井戸原君と音信不通になって1週間がたった。
「さすがに心配だよね」
「CiRCLEに居れば会えると思ってたけど全然来ないし」
「まりなさんも分からないって言うし」
「美咲ちゃん」
「花音先輩」
「もう1回かけてみたらどうかな?」
「そうね。出なかったらまた考えましょう。さっきから気が気じゃない人が3人ほどいるもの。彩ちゃん、少し落ち着きなさい」
「だって~」
プルルル
「繋がった」
その言葉で注目が奥沢に向いた。
プルルルルガチャ
『もしもし?』
「出た」
近ずいてきた。
~~
プルルルル
電話がかかってきた。かけてきたのは奥沢だった。とりあえず出ておこう。
「もしもし?」
『もしもし?あたしだけど』
「どうした?」
『それこっちのセリフ。なんか騒がしいけど今どこで何してるの?』
「え?長野で蕎麦食ってる」
『え······その、昨日は?』
「山梨」
『もしかしてずっとそんな感じ?』
「そう。あれ?俺誰かに言わなかったっけ?」
『誰も聞いてないって』
「わーマジか」
『う~~』
「どうした?」
『この1週間全然連絡取れないから心配してのに···あたしの心配返して!』
「うお!」
声でかい!
ブチッ
切れた。
「え~~?」
~~
「ふーっふーっ」
「はい。これ飲んで落ち着こう?美咲ちゃん」
「はい。すみません花音さん。ありがとうございます」
「でも良かったね。行方不明とかじゃなくて」
「でもふざけすぎです」
「出たよ。はっすーの放浪癖」
「あれ?葵くんたちいつから」
「最初から」
「前触れもなく突然旅行に行き出すからなあいつ」
「しかも言ったと思ってるから困ったもんだよね」
「全くだ。あの時のマネージャーの心労といったら」
「初めてじゃないんだ」
「必ず年に1回はあるよ。半年に1回の年もあった」
「なんて迷惑な」
「そしてお土産の量がすごいことになる。はっすーのことだから少なくともここにいる人数分は買ってくるよ。持ち帰る方が大変」
「金持ってるやつは違うな」
「奥沢さん、もっかい電話してみなよ。多分なんでも言うこと聞いてくれそうだよ」
「なんでも···してみよう」
『も、もしもし?』
「井戸原君」
『はい』
「いつ帰ってくる?」
『来週···には···』
「夏祭り」
『え?』
「夏祭りに何か奢って。それで許してあげる」
『仰せのままに』
「ずるいよ美咲ちゃん!私も!」
「パレオもですー」
「わ、私も!私だって心配してたんだからね!」
『え~?まぁ···いいか』
~~
1週間後
ガーーー
「ただいまー」
ダダダダダッピョーン
「のわぁ!」
バターン!
「おかえりなさいませ。井戸原さん」
「いきなり飛びついてくんなパレオ。危ないだろ」
「ちょっとパレオちゃん!何やってるの!?早く離れて!いくら私たちのファンでもそれは見過ごせないよ!」
まぁいいやあっちはほっとこう。
「奥沢さん?」
ぷい
「機嫌直してよ奥沢ー。お土産買ってきたから」
「夏祭り」
「ええもちろん忘れておりませんとも。はい」
「ならよし」
「じゃあ気を取り直して。お土産欲しい人ー」
シュバ
全員手あげるんかい。
遅くなりました。次回は1年次では書かなかった夏祭り。