ガールズバンドとのやかましい日常   作:紅葉064

35 / 83
約束

井戸原君と音信不通になって1週間がたった。

 

「さすがに心配だよね」

 

「CiRCLEに居れば会えると思ってたけど全然来ないし」

 

「まりなさんも分からないって言うし」

 

「美咲ちゃん」

 

「花音先輩」

 

「もう1回かけてみたらどうかな?」

 

「そうね。出なかったらまた考えましょう。さっきから気が気じゃない人が3人ほどいるもの。彩ちゃん、少し落ち着きなさい」

 

「だって~」

 

プルルル

 

「繋がった」

 

その言葉で注目が奥沢に向いた。

 

プルルルルガチャ

 

『もしもし?』

 

「出た」

 

近ずいてきた。

 

 

 

~~

プルルルル

 

電話がかかってきた。かけてきたのは奥沢だった。とりあえず出ておこう。

 

「もしもし?」

 

『もしもし?あたしだけど』

 

「どうした?」

 

『それこっちのセリフ。なんか騒がしいけど今どこで何してるの?』

 

「え?長野で蕎麦食ってる」

 

『え······その、昨日は?』

 

「山梨」

 

『もしかしてずっとそんな感じ?』

 

「そう。あれ?俺誰かに言わなかったっけ?」

 

『誰も聞いてないって』

 

「わーマジか」

 

『う~~』

 

「どうした?」

 

『この1週間全然連絡取れないから心配してのに···あたしの心配返して!』

 

「うお!」

 

声でかい!

 

ブチッ

 

切れた。

 

「え~~?」

 

 

 

~~

「ふーっふーっ」

 

「はい。これ飲んで落ち着こう?美咲ちゃん」

 

「はい。すみません花音さん。ありがとうございます」

 

「でも良かったね。行方不明とかじゃなくて」

 

「でもふざけすぎです」

 

「出たよ。はっすーの放浪癖」

 

「あれ?葵くんたちいつから」

 

「最初から」

 

「前触れもなく突然旅行に行き出すからなあいつ」

 

「しかも言ったと思ってるから困ったもんだよね」

 

「全くだ。あの時のマネージャーの心労といったら」

 

「初めてじゃないんだ」

 

「必ず年に1回はあるよ。半年に1回の年もあった」

 

「なんて迷惑な」

 

「そしてお土産の量がすごいことになる。はっすーのことだから少なくともここにいる人数分は買ってくるよ。持ち帰る方が大変」

 

「金持ってるやつは違うな」

 

「奥沢さん、もっかい電話してみなよ。多分なんでも言うこと聞いてくれそうだよ」

 

「なんでも···してみよう」

 

『も、もしもし?』

 

「井戸原君」

 

『はい』

 

「いつ帰ってくる?」

 

『来週···には···』

 

「夏祭り」

 

『え?』

 

「夏祭りに何か奢って。それで許してあげる」

 

『仰せのままに』

 

「ずるいよ美咲ちゃん!私も!」

 

「パレオもですー」

 

「わ、私も!私だって心配してたんだからね!」

 

『え~?まぁ···いいか』

 

~~

1週間後

 

ガーーー

 

「ただいまー」

 

ダダダダダッピョーン

 

「のわぁ!」

 

バターン!

 

「おかえりなさいませ。井戸原さん」

 

「いきなり飛びついてくんなパレオ。危ないだろ」

 

「ちょっとパレオちゃん!何やってるの!?早く離れて!いくら私たちのファンでもそれは見過ごせないよ!」

 

まぁいいやあっちはほっとこう。

 

「奥沢さん?」

 

ぷい

 

「機嫌直してよ奥沢ー。お土産買ってきたから」

 

「夏祭り」

 

「ええもちろん忘れておりませんとも。はい」

 

「ならよし」

 

「じゃあ気を取り直して。お土産欲しい人ー」

 

シュバ

 

全員手あげるんかい。




遅くなりました。次回は1年次では書かなかった夏祭り。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。