ガールズバンドとのやかましい日常   作:紅葉064

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8月も終わり9月に突入。しかし始業式の日、鋼輝の様子がおかしいことに気がついた。


まさかの事実?

9月1日。始業式も終わって特にやることは無い。あとずっと気になっていた。なんか鋼輝の様子がおかしい。今日はずっとぼーっとしていた気がする。

 

「おい鋼輝」

 

返事がない。

 

「鋼輝」

 

「はっ。あ、どうした?」

 

やっと反応した。

 

「それはこっちのセリフだ。さっきから何見てんだ?」

 

「わかんないのか?」

 

と言って視線を戻す。そして俺も同じほうを見る。

 

「分からないな。少なくとも俺には2人見えてるから」

 

その先には戸山と市ヶ谷がいた。

 

「···熟年夫婦の片割れの蓮に相談があるんだけど」

 

よし。帰ろう。

 

「待って待って冗談だから!お願いします。相談に乗ってください」

 

「はぁ。腹減ったから飯食いながらな」

 

「んー何食う?」

 

「ハンバーガー」

 

「よし。奢ってやろう」

 

「それ相談乗ってもらうやつの態度か?」

 

 

 

~~

「いらっしゃいませー。あ、井戸原君」

 

「松原先輩どうも。こんな日にまでバイトとはお疲れ様です」

 

「ありがとう。あ!ご注文お決まりですか?」

 

「ああ。トリプルチーズバーガーをセットで。サイドがポテトでドリンクはオレンジジュースでお願いします」

 

「店内でお召し上がりですか?」

 

「はい。隣のばかの相談乗らなきゃ行けないんで」

 

「おい!」

 

「相変わらずすごい切れ味···」

 

鋼輝の相手をしていたのは、

 

「あ、丸山先輩もバイトだったんですね」

 

「気づいてなかったの!?」

 

「お席までお運びしますか?」

 

「自分で持ってくんで大丈夫ですよ」

 

「それでは少々お待ちください」

 

 

 

~~

「で相談て言うのは?」

 

「実はさ俺···」

 

「······························」

 

「市ヶ谷さんのことが好きなんだ」

 

「知ってる」

 

「そうだよな。突然そんなこと言ったら驚く······今なんて言った?」

 

「知ってる」

 

「なんで!?」

 

「見すぎ。あと俺か市ヶ谷と話してる時に鉢会いすぎ」

 

「···鉢会うのは偶然だろ」

 

「偶然で58回も鉢会うのか?」

 

「なんで数えてんだよ」

 

「こういう時のために」

 

「こいつに話すのに悩んだ俺が馬鹿みたい」

 

鋼輝がブツブツ言ってるのをよそにカウンターを見ると丸山先輩がめっちゃ聞き耳立ててた。なんでこの距離で聞こえるんだおまけに手が動いてない。松原先輩も困っているので「ちゃんと仕事してください」とハンドサインを送ると慌てた様子で動き出した。

 

「で、どうすりゃいいと思う?」

 

鋼輝に視線を戻したところでこういうしか無かった。

 

「告りゃいいじゃん」

 

「簡単に言うなよ」

 

「でもどれだけ回り道しようが結局それに戻って来るだろ」

 

「いや、もっとなんかないのか?」

 

「お前には無理だから諦めろでも言って欲しかったか?」

 

「いや、それはいい」

 

「だろ。まぁ俺からはそうとしか言えん」

 

「そうか」

 

「で、いつにする?」

 

「早過ぎないか?」

 

「決めとかないとズルズル引きずって卒業式でも言えないのがオチだぞ」

 

「わかった······じゃあ、修学旅行だ」

 

「そこは文化祭じゃないのか」

 

「人が少ないから」

 

「ああ、そういう事か」

 

まぁ、お節介かもしれないがそれとなく市ヶ谷に聞いてみるか。

 

「あ、ご馳走様でした」

 

「どういたしまして」

 

「あ、丸山先輩」

 

「なあに?」

 

「明日白鷺先輩に怒られといてください」

 

「なんで!?」

 

「それは自分でわかってるでしょう」

 

 

 

~~

学校が始まったため、当然生徒会の仕事も始まる。珍しく少ないが。いい機会なので聞いてみることにした。2人しかいないし。

 

「市ヶ谷ー」

 

「んー?」

 

「お前さー」

 

「んー」

 

「好きなやつとかいないのー?」

 

ガタッ!

 

「はぁ!?なな、なんだよ突然!」

 

「いやー何となく気になった」

 

「いない」

 

「ほんとかー?」

 

「何なんだよ」

 

「じゃあタイプはー?」

 

「おもしろくて」

 

「うん」

 

「ずっと一緒にいてくれて」

 

「うん」

 

「甘やかしてくれる」

 

「うん」

 

「お前じゃないけどお前みたいなやつ」

 

「何だその矛盾は」

 

今更だがこうやって市ヶ谷と軽口叩きあえるようにもなったのか。ところで俺だけど俺じゃない···これは『類は友を呼ぶ』と言うやつか?

 

「なあ。やけに具体的だが誰のこと言ってる?」

 

「な、ななななんの事だ!?」

 

「葵」

 

「······」

 

「匠」

 

「······」

 

「樹」

 

「······」

 

「鋼輝」

 

ビクッ

 

え···マジ·········?

 

市ヶ谷が俺を睨んでくる。

 

「安心しろ。言わねえから言う理由もないから」

 

「絶対だぞ」

 

「わかってるって」

 

「お疲れ様です」

 

会長が入ってきた。

 

「あ、お疲れ様です」

 

「あの、市ヶ谷さん。顔が赤いですが大丈夫ですか?」

 

「あーまだ暑いですからね。エアコン入れましょうかってさっきまでなんで入れなかったんだろ」

 

予想外にして鋼輝と市ヶ谷の両片思いが判明してしまった。こいつらくっついたら上手くいくとは思うが。どうせなら周り巻き込んでくっつけてやろう。




今更ながら蓮の載せていない基本情報があることに気づきました。何やってんだろう。

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