ガールズバンドとのやかましい日常   作:紅葉064

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毎年近くの神社で祭りやってるんだけど今年もないかなぁ。


浴衣と花火と

「それじゃあまた後でな」

 

「うん」

 

なんか夏祭りに行くことになったしかも俺1人に女子が4人。いやこれダメだろ。俺死ぬぞ。ほかの男どもに刺されるわ。まぁ俺が悪いのだから何も文句は言えんのだが。

 

「じゃあ先輩行こー」

 

「ん?ちょっとまて桐ヶ谷。どういうことだ?」

 

「だって夏祭り行くんでしょ?じゃあうち来なよ」

 

「答えになってないぞ」

 

「いいからいいからー」

 

「ちょっと待て!」

 

なんでどいつもこいつも人の話を聞かないんだ!

 

 

 

~~

桐ヶ谷に連れてこられた場所は呉服屋だった。

 

「ここ?」

 

「そう!あたしの家でーす。ただいまー!」

 

「おかえりー···」

 

なんか止まった。

 

「と、透子が男の子連れてきた!!」

 

爆弾を落としてきた。やめてくれません?

するとものすごい形相の男が歩いてくる。すると俺の胸ぐらをつかみ、

 

「貴様ァ!うちの娘をどうやってたぶらかしたぁ!!」

 

なんかものすごく酷い誤解をされている。

 

「あ、パパ。先輩今日彼女とデートだから浴衣どうにかしてあげて」

 

おい、なぜどっかへ行こうとする。そう呆れながらも視線を戻すと、

 

「そうか、色はどんなものがいいかな?」

 

俺が桐ヶ谷の恋人ではないと知って手のひらが返っていた。工場の機械もびっくりの回転速度だった。

 

 

 

~~

午後6時、俺は人を待っていた。もちろん1人ではない。ポピパから始まりRASまで。うちのメンバーに加えて鋼輝もいる。だがなぜ待っているのかと言うと、ちょくちょくいないのだ。

 

「おまたせいたしました。どうでしょうか?」

 

パレオがやってきた。

 

「お前、普段からいろんな髪色にしてるだけあって何色着ても似合うな」

 

「ありがとうございます!やりました~井戸原さんに褒められました~♪」

 

「あ、いた」

 

そんな声と共にやってきたのは美竹たちであった。

 

「ほらつぐ!何隠れてるのー?」

 

「や、やめてよひまりちゃん。あ、」

 

青葉らに押し出されて浴衣の羽沢が姿を表す。

 

「ど、どう····かな?」

 

「そういうのほんと良く似合うな。可愛いと思うよ」

 

「ほんと?よかったぁ」パァ

 

笑顔がやばい。多分これだけで男何人かは引っ掛けられる。天使かよ。

 

「見つけた!」

 

その声は、と思って振り返ると丸山先輩が手を振りながらかけてきた。しかし、

 

コケっ

 

「あ」

 

「彩ちゃ···」

 

ガシッ

 

「あれ?痛くない」

 

「丸山先輩」

 

そう呼ばれて顔を上げると彼の顔がすぐ近くにあった。顔が赤くなるのが自分でもわかる。

 

「浴衣で走ったらそりゃ転ぶに決まってるじゃないですか」

 

「ありがとう///」

 

「どういたしまして。気をつけてください」

 

「それよりもこれ!どうかな!」

 

「そうですね(ドジな)先輩ぽくていいと思います」

 

「なんだろう。褒められてるはずなのになんか釈然としない」

 

「気のせいですね」

 

で、あとは···

 

「おまたせ」

 

「ああ、来たか」

 

「どうかな?」

 

「奥沢···意外とそういうの似合うのな」

 

「意外とって何」

 

「素直にいつもと違って綺麗っていえばいいのに」

 

うるせーぞ外野。

 

 

 

~~

「おいひ〜。人のお金で食べるのってすごく美味しい」

 

「それがアイドルのする発言ですか」

 

ていうかこいつら俺の財布枯らす気か?金の減りが思ったよりやばいんだが。まあなんやかんや言って俺もたこ焼きやらクレープ食ってるしな。

 

「すごい減り方だね」

 

「ああ、思ったよりもやばい。今日ほど金を持ってて良かったと思ったのは初めてかもしれない」

 

「嫌味?」

 

「なわけあるか」

 

「私は買って貰うより貢献してもらった方が嬉しいけど」

 

「羽沢の家のメニューは全部上手いから言われずともこれからも貢献させていただきますよ」

 

「いつもありがとうございます」

 

「ははは」

 

 

 

~~

そんな2人を監視する4つの影があった。

 

「いい雰囲気ですなー」

 

「いいぞー!つぐ!」

 

「声大きいよ」

 

「なんであたしまで」

 

それはAfterglowの美竹、青葉、上原、宇田川だった。

 

「うう~じれったいっ···」

 

「確かにさっさとくっつけばとは思うけどさ、多分つぐみからの好意に気づいてないと思うよ。蓮」

 

「鈍感そうなのは否定できないな」

 

 

~~

「で、あれどうするよ」

 

「気付かないふりでいいんじゃない?」

 

「そっか」

 

視線には敏感な蓮だった。

 

 

 

~~

「あれ食べたいから買ってきて」

 

「はいはい」

 

そうして買って戻って来ると···

 

「いいじゃん俺と遊ぼうよ♪」

 

ナンパされてた。何だこのテンプレ展開は。

 

「待ってるひとがいるので」

 

「そんなのほっとこうよ。可愛い子ばっかりだし」

 

なんか見たことあるっつーか···あ、思い出した。

 

「お兄さん」

 

「あ?」

 

「困ってるんだからやめときなよ」

 

「関係ねぇ奴は引っ込んでろ!」

 

「去年みたく投げ飛ばしてあげよっか」

 

そうこいつは去年の文化祭でトラブルを起こしていたやつだ。

 

「去年···あ!お前、まさか」

 

ニッコリー

 

「後ろ後ろ」

 

そう言われて振り向くと、

 

「あ、アニキ」

 

「てめぇ、カタギに迷惑かけるなって何度言ったら分かんだ!」

 

「すみませーん!」

 

「ったく。お、お前去年も」

 

「お互い苦労が多くて大変ですね」

 

「なんだ?後ろの嬢ちゃんたちのことで困ってんのか?」

 

「まぁ色々な意味で」

 

「はっはっはっ!頑張れよ」

 

「え?私たちなんか迷惑かけてた?」

 

「9割暴走組だけどな」

 

「ごめん」

 

「いや奥沢のせいではないけど」

 

「私もこころたち制御できてないし」

 

「いやー、あれはほぼ不可能だろ。だから気にするな」

 

「そう言って貰えると助かる」

 

「あ、はいこれ」

 

「ありがとう」

 

ヒュルルルルル

 

「お」

 

ドパーン!

 

「始まった」

 

花火が始まる。この祭りもそろそろ終わる。

 

「綺麗だね」

 

「そうだな」

 

「そこは私の方が綺麗って言うところじゃないの?」

 

「彼氏じゃない奴に言われたって嬉しくないだろ、ってこのくだり前にもやらなかったか?」

 

「やったね」

 

 

 

~~

「むむむ。あれは!ひーちゃんピンチ」

 

「強力なライバル出現」

 

「まだやるの?」

 

「みんな変なこと言わないでー!」

 

 

 

~~

「ねぇ、青葉さんたち何やってるの?」

 

「あれは気にしたら負けだ」

 

のぞくならもう少し超声落とせよ。バレバレなんだよ。

 

「そろそろ夏も終わりだね」

 

「秋になったら文化祭と俺たちは修学旅行だな」

 

「どこ行くんだろう?」

 

「知らないけど毎年最終結論は生徒会が出すらしい」

 

「つまり?」

 

「例年通りなら決めるのは俺と市ヶ谷ってことだ」

 

「ええー?」

 

「いや別に変なところは選ばねえよ」

 

そう言って笑いあっていた。




長らくお待たせしました。もう仕事が忙しいのなんのって。次回は夏休み最終日の予定です。今年の課題はどうなるのやら。
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