呪霊GO   作:新グロモント

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【】は、呪術業界重鎮が呪力で遠くから会話している感じのアレね。




22.閑話~呪術業界~

 呪術高専では、現在隠蔽工作に追われていた。

 

 最近になって、連続してインターネットにアップロードされた某動画が原因だ。全裸花御(カシマ)をボコボコにする動画と痴女殺害動画だ。前者だけなら、何とかフォローできたが、ほとぼりが冷めるまでに後者まで加わってしまえば手も付けられない。

 

 善意ある民間人が警察やマスコミに情報をリークした。その為、連日取り上げられている。その煽りを受けて、生徒が在籍していると言われる『東京都立呪術高等専門学校』の存在自体が怪しすぎるとバレてしまった。

 

 表向きは、宗教系学校であり公費で運営されている。その莫大な運営費がリークされたり、教員免許がない者が教鞭をとっていたり、高校で教えるべき授業を教えていなかったり、生徒が死んでいたりと叩けば埃しか出なかった。

 

 勿論、呪霊から非呪術師を守る為、表にできない国家機関ではあるのだが…見えもしない物から国民を守っています。税金で運営しています。と、言われて納得するだろうか。

 

 政府は、決して呪術高専の者達が呪霊から国民を守っていますとは公言できない。数年前に所属していた生徒の一人が大規模なテロを起こした事実まで表沙汰になる。そうなれば、公費でテロ屋を育てたのかとなり、組織の存続が怪しくなる。

 

 呪術業界全体に影響を与える世論との対処を検討するため、呪術業界の腐った蜜柑達も重い腰を動かし始めた。利権と権力を守る為ならば、苦労は厭わない連中。裏表問わず色々な伝手を使い、彼等は事の原因を突き止めた。

 

 その問題を解決させる為に、五条悟が呪術業界の重鎮に呼び出されていた。

 

「わざわざ、僕を呼びつけなくてもいいんじゃない。暇なの? 連日報道されているニュースの対応で忙しいんじゃないの?」

 

【忙しいさ。これも、貴様が虎杖悠仁の秘匿死刑を延期したおかげでな。分かっているか。既に世論は止まらん。このままでは、呪術高専の存在自体が危ぶまれる】

 

【貴様は、関係ないと思っているだろう? 例の動画配信は、サイバーダインシステムズ社が関わっている事までは判明した。「呪霊GO」とかいうゲームの配信停止するように、貴様が向かったが断られた会社だぞ。あの時、呪霊業界に関わらないように念押ししておけば今回の事態も防げた可能性もあったんだ。どう責任をとる】

 

 五条悟としても、そんなの状況証拠だけでも分かるだろうと思っていた。昨今の特級呪霊もそうだが、「呪霊GO」と連動しすぎている。何かしらの手法で呪霊を生み出しコントロールしていると見るのが妥当な線だ。

 

 だが、サイバーダインシステムズ社との交渉失敗の責任を取れと言われても無理難題だ。

 

「なんで、僕が責任を取らなきゃいけないの? サイバーダインシステムズ社の一件は、数億ドルの現金を用意すれば交渉の席に着く確約を貰ってきたでしょう。後は、そちらが金を用意できるか、できないかの問題でしょう」

 

 五条悟は、いい加減、腐った蜜柑を全部すげ替えようかと本気で思い始めた。後釜に座る連中も腐っている可能性はあるが、今よりは多少マシだろうと。

 

【その報告自体が、怪しくなってきている。我々は、サイバーダイン・システムズと平和的(・・・)な話し合いをする為、「呪霊GO」のプロジェクト責任者である義善聖徳への接触を試みた。だが、結果は失敗に終わった】

 

【腕の立つ準一級2名が使い物にならなくなった。生存と引き替えに、呪力破棄と忘却の縛りが課せられている】

 

 唯の一般人相手と平和的な話し合いをする為の迎えとしては過剰戦力。1級呪霊を近代兵器で表すと戦車に該当する。準一級呪術師ともなれば、1級呪霊を除霊可能だ。つまり、人間戦車を二人も送り込んでいる。

 

「人手不足なのに、何やってんだよ。一般人相手に準一級とか馬鹿じゃねーの。脳みそにウジでも沸いてんのか。僕が知る限り、義善聖徳は間違いなく一般人だ。で、結局何が言いたいの?僕に連れてこいって言いたいの?」

 

【どうせ、断るだろう。我々が問題視しているのは、義善に味方していると思われる呪術師または呪詛師の存在だ。幸いな事に、同行させていた補助監督が一部始終をカメラで撮らえていた】

 

 五条悟はいい加減、帰りたかった。

 

 だが、折角なのでディスプレイに映し出される動画を見てから帰る事にする。腐った蜜柑達がよほど自分に見せたいのだから、面白い物だろうと思っていた。

 

 ディスプレイには、知った顔の義善聖徳と黒くて際どいチャイナ服を着たエロスが映っていた。何がエロイかと言われれば全てだ……そして、眼を黒い布で隠しているのに、何不自由なく動けている。

 

『呪術業界上層部からの差し金ですか。全く、やっていることが呪詛師と変わらないとは嘆かわしいですね。2B、殺してはいけませんよ。我々は平和主義なのですから』

 

『分かっている』

 

 そこで、映像は途切れていた。

 

 五条悟は、こんなシコリティの高い物を見せられてどう反応すれば良いか困る。

 

「で、これがどうしたの?」

 

【わからんか? 2Bと呼ばれていた者は、似ているだろう……貴様に。あの眼帯の下は六眼であると考えている。すなわち、五条家縁の者だと。それから、呪術高専を襲撃してきた特級呪霊花御(カシマ)、児童養護施設にいる特級呪霊ジャンヌダルク・オルタ。貴様と対峙したにも関わらず生存しているのも、仲間だからと考えれば全て繋がる】

 

【さよう。ここ最近、こちらの情報が呪霊側に漏洩している可能性も高い。なにより、貴様は、我々を疎ましく思い。いつか、消してやろうと常に考えていることは承知している】

 

 これには、五条悟も文句があった。

 

「ふざけるな、毛髪の色くらいしか似てないだろう!! それに、身内に、あんな変態衣装を着るような奴は……いないと思うぞ。本当に、ぶっ殺すぞ老害共が」

 

 ぶち切れた五条悟は、そのまま部屋を退室する。

 

 だが、呪術業界上層部は、五条悟が呪霊側と通じている可能性も考慮して今後動く事を決めていた。状況証拠だけを考えれば、その可能性は十分であったからだ。




鹿島、ジャンヌダルク・オルタ、2Bって何となく五条悟にも繋がる要素あるよね。
銀髪だし、呪力は高い。疑われる要素はあるはず。


義善だけの特級呪霊ヨルハ二号B型―通称2B。
伏黒君が見たら、除霊紛いの強奪に来そう。
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