生徒会選挙も終わり、先輩達の卒業式も近づいてきた。そんな時期の休日、突如として戸山に呼び出された。
『あ、もしもし蓮くん?』
「おはよう。どうした?」
『全然来ないからどうしたのかなー?って思って』
「今日なんて何かあったか?」
今日は何も約束はないし個人的な用事も何も無いはずだ。
『え~?みんなでお花買いに行くって言ったじゃん』
「なんの?」
『卒業式の!』
「俺、それ聞いてない...」
『蓮くん、聞いてないって』
『香澄が全員に連絡するって言ったんだろ!!』
『ごめーん』
『全く、代われ。もしもし?』
「市ヶ谷おはよう」
『おはよう。一応何かあるなら無理して来なくてもいいから』
「それを聞いてはいそうですかとはならないんだよ。待ってろ。今の俺にそれ以上に優先することは無いからすぐ行く」
『じゃあ待ってる』
「ああ。また後で」
『井戸原来る』ピッ
おそらくみんなに言っているであろうセリフの途中で電話を切って準備をし、家を出た。
~~
到着すると卒業生以外が全員いた。高校も違うはずなのに倉田達まで。
「早かったな」
「飛ばしたからな」
「自転車か?」
「いや、バイク」
「おい生徒会会計。いいのかそれ」
「校則にはバイクでの登下校は認めないとしかない」
「ならいい...のか?」
「そんなことより贈る花買うんだろ?」
「そうだな」
~~
誰かが誰かの花を選ぶのではなく、それぞれがそれぞれに似合う花を探していく。あの中にお世話になってない人はいない。ここにいる全員がそう思っているはずだ。かく言う俺もそれを考えながら、花を手に取った。そうしているうちに、かなり時間が経っていた。
「これだけあれば足りるだろ」
「だな」
「先輩達喜んでくれるかな?」
「大丈夫だよ!絶対に大丈夫!!」
「ええ!私たちみんな花音や薫達のことが大好きなんだから!!」
「はい!」
「それじゃ問題が一つだけ」
「なんだ?」
「この膨大な量の花を卒業式まで誰が管理する?」
「そうだな、かなりの空きスペースを持ってて、ちゃんと世話をしそうな....」
おーい。なぜ自然と視線がこっちを向き始める?
「蓮に「仕事を増やして申し訳ありませんが黒服の皆さんお願いしてもいいですか?」
「かしこまりました」
「サラッとスルーしたな」
「1人で管理し切れるわけがないだろ。それに弦巻の家ならスペースもあるし人もいるからな。ちょうどいいだろうも思っただけだ」
「まぁ確かに」
「それよりも市ヶ谷、これから忙しくなるが大丈夫か?」
「ああ。先輩たちの晴れ舞台だからな。そのためならなんでもドンとこいだ」
「そんだな。じゃあ頑張るか」