ガールズバンドとのやかましい日常   作:プリン好き紅葉064

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自分の高校の文化祭は本当に働き続けてた


前夜祭から1日目

「よし、接続完了。会長、氷川先輩いつでも始めて大丈夫です」

 

数週間後、合同文化祭の前夜祭が始まろうとしていた。

 

「これより、花咲川、羽丘の合同前夜祭を開催します。」

 

『みんなーお疲れ様ー!』

 

「それでは井戸原君改めて詳しい説明をお願いします」

 

「はーい。今年の文化祭、合同と言ってもそれは1部だけのものです。具体的には2校の中間地点にある総合体育館での演奏やライブ。また両校での謎解きスタンプラリー。ちなみに謎解きの問題は両校行かないと揃わず2日とも違う問題です。スタンプを押す場所はは両日ともにランダムで決まっています。また問題の答えは両校の受付しか知りません。後は花咲川、羽丘の両生徒は後夜祭があるから参加禁止。買い出しについてはレシートを受付に置いてある箱に入れといてください。当日中に返金します。予算はまだ残ってるので。万が一オーバーしてもまぁ大丈夫でしょ。これで説明はおわりです」

 

「どうぞ」

 

「それでは皆さん楽しんで下さい」

 

 

 

~~

「でもあの短期間で間に合うとはな」

 

「井戸原がそう立ち回ったんでしょ」

 

「過労死するかと思った」

 

「井戸原君」

 

「どうした?奥沢」

 

「カラオケ大会出なくて良かったの?」

 

「絶対やだ」

 

「あら、歌うまいの?」

 

「千聖先輩と···松原先輩」

 

「お疲れ様」

 

「花音先輩。そうなんです。井戸原君すごいんですよ」

 

「聞いてみたいわね」

 

「機会があれば」

 

「そろそろ終わりだな」

 

「そうだな···あ!」

 

「なんだ?」

 

「大事なこと言うの忘れてた」

 

「はい、マイク」

 

「ひとつ言い忘れてました。レシートの裏に学年クラス名前書いといてください。じゃないとお金返せないので」

 

それを忘れるなよ!と全員が思った。

 

 

 

~~

夜は明け文化祭1日目、俺は朝早くから両校の簡易警備システムのチェックをしていた。

 

「異常なし。動作チェックOK」

 

「おはようございます」

 

「あ、おはようございます。早いっすね氷川先輩」

 

「井戸原君の方が早いでしょう。なにかのチェックですか?」

 

「はい、さっき羽丘にもよってきたので」

 

いろいろやってるせいで大変なんだこれが。

 

「でもそろそろホームルームですよ?」

 

「え?うわ本当だ。じゃあ失礼します」

 

生徒会室を出て教室へ歩く。

 

「あー間に合った」

 

「どこにいたんだ?蓮」

 

「生徒会室」

 

「あー井戸原君警備総主任だもんね」

 

「なんでこうもめんどくさいことばっか俺に回って来んのかなー」

 

先生が入ってきて手短にホームルームを終わらせ各自最終準備に入る。俺は生徒会室に戻り警備システムを起動させた。

 

『皆さん準備はいいですか?』

 

『それでは、花咲川・羽丘合同文化祭の開催を』

 

それぞれの生徒会長の声が聞こえてくる。俺が一時的にマイクとスピーカーを繋げたからだ。始まる。俺の過労死寸前の努力の結晶が。

 

『『宣言します!』』

 

すると大勢の人が一気に流れ込んでくる。これは正直遊ぶ暇ないな。一応弦巻のところの黒服の方々にも協力して貰っているけど。

 

 

 

~~

体育館では彼女たちによるライブが行われようとしていた。

 

「楽しみだねー」

 

「まさかあたしたちが連続とはね」

 

「少し緊張するなー」

 

「どんなライブでも自分の音を奏でるだけよ」

 

「とーっても楽しい気がするわ」

 

「じゃあいってきまーす!」

 

文化祭1日目。ライブとともに大成功を納めたのだった。




巴誕生日おめでとう 

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