呪霊GO   作:新グロモント

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30.閑話~獄門疆~

 雀卓を囲む者達。その面子は、夏油傑、特級呪霊漏瑚(シノブ)、特級呪霊真人、義善聖徳。見学者で特級呪霊花御(カシマ)、特級呪霊陀艮。つまり、悪の組織メンバーが勢揃いだ。

 

 楽しい麻雀をしつつ、会話の内容は全く関係無い物であった。五条悟の封印方法についてだ。それは、夏油傑が保有している特級呪具の獄門彊を使用する事で可能であった。

 

 獄門疆に封印できない物は存在しない。まさに、完璧な呪具だ。効果に比例した条件という物は存在している。それを、今になって初めて聞かされた特級呪霊側は衝撃的であった。

 

「1分だ。獄門疆開門後、有効範囲内半径4m以内に1分間、五条悟を留めなければならない」

 

 その条件を聞かされた夏油傑と手を組んでいる特級呪霊側は、その封印条件を到底受け入れられるものではなかった。世界最強の五条悟を同じ場所に一分も留めるだけでも、至難だ。更に言えば、開門した獄門疆を前にという条件までつけば理論上不可能な課題。そのような事ができるなら、五条悟を倒せと言われた方がまだ可能性が見える。

 

『まさか、儂等にそのような無理難題を押しつけるために手を組んだのか。その条件下で、アレを一分も留めるなど不可能だ。焼き殺すぞ』

 

 理性的な特級呪霊漏瑚であっても、許容出来る範囲を超えていた。

 

 確かに、以前と比較しても何割もパワーアップしたが、それでも勝ち筋が見えない。例え、サイバーダインシステムズが生み出した特級呪霊や分霊達を総動員したとしても、無理であった。これが半径50mの様な広域をカバーできるならば可能性は見える。

 

「暑いよ漏瑚。大丈夫だ、一分といっても五条悟の脳内時間で一分だ」

 

 夏油傑の言葉の意味を考える特級呪霊達。脳内時間と言われてもパッと分かる物ではない。ならば、具体的にどういう事か体験して貰うのが一番であると考え、義善聖徳が名乗りをあげる。

 

漏瑚(シノブ)様。体験してみるのが一番良いかと思います。私一人で漏瑚(シノブ)様を封印してみせます」

 

『義善が儂を? 笑わせる。儂とお主の戦力の差は、五条悟と儂の比ではないぞ。だが、もし封印する事が出来たら、何でも言う事を聞いてやるぞ(・・・・・・・・・・・・・)

 

「もし、封印できなかったら私も何でも言う事を聞いて差し上げますよ。夏油傑様、獄門疆をお借りできますか」

 

「構わないよ。でも、獄門疆でいいのかい? 私としては、君達がコレを解析して作っているという物をみたいな」

 

 義善聖徳は快諾した。

 

 どのみち、試作品を披露する気でもいたので、丁度良いと。

 

………

……

 

 義善聖徳が、床に獄門疆を置く。五条悟封印を想定したポジションでのゲーム開始となる。つまり、特級呪霊漏瑚の初期位置は、獄門疆の有効範囲内。

 

『いつでも構わぬぞ。なーに、コチラから攻撃はしないから安心しろ』

 

「では、【開門】!」

 

 その瞬間、獄門彊が開き中から気味悪い目玉が現れる。

 

「昨日のおやつ、ポン・デ・リングは美味しかったですか」

 

『あぁ、美味であった。…えっ!? まだ、一分どころか数秒であろう』

 

 獄門彊の開門から僅か3秒で特級呪霊漏瑚が捕縛される。捕縛されたら最後、呪力も完全に封印され手も足も出ない状況になってしまう。

 

漏瑚(シノブ)様の脳内時間は、昨日のおやつタイムから今現在までの時間が流れました。つまり、脳内時間とはこう言うことです。では、【閉門】」

 

 鮮やかな手口。

 

 様子を見ていた真人や花御、陀艮までもが唖然としていた。自分達の仲間で最高の戦闘力を誇る漏瑚が数秒で封印されたのだ。

 

『道具の使い方が上手いですね。確かに、これならあの五条悟でも封印できそうです』

 

「褒めても何もでませんよ、花御(カシマ)様。これは、道具の性能が素晴らしいから実現できたことです。では、出してあげましょうか【開門】」

 

 開門された獄門疆から出てきた漏瑚は、不機嫌であった。だが、五条悟を数秒だけ留めるなら可能性が見えてきたと嬉しさ半分だ。

 

『汚いぞ、義善。あんなやり方、なしじゃ!やり直しを要求する』

 

「勝負とは非情です、漏瑚(シノブ)様。今は、お願いしたい事が無いので、決まり次第と言う事で」

 

 何でもするというお願い…コレの使うタイミングは、いつでも良いというのは最高だ。義善聖徳としても呪霊との関係を壊すつもりはない。だから、常識の範疇でしか頼むつもりはなかった。そう、最高のタイミングでお願い事をするんだと。

 

「流石は、義善だね。獄門疆の使い方をよく分かっている。で、君達がコレを元に開発している品も見せてよ。呪術師として、研究者として非常に興味がある。場合によっては、作戦に加える事も考えているよ」

 

「勿論です。流石に弊社の技術力を持っても、何でも封印可能。外部から解除しない限り出てこれないなど実現は不可能でした。実現できた事は、呪霊を一時的にボールに収納する程度です。その名も、モンスター()ール!」

 

「いや、これ完全にモンスターボールでしょ。Mって書いてあるし、マスターボールにくりそつじゃん。しかも、封印条件が緩すぎない? 本当に中の呪霊が勝手に出てくることないの?」

 

 画期的な装置に夏油傑も興味津々だ。だが、呪術的な観点で言えば、条件が緩すぎるので、封印とは名ばかりの物だと思っていた。

 

「これは、対象にボールを当てる必要があります。このボール外部に設置しているボタンを押す以外で呪霊が出てくる事が出来るのは、二つです。この封印装置は、内部に封じ込めた呪霊の呪力を利用しております。つまり、呪力が一定以下に下回れば勝手に開門されます」

 

「素晴らしい発想だね。中にいる呪霊の呪力を利用し、自らを封印させるなんて! 時間経過で出てくるのは問題だけど。で、もう一つは?」

 

「このモンスター()ールの中で呪霊が、とあるゲームをノーダメージクリアをする事で開門されます。ゲームは、SEKIR○、デモンズソウ○、超魔界○など沢山のゲームを用意しております。どんなゲームでも構わないという緩い条件を用意する事で縛りを強化しています」

 

 知る者は知っていた。ノーダメージクリアなんて、頑張れば出来るモノではない。あれは一種の才能だ。全ての行動パターンを網羅し、未来予知に等しい先読みした回避行動が必要なのだ。

 

「ねぇ、義善。それ、絶対二個目の条件で外に出す気ないでしょう。縛りの拡大解釈でしょ」

 

「でも、獄門彊に比べればゆるゆるの条件ですよ。簡単に開けられますし」

 

 ちなみに、この製品モンスターホールのお値段は、一つでランボルギーニと等価だ。機械だから、壊れるし、耐久性も高いと言えない。こんな使いどころに困る商品を欲しがる奇特な人物など…「呪霊GO」のトッププレイヤー達しかいない。

 

 




待望の男性特級呪霊のアンケートを是非ご協力お願い致します。
アンケート終了はいつか不明ですが…一名登場予定です。

思ったんですが、吉良ってナナミンとキャラ被るよね。

女性呪術師の為に、男性特級呪霊を誰がよいか…アンケートを考えてみました。甲斐性のある男性キャラと保護欲がでそうな男子キャラを独断と偏見で選びました。

  • ボンドルド(メイドインアビス)
  • 藍染惣右介(BLEACH)
  • 吉良吉影(ジョジョの奇妙な冒険)
  • ブリジット(ギルティギア)
  • ハス太(這いよれ!ニャル子さん)
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