ガールズバンドとのやかましい日常   作:紅葉064

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すごい期間空けた気がするけどそこまで経ってない気もする。
はい、ごめんなさい。


井戸原 蓮という男 前編

カーテンの隙間から差し込む光で目を覚ますと、まず視界に入ったのは見慣れない天井。でも知らない場所ではない。しかし寝起きで頭も働かずとりあえず起き上がると、あたしは何も着ていなかった。それだけで目が冴えた私は何があったのかを瞬時に思い出し、再び布団を被った。

 

(そうだ、昨日帰ってきた蓮君に告白されて、家に泊まって、それから......っ~~~///)

 

思い返せばあまりの刺激にしばらく悶えていたがそんなことをしていても何も始まらないので、手を伸ばし手頃な場所にあった彼のシャツを着てベッドを降り......ることはなくどこかで見た彼シャツにちょっと感動し、しばらく堪能していた。そうしていると部屋の外からいい匂いがしてお腹が鳴ってしまった為部屋を出た。

 

 

 

~~

日が昇る頃に目が覚め、いつも通りの朝を始めようと体を起こすと手には温かさがあり、顔を向けると細く、小さな手が重なっていて付き合い始めた彼女が心地よさそうに寝息を立てていた。

相模家の血に生まれ、その優秀さで親族のやっかみを買い続けて関わりをもちはすれど一線を超えないようにしていたが先日そこに終止符を打った。それにより出会い、過ごし、思い続けた彼女と結ばれたことにより起きた昨晩のことを思い出し頭を抱えた。だが過ぎたことを気にしても仕方がないのでそっとベッドを降りて部屋を出た。

シャワーを浴びて浴室を出ると俺の部屋が騒がしかった。

 

(美咲起きたのか)

 

あまり気にすることなく2人分の朝食の準備を始めると美咲が部屋から出てきた。

 

「蓮くん、おはよう」

 

「おはよう美咲......なんでそれ着てんの?」

 

「あったから」

 

「えぇ...ん~まぁいいやシャワー浴びてきな。出る頃には準備できるから」

 

「うん、そうする」

 

シャワーを浴びて出てきた美咲の髪を乾かしてやり、2人で朝食を食べる。なんてことない会話をするだけでも幸せだった。

 

「今日はどうするの?」

 

「羽沢のところ行かなきゃ」

 

「彼女の前で他の娘の名前を出すのはどうなの?」

 

と言ってジト目を向けてくる。

 

「じゃあ言い方を変えます。羽沢珈琲店に行く」

 

「今日お休みじゃない?」

 

「貸してくれるって。もう隠してられないし」

 

「そうだ。あたしもそれ聞かなきゃ」

 

「うん。だからご飯食べたら着替えてきな」

 

「え~~?このままじゃだめ?♥️」

 

「駄目」

 

即刻否定する。危うく頷きかけたが。うん、確実に思考がダメになってきてるわ。気をつけないと。

 

「じゃあ一緒に行こうね?」

 

「それはもちろん」

 

 

 

~~

朝食を食べ終えてから着替えを済ませ、家を出て羽沢珈琲店へとやってきた。預かっている鍵で裏口を開けて入る。

 

「鍵もってるんだ」

 

「一応って言って渡された」

 

「やぁ、早いね」

 

「あ、おはようございます」

 

「おはようございます」

 

声をかけてきたのはこの店の店主でもある羽沢の父親だった。

 

「おはよう井戸原くん、奥沢さん」

 

「すみません休みなのに店お借りしてしまって」

 

「いやいやこのくらい」

 

「あの、羽沢は...」

 

「つぐみならご飯食べてるけど後で呼ぶかい?」

 

自分も羽沢だけどと言わないあたり優しい人だと俺は思っている。

 

「いえ、大丈夫です。そのうち降りてくると思ってますから」

 

「そうだね」

 

と言って戻って行った。

 

「まぁ美咲は座ってなよ。まだみんな来ないし」

 

「そうする。蓮くんは?」

 

「俺は飲み物の準備してる」

 

「じゃああたしカウンターで見てよ」

 

「なんで。いいけど」

 

 

 

~~

「おはよー!」

 

「おはようございます」

 

コーヒーを抽出していると氷川姉妹が最初にやってきた。

 

「おはようございます。早いですね」

 

「おはようございます」

 

「灯りがついていたので」

 

「それはそうですね。まだ時間があるので何か飲みます?」

 

「では今作っているコーヒーをいただきます」

 

「わたしカフェオレ!」

 

「かしこまりました」

 

蓮くんが奥へ引っ込むと紗夜先輩はソワソワしながらあたしの方をチラチラと見てくる。

 

「あの、どうかしました?」

 

「いえ」(この雰囲気はやはりそういう事なのかしら...)

 

即答したが何かボソボソと呟いている。すると横から日菜先輩が声を掛けてきた。

 

「......ねぇ」

 

「はい」

 

「2人は付き合ったの?」

 

「日菜!」

 

「えっと、あの...」

 

と追い詰められたところで

 

「おまたせしました」

 

蓮くんがコーヒーとカフェオレを持って戻ってきた。しかし

 

「どうなの!蓮くん!?」

 

矛先が変わった。しかし彼は躊躇なくあたしの手をとって

 

「昨日から」

 

と答えた。

 

「そうでしたか。おめでとうございます」

 

「ありがとうございます。ねぇ、良かったの?」

 

「端からこの2人に隠せるとは思ってない。まだ無駄だと思うのが何人かいるけど」

 

根拠がないのに説得力があるのはなんでだろう。

 

「あ、でも他の人は気づくまで言わないでくださいね」

 

「それはコーヒーの味次第ですね」

 

「じゃあ大丈夫か」

 

その後続々とやってきたが、途中で降りてきた羽沢に手伝ってもらい準備は終わった。

帰りたい。

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