィスは食事も終えて、皆を待っている。
そういえばドライグ、アルビオンと和解出来たのかわからないけど、もしそうならお前本来の力の透過が使えるようになるんじゃないのか?
あれ今からの曹操との戦いで滅茶苦茶欲しいんだが...
『透過か...わかった。
頼みます...
『我々も精鋭の
そうか...よろしく頼む!あれの有り無しで今回の戦いが一気に変わってくるからな...
あと聞き捨てならないセリフが聞こえたんだが...
『気にするな。もう頼りにすればいいだろう...お前の望むままに
わかりましたドライグさん...
そうだな...原作と違って、曹操はメデューサの目なんか持ってないからな、そもそもサマエルの毒持ってないし...
純粋な一対一になると思う。
まぁ付け入る隙があるとすれば、一対一でなら負ける気がしないっていう慢心かな...?
『そうだな。では行ってくる』
ドライグの意識が深く潜っていった。
さてと、そろそろ皆が来る頃かな...?
と考えた瞬間に、転移の光が辺りを包んだ。
「...イッセー!アーシア!」
部長が光からこちらに駆け寄ってくる。
俺達を抱き締めた。
「全く...いつまで経っても安心させてくれない子達なんだから...」
部長の目には少し涙が浮かんでいた。
やべ...なんか急に罪悪感が...
「すみませんでした部長...」「ごめんなさい...」
「いいのよ...貴方達が無事で帰って来てくれたのだから...それで十分よ」
「やぁイッセー君、アーシアさん。帰って来てくれて嬉しいよ。本当に...心配したんだよ...?」
木場がイケメンスマイルで少しだけ涙を浮かべる。
小猫ちゃんや朱乃さんも俺達を見て、心底安心した様子だった。
....すっごく心配かけてしまったな。
「皆...本当に心配かけてすみませんでした...!!でも...三人でなんとか帰って来れました!」
「えぇ...お帰りなさい」
そこからしばらく談笑して、俺の腕の話になった。
「ちょっと待って頂戴...飲み込むのに時間が欲しいわ...」
部長が目頭を押している。
「えっと...?サマエルの毒で攻撃されて、右腕を切断して、結局毒が回って死にかけて、アーシアが
「はい。非常に簡潔だと思います」
「....たった1日の間でどれだけの事が起こっているのよ...」
「なんというか、もう笑うしかないね」
木場が苦笑する。
「とりあえず、その腕は大丈夫なのね...?」
「ぶっちゃけ夢幻と無限の力がせめぎあってる爆弾装置をアーシニウムエネルギーとアーシアの力で覆っているだけなので、暴走したら終わりますね」
「大丈夫じゃないのはわかったわ...イッセーとアーシアは今回の戦いは休んでおきなさい。そんな爆弾持った状態で戦わせる訳にはいかないわ」
「...いえ、実は一つ、
「...なんですって?あれはお兄様の眷属の皆でも倒せていないのよ?...」
「信じて下さい。必ずあの化物を...殺し切れずとも致命傷は与えてみせます...」
「......わかったわ。貴方がそこまで言うなら信じてみましょう。グレイフィアに言っておくわ」
「ありがとうございます...!」
その後はグレモリー家の方に飛んで、英気を養う事となった。連絡では明日ゼノヴィアとイリナも合流するらしい。
まぁ俺はアーシアとグレイフィアさん達のチームに混ざるので会う暇は無さそうだが...
今はベッドでアーシアと戦いの前にいつもしているイチャイチャだ。これ、ライザーとの戦いの時からやってるけど、まじでメンタルに影響するんだよな...
「イッセーさん...絶対に私がイッセーさんを死なせませんから、安心して頑張って下さいね?」
「おう...オーフィスも入れた三人であの化物ぶっ倒して、オーフィスと一緒に家に帰ろうぜ」
「はい...!」
「と...そういえばオーフィスは?」
「我、ここにいる」
クローゼットに入っていた。変な所に入る奴だな...
「よし...じゃあ明日も早いし、今日はさっさと寝るか。オーフィスはこっち来ないのか?」
「我、ここがいい」
「そうですか...」
よく分からないけど本人が良いならそれでいいか。
俺達はその後すぐに眠った。
────────────────────────
次の日の早朝、俺とアーシアとオーフィスは皆に見送られて、グレイフィアさんと出立しようとしていた。
「じゃあイッセー、アーシア、行ってらっしゃい。絶対に無事で帰って来るのよ?」
「「はい!」」
「イッセー君...無茶はしないでね?アーシアさん、イッセー君を頼むよ」
「任せて下さい!」
「...イッセー先輩、アーシア先輩...気を付けてください」
「二人とも、無理はしないで下さいね。せっかく生きて帰って来てくれたのに、こんな所でお別れだなんて許しませんからね?」
「小猫ちゃん...朱乃さん...はい!任せて下さい!俺はアーシアと寿命まで生きるんですから!こんな所でくたばれませんよ!」
「はい!絶対無事で帰ってきます!」
「あらあら、それを聞けると途端に安心感が生まれますわね」
「...イッセー先輩は死んでも死ななそうですね」
「小猫ちゃんそれは褒め言葉?」
「....さぁ?どちらでしょうか...」
「兵藤さん、アルジェントさん。そろそろ向かいましょうか」
グレイフィアさんに声をかけられた。
「は...はい!すみません!すぐに行きます!...それじゃあ皆、
俺とアーシアは駆け出した。
────────────────────────
「最終確認です。私達は現状通り
「はい!お願いします...!あの...もしも仕留め損ねたらその時は...」
「わかっております。貴方の一撃で突破口さえ作って貰えれば確実に私共が屠ってみせます。例え失敗に終わっても何ら問題はありませんから、貴方達はあまり気負わず存分に力を奮って下さい」
「はい!すごく心強いです!」
「そう言って貰えると幸いです。では、飛びますよ」
俺達は転移した。
遥か前方には
グレイフィアさんは超獣鬼の方に向かって加勢している。
うおおお!すっげぇ攻撃!!守護者のプロモーションでも多分勝てねぇ!!ルシファー眷属ってやっぱりまじでやばいんだな...
「我が呼び声に応えたまえ、黄金の王よ。地を這い、我が褒美を受けよ。お出でください!
アーシアが早速ファーブニルを呼び出す。
これが第一段階だ。
「教祖様、アーシアたん!お宝!前回の分も込みでお宝!」
現れて早々、テンションが無駄に高い...
「あー...何かリクエストとかあるのか?」
「うーん...一通りアーシアたんをクンカクンカした後、教祖様がアーシアたんに...いや、そこは教祖様のお任せの方が興奮できそう...はぁはぁ...」
『なぁ相棒、ファーブニルはどうすれば元に戻るんだ?正直見ていられないんだが...』
ドライグには一旦戻って来て貰っている。
ドライグ無しで作戦がうまく行くとは思わないからな...
にしても!!こいつアーシアのパンツで元の変態性も取り戻してるじゃねぇか!一通りアーシアを楽しんだ後に俺とアーシアの絡む様を楽しむだと...!この糞ドラゴン悪化してるじゃねぇか!
「あぅ...わ...わかりました...ファーブニルさんの好きなだけ...」
アーシアが体を差し出そうとする。
...何かすっごく嫌だ!!!アーシアは俺の女なんだ!!いくらファーブニルにお世話になったって言ったってそんなのは無理だ!!
「アーシア!やっぱり駄目だ!!ファーブニル!確かにアーシアはお前優位の形で契約してるのかもしれないがな!だからってアーシアをお前の好きにしてやるか!!アーシアは俺のものだ!!アーシアを好きにできるのは俺だけの権利なんだ!!」
「...イッセーさ...っ!」
俺はアーシアを抱きしめてキスする。ファーブニルからアーシアを守るように背を向けて、アーシアは俺だけの物だと主張してやる!!
アーシアも!俺のアーシアなのに簡単にファーブニルに匂いを嗅がせようとして!危機感が足りないぞ!!俺だけのものだってわからせてやる!!
「...はぁはぁ...なんだか俺様、もうどこで興奮してるのかわからなくなってきた。けど...良い!」
『同志よ!このどうしようもなく付け入る隙が無さそうな感じが...完全に二人で完結してしまっている感じがどうしようもなくやるせなくて良いよな...』
「なるほど...わかりやすい。流石同志...」
『さぁ同志よ...このどうしようもなく複雑な感情を噛み締めるのだ...うぅ...』
後ろでファーブニルと奴についていった歴代が語り合っている...
同志とか呼びあってるのかあいつら...
「....対価は頂いた。仕事が終わったら思い出しながらじっくり楽しむ。教祖様、アーシアたん...俺様何をすればいい?」
突然真面目になったファーブニルに困惑する。
「イッセーさん...はい...私はイッセーさんだけのものなのに、勝手な事をしてすみませんでした...」
アーシアも話しかけてくる。
う...なんか、ちょっと違う...アーシアは俺の大切な人なのに、物扱いは良くなかったな...
でもアーシアは俺だけのものなんだ!
日本語って難しい!
「いや...ごめん、ちょっと乱暴な言い方しちゃった。アーシアを物だなんて思ってないのに、俺の所有物だみたいに...」
「いえ...私の全部はイッセーさんのものです!だけど...イッセーさんの全部も私のものですからね...?絶対誰にも渡しません...ずっとずっと私だけのイッセーさんです...」
アーシアが俺を抱きしめる力をぎゅぅっと強くする。
「あ...あぁ...勿論、俺の全部アーシアに捧げてるよ...」
「はい!」
なんか、アーシアさんこの前からちょっと愛が重くなってませんか...?
正直滅茶苦茶嬉しいのでバッチこいだけど!
アーシアの愛をビシビシと肌に感じる...!
「はぁはぁ...追加で対価貰っちゃった...俺様今日はサービスする...!」
そうだ、ファーブニルを放置してた!ってかまじ戦場のど真ん中でやる事じゃねぇ!
よくみたらサーゼクス様の眷属の方がこっち見てる!
何やってんだって視線を感じるぜ...!
「ファーブニル、アーシアに力を貸し続けて」
オーフィスが呟く。
「わかった。任せろ」
「次にイッセー、アーシア。
オーフィスが仕切ってくれるらしい。非常にありがてぇ...スムーズだ。
「おう!」「はい!」
『Welsh Dragon Balance Breaker!!』
「比翼の聖龍巫女の慈愛(インセパラブル・トワイライト・アフェクション)!」
アーシアが金色の鎧に包まれる。おぉっ!ちょっと俺の知ってるのと違う!けど可愛い...てかエッチだ!!ビキニアーマーってこんなに最高なのか!
おっぱいも太もももおしりもお腹も...アーシアの守るべき場所が最低限しか防御されていない...!なんて最高なんだ!!めちゃくちゃ滾って来た!!!
後、後ろに黄金の翼が片翼だけ付いてる。
...まさか、比翼連理ですか...?
確かにこの前、アーシアにこの言葉教えて俺達にぴったりだなって言ったらアーシアが気に入ってたけど...
ドライグ!今すぐ俺の翼も片翼だけにするんだ!!
『勝手に収納すれば良いだろうが...』
それもそうですね。すみませんドライグさん...
「イッセーさん...どうですか?」
アーシアは少し恥ずかしそうにこちらを見つめる。
「正直めちゃくちゃ似合いすぎてて最高...なんか、もう...最高...」
「本当ですか?...嬉しいです」
アーシアがこちらに寄り添ってくれてるのに、鎧で何も感じられない。悲しい...
けど抱きしめよう...
「って!なんじゃこりゃ!!」
右腕の鎧が侵食されて、生えてるのと同じような見た目になってしまっている...!
なんか違和感がすごい...
『落ち着かんな...俺の鱗が龍神と真龍の力にまで変えられてしまうとは...まぁ、なんとか制御してみせよう』
頼みます...俺もなるべく頑張るから...!
「イッセー、金色になる」
「わかった。アーシア!」
「はい!お願いします!」
「我、目覚めるは愛の律にて理を蹂躙せし赤龍帝なり!」
『極点の愛を捧げ、無垢なる愛を纏いて、ただ平穏を望まん』
「我、仇なす一切に滅尽をもたらす者。唯一絶対たる我が聖女の守護者と成りて!」
「「「「汝を我等が安寧の礎へと沈めよう!!」」」」
『Blondy Bursted Full Drive!!!』
「聖女守護せし山吹の赤龍帝(ブロンディ・ウェルシュガーディアン・プロモーション)!!」
俺は金色の鎧に包まれて、アーシアとお揃いになる。
アーシアの翼は右翼なので、俺は右翼を収納した。
...なんかめちゃくちゃやる気上がってきた!
なんか、気分とかの問題ではなく本当にこの状態の方が調子が上がった!!
アーシアの
黄金になってなお、右腕は侵食されてるけど...
「これで準備完了。後は我とドライグが調整するから存分に力を高めればよい」
「うし!ありがとう...!アーシア、ドライグ、オーフィス...後ファーブニル!頼むぜ...!」
「はい!」
アーシアだけ返事してくれた。悲しいけどアーシアはしてくれたから嬉しい。
オーフィスは俺の右腕に手を当てている。
アーシアは俺の背中に手を当てている。
アーシアが俺をオーラで包んだら開始だ...!
「イッセーさん!行きます!!」
突如信じられないほどのオーラが俺を包み込む...!
これが...!ドライグが言ってたのもわかる!本当に俺という人間一人の為にアーシアの治癒の力が全て向けられているんだ...!すごい勢いでオーラが溢れだす...!
よし!!
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』
俺は最大まで倍化する。
よし...失敗したら死ぬけど、大丈夫...!アーシアが付いてる!
『Transfer!!』
俺は体内にある夢幻と無限の力に譲渡した。
瞬間、右腕から何か莫大なエネルギーが胸の方に侵食していき、あっという間に全身を染め上げた。
鎧も全体が右腕と同じようになってしまった。
バキバキと体が砕ける感覚があるが、アーシアの治療が崩壊を防ぐ...
オーフィスの蛇が鎧内部の俺の体を包んで、俺の体と鎧が肥大化していく。
右腕同様、俺の鎧は全体が有機的なフォルムになった。
『Fantasm Infinite Drive!!!!!』
これは...!なった事がないからわからないけど、
わからないけど、とにかく信じられないほどの力が溢れ出してくる...!
『あぁ!龍神化とやらがどうなのかはわからんが、
そうか...それは良かった。流石にちょっと覚悟してたから...
『あえて名付けるなら、黄昏の覇龍神(トワイライト・アポカリュプス・ディバインドライブ)と言った所か...?』
随分とご大層な名前だな...
『相棒達は今それだけ大層な事を今しているんだよ』
確かにおっしゃる通りですね...
俺はここでアーシニウムエネルギーを解放する。
無限の力と夢幻の力とアーシニウムエネルギーが融合し、オーラという形で外へとどんどん漏れだす。
無限に増大する夢幻のアーシニウムエネルギーがドームのように周囲一帯を包み込む...!!
やばすぎる...どれだけ莫大な力なんだ...!!
これ全部集めて放出しなければ俺が死ぬどころか周囲一帯消し飛びかねない...!!
「オオオオォォォォォォオオオン!!!」
俺の口から出たとは思えない、龍の咆哮が響き渡る。
『相棒!ここからが正念場だ!気合いをいれろよ!』
おぉ!!やってやる!!
胸の鎧がガシャガシャと変型して、砲口が現れる。
胸の砲口へと、周囲に拡散しているエネルギーを集めていく。
砲口からプラズマが迸り、黄金に光輝く...
『装填率20%だ!まだまだぶちこむぞ...!!』
「ぐぉぉおおおおおおお!!!」
ちっぽけな俺の体に集まってはいけないほどのエネルギーが集まっていく...
それをオーフィスが外骨格のように蛇で俺の体そのものを補強し、元々の俺の体内の無限の力と肉体の強度を底上げしてくれて、アーシアの治癒があまりのエネルギーに消滅しかねない俺の体を治療し続ける...
サマエルの毒なんか目じゃないほどの体の崩壊速度にも、アーシアはしっかり食らいついてくれる。
だが、尋常じゃないほどの痛みが身体中を包み込む...!!
『相棒!!もうすぐ全部集まるぞ!!意識を手放すなよ!!」』
大丈夫だ!!すぐそこにアーシアの暖かいオーラを感じてる!!お前の声もしっかり聞こえてる!!
オーフィスもそこにいる!!
こんなにみんなの力を借りてるのに!また次元の狭間みたいに気絶するわけにはいかないだろ!!
「ぎゅるおおぉおおおおおおおん!!!!」
『装填率100%だ!!いつでも撃てる!!』
最初赤と黒と金で染まっていた俺の鎧は金一色に輝きだした。
アーシニウムエネルギーが充満したのだ。
今にも暴発しそうなエネルギーを、必死で体内に押し止める...!!
アーシアが合図の信号弾を打ち上げてくれた。
行ける!!
『アーシニウム・オーバーロード・ブラスター!!!!』
『Longinus Vanishing Blaster!!!!!!!』
砲口という出口を手に入れたエネルギーが我先にと放出されていく。
世界全てを染め上げるかのごとき極光が撃ち放たれ、宙に浮く獣が黄昏の如く染め上げられた。
落ちていった手足は、即座にルシファー眷属の皆さんによって地面に落ちる前に処理されていた。
一方俺は...
大量の煙を出しながら、俺の鎧が灰色に染まっていく。
やがて鎧はポロポロと崩れ、オーフィスが俺の体を補強していた蛇を回収すると、生身の俺が出てきた。
右腕も、ほんの少し鱗のような跡を残してはいるが人間の手に戻っている。
ありゃ?右腕全く動かないんですけど...まぁあんな事してなんの代償も無しってのは虫が良すぎるか...
「イッセー、成功した。腕の夢幻の力も、体内の無限の力も使い果たして停止してる」
「そっか...上手くいったのか...」
「イッセーさん!」
アーシアが俺に抱きつく。
ぬおっ!ビキニアーマーの硬い部分とアーシアの柔らかさが素晴らしいギャップを生んでいる...!
ぎゅっと抱き返すとより一層素晴らしい...
本来なら滅茶苦茶興奮する所だが、正直今は全部使い果たしてヘトヘトだ...
だけど、無事に一石二鳥作戦が上手くいって本当に良かった...
今回の作戦の発端は、さっさと体内の爆弾を処理したいという所から始まった。
夢幻と無限がぶつかり合って互いを押さえている現状は、どちらかが暴走したら俺が大爆発を起こして死ぬのと同義だった。
そもそもオーフィスとグレートレッドの力や肉をそのまま俺の体にくっつけたからそういう事態になったわけで、無限と夢幻という莫大なエネルギーを放出すればある程度安全になって、俺の体に上手い具合に吸収されるんじゃないかという話になったのだ。
そして都合良く、ふたつのエネルギーを放出するに値する化物が暴れていたのだから願ったり叶ったりだったという訳である。
この後曹操と戦うとか考えられないくらい使い果たしてるけどな...
「見た目は大丈夫そうですけど、一応回復しておきますね!」
アーシアがオーラで包んでくれる。
ぬぉおおお!一気に体力魔力が回復していく...!
なんだこのエリクサー...アーシアが強すぎる...
「ありがとうアーシア...疲れきった体に染み渡るようだ...」
「はい!いっぱい癒します!」
アーシアがそのまま俺に抱きつきながら治療してくれる。
なんだこの天国は...
「俺様、もう眠い...」
ファーブニルが消えようとしていた。
ファーブニルにも滅茶苦茶お世話になったもんな。
「ありがとうファーブニル!本当に助かった!」
「ありがとうございました!」
「うん...じゃあおやすみ...」
ファーブニルはそのまま消えた。
なるほど、あのチートじみた回復速度の維持はファーブニルのオーラを全力で使いまくったからこそだったのか...とはいえ、今の素のアーシアのオーラも凄まじい回復速度ではあるけど...
『相棒、寿命は特に削れていないようだ。まぁ右腕は仕方あるまい。あれだけの事をして生き残れただけでも儲け物だ』
間違いないな。右腕一本で使えるような力じゃなかった。
『さっきの力は厳密にはオーフィスとグレートレッドの力だからな。今のお前がもう一度あの状態をやろうとすれば大幅な劣化版かつ寿命を全て失ってしまう物になるだろうさ』
なるほど...そういえば夢幻と無限の力って完全に消えたのか?
『いや。エネルギーは使い果たしたが、停止した状態で因子はしっかり残っている。オーフィスの蛇も同様だ。お前の力を利用して、時間をかけてまた少しづつ力を貯めていくのだろう。今は人間の腕だが、また力が高まればあの龍の腕になると思うぞ?』
え?じゃあまたいつかさっきの形態になれるのか?
『なんとも言えん。さっきも言ったが、寿命や何かを削る上に劣化した物になるだろう。先ほどの力はオーフィスから切り離されたばかりの蛇とグレートレッドから切り離されたばかりの肉片だから生み出せた物だ。今のお前のその腕と体で力を溜めきってもかなり劣化してしまうと思う。その頃には龍神の肉片ではなく、龍神の肉片で生み出した相棒の体になっているだろうからな。ただし、それを補って余りある力をお前が付ければ同等の事も出来るようになるだろうが...』
なるほど...まぁよっぽど強くならない限りは考えない方がいい技って事か...
『そうなるだろうな。さてと、俺も流石に力を使い過ぎて眠いが、再び
あぁ...助かる。ありがとうドライグ...
ドライグは再び潜っていった。
さっきまで抱きついて治療してくれていたアーシアが少し離れて俺の右手を握る。
ぷらんと浮いてしまう。
「あの...イッセーさん。その...右腕は...」
「あー...ごめん。全く動かないわ...」
「そんな!私がどうにか...」
「アーシア、それは無理。時間経つの待つしかない」
「それって、夢幻と無限の力が貯まったらまた動くようになるって事か?」
「そういうこと」
「そっか...」
なら、そんなに悲観的になることもないかな?いずれは動かせる算段があるってわかれば十分だ。
「アーシア、俺の右腕しばらく使い物にならないみたいだ。これから頼りにしていいか?」
「もちろんです!私がイッセーさんの右腕になります!困った事があったら何でも言って下さい!これまで以上に一緒に居ますから!私が全部お世話します!」
「ありがとうアーシア...嬉しいよ。アーシアも俺に出来る事があったら何でも言ってくれよ?」
「はい!じゃあ早速一ついいですか?」
「おう!もちろん」
「遠慮無く私を頼って下さい。イッセーさんの為ならなんだってできますし、イッセーさんの力になれるのが何より嬉しいんです。だから、イッセーさんの右腕として、ちゃんとたくさん使って下さいね?」
「う...おう!何よりも頼りにさせて貰うよ!ありがとう!...でも、それだけじゃ忍びないから俺にもちゃんとお返しさせてくれよ?」
「はい!...お返し、楽しみにしてますね」
突然耳元で囁かれた。
滅茶苦茶ゾクリとしてしまう。
耳弱いから勘弁して...そして意味深で怖いよ...
何を要求されてしまうんだ...興奮する。
「イッセーさん!オーフィスさん!皆さんの所に戻りましょうか!」
「おう!」「我、疲れた。イッセー運んで」
「はいはいっと」
オーフィスを片手でおんぶしてアーシアとみんなのいる方へ向かう事にした。
正直寝てしまいたいが、確か今日辺りで英雄派が来るはずだ...
曹操と決着を付けてしまわないとな...あいつと戦うのは俺だ。もう疲れたとかそういうのは関係ない、そういう運命だと思う。だから...今日ここで倒してみせる...!!