十月辺りって一応秋だよな?
まぁ別に秋じゃなくてもいいけどw
今回頑張ってみた~
十月……。
まだ残暑が残る季節だが……それでも山の方にあるこの町ではすでに秋の気配を感じることが出来る。
そんなまだ暑さが残る日に、いつものようにランニングをしている美綴に感心しながら店へと招き入れて氷をいっぱいに入れた水を差し出す。
「大会?」
「えぇ。近々弓道の大会があるんですよ」
それを聞いたのはいつものように美綴が早朝のランニングを終えて俺の店に寄ったときのこと。
いつもよりも息を荒くしていたから気になった俺はそれを聞いてみたら、帰ってきた言葉がそれだった。
弓道部の大会が近々あるというのだ。
「主将になって初めての大会ですから緊張してて……」
「あ~そう言えば主将になったって言ってたものなぁ」
先日夏の大会にて引退した三年生に変わり、美綴が部長として穂群原学園弓道部を引っ張っていっているようだ。
姉御肌な美綴がなるのだからうまく言っているようだが……普段の練習ならばともかく大会はさすがに普段通りとは行かないようだった。
「余り気負いすぎるな。普段の美綴の腕前なら大丈夫だって」
「……そうだといいんですけど」
あれま、本当に気弱だな……
珍しく意気消沈としている。
弓道の練習自体は滅多にみれないので、もしかしたら最近弓道の成績が良くないのかもしれない。
弓はそこまで得意じゃない故に、あまりアドバイスすることが出来ないのだが……、それでももう少し心を和らげてあげたかった。
かといって弓道の練習に直接赴くのは論外だし、仮に赴いたとしても……弓道のことで的確なアドバイスが出来るとは思えない。
となると……俺が出来ることと言えば……
……惨敗
休日に行われる団体戦、予選一回戦目の結果に、私は沈んでいた。
五人一組で団体を組み、一人四射、合計二十射の当たった本数で優劣を競うのが弓道の大会だ。
的のどこに当たろうが、当たった数が多い方が勝つのだ。
※ど真ん中に二本当たったのと、枠の端の方に当たったのが三本の場合、後者の方が勝者になる。
同数の場合は当たった場所を考慮するが基本は当たった本数で優劣を決める。
普段ならば九割とまでは言わないまでも、八割を越える的中率を誇っているのに……今の試合は
※羽分け 四本中二本当たること
以前にも説明したが、弓道は当たればうまいと言われるので、八割の的中率と言えば相当の腕前になる
部長として
我ながら情けない……
※落ち 団体戦で最後に弓を引く人 今回の五人組の場合五番目(三人組とかだと三人目)。
落ちは最後に引く重要なポジションであるので大体部長や副部長なんかが勤める
「美綴先輩大丈夫ですよ! 予選は突破したじゃないですか!」
「うん予選は突破したね~。でもね~あまりにもね~」
間桐(桜)が励ましてくれたけど、それですまされる話でもなかった。
まだ弓を引き始めて一ヶ月くらいしか立っていないにもかかわらず、間桐が選手を勤めているというのに……。
しかも
※基本的に弓道初心者は入部して夏までは射法八節を練習する。
何もなし→矢を持って→ゴム弓(弓を引く力を鍛えるような物)→弓を持って矢をつがえないで引く
といった順に練習を行い、これを終えて
これを終えて問題がないならようやく弓道場で
※
結構地味な期間(射法八節練習)が長い。
初心者の場合うまくても夏休み前後にようやく的前で矢をつがえて弓を引ける。
基本的な型がもっとも当たる(ようするに我流はない)のでみっちりと練習するのだ!
つまり夏からようやく的前で引き始めたにもかかわらず、すでに選手として大会に出ている桜の弓の腕前は相当な物である。
弓は一番軽い張力でも結構重いので筋トレにもなる。
実は結構筋肉(背筋、二の腕の後ろとか)を使う。
当たると楽しいが、動きその物は派手ではない。
施設その物にも金と場所を取るため、近場に弓道場がないといった理由で、経験できる機会はあまりないかもしれないが面白いのでやってみよう……
By元弓道部の作者(大してうまくなかった)より
はぁ……
「なんだ美綴? 部長なのに羽分けかい?」
気落ちしている私に、そんな声が掛けられる。
別段その程度で沈みきるほど柔な精神をしていないけど、今のこの状況でこいつの相手をするのは面倒だった。
……よりによって面倒な奴に
内心で愚痴りながら……だけど何の反応も返さないとまたぞろ面倒なので私は振り返る。
「……なんのようだい慎二」
くせっ毛のある髪、衛宮と一緒で身長はそこまで高くない。
だけどその高飛車な雰囲気は衛宮とは正反対だった。
ニヤニヤと嫌らしく笑いながらさらに慎二が言葉を続ける。
「いやいや。部長なのに羽分けなんて、情けないじゃないか? 柄にも無く緊張しているのか?」
「……だったらなんなのさ?」
この程度の挑発を買うなんて、私らしくなかったけど今の私には目障りな指摘だった。
選民思想が強いこいつは自分が特別だと思って仕方がない人間だから。
実際副部長を務めるだけあって弓の腕前はいい。
ルックスだってまぁまぁ……ちなみに私の好みではない……だし、頭だっていい方だけど、私から言わせればその性格が全てを台無しにしている。
それでもいつも取り巻きとでも言うように女の子を侍らせているのだから、そう言う意味でも私は好きになれなかった。
「何? 予選は突破したんだからおめでとうと思ってさ。いつでも立場の交代はして上げるから頑張ってきなよ」
「そらどうも。激しく余計なお世話だ」
徹底的にむかつく言葉を言ってくるけど、実際羽分けの結果だったのだから強く出ることは出来なかった。
そのまま高笑いしながらお昼を買いに行く。
それを歯がみしながら私は見送った。
……むかつく
「あの……先輩すいません。兄さんが」
そんな私に声を掛けてくるのは慎二の妹の間桐だった。
しゅんとしながら私に謝ってくる。
別段間桐が悪いわけでもないというのに。
「気にするなって。実際あいつの言うとおりで羽分けなのは事実なんだし」
努めて明るく言うけど、慎二の言うことにも一理あった。
羽分けだから最低限のプライドは守れたけど、それではだめなのだ。
落ちに任命された人間として、もっと絞めていかなければならない。
確かに部長になって最初の大会で緊張はしている。
だけどそれ以上に練習してきたというのに……
これじゃ……
「考えすぎだ」
えっ?
そんな声が真後ろから聞こえてきた……。
それに振り向く前に、頭に衝撃が走る……。
ごっ!
「いたっ!?」
思わずその場にうずくまった。
「あ~でもない、こ~でもないと考えすぎなんだよ」
痛みに耐えながらその声がした方へと目を向けて……私は飛び上がるほどに驚いた。
「く、鉄さん!?」
「よう。応援に来たぜ」
でっかいお重を左手に持ち、普段とは違う私服の格好をしている鉄さんが、そこにいた。
無駄に考えすぎていた美綴にとりあえず右手で軽くチョップをかまし、思考を停止させる。
うずくまった美綴が、怨めがましい目線を向けてくるが俺はそれを黙殺する。
「ほら。大会ということで応援だ。差し入れ」
「差し入れ……ですか?」
うずくまっている美綴の変わりに桜ちゃんが俺にそう返してくる。
俺はそれにはっきりと頷いた。
そしてお重を突き出す。
「店で今作ってきた昼飯だ。みんなで食ってくれ」
最初こそ何が何だかわかっていなかったようだが、それでも何度か弓道場に出入りしていた……結局何度か出前をやらされた……ので顔見知り程度の認識は出来ている。
俺に気づいた連中が群がってくる。
「鉄さん、来てたんですね」
「今来たばかりだ」
「そのお重ってやっぱり……」
「適当に作ってきた物を詰めてきた。みんなで仲良く分けてくれ。無論金を取るなんて野暮なことはしないから」
そう言いながら穂群原学園弓道部待機場所になっているビニールシートの上にお重を置く。
すると現金な物で皆嬉々としながら俺のお重を開いていく。
「……本当に来てくれたんですね」
ようやく復活した美綴が、頭をさすりながらそう言ってくる。
そこまで強くしたつもりはなかったのだが、やり過ぎたのかもしれない、と内心反省する。
「だいぶ緊張していたようだからな。様子見だ」
様子見と言っているが、実際来ることは確定していた。
先日の様子……そして今の様子を見る限りでは明らかに実力を出し切っていないのは明白だからだ。
それにその結果に満足していないのも。
考えすぎるってのも……考え物だな……。まるであいつみたいだ。まぁあいつは美綴と違って年上だったが……
まるでどこぞのバカ弟子を見ている気分だった。
そんなどうでもいいことを考えてしまう。
「とりあえず飯にしようぜ?」
自分の考えに苦笑しつつ、俺は美綴に飯を食うことを促した。
「自信がない?」
「……とまではいいませんけど、ちょっと自信がぐらついちゃいました」
鉄さんと一緒に、お昼を食べた後、他校の射を見学場所で座りながら、私はそうこぼしていた。
弓道を見学するための施設のために見学席の後ろの方は高さが高くなっている。
けどやはり遠いと見にくいので前列に人が集中する。
そのため私と鉄さんは、後方の人気があまりないほうで固まっていた。
気を遣われたのか……それとも勘違いしているのか知らないけど、他にうちの部員はいない。
間桐辺りが勝手に気を遣っているのかもしれない。
ったくあいつは……
別段必要なかったかもしれないけど……ちょっと沈んでいたのも事実だったので、一応感謝しておくことにした。
「私今まで色んな武道をやってきたんですけど、唯一弓だけ心得が無くって……。穂群原にちょうど弓道部があったから進んで弓道部に入部したんです」
「……それで部長か。恐れ入る」
「そんなんじゃないですって」
鉄さんに褒められて一瞬顔が赤くなりそうになったけど、それ以上に沈んでいたからあまり反応しなかった。
このときはそれにすら気づかなかった。
「まぁそれだからですかね。腕に自信はあったんですけど……やっぱりまだ他のに比べたら浅くって……」
何を言っているのか、何を言いたいのか自分でもわからなかった。
けど何故か口から自然と出てしまって。
パンッ!
誰かが放った矢が、的に命中して小気味のいい音が響く。
そしてそれと同時に広がる歓声。
見てみると今のところ全部当てている人がいて、次の一射で
※皆中
おぉ、すごいなぁ
それを見つつ、私は自分が羽分けだったことを思い出して、がっくりとしそうになったけど、……それはなかった。
鉄さんの一言によって……
「……俺の話だが」
「?」
「料理屋を営む前は……まぁ護衛なんかもやっててな」
「……SPですか?」
「そんなもんだな」
突如自分のことを話す鉄さん。
人の過去のことを詮索するのは余り言い趣味とは言えないので、今まで聞きたいとは思っても、聞けずにいた鉄さんの過去。
まさかSPをやっているとは思わなかったけど……
年齢的に考えれば冗談に聞こえてきそうだけど、冗談とは思えなかった。
その横顔からかいま見える感情も、そして口から紡がれる言葉も……真剣その物だったから。
「まぁ……色々あるわけだ。まぁ護衛だけじゃないんだが。今までしてきた仕事は」
……それが何なのか聞きたい気持ちになった。
だけどそれ以上に……口を開くことが出来なかった。
「それで成功と……失敗を繰り返して今の俺があるわけだが……」
失敗……。
一瞬間が開き、その時の声には何か複雑な何かが込められていたけど……それを聞くことも出来なかった。
触れちゃいけないのが……何となくわかったから。
「失敗はした。それはいい。それをどう生かすか? どう生かすために動くのか? それが大事だ」
「失敗を生かす……ですか?」
「あぁ。失敗だけなら猿でも出来る。ならばそれをどうバネにするかだ……」
その声と供に、鉄さんがスッと手を挙げてとある場所を指さす。
そちらへと目を向けると、そこには今まさに弓を打起しを行い、最後の射を行おうとしている選手がいた。
「あの選手の胸中……今どんな気持が渦巻いていると思う?」
「え?」
指さした選手。
それは今最後の射を……皆中になるか否かの射を行おうとしている選手。
その人を指さして、何を思っているのか……という問い。
……皆中になるかどうかの事だし、落ちだからきっと当てるように念じているは…………
「当たるように念じている……と思っているだろうし実際そうだろう」
心を読まれた!?
最後の方だけだけど、一字一句間違えずに言い当てられて思わず驚愕しながら鉄さんへと顔を向けてしまう。
けど鉄さんの表情は変わらず、無表情のままだった。
「俺は弓道にそこまで詳しくないのでわからないが……同じ日本の武道を行う物として、多少は真剣勝負の時の心理がわかるつもりだ」
……剣術
衛宮が言っていた、鉄さんが剣術を行うと言うこと。
確かに得物は違えど、古来より日本に伝わる武術を学んでいる。
その台詞には説得力があった。
「……何も考えちゃいないんだよ」
「……へ?」
たった今「当たるように念じている」と言ったばかりだというのに手の平返したように、「何も考えていない」とは?
「俺は剣を振って何かを行うとき……その剣を振ったその瞬間……頭の中は空っぽだよ」
……空っぽ?
言っている意味がよくわからない。
そんな私の心情を知ってか、さらに鉄さんは言葉を続けた。
「剣を振ったその結果……どうなるのか? あるいはどうなったのか? ……なんてことは関係ないのさ。それはあくまでも
…………
「当たろうが当たるまいが……結果は結果。まずはそれを受け入れることだ。…………例えそれが、どんなに望まない結果だったとしても……」
この台詞を言ったときの鉄さんは……どこか寂しげな表情をしていた。
だけど何故だろう……すごく晴れやかにも思えて……。
ドクン
「だからまずは受け入れろ。そして次に生かすんだ。それが人間ってもんだ」
「受け入れる……」
その言葉は、誰もが聞き慣れている言葉のはずなのに……鉄さんから聞くとひどく重く感じられた。
誰よりも、その言葉の意味を理解している……そんな気がした。
「お前は主将だろ?」
「へ? は、はい」
突然の話題変換に、思わず面を食らってしまったけど、私は返事をする。
それにはっきりと頷いて、鉄さんが言葉を続ける。
「では主将になったのは何故だ?」
「え、それはその……う、うまかったからですか?」
「それもある。だが人の上に立つには実力だけじゃだめだ。人望とかが必要だ」
「はぁ……」
確かに実力だけじゃだめかもしれない。
人望が必要なのは確かにそうだ。
けど……それが一体……
「そして部長を指名するのは基本的に上級生……つまりは先輩方だ」
「そうですね」
「では聞こう。美綴の先輩は尊敬できた人間だったか?」
「……突然ですね」
「まぁな」
突然すぎるというか、脈絡のないその質問に軽く非難を込めて返した言葉だというのに、軽く流されてしまった。
全く動じるどころか歯牙にも掛けないその態度に一瞬悔しくなったけど、私はそれを飲み込んで言う。
「尊敬できましたよ。うまかったですし性格も良かった」
「ふむ。ならばその先輩に見る目は無かったのか?」
「……どういう事ですか?」
「簡単なことだ。部長というのは基本的に先輩が決める。そしてその先輩を美綴は尊敬できた。ならばその尊敬する先輩には、
!?
その言葉で鉄さんの質問に真意がようやくわかった。
つまり鉄さんはこう言いたいのだ……。
尊敬した先輩方は、自分たちの後輩の中から
そう言いたいのだ……。
少し悩んだけど、私ははっきりと……答えた。
「……そんなことはないです」
自画自賛になるかもしれない。
けど、これを否定することは出来なかった。
だってもしもこれを否定してしまっては、私だけでなく先輩達も否定することになってしまうから。
私が尊敬した先輩達に、見る目が無かったと……言ってしまうことになるから……。
その返答を受けて鉄さんがしっかりと頷いてくれた。
それが正しいとでも言うように。
その確固たる態度が……その顔に刻まれた、確かな信頼の証が……
ドクン
私の鼓動を早くさせる。
「ほれ」
そんな私に何かを差し出してくる。
それは鉄さんが持っていた鞄に収まっていたと思われる小さな包み。
「開けてみろ」
言われるがままに私はその包みを開いた。
そこには『勝』と彫られたお守りサイズの小さな板と、小さなお弁当箱が入っていた。
「これは?」
「……お守りみたいなものだよ」
板を手に取り、見つめてみる。
手作り感満載の、本当にお守りだった。
もしかしたら鉄さんがわざわざ作ってくれたのかもしれない。
……仕事で忙しいはずなのに
こんな私のためにわざわざ作ってくれたことが、ひどく嬉しかった。
内心で激しく感謝しつつ、それを懐に入れてお弁当の蓋を開けると……
「……サンドイッチ?」
「正しくはカツサンドだ」
私の言葉を訂正してくれる。
確かに鉄さんの言うとおり、そのサンドイッチには千切りキャベツの他に、とてもおいしそうなカツが挟まれていた。
お昼の後に食べることを考慮したのか……結構小さめのサイズだった。
「こういう時の定番でカツサンドにしたが……別に勝たなくてもいいのさ」
「……へ?」
余りにも意外……というか矛盾に私は思わず間抜けな声を上げる。
というかお守りにも「勝」って書いてあるじゃないですか……
そう言いたかったけど……何故か言えなかった。
まだ言葉の続きがあると思ったから……。
鉄さんは立ち上がりながら、背伸びをして空を見上げる。
「何かにつけて勝て、勝て……って人は言うけど、別に勝たなくてもいいのさ。負けなきゃいいんだ」
「負けなければ……いい?」
言っている意味がよくわからない。
相手に勝たないと言うことは負けていると言うことで……。
「単一に考えるな。何もあの弓道場で戦う相手は対戦相手ってだけじゃない。自分も入る」
「……自分ですか?」
「あぁ。もっとも身近にいる敵は己自身さ」
トントンと、自分の胸を軽く叩きながら鉄さんが私を見下ろしながらそう言う。
その顔には……今まで見たこともないほどの、晴れやかな笑みが刻まれていた……
ドクン!!!!
それを見て、今までで一番大きく……心臓が鼓動した。
顔が赤くなっているのが……感じられるほどに……。
「相手が誰だろうが関係ない。
「…………負けるな、美綴」
日が一番高く昇るお昼の時間……。
その日を背に受けながら……紡がれる鉄さんの言葉……。
それは何故かすっ、と、私の胸に入ってきて……。
そうしてその言葉を反芻していると、頭に鉄さんの手が降りてきて……
ワシャワシャ
と……軽く撫でられた……。
それが嬉しいと同時に……すごく恥ずかしくて……。
「く、……鉄さん?」
「負けるな。己にも、相手にも。先輩の信頼の重さにも、自分の結果にも……負けるなよ」
「……はい」
頭を撫でられて真っ赤になっている頬。
だけどその鉄さんの信頼に応えたくて、私ははっきりと頷いておいた。
そして手にしているカツサンドを口に入れた。
「説教くさくなってしまったな。済まない。これは作者の病気みたいなものでな」
やかましいわ!! By作者
「がんばれよ。ちゃんと見てるからさ」
そう言ってそのままどこかへと行ってしまう。
見てくれるというのは何となくわかったけど……今もどうしてわざわざ席を外したのかわからない。
その時……
パンッ!
私の耳に入る、軽快な音。
その音の元はもちろん的で……。
皆中……
見事落ちの人が皆中をたたき出していた。
決して短くない時間鉄さんと話していたというのに、今になってようやく放たれた矢。
よほど
※
その音を聞いて……負けていられないと思った。
私だって負けてないよ!
カツサンドを胃に納めて力強く立ち上がった。
先ほどのような失敗はもうごめんだったので、私は気合いを入れ直した。
腹も満ちた、気合いも十分入った……鉄さんが入れてくれた! 足りない物は何もない!
後は……射るだけだ!
よぉし!
気合いを入れて、私は穂群原学園の待合い場所までとって返す。
自分の弓の点検を一応行って、巻藁練習をするために……。
そして心身ともに充実して、私は試合に臨めたのだった。
結果がどうなったのかはあえていいましぇ~んw
まぁこの様子ならきっと良かったんじゃないでしょうかねwww
さてさて今回の話は一応「秋」……の、お話でございます。
「出会い」~「開店準備中の出会い」 までが「春」
「うっかり娘」~「縁日で出店」 までが「夏」
そして今回のお話 「応援」 までが「秋」
四季巡る日本の次の季節はもちろん……「冬」!
ちなみに作者の一番好きな季節だったり……え? どうでもいい?www
ステイナイトの季節で冬と言えば!!!!!
次話、いよいよ始まるぜ!!!!!