ガールズバンドとのやかましい日常   作:紅葉064

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結構空けた気がする


2日目の襲撃

「丸山さん、本当にやるのですか?」

 

「こうでもしないとここから出てこないよ」

 

「いえ、そうではなく」

 

「よーし行くよー!!」

 

バァン!!

 

 

 

~~

「うわ!」

 

突如として扉が開いた。入って来たのは丸山先輩、氷川先輩、戸山、市ヶ谷、奥沢だった。

 

「労働警察だよ!」

 

「働きすぎな人は逮捕しちゃうよ~」

 

「·········」

 

「ほら有咲ちゃん」

 

「そ、」

 

「そ?」

 

「それが嫌なら今すぐここから出ろ!」

 

婦警のコスプレをして。

 

「よくわからんけどとりあえず脳神経外科行ってきたら?」

 

「普通に悪口で返された!」

 

 

 

~~

「で、何してるんですか」

 

「だって、井戸原君働きすぎだからどうにかしたいって美咲ちゃんが言うんだもん」

 

「それでもコスプレは出てこないと思います。氷川先輩にいたっては頭ぶつけたのかと」

 

「私だって嫌ですよ」

 

「でしょうね」

 

そう言いながら氷川先輩の姿を見続ける。

 

「なんですか?」

 

「氷川先輩最近メジャーデビューしたじゃないですか」

 

「ええ」

 

「だから今の格好を撮ってファンに売ったら高値で売れるんじゃないかと。ええもちろんやりませんよそんなこと」

 

「当たり前です」

 

「ところで結局なんの用事ですか?」

 

「遊びに行くよ」

 

「ん?」

 

「井戸原君ずっと働きっぱなしだから遊びに行くよ」

 

「帰ってくるまでここには私と市ヶ谷さんがいますから」

 

あ、これ多分頑として譲らないやつだ。仕方ない

 

「わかりましたよ」

 

「それじゃあ行こー!」

 

「引っ張らないでください」

 

 

 

~~

「奥沢、大丈夫か?」

 

「大丈夫じゃない」

 

お化け屋敷に入って今出てきたところだ。

 

「お前そんなにダメだったっけ?」

 

「井戸原君のせいでしょ···」

 

「俺か?」

 

「去年の文化祭のせいでお化け屋敷ダメになっちゃったんだから」

 

「悪かったから。なんか奢ってやるから」

 

「クレープ」

 

「はいはい」

 

なんだろう。俺女子と遊ぶたびにクレープ食ってる気がするけど···まぁいいや。

そんなわけで3人でクレープを食べる。2人じゃないのかって?丸山先輩がいるんだよ。お化け屋敷の時から。奥沢よりも前にしがみつかれたわ。

 

「クリームついてる」

 

気づけば奥沢の頬に生クリームが着いていた。俺はそれをすくい口に運んだ。なんか顔赤くしてるし。すると

 

「蓮」

 

聞き覚えのある声に呼ばれた。

 

振り返るとそこにはとても綺麗な女性がいた。

 

「連絡は貰ってたが本当に来たのか。栞」

 

 

 

~~

「駄目だった?」

 

「いや別に」

 

栞と呼ばれた女性は相当井戸原君と仲がいいようだ。2人をじっと見ていると視線に気づいたのか歩み寄ってきた。

 

「初めまして。蓮の許嫁の野々宮栞です」

 

その言葉を聞いた瞬間あたしの中で何かが崩れたような気がした。

 

「いいなずけ···」

 

「どどどどーゆこと!?井戸原君!!」

 

彩先輩がめっちゃ井戸原君をゆさぶっている。

 

「栞、あんまし初対面をからかってやるな」

 

そのセリフにあたしは復帰して彩先輩は揺さぶるのをやめた。

 

「え?」

 

「ふふ、ごめんなさい。改めまして、蓮の幼なじみの野々宮栞です」

 

「全くお前ってやつは」

 

「謝ったでしょ?」

 

「俺は謝られてない」

 

「あら、よくわかったわね」

 

「何年一緒にいたと思ってる」

 

幼なじみだとわかっても楽しそうに話す2人になんとも言えないもやもやを抱えていた。

 

「蓮、ちょうどいいから案内してよ」

 

「なんで俺なんだよ」

 

「知っている人が蓮しかいないからよ」

 

「はいはいわかったわかった」

 

「はいは1回」

 

 

 

~~

奥沢と丸山先輩に許可を撮って、栞を案内するために4人で回ることになった。栞は人目を引くからあんまし宜しくないんだよな~。ほら、すっごい嫉妬の視線が飛んでくる。幼なじみでなければ並んで歩くなんてことはないだろう。

 

「井戸原のやつ、奥沢さんという存在がありながら···」

 

知らねえよ。俺だって自分の意思で栞と知り合ったわけじょないからな。あともうコイツ彼氏いるから諦めろ。

 

「ねぇ蓮」

 

「あのこと、あの人たちには話してないんだね」

 

「言う必要がないからな」

 

「本当なら許嫁がいてもおかしくないのにね」

 

「その話はするな。破棄して泣いた顔はもう見たくない」

 

「あんなことするつもりでいるもんね。やったら大ニュースになるよ。反感買いまくりだよ?」

 

「それに関しては考えてある。上手くいくかはまだ分からないがな」

 

「用意がいいのか無計画なのか」

 

「おい」

 

「ところで話は変えるけど」

 

「なんだよ」

 

「蓮あなた、誰を選ぶの?」

 

「質問の意図が全く分からないんだが」

 

「誰が好きなのかって話しよ」

 

「·········は?」

 

「だから、後ろの2人とショートで大人しそうな娘とカラフルな髪をしたツインテールの娘」

 

前者はともかく後者の2人は羽沢とパレオだろう。

 

「何故2人を知ってるんだ?」

 

「昨日羽丘に行ってきて」

 

「同じことをやったのか」

 

「ええ」

 

「ええじゃねえよ。んでパレオは」

 

「さっき会って」

 

「やる回数多すぎだ」

 

「で、誰が好きなの?」

 

「ちっ。まだ続いてたか」

 

「まぁ見れば何となくわかったけど」

 

「だったら聞くな。口を開くな」

 

結局その日は4人で回って終わった。

 

 

 

~~

後夜祭の最中。俺は今年は寝てない。だからといって疲れてないわけじゃない。

 

「ちょっといいですか?」

 

「氷川先輩、会長どうしました?」

 

「明日のお休み、時間を頂けませんか?」

 

「別にかまいませんが」

 

「ありがとうございます。では10時に羽沢さんのお店に来てください」

 

「わかりました」

 

バイト入ってないのにバイト先行くのかよ。別にいいけど。

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