ガールズバンドとのやかましい日常   作:紅葉064

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久しぶりの番外編


番外編 6 原点

「3人とも準備出来たか?」

 

「OK!」「ああ」「大丈夫だよ」

 

「皆さん出掛けるのですか?今日は休みだったはずでは......ああ、今日はあの日でしたか」

 

出掛けようとしていた俺たちに話しかけてきたのはサヨさんだった。疑問に思ったようだが持っていた荷物を見てすぐにわかったようだ。

 

「ええ。ちょっと行ってきます」

 

「はい。でもなるべく早く帰るんですよ」

 

「母親ですか。まぁいいや、行ってきます」

 

「はい、行ってらっしゃい」

 

 

 

~~

-上空-

 

「1年経つのは早いね~」

 

「イツキ、それ去年も言ってた」

 

「まぁイツキの言うこともわかるけどね」

 

「そうだな。もう......8年だからな」

 

「うん」

 

少ししんみりとした空気になる。

 

「だめだ。怒られちまう」

 

「黙ってんじゃねー。ってね」

 

「言う。絶対に言う」

 

そんな話をしていればあっという間目的地に着いた。

 

 

 

~~

瑠璃の迷宮。それは、ここの実力に合わせ、内部が変化する摩訶不思議な迷宮。俺たちは最深部を目指して迷宮を進んでいた。

 

「なんかさぁ...」

 

「ああ」

 

「去年より難易度上がってない?」

 

「俺たちの実力が上がってるってことだろ?」

 

「嫌な証明方法だなぁ」

 

「タクミ右から来てる」

 

「了解」

 

「アオイ、フォロー」

 

「OK」

 

そんな会話をしつつも俺たちは顔色ひとつ変えず淡々と敵を斬り伏せて行く。

 

「ちょっと減ってきたね」

 

「去年のことを考えるとそろそろだろうからな」

 

「うん。あ、拓けるよ」

 

その先にあったのはただっぴろい部屋と、あぐらをかき、斧を携え、ただじっとこちらを見つめる巨大な牛。まぁミノタウロスだ

 

「ボスだね」

 

「ボスだな」

 

「去年より強いやつだ」

 

「そらそうだろ」

 

歩みを進めれば、立ち上がり吠えた。

 

「じゃあやるか」

 

「ここで負けたらそれこそ笑われるね」

 

そうして、目的に行き着くための死闘は......

 

 

 

~~

3分で終わった。

 

「「「「...............」」」」

 

気がつけばミノタウロスは俺たちの前に横たわっていた。

 

「終わり?」

 

「みたい」

 

「嘘でしょ」

 

「......さっきまでのいい感じの雰囲気はどこいった!」

 

「「「それは言うな」」」

 

すると突然部屋が光りだし、壁に文字が羅列し始めた。

 

「なになに?『最強を倒し者よ』」

 

「えーと、『与える試練はもうない』」

 

「次は...『約束は果たされた』」

 

「これで最後だな。『阻む道は泡と消える』」

 

「どういうことだ?」

 

「知らん」

 

「多分、このダンジョンは回数制の試練になっていて全部倒せば入り口からそのまま最深部に行けるってことだろうな」

 

「楽になったな」

 

「まぁそんなことはともかく行くぞ。俺たちの目的はこの奥なんだから」

 

 

 

~~

「よお。今年も来たぜ」

 

最深部。俺たちの前にあるのは、

 

「先生」

 

ひとつの墓。

 

8年前、このダンジョンで事故で亡くなった俺たちの先生。ここは俺たちの原点。ここで先生に出会って、始まったのだ。

 

「何も変わらないね」

 

「荒れてたらやったヤツら潰しに行くだろ」

 

俺たちはその墓に花を供え、目を閉じて手を合わせる。

 

「俺たちは、まだ強くなってる。あんたのおかげだ」

 

そう言って目を開けると、

 

「あれ?」

 

さっきまでは無かったはずの手紙があった。

 

「やぁ4人とも。これを読んでいると言うことは君たちは全てクリアしたということだね。この手紙は僕がこの場に居ない、かつ君たちがいることによって出現するようになっているよ。つまりまあ僕が同行していないか死んだと言うことになるね』

 

「残念ながら後者だね」

 

『すごいねみんな。誰もクリアできないと思ったんだけどなぁ』

 

「「「「あんたが造った迷宮かい!!!」」」」

 

『最後に、レン、アオイ、タクミ、イツキ。僕がいなくても頑張るんだよ』

 

「当然っ!」

 

こうして最深部を出ると、そこにはすぐ夕焼けが広がっていた。

 

「レンの言った通りだったわ」

 

「フッ。さ、帰ろうぜ」

 

 

 

~~

-再び上空-

 

「まさか瑠璃の迷宮が先生が造ったものだったとはねー」

 

「でも自分で造った迷宮で死ぬか?」

 

これが手紙を読んで浮かんだ俺の疑問だ。

 

「まぁ先生ちょっと抜けてるところあったからな」

 

「確かに」

 

日が沈みだし、辺りが薄暗くなったところでイツキが何かに気づいた。

 

「ねぇ、なんかあそこだけやけに明るくない?」

 

「ほんとだ。あの辺はうちのギルドのある場所だからカスミたちが何かやってるんじゃないのか?」

 

「いや、かすかに戦闘音も聴こえる」

 

その言葉に一瞬で俺たち3人の顔つきも変わった。

 

「急ぐぞ」

 

すぐ様龍を全力で飛ばした。

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