12月のある日の放課後、今日はとくに何も無いのでどうしようか考えていると
ガシッ
二箇所から襟を捕まれ引きずられていく。
「えっ?ちょ、何!?」
そう言っても奥沢はこちらを見ずに歩き弦巻はニコニコしながら歩く。
何を吹き込んだ!?いや、それ以前になぜこんなことになってんの?
引きずられ続けるのもあれなので離してもらい何か嫌な予感がしたので逃げ出す。が、微妙に服を奥沢につままれていた。無言で
「逃げるな」
と言わんばかりの笑顔を向けてくるの。後が怖いのでついて行くと弦巻邸についた。中に入るとほかのメンバーが全員いたが、奥沢は
「ちょっと井戸原君と話があるから先に始めてて」
そう言って俺を別室へ連れていった。
「座りなさい」
何故怒っているのかわからないが言う通りにする。だって恐いんだもん!
「最初に来てくれるて言ったきり1度も来てくれたことないよね?」
確かに言った。言ったけど行くつもりがなかった訳では無い。暇な時に会議がないだけだ。
「今月は何があるかわかる?」
そう聞かれて何があるかを考える。するとある日で止まった。それは24日、25日である。それで何を言わんとするかわかった。
「あぁー···クリスマス」
「そう。間違いなく暴走するから···参加してくれるよね?」
「ウィッス」
断れるわけがないのだ。
~~
そのあと会議を始めたのだがやはりクリスマス辺りに何をするかを決めることだった。しかしあーでもないこーでもないそれはできないと何ひとつ決まることはなくその日はお開きになった。
翌日の放課後、今日は夜まで用事がないことをどこから仕入れてきたのか俺は再び弦巻邸にきていた。···のだが
「それじゃあハロハピっぽくないでしょ!」
「だとしても危険だ!お前がそこまでやる必要はないだろ」
「ふ、2人とも落ち着いて」
あれだけ最初はバンドを拒んだ奥沢がハロハピのために頑張っている。それにはに驚いた。演出について話していたが彼女が出した案はハロハピっぽく、弦巻が好きそう。かつ奥沢への負担が大きいのだ。それを見かねた俺が反対するうちに互いが熱くなってしまい口論に発展してしまったのだ。簡単に言えば喧嘩である。
「もういい、俺はバイトに行く。じゃあな」
心配しているにも関わらずそれが喧嘩になり居心地が悪くなった俺は逃げるようにバイトへ向かった。
バイトの休憩中、まりなさんに声をかけられた。
「井戸原君、何かあった?」
「何もありませんよ」
「嘘でしょ。だって喋り方とかは変わらないけど雰囲気とかいつもより恐いよ」
「まりなさんには関係ないでしょ」
頭は少し冷えたのだが少し後悔しているのだ。傷つけたのではないかと。だから明日から顔を合わせづらい。だが間違ったことを言ったとは思っていなかった。
~~
モヤモヤしながらも学校に着くと鋼輝が挨拶をしてきた。「おはよう」と返し席に着く。しばらくすると奥沢がやってきて「奥沢さんおはよう」と挨拶するが、俺たちは目を合わせると互いにそっぽを向いてしまった。
なんとなく察した鋼輝は俺に
「お前、もしかして喧嘩したのか?」
俺は何も言わない。だが無言は肯定と受け取られ広まってしまった。無自覚にイチャついている2人でも喧嘩するのだと。でも本人たちは知らない。
そんな日が何日も続きクリスマスイヴ。ライブの日を迎えた。
冬は書くことがたくさんだ