「花見?」
「そう」
ある日、学校で奥沢と市ヶ谷がそう言ってきた。なんでも例のごとく暴走組の提案だそうだ。ちなみに戸山が偶然会った倉田たちを誘ったらしい。
「まぁいいよ」
「じゃあ決まり」
そうして花見が決定した。
~~
日曜日
俺は桜の木の下で空を見上げていた。
「おーい!」
声がしたので顔を向けると戸山が走ってきた。その後から4人も来た。
「おまたせ」
「場所取りありがとうね」
「べつにこのくらい大丈夫」
「あれ?それ何?」
そう言って指さすのは
「ああこれ?作ってきた」
「お前、料理できるんだな」
「ひとり暮らしなめんな」
そんなことを言い合いながら準備を進める。
数十分後、モニカも面々がやってきた。
その直後にほかのバンドもやってきた。あいつら知らなかったのかめちゃくちゃ驚いてたな。誰か教えてやれよ。萎縮しちゃうでしょ。特に倉田が。
~~
花見は始まったが俺は誰と話すわけでもなくただ1人でジュースを飲みながら桜を眺めていた。
「せんぱーい」
どこからか疲れたような声が聞こえてくる。倉田だった。
「どうしたどうした」
「うう、緊張しました」
「お前は相変わらずだねぇ」
「先輩もそうじゃないですか」
「否定はしない」
「それにしてもまだあのこと言ってないんですね」
「俺から言うことでとないからな。それに言ったら言ったでめんどくさい事になるのは目に見えてる」
「それはまぁ何となく分かりますけど」
「シロー!」
「あ、透子ちゃん呼んでる。じゃあ失礼します」
「ああ」
すると入れ替わるように奥沢がやってきた。
「なんでこんなところにいるの」
そう言って俺の隣に腰を降ろす。
「倉田さんと何話してたの?」
「んー?昔のこと」
「井戸原君昔のことあんまり話さないよね」
「何?知りたい?」
「うん」
「まぁ知りたいと言われても話すつもりないけど」
「なんなのさ」
「今はだけど。そのうちな」
「あら!蓮こんなところで何をしているの?みんなと一緒の方が楽しいわよ!」
「え?ちょ、弦巻!?」
そうして井戸原君はこころに連れていかれていく。さっき、昔の話をした時心なしか彼の顔が悲しそうに見えた。
~~
「だから引きずるな!」
「あれ?なんで井戸原君連れてるの?」
「1人で寂しそうに見えたから連れてきたわ!」
「いや別に」
「へぇー以外ですね」
「人の話を聞けー!」
やっぱりぐるんぐるんにぶん回された。
「いいんだよ別に。一人でいたって寂しかねぇから」
「えー?でもみんなでお花見た方が楽しいよ」
「いや戸山お前絶対花より団子だったろ」
「·········」
「図星かよ」
「だって美味しいんだもん」
「開き直んな」
でもやはり俺は、春は、花よりも、団子よりも、あの子のことを考えてしまう。あの子は、彼女は今どこで何をしているだろう。願わくばもう二度と会うことがありませんようにと星の見えない青空に願った。
サラッと何かを残していく
次は何書こうか迷ってます。