月夜に閃く二振りの野太刀   作:刀馬鹿

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ついに開幕!!!!!

ようやく始まる聖杯戦争!

この戦いに刃夜はどう生きていくのか!

誰と組むのか!?

そして何のルートに行くのかは……これから次第だぜ!!!!

頑張りますんで応援よろしく!!!!

一応忠告

ハッピーエンドで終わらせるつもりですから、そこらをご了承の上でお読み下さい。
ご都合過ぎる展開にはならないつもりですが、そう感じられたら無理に読む必要はないと思います。

あ、ごめんまた空白の描写があるけど許してね!?

さらについでに言えば文字量復活祭!!!!!

指が暴走してなんと文字数19000以上だぜ!

刀馬鹿の本領発揮だぁ!!!!!



それでも良ければお読み下さい&応援よろ!








戦争
開幕


体は剣で出来ている。

I am the bone of my sword.

 

血潮は鉄で 心は硝子。

Steel is my body, and fire is my blood.  

 

幾たびの戦場を越えて不敗。

I have created over a thousand blades.  

ただの一度も敗走はなく、

Unknown to Death.

 

ただの一度も理解されない。

Nor known to Life.

 

彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。

Have withstood pain to create many weapons.

 

故に、生涯に意味はなく。

Yet, those hands will never hold anything.

 

その体は、きっと剣で出来ていた。

So as I pray, unlimited blade works.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

聖杯戦争

 

手にした者の望みを叶えるという、万能の願望機聖杯を巡り、七人のマスターが七人のサーヴァントを用いて繰り広げられる争奪戦

 

聖杯は自らを持つにふさわしい人間を選び、競わせ、殺し合い、ただ一人の持ち主を選定する

 

サーヴァントとは、伝説の英雄が聖杯によって受肉化されたもの

 

彼らは基本的に霊体として、マスターのそばにいる

 

必要とあらば実体化させ、戦わせることが出来る

 

これだけの奇跡を起こす聖杯ならば持ち主に無限の力を

 

 

 

 

 

 

与えよう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

カチャカチャ

 

食器を洗い、それを水で流す作業の過程で鳴り響く、食器同士がこすれる音。

 

『冬木市の災害から十年が経った本日、冬木中央公園で追悼式が行われました』

 

後方の居間で流れるテレビから流れるニュースの内容を音楽に、青年は食器を洗う。

優しそうな青年だ。

腕まくりをして、露出しているその前腕は、無駄なく引き締まっており、鍛えていることを如実に語っていた。

そのそばで、制服姿の少女が、エプロンをたたんで自分の鞄にそれをしまっていた。

肩よりも少し下に伸ばされた髪。

その綺麗な髪を、左側はリボンで一つにまとめているのが、特徴的だった。

 

「少し遅くなりました。私、そろそろ失礼します」

 

少女が、はにかんだ笑顔を浮かべながら、食器を洗う青年に、声を掛けた……。

少女の名前は間桐桜。

数年前からこの家に、朝食と夕食を作りに来ており、この家の家主である青年、衛宮士郎、そしてその青年の保護者とも言える存在の、藤村大河という女性教師と供に食卓を囲んでいる。

その言葉を聞いて、青年……衛宮士郎は水道の蛇口を閉めて、手に付いた水を切る。

エプロンで手を拭きながら振り返った。

 

「送っていくよ。近頃は物騒だし……」

「でも、先輩に悪いですし……」

 

士郎の申し出に、桜は遠慮深そうに、そう返す。

実際そう思っているのだ。

桜という少女は。

恩人でもある士郎の手を煩わせるのを、彼女はとことん嫌っていた。

 

「だめよ~桜ちゃん。送ってもらいなさい。最近本当に物騒なんだから」

 

そんな桜に後方……居間でテレビを見ながら食後のお茶をすすっていた女性が声を掛ける。

黄色地に、緑の線が入った縞模様の服を着た女性。

優しげでありながらも、元気さが身体から溢れて出ているその女性が、藤村大河だった。

 

「でも、藤村先生……」

「だ~め。送ってもらいなさい。桜ちゃんはかわいいんだから、標的にされやすいと思うな~先生」

「そ、そんな……かわいいだなんて」

「俺もそう思うぞ桜。別に迷惑って訳じゃないから、送っていくって」

 

士郎の言葉に、桜は俯いて顔を真っ赤にしてしまう。

それを見て士郎は首を傾げ、そしてそんな士郎と桜を見て、大河はニヤニヤと、笑っていた。

 

 

 

「済みません先輩。わざわざ送ってもらって……」

「いや、謝るのはこっちだよ桜。こんな遅くまで、家のこと手伝わせてしまって」

 

夜の住宅街を、士郎と桜が並んで歩く。

その間は、僅かながらも空いており、二人が恋仲でないことを、暗に語っていた。

だが、親しげに語りながら並んで歩くその姿は……とても微笑ましい光景だった。

 

この時間が……永遠に続けばいいのに……

 

そう、桜は思っていた。

だがそれを表に出さずに、桜は言葉を返す。

 

「気にしないで下さい。大勢で楽しく食事が出来て、私も嬉しいですし」

「……そっか」

 

その言葉に、何を思ったのか、士郎が微笑みながら前を向く。

そこで会話が途切れてしまう……。

だがそこに気まずさは全くない……。

穏やかな沈黙。

桜はその時間さえも……愛おしかった。

前を向く士郎を見つめるその目には……淡い恋心が見え隠れしていた。

 

 

 

だがその時間を……悪夢にも等しい物が……引き裂いた……

 

 

 

……えっ?

 

 

 

ふと目線を下げると、右隣で並んで歩く青年の左腕……長袖から出ている手の甲に、赤い線が走っていた。

 

「先輩! その手……」

 

思わず桜はその手を掴んだ。

滴った赤い血が、己の手を汚すのもいとわずに。

 

「え?」

 

握られた手、そして己の左手に走った血を見て、士郎も目を見開いた。

 

「何だこれ? がらくたでもいじってる時に切ったのかな?」

 

士郎の趣味の一つにガラクタをいじることである。

壊れた、もしくは壊れかけている機械の修理などを行っている。

それはある種の歪んだ行為と言えなくもないが……本人はその事に気づいていない。

血が出ることなど全く身に覚えのなかった。

そして何よりも全く痛みを感じない。

痛覚が壊れているわけでもない士郎には、当然痛みがある。

それ故に突然流れた血を見ても、首を傾げることしかできなかった。

 

 

 

士郎は……だが……

 

 

 

先輩……もしかして……

 

 

 

桜の心に去来する、不安……。

 

そうでないと信じたい……。

 

そうであるはずがない……。

 

ただ、そう思っても、胸の不安は消えることがなく……。

 

先ほどの穏やかな雰囲気が一変し……気まずいとも言える雰囲気のまま、二人は再び歩き出した……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「素に銀と鉄。」

 

「礎に石と契約の大公。」

 

「祖には我が大師シュバインオーグ――」

 

 

 

薄暗い……空間だった……。

 

 

 

「降り立つ風には壁を。」

 

 

 

薄暗い、閉じられたその空間は、石壁に囲まれていた。

 

 

 

「四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

 

 

窓が見えないところを見ると、そこは地下の空間なのかもしれない……。

 

 

 

「閉じよ。」

 

「閉じよ。」

 

「閉じよ。」

 

「閉じよ。」

 

「閉じよ。」

 

 

 

その薄暗い空間の中……血のような赤い紋様を描く……まるで魔法陣のような……その絵の中心に……赤い、朱い、紅い……服を着た少女が、いた……。

 

 

 

「繰り返すつどに五度。」

 

 

 

閉じられたはずのその空間に、どこからか吹いてくる風が、軽くウェーブしている黒髪をなびかせている……。

 

 

 

「ただ、満たされる刻を破却する。」

 

 

 

その表情は真剣その物であり……そしてその思いに答えるかのように……床の紋様が光り輝き、部屋を照らしていく……。

 

 

 

 

 

 

紅い紅い……光で……

 

 

 

 

 

 

「――――告げる!!!! 」

 

 

 

 

 

 

吼えた……

 

決して大きな声だったわけじゃない……

 

だがその声には吼えたと思えるほどの気迫が込められていた……

 

 

 

「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。」

 

 

 

それは……誓いの言葉?

 

 

 

「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。」

 

 

 

それとも……死の宣告?

 

 

 

「誓いを此処に。」

 

 

 

応える者はいない……

 

 

 

「我は常世総ての善と成る者、」

 

 

 

ただそれは明確な意志を持って紡がれていく……

 

 

 

「我は常世総ての悪を敷く者。」

 

 

 

戦いの儀式へと赴き、逝く(・・)ための言の葉……

 

 

 

「汝三大の言霊を纏う七天、」

 

 

 

それを行うは常人にあらず……

 

 

 

「抑止の輪より来たれ、」

 

 

 

根源というものを目指す探求者にして渇望者……

 

 

 

「天秤の守り手よ―――!」

 

 

 

それを主として、付き従うは……

 

 

 

 

 

 

!!!!!!

 

 

 

 

 

 

「な、何!?」

 

轟音と供に、地響きが薄暗い空間を揺らした。

それは確実に地震ではない。

 

では、その揺れは何だというのか?

 

それを確かめるために、少女は走った。

薄暗い空間から唯一外へと繋がる階段を駆け上がる。

その速度は常人のそれではない。

僅かな隙間から見える、その無駄なく引き締まった脚部を見れば、鍛えられていることは一目瞭然だった。

 

「な、あかない!?」

 

眼前のドアを……居間へと通ずるはずのそのドアノブへと手を伸ばし回すが、一向にドアが開く気配がない。

普段では無いはずの何かが、ドアを塞いでいるようだった。

 

「ええい!」

 

何に焦っているのかわからない。

だがその少女は間違いなく焦っていた……。

 

間違いなく完璧な儀式だった。

 

「こんっの!」

 

だが結果は眼前に現れず、結果の代わりとでもいうように、轟音が鳴り響いた……

 

「一体」

 

それが何なのか?

 

「全体……」

 

それを確かめるために急いでいるのか?

 

それが決定的なものになるとも知らずに?

 

 

 

「なんだってのよ!!!!!」

 

 

 

ドアより数歩離れて足、膝、腰……全ての回転エネルギーを乗せた蹴りが、眼前のドアをぶち抜かんと放たれる。

いや実際ぶち抜くために放ったのだろう。

そしてそれは見事に……居間へと続くドアを吹き飛ばした……。

 

 

 

「なっ……!?」

 

 

 

眼前の光景……。

 

それを見て絶句する少女。

 

少女が見た光景を一言で表すならば……

 

 

 

「……何これ?」

 

 

 

悲惨……だった……。

 

 

 

天井どころか、二階の床をも貫き、屋根さえもぶち抜かれて、深夜の星空がぽっかりと覗いている。

 

それだけではなく、骨董品(アンティーク)といっても差し支えない……だがそれを感じさせない手入れと掃除の行き届いた……まさに芸術と思しき家具が吹き飛び、散乱し、まるで廃墟のような有様になっている。

 

家具だけではなく、天井だけじゃない……。

 

壁さえも一部が倒壊している。

 

先刻まで確かに健在だった自身の家の自慢の居間には……一人の不法者がいるだけだった。

 

 

 

「!?」

 

 

 

一瞬部屋の様相に気を取られた自分を戒めて、少女はその廃墟ともいえる空間の中央……というよりもそれが原因でこのような有様になったのだが……へと目を向ける……。

 

 

 

そこにいたのは……

 

 

 

「……やれやれ」

 

 

 

「!?」

 

 

 

ニヒルに笑う……不敵とも言える……白髪褐色肌の、屈強な男……

 

 

 

「こんな乱暴な召喚は初めてだ……」

 

 

 

壊れたイス、散乱した家具が積み重なったその中央に寝そべる男……

 

赤い外套に黒いズボン……

 

足先は頑健そうなブーツを履いている……

 

その隙だらけに見える姿勢からは想像も出来ないほどの気迫を放っている……

 

そんな不敵な態度のまま……眼前に呆けている少女へと向かって……男はこういった……

 

 

 

 

 

 

「これはまた、とんでもないマスターに引き当てられたものだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました~」

 

いつものように店を開き、いつものように最後の客を元気よく見送って、俺の今日の業務は終了した。

俺こと、鉄刃夜。

年齢はついに十九歳になってしまった青年で、自分の後方にある店「和食屋」という定食屋の店主にして家主である。

家主と言っても、この店はとある人からのご好意で借りさせてもらっている店で決して俺のものと言うことではないが……。

 

……もう冬か

 

季節は冬……。

俺がこの世界に来たのは春先だった四月だ……。

それから約十ヶ月……。

いつの間にやら春が過ぎ、夏が暑く、秋は郷愁を漂わせ……冬が訪れた。

年の瀬は雷画さんが気を使ってくれて、藤村組の宴会に招待してくれた。

まぁ料理人として呼び出された意味合いもあったが……俺としては雷画さんに俺の料理を食べてもらえて嬉しかった。

俺が打った年越しそば(そば打ち練習中)を食し……正月も藤村組で迎えて今に至る……。

 

っていうかいつの間にか年越えてんじゃねぇか!!!!

 

時間の経つ早さに怒ればいいのか……嘆けばいいのかわからないこの状況……。

俺は未だに自分の家に帰れないことに、がっくりと内心でうなだれるしかなかった。

ちなみに俺は今いるこの世界の住人ではない。

多重世界(パラレルワールド)の自分が生まれ育った世界より、何故かモンスターが溢れる世界へといつの間にか移動し、それから帰る途中にこの世界へとやってきてしまったのだ……。

帰る方法がわからないので……とりあえず現地であるここ、冬木市でお世話になっている方への恩返しとしてこうしてお店を構えて金を稼いでいるのだが……。

 

そうこうしてたらもう二月かよ!!!!!

 

二月に入る数日前でございます。

いつの間にかここで毎日定食作っているのが普通……というか日常になってしまった。

一瞬忘れかけたが、忘れるわけがない。

 

「……俺はいつになったら自分の世界に帰れるのだろうか…………」

 

一人ぼそっとそんな言葉を漏らしてみるが……それで解決したら苦労はしない……。

いつ帰ることが出来るのかわからないこの状況で、俺は必死に生きていた。

 

まぁ俺がこの世界に来ることになったのはおそらく……あの二人が原因なんだろうが……

 

あの二人……。

いつまで経っても俺が剣でも、格闘術でも、鍛造でも勝つ事の出来ない怪物にして師匠。

モンスターワールドからここに来る直前に聞いた声は間違いなくあの二人のものだった。

ならばこの世界に来たのはあの二人の差し金と見て間違いないないのだろうが。

 

となるとモンスターワールドに行ったのもあいつらの差し金だろうか?

 

推論は出来る。

逆に言えば推論しかできない。

問いただすべき人物がこの世界にいないのだから……。

だから日々復讐の牙を研ぎつつ、俺は毎日必死になって包丁を振るっていた……。

 

まぁ帰る方法はあるんだろうけどな……

 

モンスターワールドでの出来事……。

流されるままの生活だったが、今思い返してみれば……意味があったのだ。

 

蒼リオレウス襲来より始まった、古龍種達との激闘。

おそらく俺はアレを討伐するためにあの二人によってあの世界へと飛ばされたのだ。

それを無事にくぐり抜けたのならば、帰ることが出来たのだ。

実際一度は帰りかけたが、帰ることは出来なかった。

おそらく何か問題があったのだろう。

 

神秘という、魔術がらみなんだろうな……

 

この世界の神秘……魔術……

 

魔力(オド)、と魔力(マナ)と魔術回路という物を用いて使用される神秘の技術。

前回の世界でも神秘の塊だった古龍種関係と事を構えたのだから、その可能性は高い。

おそらく魔術が絡まる何かをすれば、この世界での俺の課題は達成されるのだろう。

 

という推論は出来たが……何も起きないままここまで時間が経ちましたが……

 

そう言う予測は立てたが……結局魔術がらみで問題が起こったのは五月頃、遠坂凜が俺の店に俺を魔術師と断定して怒鳴り込んできたときだけ。

他は魔術の魔の字すらでてきはしない。

 

まぁ……なにか起こりそうな雰囲気ではあるけどな……

 

現在時刻は夜の十時。

確かに今俺がいる、和食屋は深山町の住宅街にある。

当然夜になれば静まりかえるのは普通なのだが……それにしたって静かすぎる。

眠りにつくのが早いと言うわけでもないと言うのに……この静けさは不気味に感じてしまう。

最近、特に夜が異様な雰囲気に満たされていた。

 

 

 

それがいいことなのか悪いことなのか……

 

それは今をもってしてもわからない……

 

だが俺はこれが続くと思っていた……

 

少なくとも荒事に巻き込まれたくはなかったし、当事者になりたくもなかった……

 

なるのがわかっていたとしてもだ……

 

だがあの二人が、そんなぬるい状況に俺を置くはずがないのだ……

 

それを……俺は知ることになる……

 

 

 

 

 

 

一人の小さな、小さな……雪の妖精のような少女によって……

 

 

 

 

 

 

ぞわっ!!!!

 

 

 

 

 

 

身体を駆けめぐる、凄まじいまでの悪寒……。

それは殺気の奔流を浴びたときの感覚に似ていた。

それが来た方向へと……俺は瞬時に戦闘態勢に移行しつつ振り返った。

 

するとそこには……

 

 

 

「……フフッ」

 

 

 

一人の……少女が佇んでいた……

 

 

 

夜闇に浮かぶ月の光に輝く……長い銀髪の髪。

 

濃い紫の帽子をかぶり、帽子と同じ色のコートを羽織った……見た目十歳前後の小さな少女……。

 

だがその見た目にだまされてはいけなかった。

 

その身に宿す……何かが俺の警戒を解かせなかった。

 

身体の気を……魔力(オド)を、循環させ炉に回し、力に帰る機関……魔術回路。

 

その気配が確かに少女の身体には合った……

 

 

 

だが……桁外れだった……

 

 

 

距離があるとはいえ、視界に収まる小さな少女の身体中にそれこそ蜘蛛の巣のように張り巡らされている感覚……

 

はっきりと見たわけではないからわからないが……おそらく、大きな的外れはしていないはずだ……

 

それは間違いない……が、しかし……

 

 

 

……なんか常時使用してる?

 

 

 

体内の力、魔力(オド)がなんか身体の表面……蜘蛛の巣のように隙間なく張り巡らされたそれから常時微細な魔力(オド)が発散されていた……

 

よくわからないが、しかしそんなことなど瑣末事だった……

 

 

 

 

 

 

なぜなら……その背後に、見えない何か(・・)がいるのが感じられたからだ……。

 

 

 

 

 

 

強大で、兇悪な、何かが……

 

 

 

 

 

 

 

「こんばんは、お兄さん」

 

 

 

「……こんばんは」

 

 

 

挨拶をされて俺は一応挨拶を返す。

だがそれどころじゃなかった。

さっきから頭の中で警鐘が鳴り響いている。

おそらく……本気を出せば死ぬことはないだろう。

それこそ戦わずに逃げれば逃げ切れる自信があった。

だが……警戒を解いてはだめだと、本能が告げていた。

 

 

 

「すごい気配につられて来てみれば……お兄さんはマスターなの?」

 

「……すごい気配? マスター?」

 

 

 

何を言っているのかわからない。

すごい気配がなんなのかも、マスターと言う単語も。

 

いや、気配はなんとなくわかるが……多分朧火だろうし……っていうかこの世界の住人は俺がなんなのかを勝手に断定してから会話するよね?

 

遠坂しかり、眼前の少女しかり……。

何故か俺がどういう立場の人間なのかを勝手に断定する。

少し先……上り坂の上にいる少女は、どう見ても日本人ではない。

その割には流暢な日本語だが……まぁこの際それはいいだろう。

 

……まぁいい

 

とりあえず問われてもずっと黙っているのは年下の少女とはいえ失礼なので、俺は警戒を解かないように姿勢を変え、応えた。

 

 

 

 

 

 

「そうだ。俺が店主(マスター)だが?」

 

 

 

 

 

 

きっぱりと、はっきりと聞こえるように、近所迷惑にならない程度の大きさで、俺は少女に向かって応えた。

日本人に見えない少女が俺のことをマスターと言うのならば答えは一つだ……。

 

マスターって……店主(マスター)のことだろう……な

 

自信満々で応えたが……少々不安になってくる。

まぁ言ってしまった以上、撤回は出来ないのでどうでもいいが。

 

 

 

「ふぅん……そう。ならサーヴァントはどこにいるのかしら?」

 

 

 

……サーヴァント?

 

 

 

また出てきた、意味のわからない単語。

いや意味自体は十全にわかっているが……。

 

Servant  英語で召し使い

 

 

 

つまりは……従者? 店員ってことか?

 

 

 

店主(マスター)である俺だけでなく、店員はどこにいるのかという質問……。

不躾と言うよりも……何というか意味がわからない。

突然店の店主かどうか聞かれて次に聞かれたのが店員がいるか否か……。

 

少女の幻想的な風景と相まって……余計に意味がわからない。

 

「いや……あいにく店員(サーヴァント)はいないんだが……」

「……マスターなのに? それとも逃げられたの?」

 

逃げられた?

 

店員に逃げられるというのは果たしてどういう状況なのか?

 

正直な話少女が言っている意味がわからなかった。

 

店員がいないとわかると、少女……の後方からの威圧が消えた。

どうやら背後にいた守護霊のような物が戦闘態勢を解いたらしい。

 

「サーヴァントがいないんならしょうがないよね。お兄ちゃんと一緒だね……。早く再契約しないと死んじゃうよ……お兄さん……」

 

……お兄ちゃん? 再契約? 死ぬ?

 

余り穏やかじゃない言葉を残して……少女が去っていく……。

その少女に追随するかのように……彼女の背後の巨大な重圧からも解放される。

少女の姿が視界より消える瞬間まで……俺は油断せずに少女から目線を外さなかった。

やがて夜闇へと消えていった少女がようやく視界から消えて、俺はため込んでいた空気を吐き出していた。

 

『凄まじい気配を感じたが……無事か仕手よ?』

『あぁ。どうやら当てが外れたから帰ったみたいだ』

 

心配で話しかけてきてくれた封龍剣【超絶一門】に礼を言いつつ、俺は思考を巡らせる。

 

……なんだったんだ?

 

何の用事出来たのか全くわからない。

口調から言っておそらく俺が目当てで来たことは間違いないのだろうが、それにしたって言っていることはほとんど意味不明。

であるにもかかわらず少女は断定口調で俺に質問してくる。

 

……あの気の循環の仕方は、魔術回路と見ていい……だろうな?

 

少女の体内……もっと正確に言えば身体全体を張り巡らす……それこそ皮膚という皮膚全てに張り巡らされ、循環していた気……いやこの世界での魔力(オド)

常時発散していたのがよく意味がわからなかったが……これだけは言えた。

 

 

 

はっきり言う……今の少女の魔力(オド)の量は半端じゃなかった。

 

 

 

それこそ出力だけで言えば魔力(マナ)をも使用した俺と匹敵するかもしれない。

気と魔力(マナ)を使用した俺がようやく出力で互角になれるとは……。

 

まぁ彼女自身と戦えば一瞬で勝てそうだったが……

 

出力があっても、彼女自身にはそれ以外に何も感じなかった。

魔術回路がある以上、何かしらの魔術があることを警戒すべきだが、きっと大丈夫だろう。

問題は彼女の後方に控えていた……謎の重圧だ。

アレは……戦うことが出来て倒すことが可能だとも判断できなくもなかった。

だが俺の本能が……身に宿った力達が教えてくれた……。

 

 

 

少なくとも今の俺では、殺すことは……殺しきる(・・・・)ことは出来ないと……

 

 

 

何を引き連れていたんだあの少女は……

 

薄ら寒い物を感じながら、何とか無事にいられたことにほっとしつつ、俺は店内へと暖簾棒である狩竜を外しつつ中へ入り、ドアを閉めて鍵を掛ける。

皆目見当も付かないが……どうやら、平和な日常というのは終わりを告げたようだった……。

先日より冬木に流れる不穏な気配。

夜ごとに何か巨大な何かが生じ、一瞬で消える異常事態。

先ほどの少女。

 

そして、龍脈の活発化……

 

柳桐寺直下を流れる……巨大な大地の動脈……龍脈。

根源的な力が宿るそこが……活発に活動を行っている。

これだけの異常が重なれば……

 

 

 

もはや異常な何かが起きているとしか考えられない……

 

 

 

どういうつもりであの二人が俺をこの世界に運んだのかは知らないが……これが帰るための手段というか……何かだというのならば……

 

「……またぞろ命を賭けるようなことをさせられそうだが……修行にもなる。力の限りを尽くすだけだ。お前にも力を貸してもらうぞ。封龍剣【超絶一門】」

『随意に。我が仕手よ。仕手の思うままに我を振るうがいい。我も仕手同様、力の限りを尽くし、仕手を助けよう……』

「よろしく頼む」

 

意志ある魔剣、封龍剣【超絶一門】と再度ちぎりを交わす。

といっても、いきなり日常を変えるわけにも行かないので……。

 

……とりあえず仕込みだな……明日の

 

『……しまらないな仕手よ』

『やかましい』

 

ずっこけていそうな封龍剣【超絶一門】に俺は苦笑しつつ、明日の料理の仕込みを始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「どうアーチャー? 見える?」

「ふむ……おおよその地形は把握した」

 

深夜……それこそ普通の人間ならば眠りについているような深い帳の降りた夜……。

だが再開発の進んだ新都は、電光によって照らされた……それこそ自らが灯りを持たなくてもいいほどの……歪んだ夜を、迎えている。

その最上……新都の高層ビルの屋上に、二人の人間がいた。

 

どちらも赤い衣を羽織っている。

だが決定的に違うのは、二人が男女であること……そして片方はおよそ人間ではあり得ないほどの気配を漂わせていることだった。

 

「ここから見えるのは街の全景だけ。今から街を出歩いて、どこに何があるのか、そう言ったことを把握してもらうわよ」

「……あまりサーヴァントを……アーチャーを見くびらないで欲しいな、凜。さすがに隣町までは無理だが……あの橋」

 

すっと、手を伸ばされる深紅の男の右腕。

その指先を目で追う少女……。

見た目から言えば、間違いなく男の方が年上だというのに、少女の方が上であると言うのが……何となく感じられる。

 

歪な二人組だった。

 

「あの大橋のボルトの数くらいならば、わざわざ出向かなくても把握できる」

「嘘!? だってあんなのだいぶ距離があるのよ!?」

「何。私の力を持ってすれば造作もない……」

 

不遜に笑うその男に、少女は半ば呆れながら溜め息を吐く。

だがそのため息には、それ以外の感情も含まれており……。

 

「何だそのため息は? 何か問題でもしたか、私は?」

「いえ。ただやっぱりサーヴァントってすごいんだなって」

「ふん。この程度の事で驚かれたら困るのだが……」

「悪かったわね」

 

再び不敵に笑う男に若干苛立ち混じりに言葉を返す。

だがそれを歯牙にも掛けず、男は笑ったままだった。

そんな男を放置して、少女はなんと……屋上の縁から飛び降りた……。

 

 

 

否……跳んだ……

 

 

 

ゆったりと、まるで滑空するかのように、ゆっくりと宙を横へと移動していく。

それに寄り添うようにする男。

まるで二人して空を飛んでいるかのような、そんな現象だった。

 

「悪くはない。だが、この程度の事で驚かれたら、これからこの街で起こることには到底ついて行けず……戦闘どころでは無いぞ?」

「覚悟は出来てるわよ。それこそ……十年前からね」

 

真冬の星空を舞う少女が、凜とした表情をしながら笑い、男にそう返す。

それを聞いて男はその想いに応えるかのように、屹然とした笑みを浮かべた。

 

「それを聞いて安心したよ。凜」

 

それから会話は途切れ……二人は新都の夜景へと飲み込まれて……消えていった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「……っ!」

 

呼気を鋭く吐きつつ、俺は手にした愛刀、夜月を閃かせる。

木々から漏れる、朝焼けの木漏れ日が、夜月の閃きをより鮮やかな物にしていた。

まだ日が昇り始めたばかりで暁模様の空だったが、そんなことは関係なかった。

この地で何かが起きようとしているのは明白だったので、いつもよりもさらに早起きをして、俺はひたすらに剣を振っていたのだ。

 

『精が出るな』

『用心に越したことはない。訓練は毎日欠かさず行ったが、如何せん実戦を全く経験していない。ならば練習だけでも行って感覚を少しでも取り戻さなければ危ない。まだ死にたくはないからな』

 

封龍剣【超絶一門】にそう返しつつ、俺はひたすらに剣を振るう。

それこそどれほどの素振りを行ったのかわからないほどに。

一応狩竜も持ってきたが、もっぱら素振りを行うのは夜月と双剣、封龍剣【超絶一門】だった。

 

やはり狩竜は現代社会……日本には余りにも不向きな得物だ

 

如何せん長い。

それがこれほどまでに問題になるとは思わなかった。

緊急時であれば、例えどんな弊害が起ころうが……人死にが出るようなら考えるが……関係なく狩竜を振るうのだが、そう言うわけにも行かない。

何せ長い……。

これを道路で振ろう物ならば……確実になんかにぶつかる。

別にぶつかっても、抜刀してようが納刀してようが、切り裂き、ぶっ壊して狩竜を振るうことは可能だが……それをすれば被害総額がとんでもないことになる。

いくら何でも人様の家を傷つけて知らん顔しているほど俺は図太くない。

本当に命の危機に瀕したらその限りではないが……。

 

というか対飛竜用に鍛造したこの得物を……何に振るえと?

 

対飛竜用超野太刀、銘を狩竜。

刃渡り七尺四寸のその長大な攻撃力は、大型の相手と戦うことで遺憾なく発揮される。

別に人間相手にも使用しても間合いがあり得ないほど広くなるので問題はないが、不向きすぎる。

対人相手であるならば打刀である夜月と、打刀とほぼ同じサイズの封龍剣【超絶一門】で十分である。

他にも雷月、蒼月、花月などもいるが……まずは基本形と言うことでこの二つの訓練を激化させていた。

 

『だが残念ながら仕手よ。そろそろ時間だ』

「何?」

 

封龍剣【超絶一門】の忠告で時計を見ると、いつの間にかいつも訓練を終了している時間だった。

無我夢中でひたすらに振るっていたらあっという間に時間が経ってしまった。

俺はそれに驚きつつ、持ってきた水を飲み干した。

 

『やはり対人ないし、実戦を体感しないとやった気にならんな』

『実戦感覚を取り戻そうとしているのならばそれはそうだろう。だが相手がいないだろう?』

 

封龍剣【超絶一門】の言うとおりで相手がおらず、実戦がないのであれば仕方がない。

だからこそがむしゃらに素振りをしていたというのに……もう時間が来てしまった。

荷物をまとめて森から出て店へと向かう。

少し山の上の方まで登ってきているために、冬木市の深山町を一望することが出来る。

そして一望できるが故に……感じられる違和感。

夜ほどではないにせよ、四月の朝と比べれば明確な違和感が生じていた。

 

『魔力が充溢しているせいだろう。当然私の世界に比べることも出来ないが……この世界にしては十分に驚異的な量だ』

『……それだけではないだろうがな』

 

俺以外の意見が聞けるというのは実にありがたいことだった。

おかげでこれが気のせいだという、自分にとって都合のいい答えを用意しなくて済むのだから。

 

何が起こっているのかは謎だが……用心だけはしないとな

 

何かが始まっている……何かが起こっているのは間違いない。

それに巻き込まれるのはもはや必定。

絶対と言ってもいい。

ならばそれに巻き込まれ、当事者となったときに問題なくそれに関われるように、常に気を張り巡らせておかなければ危うい。

巻き込まれた瞬間に四肢を失ってしまっては、その先に待つのは明確な「死」だけなのだから。

 

「おはようございます!」

「……おぉ、お早う」

 

だがその警戒も、美綴と合うと霧散してしまう。

実に情けないことだが、俺としてもこの朝のお茶は心地いいものだったのだ。

 

「相も変わらずご苦労さん」

「それは鉄さんもですよ。今日は……真剣で稽古ですか?」

「あぁ」

 

すでに封龍剣【超絶一門】は、シースと黒い布で完全に覆って認識阻害の術を掛けているので、美綴にはただの荷物としか認識できない。

狩竜はただの木刀なので、もっとも目を引くのは鞘に収まっているとはいえ、何にも覆われていない夜月だろう。

美綴も俺が武芸者だというのは何となくわかっているようなので特に何も言ってこないが。

美綴にお茶を出して、いつものように少し会話をして、いつものように見送った。

そして始まる和食屋店主としての俺の一日……。

 

 

 

何かが起こることはわかりきっていた……

 

あの二人が俺を送ったのだから何かが起こり、そして帰る手段があると……

 

十ヶ月ほどの長い時間を掛けてようやく変化が訪れたこの町で……

 

言い訳になるかもしれないが一応言わせて欲しい……

 

覚悟は出来ていた……

 

それこそとっくの昔に覚悟なんてものは固めている……

 

剣を振るのも、命を奪うことも……

 

だが……

 

だがな……

 

 

 

何かが起こると認識し、何かがあるとわかった次の日いきなり……

 

 

 

 

 

 

自分の身に何かが起こるなんて……だれが思う?

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました!」

「わざわざ外まで出てこなくても」

「いや大事なお客さんだからな。最近物騒だし……」

 

本日の業務も終了した、和食屋。

本日は珍しいことに最後の客は美綴だった。

何でも両親が仕事の都合で出かけてしまったらしく、晩ご飯を作るのが面倒だったので俺の店までわざわざ食べに来てくれたらしい。

お礼として結構なサービスを行った。

そしてそれを食べ終えて他に客もいないことで、二人で談笑していたのだ……。

だがさすがに閉店時間間際になると、美綴も帰ると言い席を立ったのだ。

俺はそれを見送っていた。

最近物騒な事件が起こしそうなこんな夜更けに、女の子を一人で帰らせるのは不安だったが……。

 

「大丈夫ですって。そんなに遠くないですし。それに鉄さんしかいないのにお店開けておくわけにはいかないでしょ」

「……確かにそうだが」

「本当に大丈夫ですって。夜道とはいえ満月も近いですし、雲もないから結構明るいですし」

 

からからと笑いながら美綴がそう言う。

確かに美綴の言うとおり、今日の夜空にはほぼ満月と言っていい月が、浮かび上がっていた。

冬の澄んだ空気が、月光を地上へと降り注いでいる。

それ故に普段よりは明るいだろう。

これ以上言っても平行線で終わりそうだし、余りしつこく言ってもストーカーと思われてしまうかもしれない。

 

「わかった、気をつけてな」

「はい。ごちそうさまでした。また来ますね……」

 

手を振りながら去っていく美綴を見送る。

せめて道を曲がるまでは見送った……。

 

 

 

そして……それが俺の明暗を分かつ行動だった……

 

 

 

 

 

 

ぞわっ!!!!

 

 

 

 

 

 

先日の少女の背後より発せられた殺意とは、比べものにならない殺意。

 

否、規模は少女の方が上だった……

 

大きさも、圧力も……

 

だが、今感じた殺意は……鋭敏だった……

 

鋭く、疾く……

 

まるで突き刺ささるかのような、殺意……

 

それを浴びた瞬間に、俺は動いていた……

 

 

 

「っぁ!!!!」

 

 

 

回避行動を取って一点に向けられる殺意より身を躱しつつ、懐へと手を伸ばす……

 

先日より懐に忍ばせているスローイングナイフに気を込めて、俺は殺意の先へと亜音速で飛ばす……

 

必殺の意志を込めたナイフは、至極あっさりと、躱されてしまった……

 

 

 

!? 出来る!?

 

 

 

相当の速度で飛ばされたナイフを避けたのだ……

 

生半可の相手ではなかった……

 

 

 

「ほぉ。なかなか出来そうな奴がいたから気まぐれに殺気を向けてみたら、反応しやがった」

 

 

 

声がした……

 

野太い、だがよく通る男の声……

 

それは、先ほど俺がナイフを投げた場所の少し離れた場所から発せられていた……

 

そちらへと、一切の油断無く、隙を見せずに目を向けると……

 

 

 

そこにいた……

 

 

 

青い装束を着た男が……

 

 

 

腕を組みながら、民家の屋根に佇むその姿は、夜闇と最近の夜の物騒さもあって、より不気味に感じる……

 

何より、先ほどまで確かに屋根の上に()の気配など微塵もなかったというのに、男は俺のその感覚を否定するかのように、そこにいる……

 

 

 

 

 

 

まるで突然顕れた……出現したとでも言うように……

 

 

 

 

 

 

「結界を張るやつだからお前も魔術師か? 体内に奇妙な物を持っているようだが……マスターではないのか? その棒も、ただの棒じゃなさそうだな」

 

 

 

 

 

 

一目で見抜くか!?

 

初歩中の初歩とはいえ、認識阻害と店に掛けた結界を見抜かれた……

 

その気配もあり、間違いなくこいつは普通の人間ではない!!!!

 

 

 

「別段魔術師でもマスターでなければ放置してもかまわねえんだが……俺の殺気に反応し、反撃にナイフを投げてきたお前を放置するわけにはいかねえな!!!!」

 

 

 

ブン、と不思議な音が俺の耳に届く……

 

それと同時に敵の手に、深紅の槍が握られる……

 

それは余りにも禍々しい装飾をしており……何よりその槍の雰囲気は……

 

 

 

その装飾以上に禍々しい物だった……

 

 

 

槍!? だと!?

 

 

 

瞬時に出現した全長六尺あまりの槍……

 

おそらく魔力で現界した敵の得物……

 

どれほどの力量を持つか謎だが……

 

殺意の奔流から鑑みて……

 

 

 

生半可な相手でないことだけは間違いない!!!!

 

 

 

対して今の俺の装備は、腰に忍ばせる短刀水月と、スローイングナイフが数点……

 

これでは……負けるのは確実だった……

 

だが店内に入って夜月や封龍剣【超絶一門】を、取り出している暇を与えてくれるほど優しい相手でもない……

 

 

 

しからば!!!!

 

 

 

瞬時に思考し、俺はそばにある暖簾を……刃渡り七尺四寸の狩竜をひったくる!

 

 

 

「行くぜおらぁ!!!!」

 

 

 

怒号と供に、敵が飛翔し、俺へと突貫してくる……

 

俺はそれを……

 

 

 

「くっ!?」

 

 

 

両手で持った狩竜で、受け止めて流していた……

 

 

 

「……ほぉ。俺の一撃をしのぐか。やるな坊主」

 

 

 

眼前の敵から、にたりと……好戦的な笑みが浮かぶ……

 

それと同時に、俺は横っ飛びに駆けだしていた……

 

 

 

こいつ相手に長大な狩竜で拮抗できるとは思えないが……それでも十全に振るえる場所に行かなければ勝機はない!!!!

 

 

 

敵から繰り出される突きの速度は常軌を逸していた……

 

間違いなく最強の速度の突きである……

 

その豪快な動きに惑わされそうになるが、練度、的確に狙われる急所……

 

全てを鑑みれば、間違いなく最強クラスの槍の使い手である……

 

俺は狩竜を両手で中間当たりを持つ、杖術のような構えで受け止めて流していた……

 

認識阻害の術を強固にするために、呪符を貼り付けているために一息に抜けないという欠点もある……

 

それに……

 

 

 

いくら間合いの利があるとはいえ……この速度で繰り出される突きを狩竜で捌けるとは思えない!!!!

 

 

 

対飛竜用の超野太刀狩竜……

 

飛竜相手にはその長さによる絶対的な間合いの長さと、圧倒的攻撃力で敵を切り裂いてきたが……対人相手ではこれほど扱いづらい武器もない……

 

しかも相手がこれだけの手練れであればなおさらだ……

 

 

 

「おらぁ!!!!」

 

 

 

そう考えている俺の鼓膜を叩く、敵の怒号……

 

槍ではなく、俺の腹部へと凄まじい蹴りが放たれていた……

 

俺はそれを膝で受け止めたが……勢いを受け止めきれずに、俺は後方の森へと吹き飛ばされた……

 

 

 

げっ、やばい!

 

 

 

振りやすい場所どころか……木々が乱立して、より狩竜を振ることが困難な場所へとたたき込まれてしまった……

 

木々をぶった切りながら振ることも出来るが……木々を切りながらでは当然速度が落ちる……

 

それが通用するような相手でないことだけは直ぐにわかる……

 

何とか木々に激突しないようにうまく避けながら、俺は地面へと着地した……

 

 

 

「……解せねえな。お前本当に人間か?」

 

「……失礼だな。俺は歴とした人間だぞ?」

 

「ほざけ!!!! たかが人間が最速のサーヴァントである俺の攻撃を完全に避けきれるか!!!!」

 

 

 

サーヴァントだと?

 

 

 

先日聞いたばかりのその言葉に驚きながら、再度突貫しつつ突き出された槍を避ける……

 

だが周りに木々があるせいでより回避が困難になってしまった……

 

敵も条件は同じであるはずなのに、それを感じさせないほどに槍の突きは鋭かった……

 

 

 

やばい……相当出来る!

 

 

 

はっきり言って夜月で相対しても勝てるかどうか謎だった……

 

もっとも得意とする打刀一刀流での戦闘……

 

それを持ってしても勝てるか謎だった……

 

 

 

しかもこれほどの対人戦は……実に一年以上振りでブランクが!!!!

 

 

 

体力は十全に付いている……

 

むしろ対人戦をもっとも頻繁に行っていた、俺の世界の時よりも体力や膂力は向上した……

 

だがそれと引き替えに対人戦を長い間行っていなかったつけが……如実に表れ始めた……

 

 

 

「おら!」

 

「っ!?」

 

 

 

繰り出された敵の槍に一瞬触れる……

 

うまく穂先の刃の部分は回避できたが、これほどの速度で繰り出されれば、例え刃がなかろうとも怪我をする……

 

触れた箇所は摩擦で焦げ付いていた……

 

木々が邪魔であると言うこと、ブランク、相手と相性の悪い得物……

 

これだけの条件が揃ってしまえば、いくら気力だけでなく……

 

 

 

魔力(マナ)を用いて五感と第六感を研ぎ澄まし、身体能力をブーストしても避けきれない……!!!!

 

 

 

不利な条件が重なりすぎた……

 

だがこの状況に追い込んでしまったのは己が不覚……

 

泣き言を言うつもりはないが……

 

 

 

ちょっときつい!!!!!

 

 

 

実際はちょっとどころではないのだが……

 

魔力(マナ)によるブーストとて一時的なブーストでしかない、ただの時間稼ぎ……

 

このままでは……

 

 

 

「隙あり!!!!」

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

声と供に放たれる……一閃……

 

それはゆっくりと……俺の意識上でゆっくりと近づいてきて……

 

 

 

俺の右手の甲を切り裂いた……

 

 

 

「ぐっ!?」

 

 

 

途端に灼熱の痛みが、手の甲へと走る……

 

だがそれに気を取られているわけにはいかない……

 

敵は槍を突き込むのと同時に身体事接近してきている……

 

腕を引かずに身体を俺の方へと寄せてきたのだ……

 

ならば考えられるのはただ一つ……

 

己の肉体を武器として……

 

 

 

「らぁっ!」

 

 

 

「っが!」

 

 

 

鋭い蹴りが、俺の腹部に突き刺さった……

 

腹筋に力を込める事が出来たが、出来た抵抗はそれだけだ……

 

腹部を突き刺したその蹴りは、俺を遙か後方へと吹き飛ばす……

 

一瞬意識が飛びそうになったが……意地でも意識と狩竜を放さなかった……

 

十数メートル吹き飛ばされると、途端に森が開けた……

 

森を抜けたわけではなく、木々が乱立していない、広い空間へと出たのだ……

 

古く大きな日本家屋が鎮座していた……

 

だが相当の年月放置されていたのか、もともと荘厳だったと思われるその姿に見る影もない……

 

俺はその廃墟とも言える家の屋根に激突し、その腐敗した屋根を貫き畳みの上に叩きつけられた……

 

 

 

「がっはっ……」

 

 

 

内臓を痛めたのか、肺に溜まっていた空気以外にも口内に血が逆流し、鉄の味が口いっぱいに広がった……

 

そんなことに気を回しているわけにはいかないので……俺は必死になって立ち上がる……

 

立ち上がりながら血にまみれた右手で呪符を剥がし、何とか狩竜を抜刀できる状況に持って行く……

 

手と狩竜に滴った血が床へと落ちて……この生活感が皆無の廃墟に、埃以外の匂いが混じる……

 

 

 

ここで抜いても、結果は同じか……

 

 

 

床一面に畳が広がり、そこそこの広さを誇っているこの建物はおそらく道場だったのだろう……

 

道場故に普通よりも天井までの高さはあったが、それでも狩竜を振るうには狭い……

 

正しく言えば狩竜が圧倒的に長いのだが……

 

時間があれば屋根を支える支柱である、四方の柱をぶった切ることも出来たが……

 

 

 

「……手こずらせるな」

 

 

 

敵がそれほどの時間を与えてくれない……

 

否それは当然のこと……

 

命の奪い合いに情け容赦は不要……

 

そんな余裕、油断をしてくれるほど甘い相手ではない……

 

先ほどからの突きも、一切の呵責のない、鋭く研ぎ澄まされた殺意を俺の急所に的確に突き出していたのだ……

 

逆に正確すぎる故に、何とか躱せていたのだが……

 

 

 

「お前が手にした武器……それは野太刀か? そんな長い得物をよくぞまぁ振るえる物だな……」

 

 

 

……野太刀を知っている?

 

 

 

敵の言葉に俺は意外性を覚えた……

 

見た目どう見ても日本人に見えない……もっと言えば人間ですらないと思えるのだが……男が、俺が手にした得物の種類を的確に言い当てた……

 

偏見かもしれないが、日本人ですら明確な分類を知らない刀剣の種類を、外人が的確に見抜くとは思えなかった……

 

 

 

「だが相手が悪い……というよりもまだまだその武器での練度が低いようだな。身体はできあがっていて実力その物はだいぶあるようだが、その武器で俺に挑んだのは愚かな選択だったな……」

 

「なら、もしも武器を交換したいと言ったら……変えさせてくれるのか?」

 

「俺自身としては全力で戦えればそれでいいんだが……あいにくマスターの方針でな。さっさと目撃者は殺して仕事に戻れとほざきやがる……」

 

 

 

マスターの方針?

 

 

 

サーヴァントに続いて、少女が言っていたマスターという単語……

 

それが何を意味するのかは謎だが……こいつが俺を襲うのはこいつだけの意志ではないと言うことだけは理解できた……

 

笑いそうになる膝に必死になって力を入れ、狩竜を構えながら立ち上がる……

 

それを見て相手がヒュ~、と軽く口笛を吹いた……

 

 

 

「本当にやるな、坊主。さっきの蹴りは間違いなく殺すつもりの力を込めて放ったんだがな……。食らった瞬間に力を入れて少しは威力を反射させたようだが、それでも直ぐに立ち上がれるとは。しかもそれほどの長さの得物を構えるか……」

 

 

 

ほとんどはったりだったが……それでも相手は驚嘆する……

 

その僅かな時間を利用して、俺は内臓に集中的に気を回して治療を行うが……いくら何でもこれほどの僅かな時間ではとてもではないが全快にはなり得ない……

 

右手の手の甲も切られてはいるが内臓に比べれば遙かに軽傷で、無視できる程度の傷だ……

 

ほっとけるが、腹部の怪我は動きに支障を来す……

 

時間を稼ごうにも、唯一の退路は敵にふさがれてしまっている……

 

 

 

屋根を突き破って逃げようにも……敵の得物が長物ではその間に突き刺されて殺られるな……

 

 

 

打刀や剣なんかでは間合いが狭いので、それでいったんは逃げられたが、槍が相手ではそれも叶わない……

 

 

 

はっきり言って……詰んでいた……

 

 

 

 

 

 

「残念だ。せっかく全力で殺り合える相手と巡り会えたというのに……。済まないが坊主、死んでもらうぜ?」

 

 

 

 

 

 

敵が四方にぶちまけていた殺気を一旦納める……

 

それは敵が挙動を起こす前の合図に他ならず……

 

それに違えず、敵は今までよりもさら速く……それこそ目で捕らえきれずに霞みそうなほどの速度で……突きが放たれた……

 

 

 

俺の心臓へと……

 

 

 

!!?? 回避!!!!

 

 

 

思考は動く……

 

だがその思考に身体がついてこれない……

 

意識のみが覚醒し、身体が言うことを聞かない……

 

これほどの実力を持った相手に、この思考と身体のずれは致命的だ……

 

ブランクがあるとはいまさかこれほどまでに腕が鈍っているとは……

 

 

 

十ヶ月ってのは短いようで長い!!!!

 

 

 

そんなどうでもいい思考が頭をよぎる……

 

その間にも、敵の槍の穂先は飛来してきて……

 

何とか心臓への突きは回避できて、即死は回避できそうだが……重傷になることは間違いない……

 

そして重傷で放っておいても死ぬとはいえ、目の前の相手がそんな奴を放っておくとは思えない……

 

 

 

……死が迫っていた……

 

 

 

これ以上も、これ以下もなく……明確な死が……

 

 

 

 

 

 

……死ぬのか?

 

 

 

 

 

 

全てを棄ててまで己の願いを叶えることを優先したというのに……

 

 

 

それを叶えることも出来ずに……この場で……それこそ自分の世界でもないこの世界で……

 

 

 

俺は朽ち果てるというのだろうか……?

 

 

 

 

 

 

イヤだね……

 

 

 

 

 

 

素直にそう思う……

 

 

 

まだやるべき事も為すべき事も果たさないまま、俺は死ぬのか?

 

 

 

あいつらを斬り捨ててまで俺はここにやってきたのだ……

 

 

 

ある目的……己の信念を完遂するために……

 

 

 

しかもそれ以外にも俺が望むことすらも果たしていない……

 

 

 

 

 

 

俺がしたいこと、しなければいけないことを、果たしていない……

 

 

 

 

 

 

ならばまだ死ぬわけにはいかない……

 

 

 

重傷になることは間違いないが、即死でないならばまだ動くことは出来るはずだ……

 

 

 

今以上に劣勢になるのは目に見えているが……それでも諦めることだけは俺はしちゃいけない……

 

 

 

四肢が十全であるならば……這ってでも生きるために行動しなければならない……

 

 

 

 

 

 

かつて、四肢の一部を損傷しても、生きるために必死になって生きた、彼女を見習え!

 

 

 

 

 

 

俺はまだ生きている……

 

 

 

ならば絶望に抗い、それを食い破ってでも生きなければならない!

 

 

 

それをしなければ、俺はただの大馬鹿野郎だ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面白い……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと……

 

 

 

声が聞こえた……

 

 

 

 

 

 

そして、それが聞こえたと同時に……俺の右腕の手の甲に、何かが走った……

 

 

 

 

 

 

「がっ!? 何――」

 

 

 

痛みに顔をしかめ、何だと、叫ぼうとしたその瞬間……

 

 

 

 

 

 

手の甲と、俺の足下が光り輝いた……

 

 

 

 

 

 

赤く……朱く……紅く……

 

 

 

 

 

 

血のような赤い色で……

 

 

 

 

 

 

「何!?」

 

 

 

 

 

 

それより巻き上がる……突風……

 

 

 

凄まじいその突風は……魔力が荒れ狂うことで生じた、力を持つ風……

 

 

 

敵の最速の突きを吹き飛ばし、俺だけでなく敵さえも吹き飛ばさんと荒れ狂う……

 

 

 

その突風で、埃が……俺の手の甲より滴った血が舞い上がる……

 

 

 

その血が紋様を描いているかのように……床に赤い紋様が描かれていく……

 

 

 

明確にはそれがなんなのかはわからない……

 

 

 

だがそれ自体が何であるかは直ぐにわかった……

 

 

 

 

 

 

「魔法陣!?」

 

 

 

 

 

 

それは何らかの儀式を行うための魔法陣……

 

 

 

それを裏付けるように……魔力が視覚出来るほどの渦を巻き……

 

 

 

 

 

 

それが顕れた……

 

 

 

 

 

 

「な、まさか……!?」

 

 

 

 

 

 

敵が驚愕の声を上げる……

 

 

 

それに呼応するかのように……それは背中にある剣を……野太刀を抜刀し、敵へと斬りかかった……

 

 

 

徐々に収まる紅い光……

 

 

 

それとは別に、硬質な音を響かせて、一瞬だけこの薄暗い道場を、火花の光が一瞬照らした……

 

 

 

「ちぃっ!!!!」

 

 

 

敵は自分の不利を悟ったのか……大きく飛び退いて外へと引いていく……

 

 

 

だがそんなことは俺にとっては瑣末事だった……

 

 

 

満月の夜空より降り注ぐ月光を受けて、毅然と立つその姿はひどく美しく見えた……

 

 

 

声も上げず、それどころか呼吸さえも忘れて、見入ってしまいそうになるほどに……

 

 

 

 

 

 

「この世に私以外に、野太刀を使う人間がいるとはな。それも私以上に長い野太刀を」

 

 

 

 

 

 

よく通る声で、男はそう言った……

 

 

 

そしてそれと供に俺へと振り向いてくる……

 

 

 

床に描かれた謎の魔法陣から出現したかに見えたそいつは、ひどく幽鬼的な雰囲気を漂わせる……

 

 

 

だがそれを感じさせないほどに凜とした仕草、精悍な表情、耽美とも言える容姿をした青年……

 

 

 

青紫の袴に青紫の陣羽織……

 

 

 

 

 

 

そして手に持つのは、身の丈はあろうかというほどの、長い、長い、野太刀……

 

 

 

 

 

 

青紫の柄、金色のはばき……そして美しく弧を描く……金属の刀剣……

 

 

 

 

 

 

俺が開けた屋根の穴より降り注ぐ月光に反射する、絹のような長髪をなびかせて……

 

 

 

 

 

 

「問おう……」

 

 

 

 

 

 

男が……こう言った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お主が、私の(マスター)か……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と……

 

 

 

 

 

 

咄嗟に返答することができなかった……

 

 

 

月の光を浴びたそいつが……とても綺麗だったから……

 

 

 

容姿だけの話じゃない……

 

 

 

身にまとうその気配も……

 

 

 

身体から発せられるその気迫も……

 

 

 

静かでありながら、決して弱いわけではない……

 

 

 

まるで風に揺れる柳のように、穏やかな鋭さを持ったその気迫……

 

 

 

それら全てが合わさって、男の雰囲気を、神秘的な物にしていた……

 

 

 

それを感じ取れてしまって、俺はただ……

 

 

 

 

 

 

それを呆けて見つめることしか……出来なかった……

 

 

 

 




知らない人のためのパラメーター

ランサー

筋力B
魔力C
耐久C
幸運E
敏捷A
宝具B

保有スキル
対魔力 ランクC
第二節以下の詠唱による魔術を無効化できる。大魔術や、儀礼呪法など大がかりな魔術は無力化不可能



他にもスキルあるけどとりあえずこれだけw
(おとこ)の一人。
今回出番はなかったが、その槍には凄まじい能力がある。
気になる方は調べてみてちょw



書いた!!!!!

ついに書いた!!!!!

ステイナイトの名台詞の一つだぜ!!!!!

書いてて超興奮したね!!!!!



ついに始まりました! 聖杯戦争! 刃夜君はそれをどう切り抜けていくのか!



非情に興奮し、楽しみな展開だぜ!!!!!

実は地味にチートなこいつと供に、聖杯戦争を駆け抜けていくぜ!!!!


ご期待下さい~!!!!
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