静かな生徒会室で鳴るキーボードを叩く音。顔を上げ外を見てみれば薄暗い空から雪が降りている。ふとキーボードを叩くのを辞め、口を開いた。
「そういえば、もうこのメンバーでいるのもあと少しですね」
あと2週間程で今年も終わる。来年の2月には生徒会選挙がある。つまり今の生徒会は終わってしまうのだ。
「言われてみればそうだな」
「2年もやっていたのに、あっという間でしたね。私たちの生徒会は」
「そうですねぇ」
そう言って思い返すのは、日菜先輩の思いつきの合同文化祭で奔走してぶっ倒れ、体育祭では停電。なんというか
「いい思い出といい思い出の間にちょくちょく良くない思い出が挟まってる」
「私としては、次の生徒会長はお2人のどちらかがやっていただけるといいのですけど」
「無理ですね」
「やりゃいいじゃん」
「だから無理だって。活動再開に向けて色々やらないけなんだよ。3、4月は3日に1回のペースでMV撮影が決まってる」
「やば」
「芸能人としての苦労は私達も感じ初めていますからね。強要はできません。」
「イっくんここ間違ってるよ」
「ごめんリンちゃん」
「·········」
「·········」
「はぁー。つられたっ············!」
「へーぇ」
「やめろ。ニヤニヤすんな」
それでもやめてはくれない。
「先輩たちの大学の試験もあと1ヶ月くらいじゃないですか?」
「話逸らしたな」
「婦警のコスプレ」
「おい!それは反則だろ!」
「私にも流れ弾が来ているのですが」
「あ、すみません」
「それはともかく、話を戻しますがこのまま続ければ余裕を持って挑めると思います。日菜とも勉強していますし」
「仲良くやってるみたいですね」
「日菜が一緒に勉強しようと部屋に突撃してくるのが困りものですが···なんですかその顔は」
「いえ別に。ただ顔はそうは言ってないように見えたので」
「来年になれば学校に来る日も少なくなるので皆さんに会えなくなるのが少し寂しいですね」
「それは大丈夫だと思いますけどね」
「え?」
「戸山たちなんかはCiRCLE行けば会えると思いますし、俺に至っては事務所にも最近よく顔出しますからね」
「ふふ。そうですね」
「ええ」
また外を見るが、変わらず雪が静かに降っていたる。
「そろそろ帰りましょうか」
「はい」
パソコンを閉じて片付ける。それぞれ生徒会室を出ていく。俺は電気を消して振り返る。暗くなった生徒会室と遠ざかる先輩の足音が少しずつやってくる終わりを物語っているように思えた。