タイトル通りゲーム主人公の士郎がメインとなります。
となると……何のお話だかわかりますよね!?
わからない方にも無論わかるように書いたので、大丈夫だと思います!
それではどうぞ!
「あれ? お店が開いてない?」
日課の早朝ランニングの途中にあるお店、和食屋のドアが開かないことに、私は驚きを隠せなかった。
時刻は早朝なので、お店が開いていないことは別段普通ならば不思議じゃない。
だけど、この和食屋だけはそれが当てはまらない。
鉄さん……まだ修練から戻ってきてない?
この和食屋の店主である、鉄刃夜さんとは去年の四月からの付き合いで、すでに知り合ってから十ヶ月ほど時間が経っている。
その間、一度たりとも早朝ランニングでお店が開いていなかったことはなかったのに……。
休日の時すら、わざわざ私のために開けてくれていた。
そんな私の第六感が、不穏な気配を捉えた。
バッ
思わず身構えながら振り向いたその先には……いつものように訓練をしてきたと思われる鉄さんがいた。
だけど、今までと違って……すごく高揚しているのが雰囲気だけでなく、見た目にもわかった。
「……よぉ美綴」
その声はよく知っている声で……いつもなら、その声に胸の鼓動が高鳴ってしまうのだけど、今日は別の意味で高鳴った。
「……今日は訓練遅くまでやってたんですね」
「……まぁ色々とあってな」
いろいろって……?
歯切れが悪いとまでは言わないけど、いつもはっきりする鉄さんらしくなかった。
しかもこれほど……それこそ今まさに試合を行ってきたと言うほどの気配を漂わせながらのこの台詞は、とても意味深に聞こえてしまう。
「……とりあえず中入ろうか? 寒いだろ?」
「……それもそうですね」
もうそろそろ立春とはいえ、まだ気温は十分冬と行って差し支えない。
鉄さんが襲ってくるなんて全く思わないけど……あまりにもいつもと違う雰囲気に警戒しながら私はドアから一歩引いて鉄さんに道をゆずる。
鉄さんが鍵を開けるのを待っていると、ふと気づいたことがあった……。
……あれ? この湾曲したのって……
鉄さんが手に持つ長い長い湾曲した棒。
今まではただの暖簾棒だったはずなのに……所々に、切れ目があるのに私は気がついた。
だけどそれを聞く前に、鉄さんから声を掛けられた。
「……すまん、とりあえずシャワー浴びてくるわ」
「あ、そうですね」
「適当にお茶入れてくつろいでてくれ。行水するだけだからそんなに時間はかからないから」
「了解です」
汗に濡れたままだと風邪を引いてしまうので、私はそれに頷く。
結局それで、鉄さんが手にしている新しく見た気の棒のことを私はすっかりと忘れてしまうのだった。
実に心震える特訓だったな
先ほどの小次郎との斬り合いを思い出して、俺は心から震えていた。
まだ本気を出していない……もしくは
長く対人戦を行っていなかったから負けたと思いたいが……間違いなく今の俺ではそう簡単に勝てる相手ではない。
興奮したのは確かだったが……ちょっと気が抜けすぎたな
その興奮冷めやらぬまま店まで戻ってきたら美綴に警戒されてしまった。
別段いきなり斬りかかるようなことをするつもりは当然無いが……いくら武芸者とはいえ一般人に気取られるほどに高揚してしまったのはいただけなかった。
心頭滅却……
昂った気持を抑えるために、俺はこの時期に冷水にて汗を流した。
どうすれば勝てるか考えながら板前服を着て店に出ると……信じがたい光景が広がっていた……。
「可憐な小鳥よ、茶はいかがかな?」
「か、可憐……? そ、そんな大した物じゃないですよ」
「いやいや、そう自分を卑下するな。コマドリのような可憐さを持ち合わせつつ、菊の花のような凜とした雰囲気を併せ持っていて、実に見ていてすがすがしい気分にさせてくれる」
「……え、えっと、その」
「……おい、小次郎?」
一瞬我が目を疑ったが……それで事態が好転するわけもない。
俺は怒鳴りたくなるのを必死に抑えながら、小次郎に声を掛ける。
「何かな? 刃夜よ?」
「……どうして出ている?」
出ているというのはいくつかの意味がある。
一つは現界していること。
帰りながら小次郎と念話して、いくつかお願いをしたのだ。
その一つが、基本的に現界せずに霊体として俺のそばにいること。
急な来訪者……それもずっと俺と行動を共にする存在が出てきたら周囲の人間が訝しむからだ。
別段怪しまれてもいいのだが、それでも急激な変化はどうしても目に付いてしまう。
それを防ぎたかったのだ。
そしてもう一つは、それを破り現界し、あげく美綴を口説いているのはどういう事なのか? と言う意味だった。
「えっと……鉄さん? この人は?」
当然の質問。
今まで俺しかいなかった店に、突然の和服姿の男がいたのは意外だったのだろう。
しかも話を聞く限り……どう考えても口説いているようにしか見えない。
……軟派なのか?
いまいちよくわからない奴である。
だがバカではないらしく、さすがに野太刀を現界してはいなかった。
色々と溜め息を吐きたくなったが……俺は仕方がないので、呆れつつ美綴に紹介する。
「……そいつは佐々木小次郎。俺の友人だ」
「友人、というよりも戦友だな。宿敵でも構わない」
「……はぁ? 宿敵ですか?」
『何でわざわざそんな説明するのに面倒な補足するんだ?』
『おもしろいからだ主よ』
後半は念話で美綴に聞き取られないように会話をしたが……あまり意味はない気がする。
どちらにしろ、今まで俺個人の知り合いなどいなかったというのに、突然知り合いが何の脈絡もなく来たら怪しいこと請け合いだろう。
「友人で戦友で宿敵……ライバル?」
「……そんな感じかな?」
もう面倒だったのでどうでも良くなってしまった俺は、それに頷いておいた。
美綴は最初こそ訝しんでいたが、それも直ぐに消えた。
小次郎自身の雰囲気は別段怪しくはない……妖しくはある……ので、そこまで危険ではないと思ったのかもしれない。
後は俺の友人と言うことが大きいかもしれない。
「それにしてもお名前が佐々木小次郎ですか? 宮本武蔵の相手の名前と同じですね」
「同じなだけだ、可憐な小鳥よ。それと、出来ればお主の名前を教えてはくれないだろうか?」
「おっと、こりゃ失礼しました。私の名前は美綴綾子って言います」
小次郎と美綴が互いに自己紹介するのを、俺は見ながら、思考は別のことを考えていた。
……この世界にも『佐々木小次郎』は存在しているのか
存在、というよりも伝承が伝わっているといった方が正しいかもしれない。
この世界でも俺の世界と一緒で、佐々木小次郎という存在は架空の人物と言うことでいいのだろう。
じゃあ、こいつが自分のことを佐々木小次郎と名乗る理由は何なんだ?
偽物であって偽物ではない。
小次郎自身が、己のことをそう言った。
よく意味はわからないが、それでもそう名乗ると言うことは、名乗るに足る理由が存在するはずだが……。
「こうして出会ったのも何かの縁だ。今宵、私と一緒に月を愛でながら食事でもどうかな?」
「え、えっと。お誘いは嬉しいですけど夜はさすがに……」
「……おいこら」
考えようとする度に、小次郎が俺の思考を停止させる。
自分のこともほとんどわかっていないようだし、こいつには困った物だった。
「ナンパなんかしてるんじゃない。どうせいるなら仕込みを手伝え」
「あ、そう言えばもうこんな時間ですね。そろそろおいとまします」
「それは残念だ。小鳥よ。気をつけるのだぞ」
「はい、失礼します」
小次郎の言葉をどう受け取ったのかは謎だが……美綴が苦笑しながら店を出て行く。
美綴の気配が遠ざかっていくのを感じながら……やがて声が聞き取れない距離まで遠ざかったとき、俺は小次郎に詰め寄った。
「……何で出てきてんだお前は!?」
「……見目麗しい可憐な花を見たら、つい……な」
「ついじゃねえよ! これで美綴にはお前がこの店にいるって知られてしまったじゃないか!」
小次郎がこの店にいると言うことを知られてしまっては、雷画さんの耳に届いても不思議じゃない。
勝手に同居人……実際は霊体なのだが……を増やすというのは余り好ましくない。
だからこそ霊体のままでいて欲しかったのだが……
「まぁ良いではないか。常に実体化している必要性は確かにないが、咄嗟の時には実体化している時間差も惜しい」
「そうかもしれないが……」
「それにそうすれば私としても小鳥を愛でることが出来……」
「俺の店でナンパをするな!」
なんか、思ったよりも軽い奴のようだ……。
いや、これだけで判断するのは早計かもしれないが……。
ともかく俺は開店準備を始めた。
そして開店……する少し前……
「ちょうどいい。常に実体化するなら働け」
「……何?」
「注文とるのと皿洗いをしてくれ。後は客が帰った後の机の片付けと拭き掃除」
「いや……刃夜? 私は……」
「働かざる者食うべからずだ。飯食っただろ? これからも食べるんだろ?」
「そうだが……」
「軽はずみに実体化したから自業自得だ。ほら、働け!」
「……了解した」
こうして、ひょんな事から小次郎が俺の店の店員として働くことになった。
まさに
女子高生とかを必ずと言っていいほどナンパするので、そのたびに仕事をしろとせっつくので、少々面倒なこともあるが……それでも俺一人だけで回していたのを分担できるのはありがたかった。
……結果オーライ?
その内雷画さんに呼び出されて事情を聞かれそうだが……その時になったらというか、今は料理作るのに集中するために、後回しにした(現実逃避)。
「注文入るぞ刃夜」
「おうよ!」
こうして和食屋に俺と小次郎のコンビが誕生したのだった……。
.
――――――――――――
十年前……それは起こった……
後に「冬木大災害」と呼ばれる火災……
それは冬木市の新都で起こり、甚大な被害をもたらした……
火災の原因は不明で、あっという間に燃え広がったその大災害は……多くの家屋、人命を奪い、今もその爪痕を残している……
その大災害の中心部……その地区に住んでいた少年……
名を……「■■■士郎」と言った……
その少年はその災害、もっとも被害の大きなその猛火の中で……生き延びた唯一の存在だった……
身の回りの物を全て犠牲にして……
家を、家族を……
心を……犠牲にして……
その少年は、自身を助け出してくれた存在の養子として、身元を引き取られた……
そしてその日よりその少年は、その存在のようになりたいと願った……
だが恩人は自分がそんな存在ではないという……
少年は言った……
自分のことを救ってくれたじゃないか……と……
それでもその恩人は、自分はそうでないと答え、こう言った……
自分もそうなりたかったのだと……
だから少年は言ったのだ……
命の恩人がなりたくてもなれなかった存在へと……自分がなると……
それを聞いて恩人は逝ってしまった……
穏やかな顔をして……本当にただ眠るように……
ただ一言……言葉を遺して……
そしてその少年は命の恩人の後継者になることを誓ったのだ……
.
今度は、自身が人々を救う「正義の味方」になると……
.
それが十年前に決定された……少年の……「衛宮士郎」という人間のあり方だった……
.
――――――――――――
「どうだ衛宮?」
「う~ん。見てみないとわからないけど……」
朝。
まだ夜露の冷たさが残るこの時間帯、穂群原学園の生徒会室でそんな会話が行われていた。
片方は、眼鏡を掛けた青年だ。
手にした書類を整理しながら、もう一人の青年へと声を掛けている。
その声を掛けられた方の青年は、自分の目の前にあるストーブを色んな角度で観察していた。
「うちの学校は部活の予算配分に問題があってな。文化系の部活はいつも不遇の扱いで、特に冬のストーブ不足は深刻だ。治りそうか?」
真剣に書類を見つめるその眼光は力強い物だった。
容姿も整っており、頭脳も明晰な青年だ。
名を
穂群原学園の生徒会長で、カリスマがある優秀な存在だ。
「多分配線の問題だから、なんとなると思う」
「やるな衛宮……お前が頼りになると極めて嬉しいぞ」
ストーブの様子を見ている青年にそう返す。
工具箱を開いているその青年の名は衛宮士郎。
二人は友人同士であり、士郎が備品の修理に長けているので、朝や放課後など、こうして二人で備品の修繕などで出歩くことが多々ある。
「一成……。お前時々変な日本語使うよな。それと悪いんだが、集中したいから席を外してくれないか?」
「ふむ……デリケートな作業かな? わかった衛宮の邪魔はせん」
士郎の言葉をどう受け取ったのかは謎だが、嫌な顔一つせずに一成は生徒会室より出て行った。
(デリケートと言えばデリケートなんだけど……)
一成の言葉に内心苦笑しつつ、士郎はストーブにそっと右手で触れた。
そして意識を集中させる。
ただそれだけだ……。
分解したわけでもない。
加えて言えば士郎は確かによく備品の修理を行っているが、今手で触れているストーブの修理は今回が初めてだった。
要するに、今士郎が行っているのは普通ではないやり方だった……。
(断線しかかっている電熱線が二つ……、電源コードは絶縁テープで何とかなるな……)
意識を集中して、身体に少しだけ
それによって、士郎はこのストーブの構造を完全に把握していた。
士郎の特殊な才能で、物の構造、設計を把握することに特化していた。
(そう言えば親父が言ってたっけ。構造把握能力だけは大した物だって……)
士郎にとっては恩人の言葉。
だが彼としてもっと別の物が欲しかったのも事実だった。
魔術……という名の才能を
恩人でもあり、師でもあった
魔術とは、体内に宿る魔術回路と
それ故に、士郎は厳密に言えば一般人ではない。
さらに言えば士郎は魔術使いであり、魔術師ではないのだ。
魔術の究極の目的は「根源への到達」を目指す者であり、それ以外の用途で魔術を行使する者を「魔術使い」と称するのだ。
故に、人を救うための力として魔術を使用する士郎は、魔術使いに他ならなかった。
「よし」
全ての構造を把握し、士郎はスパナを手に取った。
人々を救うと言っても、現実は厳しい。
一介の学生である士郎には魔術があるとはいえ、大した力を持ち得ていないのだから……。
だからこそ、士郎は出来ることをやっていこうと思い、こうして日々、人助けのために動いていた……。
己の願いの歪んだ事実に……気がつかない振りをして……
放課後。
士郎は弓道部の人間に頼まれて弓道場の掃除や、備品の整備を行っていた。
これも人助けの一環であり、士郎にとっては日常茶飯事だった。
掃除を徹底的に行い、それどころか弓の整備も行い、すでに時刻は夜になっていた。
この日は……まさに士郎にとって運命の日だった……
もしもこの日、掃除を行わずに直ぐに帰っていたら?
もしくはバイトで早い時間に学校を出ていたら?
仮定の話は出来る……
だが実際に衛宮士郎という青年は、夜のこの時間に、学校にいてしまったのだ……
「大体こんなものかな?」
もはや大掃除と言っても差し支えないほどの掃除を行った士郎は、自分の仕事に満足しつつそう呟いた。
預かっていた鍵で弓道場の鍵を閉めて、外へと出る。
夜になってしまったために、すでに明るさはなく、人影も皆無だった。
そしてそのまま、校庭を横切ろうとした……。
その時……
ギィン!
(何だ?)
硬質な音を、耳が捉えていた。
それに誘われるように、士郎は校庭へと足を踏み入れてしまう……。
そこには……
青と赤……
二つの存在がいた……
片方は槍を、片方は双剣を携えて、鎬を削り合っていた。
いやもしかしたら、削っているのは命かもしれない。
ともかく、そいつらは普通ではなかった。
一目見ただけでわかる。
人間の形をしているが、人間でないと言うことなど。
「な……なんなん……」
何なんだ。
そう言うことは出来なかった。
そのタイミングで、斬り合いが止まり、剣戟がやんだのだ……。
そして片方……青い方がその鋭い……鋭すぎる眼光を士郎へと向けた。
青い装束に深紅の槍……。
そして何よりもその鋭き眼光は、先日刃夜が邂逅した青き槍兵、ランサーに他ならなかった。
「誰だ!」
粗野とも言えるその声は、すでに静まりかえってしまっている学園の校庭に響き渡った。
それは明確に、限りなく明確に……士郎へと向けられた言葉。
ただ遠くから見ているだけで、ひりひりと肌に感じていた殺気を、直に浴びて……士郎は悲鳴を上げた。
「ひっ!?」
そしてそのまま駆けだした。
その行為を、誰が笑うことが出来ようか?
普段はほとんど機能しない、人間としての本能に従ったまでなのだから……。
逃げなければ……殺されると……。
恐怖と逃亡という、本能に……
否、逃げても殺されるといった方が正しいだろう。
こちらを標的へと見据えたランサーは、普通の人間が……とある技術を持っているだけで後は何ら普通の人間と変わらない青年が、逃げおおせる事の出来る存在ではない。
だがかといってそれで直ぐに諦めるわけがない。
士郎は走った……。
がむしゃらに……。
そしてその後方……校庭の真ん中で赤い騎士、赤い外套を纏った男、アーチャーに駆け寄る少女がいた。
「うそ! まだ人が残っていたなんて!」
予想外の事態に遭遇し、その少女……遠坂凜は悲鳴に近い声を上げる。
己のサーヴァント、アーチャーが敵のサーヴァント、ランサーとの一騎打ちになり、その様子を見守っていた。
見惚れていたといった方が正しいかもしれない。
眼前で繰り広げられた戦闘は、間違いなく至高であり、究極の一騎打ちだった。
サーヴァント。
使い魔としては最高ランクを誇る存在であり、魔術よりも上にある。
使い魔と称しているが、その正体は使い魔とは完全に別格である。
その正体は英霊……神話や伝説の中で為した功績が信仰を生み、その信仰を持って人間霊である彼らを精霊の域にまで達する人間サイドの守護者である。
彼ら英雄は、生前の偉業により英雄と世界に認められた存在が受肉した者であり、死亡時の姿ではなく、全盛期の姿で召喚される。
本来ならば位が高すぎるために人間が使役するには不可能な存在であり、「魔法使い」であっても御し得るのは難しい。
聖杯の力を借り、令呪という絶対の命令権を得ることで初めてマスターとなることが出来るのだ。
サーヴァントは、聖杯に叶えたい願いがあるからこそ、現世の人間に使役されることを許し、マスターと協力して聖杯を巡って争っているのだ。
サーヴァントは聖杯によって、七つのクラスを当てはめることでこの世に召喚することを可能とした存在だ。
それぞれのクラスは、そのクラス名に特化した能力に適合する英雄がサーヴァントとして召喚される。
そのため、クラス名でその英雄がどのような戦闘を行うのかがわかる。
無論それはあくまでも普通ではという前書きがつくために例外が存在する。
少女、遠坂凜が召喚したサーヴァント、アーチャーのように……
遠坂凜が召喚したアーチャーは、ランサーとの一騎打ちで使用したのは弓でも矢でもなく……一対の剣だった。
その一対の剣を縦横無尽に振るい、ランサーの槍を適格に捌いていたのだ。
それはある種の美しさを湛えていた……
かつての英雄達の人智を越えた闘い。
魔術師でなくとも、それは目を奪われるものだった。
故に、凜も目を奪われてしまい、可能性を忘れてしまったのだ。
まだ学園に人がいるという可能性を……
魔術とは神秘であり、秘匿される物……
それを不用意に第三者に見られてしまった場合は、速やかに口封じのために抹殺するのが魔術師の鉄則だった。
故に、ランサーの行動は考えるまでもなく……士郎の口封じへと移ったのだ。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
その士郎は、必死になって走り校舎の中の廊下でへたり込んでいた。
重圧にも等しい殺気を向けられての逃避行動は、彼の身体から著しく体力を削り取っていた。
全力で走ったことは間違いない。
だが当然、たったそれだけのことで逃げおおせることが出来るとは、士郎とて思っていなかった。
「よぉ?」
「!?」
そんな士郎へと、ドスの聞いた声が掛けられる。
顔を上げた士郎の瞳に……ニヤリと、笑みを浮かべたランサーの姿があった。
「悪いな坊主。死んでくれや!」
「!!!!」
その声と供に突き出された槍……。
それは狙いがずれることもなく、士郎の心臓へと突き立てられた。
言うまでもなく、それは致命傷であり……士郎はそのまま声を発することもなく、意識が途絶えた。
士郎を殺したランサーは特に何も感じておらず、一つ鼻を鳴らすと姿を消した。
さすがに興がそがれたのか、アーチャーとの再戦は考えなかったようだ。
タッタッタッタ
そんな暗闇の校舎に響く足音。
それは凜の足音だった。
「一体だれが!?」
ランサーの後を追ってきたのだ。
そして、倒れた青年……士郎の顔を見て絶句した。
「嘘……やめてよね……。何であんたが!?」
その口調には親愛は一切込められていなかった。
それもそのはずで、衛宮士郎と遠坂凜との間柄を一言で表すならば顔見知りだった。
遠坂凜は学園で容姿端麗、文武両道、才色兼備の優等生……能力はあるが優等生を演じている……であり、衛宮士郎はその遠坂凜に憧れに近い感情を持っていた。
同学年である二人は、会えば言葉も交わす程度の間柄だった。
そのはずなのだが、凜の反応は過剰だった。
人が死んだことで動揺しているのもあっただろう。
だがそれ以上に……その言葉に驚愕があり、悲しみを大きく上回っていた。
「どうする凜?」
「今すぐランサーを追ってアーチャー! 相手のマスターでも判明させなきゃ割に合わない!」
己がマスターの指示に従い、アーチャーは姿を消した。
霊体化してランサーの後を追ったのだろう。
それを確認し、凜は懐から少し大きめな宝石を取り出した。
赤い……凜が羽織る、コートのような赤い宝石を……。
そして凜は念じた。
その宝石に。
もしもこの場に第三者がおり、それが魔術師であったのならば……仮に魔術師でなくてもわかっただろう……その宝石に膨大な魔力が込められていることを一目で見抜けただろう。
一瞬、それこそ刹那の時間、その宝石を見ただけでわかるほどの魔力量だった。
血で手が汚れるのも構わずに、凜は左手を士郎の胸に当てて、その上に右手で吊した宝石を近づけていた。
していたことと言えばそれだけだった。
その膨大な魔力で、強引に心臓を治癒しているのだ……。
膨大、と言えば一言で終わってしまうが、それこそ凄まじいほどの量だった。
具体的に言えば、たかだか十数年で蓄積できる量の魔力ではなかった。
数代の人間が、それを溜めていたのだからそれも当然だった……。
やがて宝石に残っていた魔力が空っぽになり、それを廊下の床へと落とす。
魔力のコントロールを行っていたのは凜自身のために、多少の疲労はあった。
だがそれ以上に……心の疲労の方が遙かに大きかったのだ。
(……使っちゃった)
足下に転がる、士郎のそばにある宝石を見て内心でそう愚痴る。
その宝石は凜の父、
父が何年もの年月を掛けて溜めた魔力。
遠坂の人間は、魔力の移動、蓄積に特化した家系で、方法は様々だが、自身の日々の余剰魔力を別の物に移すことが出来るのだ。
凜の魔力移動物体は宝石だった。
その宝石に魔力を写し、必要とあれば呪文と供にその宝石を相手へと投げつける。
溜め込まれた魔力を使用して行われるその攻撃は、凄まじい程の威力を生み出すことが出来るのだ。
そして父より託されたその宝石は、凜にとってまさに
(いくらあの子のためだからって……私って……)
その胸に去来するのは、自分に取って大切な存在。
その子のために士郎を蘇らせたのは間違いないが、彼女はそれが僅かながらも自分のためでもあったと……気づいてはいない。
嘆息をつきつつ、士郎の口元へと手を添える。
その口から吐息があるのを確認して、凜は苦笑し、宝石はそのままにして凜は学園を出た。
そしてそのまま自宅へと向かっていく。
だがそれでも彼女は甘かったのだ……
目撃者から神秘を隠すために人をあっさりと殺すことの出来る存在が……
仕留め損なった存在を放置するわけがないのだから……
「おらっ!」
「がぁぁぁぁ!」
目を覚ました士郎が、とりあえず自身の身に起こったことを考えつつ帰路についた。
随分とくたびれていたその疲労感が、先ほど自分が体験した殺意、そして殺害が嘘じゃないと教えてくれていた。
そして、自身が何故生きているかという疑問と供に……最悪の答えを自分で導き出してしまったのだ。
自分を殺した存在が……生きている自分事を放って置くはずがない……と……
そして、士郎が気づいたとほぼ同時に……ランサーは士郎の眼前へと顕れたのだ。
「がは!」
確かに殺したはずの存在が生きていた。
そのために再び士郎を殺しに来たランサーに士郎は必死に抵抗した。
一日に二回も死ぬということは誰しもごめんだろう。
己が使える魔術「強化」を用いて急造した新聞紙を丸めた剣で、ランサーの槍と戦ったのだ。
いや、それは闘いとは言えないだろう。
士郎は普通の人間であり、相手はサーヴァントだった。
善戦はしたものの、それはあくまでも士郎からの視点であって、サーヴァント、ランサーからの視点ではない。
自分の武家屋敷の庭へとたたき出されて、さらにそこから強烈な蹴りで、己の魔術鍛錬場所の土蔵へとたたき込まれた。
「全く奇妙な夜だ。同じ人間を二度も殺すことになるとは」
至極つまらなさそうにランサーがそう言う。
痛む身体に鞭を打ちながら、士郎は必死になって打開策を思案していたが……そんな物、出るはずがなかった。
さも作業をこなすかのように……士郎へと溜め息混じりにランサーが近寄り、その穂先を士郎へと向けた。
「じゃあな。もう迷うなよ?」
そして繰り出される……刺突……
当然、それは避けることなど到底出来る物ではなかった……
(死ぬ?)
士郎の胸に生まれた思い……
それは生への渇望でもなく、死への恐怖でもない……
(冗談じゃない!)
正義の味方……
ある意味で士郎はそれを満たしているのかもしれない……
今際の際でさえも己のことではなく……
(俺はまだ誰一人として救っていない!)
他者のために、働こうとする自分の想い……
己の信念……己のあり方……
士郎が抱いた想いは……その一言に尽きたのだから……
それは士郎にとっては当然だったのかもしれない……
幼少時……養父との約束より生まれ出でた己のあり方……
本人は恥ずかしいとも、無理とも思っていない……
それはすでに決まっていることなのだ……
衛宮士郎は、衛宮切嗣の後を継ぐ……と……
(俺はまだ正義の味方になれていない!)
死の瞬間までも他者のために動く……想い……
それはこの世でもっとも尊い想いであり……
この世でもっとも歪んだ想い……
(俺はまだ、死ぬわけにはいかない!!!!)
その想いが……叶った……
ゴッ!
「な、何だ!?」
士郎とランサーの間に突然生じた……風……
否それはもはや台風だった……
小型の台風が突如として士郎の自宅の土蔵に出現したのだ……
だがそれが吹き荒れるのはただの風にあらず……
余りにも膨大な魔力が吹き荒れることによって生じた……力の旋律……
そしてその台風の目に……金の粒子がどこからともなく舞い降りていた……
「ぐっ!」
その金の粒子が徐々に実体と化し……風が吹き止み頃に、それは顕れていた……
月夜に輝く、金の髪……
身に纏う銀の甲冑は質実剛健でありながら、どこか気品を漂わせている……
身体を青い法衣に包まれており、その表情は見目麗しかった……
何も持たぬはずのその腕を振りかざし……
それはランサーへと斬りかかった……
「だぁぁぁぁぁ!!!!」
唸りを上げて迫るそれを、ランサーは槍で受け止めて吹き飛ばされた……
土蔵の外へと……
己の身長よりも遙かに小柄な者に吹き飛ばされたことにランサーが驚愕する……
そして、それを士郎は呆然と……見つめていた……
「サーヴァント、セイバー。召喚に従い参上した」
可憐な声だった……
その小ささと相まって、少女のように思えてしまうその声……
だがその身に漂う雰囲気と、その凜とした気迫は……
その少女が騎士であることを物語っていた……
「問おう……」
その鋭い目を士郎へと向けて……その少女はこう告げた……
.
その日……運命と出会う……
.
「あなたが、私のマスターか?」
.
――――――――――――
「うん?」
「どうした刃夜?」
違和感を感じて、俺は振っていた鍋を停止させた。
そんな俺を、オーダーを伝えに来た小次郎が訝しむ。
「いや、何でもない。オーダーは?」
「鶏の唐揚げ定食が一つだ」
「了解」
『残念ながら何でもないというわけにはいかないんだがな』
『ふむ。何が起こっている?』
言葉ではなく念話で、仕事の作業をしながら小次郎と意思疎通を図る。
小次郎も手を止めずに仕事をしながら俺の言葉を聞いてくれた。
『近くで何か莫大な魔力が生じていた。何かあった、と見るべきだろう』
『で、あろうな』
『まだ仕事中だから直ぐにいくことは出来ないが、いつでもいけるように心構えはしておいてくれ』
『了解した……』
少し営業時間を短縮することも考えないといけないかもしれないな……
今この街で起こっていることがまだ明確にわかっていない俺にとっては、情報は大変に貴重である。
それを収集するためにも少し閉店時間を早くして、行動できる時間を増やした方がいいかもしれない。
まだ決定事項ではないが、半ばせざるを得ないなと思いつつ、俺は鍋を振るった……。
.
――――――――――――
「マスター? サーヴァントだって?」
目の前の少女に、士郎は疑問の声を上げる。
突然出現したことも不思議だし、その存在が告げた内容も意味がわからなかったからだ。
「はい。その令呪がマスターである何よりの証」
そうして指さされるのは、士郎の左手の甲。
それを目で追って士郎は驚いた。
先ほどまで確かになかったはずの紋章が浮かんでいたからだ。
赤い紋章が……。
「これより私の剣はあなたと供にあり、あなたの運命は私と供にある」
無表情でつづられるその言葉。
だがその表情とは裏腹に、顕れて少女が静かに燃えるような闘志を胸に抱いているのに……士郎は気づいただろうか?
「ここに契約は完了した」
騎士の礼を行い、その少女は土蔵の外へと向かった。
それもものすごい速さでだ……。
まるで風の精霊のようだった……。
「な……何なんだ!?」
士郎はそう叫ぶと、その少女へと続いて外へと出る。
余りにも現実とかけ離れすぎていたこの状況は……士郎の頭をかき乱すのには十分すぎた。
(何が起こっているんだ!?)
先ほどから頭に浮かぶことは疑念と疑問の渦ばかりだった。
校庭で斬り合っていた人ならざる者。
死んだはずの自分が何故か生き返っていること。
そして再び殺されそうになったときに……自身を守ってくれた、少女……名をセイバー。
これのどこが現実なんだろうか?
だがこれは紛れもない現実……
今宵より士郎の戦争は始まったのだ……
聖杯戦争が……
「よぉ……この勝負、預けるつもりはないか?」
士郎が少女を追って外へと出ると、そこには自身を襲った存在のランサーと、自身を救ってくれた華奢で可憐な騎士がいた。
互いに鋭い眼光を相手へと向けている。
何よりもその空気が……ピンと張り詰めていた。
「お前のマスターも訳がわかってないようだ。別にそれでも戦えれば俺としてはいいんだが……二日連続で同じような状況に陥ったら辟易する……」
(……同じ状況?)
ランサーが言う同じ状況……。
士郎は知る由もないが……目撃者を殺そうとして、その相手がサーヴァントを召喚するというのは、刃夜ですでに体験済みなのでランサーはこの状況がこれで二度目になるのだ。
二日も興をそがれるようなことになってしまえば、辟易するのも仕方がないことだろう。
だが、セイバーの言葉は簡潔で……明確だった。
「断ります。サーヴァント同士が顔を合わせた以上、次はない……」
その言葉はこれ以上ないほど明確であり……「自身は負けるはずがない」と、言う意味だった。
聞かなくてもわかる……。
なぜならばセイバーの表情に一切の気負いも恐怖もなく……あるのはただ、明確な戦意と己を信じた鋭い目のみだった。
「……ほぉ。ならば……その覚悟、見せてもらおうか!!!!」
風が唸った。
ランサーより放たれた、猛烈な刺突が空気を押し分けてセイバーへと迫る。
セイバーはただ、佇んでいるだけだった……。
甲冑はあれど、セイバーに得物はない……。
このままではなすすべもなく槍に刺し貫かれるだけだったが……
「はっ!」
なんとセイバーはそれを受けたのだ。
その意外すぎた光景にランサーも士郎も、度肝を抜かれた。
「受けただと!? ちっ! 不可視の得物か!!!!」
瞬時にセイバーが見えない武器を持っていると見抜き、ランサーが己の身体を動かして完全ある防御の構えを取った。
数合斬り合うが、ランサー全て受けの構えでセイバーの攻撃を防御していた。
何せ見ることが出来ないのだから、間合いがわからないのでどう攻めればいいのかわからないのだ。
不可視の武器である以上、セイバーが振るう得物が何かわからないからだ。
そして轟音が響いて、セイバーが振るった得物をランサーが受け止め、吹き飛ばされた……。
(な、何だあの力は!?)
それを見て驚いたのは士郎だった。
あれほど小さな身体で目にもとまらぬ速度で動き、そしてその手にした見えない何かを振るって自身よりも遙かに大きな男を圧倒したのだ。
ランサーを吹き飛ばしたことで二人の間に距離が出来る。
ランサーが注意深くセイバーを見つめた。
一度受けて、ある程度セイバーが手にする得物が何であるのか、掴めたのかもしれない。
「……一つ聞かせろ。てめぇが持っている宝具……剣だろう?」
宝具……。
それはサーヴァント……つまり元々英雄、英霊である存在たちを英雄たらしめる武器であり、生前の偉業を元に形を為した「物質化した奇跡」。
ケルトの光神、ルーが所持する槍、
北欧の主神、オーディンの槍、
等がそれに該当する。
剣、弓、槍といった武器が多くを占めるが、武器に限らず、盾、指輪などの宝具も存在する。
また物体としての宝具だけでなく、その英霊が有する伝説上の能力なども宝具として該当される。
多くの宝具は、真名を詠唱する「真名解放」により、その能力を発揮して、伝説における力を再現する。
また中には真名解放を行わなくても、武器は英霊自身の属性や特殊能力が宝具としての力を帯びている、常時発動型の宝具も存在する。
つまり英霊であるサーヴァントに取って宝具とは、己にとっての究極の得物であり、最強の武器であり、己の半身と言っても過言ではない。
「さぁ、どうかな? 戦斧かもしれぬし、槍かもしれない。いや……もしかしたら弓かもしれんぞ?」
「……言ってくれる」
返ってきたその言葉に、ランサーはにんまりと笑みを浮かべた。
その挑発とも言える言葉が、ある意味で心地よかったからだ。
数合斬り合っただけで互いに実力が伯仲していることに気づいているのだ。
「最優と名高い剣使いのサーヴァント……。まさか直ぐにお目にかかれるとは思えなかった……」
ランサーの口から出る言葉の端々には……。
「いけすかねぇマスターに、しみったれた偵察任務」
嬉々とした感情が……漏れ出ていた。
「この聖杯戦争……外れを引いたと諦めかけていたのだが……こういう展開なら悪くねぇな」
証拠とでも言うように、ランサーの表情には好戦的な笑みが浮かんでいる。
その言葉と言葉を、セイバーがどう受け取ったのかはわからないが……。
「あなたもサーヴァントだというのならば、口ではなく槍で語ったらどうですか?」
一応は敬語だ。
だがこの言葉は……挑発以外の何物でもなかった。
「……いいだろう」
その挑発を受けて、ランサーの殺意が一瞬緩む。
それを感じて士郎は、敵が逃げていくのかと期待したのだが……そんなことは微塵もなかった。
手にした槍を静かに構え直し……雰囲気が一変した。
周囲に無尽蔵に向けられていたその殺気は一旦納められたが、その全てがランサー自身の膨大な魔力と供に、赤い槍へと蓄積され……槍先へと集中していった。
周囲が凍り付いてしまったのか? そう錯覚してしまうほどに……寒く感じる。
「……じゃあな」
それは錯覚でも何でもなく、身体が震えているのだ……。
敵の……ランサーの殺意が余りにも鋭すぎて……寒さすら感じることが出来なかったくらいだ。
「その心臓……貰い受ける!!!!」
ランサーが大地を蹴る。
そして……その不吉の塊とも言える槍を突き出した。
「!!!!」
低い……刺突だった。
足下を狙うにしてもそれでもなお低いと思えてしまう、突き。
それを証明するかのように、セイバーがそれを踏み越えて斬りかかろうと……身を低くした……。
その時だった……
「――――――
ランサーの口より紡がれる、その言葉自身が魔力で充溢した言葉……
それと供に、槍の軌道が変化した……
「――――――
文字通り、変化だった。
それこそ人力では……それどころか英雄、英霊といった、人間以外の存在ですら不可能と言うほどの急激な軌道の変化。
あり得ないと表記してもいいかもしれない。
それは、セイバーの心臓へと迫っていた。
「!?」
一瞬驚き、その瞬間には死が迫った……。
セイバーの身体が突き出された槍によって吹き飛ばされて宙に浮いた。
命中したと思われたその攻撃によって、セイバーが落下すると……この場にいる誰もが予想したが……それはセイバー自身の行動によって否定された。
着地したのだ……。
セイバーが。
「は……ぐっ……」
血が流れている……。
今まで傷を負うことのなかったセイバーは、胸を貫かれて夥しいまでの出血をしているのだ。
「呪詛……いや、因果の逆転!」
セイバーの言葉が響き渡る。
その声は驚愕に震えていたが、その槍を受けた本人よりも周囲の人間の方が驚きだった。
(躱した、だと!!??)
そして当然……必殺の想いを込めて放った本人、ランサーが最も驚いていた。
仮定の話をしよう……。
もしも先ほど放たれた槍が、すでにセイバーの心臓に刺さっていたという結果がすでに決定された物だとしたら?
「槍を放つ」という原因よりも「心臓に槍が突き刺さる」という結果がすでに決定づけられていたとしたら?
もしもそれが可能であれば、どのように槍を振るっても関係はない。
槍を放った瞬間……いや放つ前から「心臓が貫かれる」ことが決まっているのであれば、どのように槍を振るっても結果は同じなのだから。
言うなれば……槍が軌道を変えたのではない……
そうなるように
文字通りの「必殺」だった……
だがそれを……
「は、くぅ……」
紙一重とはいえ、少女は「心臓に刺さると決定づけられた槍」を回避したのだ。
確かに攻撃自体は命中した。
セイバーの胸は槍によって深くえぐられている。
だがそれだけだ。
本来ならば死んでいたはずの少女は、どのような理屈かは不明だが……その必殺を避けたのだ……。
ある意味で、槍よりも少女の行動の方が不可思議かもしれない。
幸運が、呪いを上回ったのかもしれない。
「はぁ……はぁ……」
乱れた呼吸を整える。
そしてそれに追従するように、胸の傷が塞がっていく。
もはやその光景を見ただけで、普通ということは絶対にあり得ない。
「躱したなセイバー……我が必殺の
ゲイボルグ……。
因果の
それは「心臓を穿つ」という結果を、「槍を放つ」という原因よりも先に生じさせてしまう呪いの棘。
故に放てば絶対に敵の心臓を捉えて避けることは出来ないのだ……。
普通ならば……。
「!? ゲイボルグ!? 御身はアイルランドの光の御子か!」
ランサーの言葉にセイバーが言葉を返した。
それは決定的な言葉であり、確信した響きを持っていた。
それを聞いてランサーの顔が曇った。
忌々しげに舌打ちをする。
「ドジッたぜ。こいつを出すからには必殺でなければならないというのに……有名すぎるというのも考え物だな」
宝具とはその英霊に取っての半身である。
故に武器の名前が判明すれば、そのサーヴァントがどこの英霊であったのか直ぐにわかってしまう。
真名がばれてしまうのだ……
故に宝具の全力使用の「真名解放」は、ランサーの言うように必殺必中を持って放たなければならない。
しかしそれを持ってしてもセイバーを殺すには至らなかったのだ。
その事実に憤りながらも、ランサーは心躍る自身の思いを、否定する気にはなれなかった。
(俺の願いも……叶えられそうだな……)
内心でそうこぼしながら、ランサーはその名を表す槍を消した。
そして圧倒的有利な状況であるにもかかわらず、背を向けて庭の隅へと移動する。
「本来なら、正体が知られた以上、殺し尽くすまで斬り合うのがセオリーだが……俺のマスターが臆病でな。槍が躱されたのならさっさと帰ってこいといってきやがった」
「逃げるのか!? ランサー!」
己の傷が癒えきっていないにもかかわらず、セイバーが声を張り上げる。
その勇猛果敢とも、蛮勇とも取れる態度を見て、ランサーが笑みを浮かべる。
「追ってくるのなら構わんぞセイバー。だがその場合、決死の覚悟をしておくんだな」
その言葉と供に……ランサーは苦もなく塀を一息で跳び越えて、消えていってしまった。
それを追おうと一瞬身構えるセイバーだったが、直ぐにそれを停止した。
停止を余儀なくされたのだ。
胸の傷によって。
「!?」
一瞬傷に顔をしかめたセイバーを見て、士郎が走り寄るが、再び言葉を失った。
すでに傷がなかったこと。
それどころか破損したはずの鎧、服にも損傷がなく、まるで傷を受けたのが嘘だったかのような状態になっていたのだ。
そして何よりも……間近で見たそのセイバーの美貌に、心を一瞬奪われてしまったからだ。
だが直ぐに思考を切り替えた……。
「……一体何者なんだ?」
「? この聖杯戦争のために呼び出されたセイバーのクラスのサーヴァントです。あなたが呼び出したのですから、聞くまでもないと思うのですが?」
「聖杯戦争……セイバー……サーヴァント? それはいったい何なんだ!?」
「なるほど……。あなたは本当に何も知らないのですね」
そしてセイバーの口より、聖杯戦争の事が語られる。
聖杯戦争
聖杯という所有者のあらゆる願いを叶える存在をかけて繰り広げられる殺し合いだ……と
それを聞いて士郎が絶句した。
彼にとって、……普通の人間であれば「殺害」という行為は御法度だからだ。
士郎が驚いている隙も、セイバーは周囲を警戒しており、見つけた……。
新たに来た敵の存在を……
「話は後ですマスター。新手が来ました」
「な……」
その言葉を問いただす前に、セイバーが駆けた。
戸惑いながらも、その少女を放っておけるわけもないので、士郎も駆けた。
そして着いた時には……
「だぁぁ!!!」
「ぐっ!」
すでにセイバーが赤き敵……アーチャーへと斬りかかった後だった。
それがかなりの重傷だったらしく、アーチャーは直ぐに姿を消す。
そうしなければ消滅してしまうほどの一撃だったのだ。
そしてその後方……赤き敵のマスターへとセイバーが斬りかかろうとした瞬間に、士郎が吼えた。
「やめろ、頼むからやめてくれ! セイバー!」
その声には懇願だけがあり……何か特殊な力があったわけではない。
逆にその懇願が良かったのか、セイバーは振り上げた剣を停止した。
顔だけで振り返る。
「何故止めるのですか? 敵であるサーヴァントのマスターである以上、ここで仕留めておかなければ」
その言葉と、月光に写るその顔を見れば一目瞭然だった。
やめたのではない、ただ止めただけだ……と。
それを感じ取って士郎はさらに言葉を続けた。
「俺はまだ納得していない。俺はまだお前がどういった存在なのかも、聖杯戦争って言うのがなんなのかもわかっていないんだ」
「……」
「……」
沈黙。
青年と少女が、互いに一歩も引かずに……にらみ合いを続けていた。
が、直ぐにセイバーが構えを解いて身体から力を抜いた。
どうやら士郎の言うことを聞くことにしたようだった。
「そ……。なら立ってもいいのね、私」
尻餅をついていた腰を上げて、ぱんぱんと音を立てながら埃を払っていた。
その仕草は何というか……ひどくふてぶてしかった。
その人物の顔を見て……士郎は驚愕した。
「お前……遠坂!?」
「えぇ。こんばんは。衛宮君」
にっこりと、極上な笑みを浮かべるのは、遠坂凜その人であった。
先刻、ランサーが士郎を再び殺しに行くかもしれないと思った凜は、士郎の家へと足を向けていたのだ。
そして家に着いた瞬間に……己のサーヴァントを斬られてしまった。
命を助けた上にもう一度様子を見に来た相手に随分と傲慢な返しだが……士郎の命を救ったことを明かしていない……明かさない凜が、その事で言及できるわけもなかった。
そんな内心穏やかでない凜の雰囲気を察したのか、凜に士郎が絶句するのもある種無理からぬ事であった。
「助けてくれたお礼に感謝もするし、教えて上げるわ。あなたの状況を。どうせ何もわかってないんでしょ?」
疑問形で聞いてきたのはあくまでも、念のためで会って遠坂凜はすでに内心で確定していた。
衛宮士郎が聖杯戦争について詳しくないと言うことを……。
セイバーも己のマスターが何も知らないと言うことでは勝手が悪い。
セイバーが賛同の意を示したことで士郎も同意し、遠坂凜を自身の家へと招き入れた。
そこで士郎は知ったのだ……。
己が今どういった状況の渦中にいるのかと言うことを……。
聖杯戦争
マスターに選ばれた魔術師七人が、同じく聖杯に選ばれた七人のサーヴァント供に闘い、あらゆる望みを叶えるという「聖杯」を巡る魔術師による争奪戦。
マスターとサーヴァントを繋ぐのは「令呪」という、サーヴァントに対する三度限りの絶対命令権であること。
これは魔法にも近い効力をも可能とする物であり切り札であるとも言える。
例えるならば、仮にマスターが危険に及んだときに令呪に願えば、空間転移を行って瞬時に己のサーヴァントを召喚することも可能である。
そう言ったとりあえず最低限「絶対に知っておかなければならないこと」を教えられた。
そして、そのまま士郎、セイバー、凜の三人組でこの聖杯戦争の監督役へと会うために新都へと赴くことになったのだった。
ちなみにその過程で士郎の「遠坂凜は優等生でアイドルである」というイメージががらがらと崩れたのだが……余り関係のないことだろう。
さらに加えるならば、セイバーが何故か霊体化出来なかったために、鎧を隠すために全身を覆い隠す黄色い色の雨合羽姿で夜の街を出歩くことになって……若干屈辱を覚えていたのも大して関係はない。
冬木教会
新都にあるそれは、名前の通り教会であり、孤児院としても機能しているが、それだけではなく、聖杯戦争の監督役を務める人物の拠点であり、サーヴァントを失ったマスターが保護を求める場所でもある。
サーヴァントを失っても令呪がある限りまだ聖杯戦争に関与できるチャンスがある。
逆にマスターを失ったサーヴァントが出現するかもしれないからだ。
故にマスターを殺すということをいう輩も存在する。
命が惜しい人間は、自身に宿った令呪を監督役の人間に譲り渡すことを条件に、監督役に自身の命を保護してもらえるのだ。
セイバーは敵に備えると中に入らず、外での警護を買って出た。
それに頷いて凜と士郎は教会へと入った。
そして衛宮士郎は出会ったのだ……
この教会の主……
身長は士郎よりも遙かに高い。
180はある。
教会の神父でもあることから神父の服を着ているが……どこかうさんくさい雰囲気を醸し出している。
「俺はマスターにはならない」
「ほぉ……?」
入って互いの名前を言い合った後に言った言葉は、綺礼としても予想外だった。
ちらりと凜へと目を向ける綺礼だが、それに対して凜は無言で首を振るだけだった。
二人は十年来の旧知の仲であり、魔術師として師弟関係でもあった。
そんな士郎に綺礼は淡々と説明をするだけだった。
そしてその過程で……士郎は知ってしまったのだ……。
自身に関係する……二つの事実を……
「繰り返される……聖杯戦争?」
「そうだ。私は繰り返される聖杯戦争を監督するために、派遣されたのだ。第三度目の聖杯戦争より監督しているが……前回の戦争、十年前の第四次聖杯戦争にて、聖杯に触れたマスターが原因で大規模な災害が起きてしまった」
聖杯戦争に選ばれるのは何も善人の魔術師だけではないのだ。
むしろ、あらゆる望みを叶えてくれる聖杯を手に入れるのならば、私利私欲が混じるのは当然のこととも言えるのだ。
そしてその私利私欲が……邪悪とも取れる人間も存在する。
そんな人間が何を望むのか……考えたくもないことだが、士郎は考えることを余儀なくされた。
なぜならば自身は
「……十年前……だって?」
十年前という単語に、士郎は驚きを隠せなかった。
一次よりずっと、この冬木にて行われたという聖杯戦争。
第四次は十年前に行われた。
最後に……未曾有の大火災が起こったのだ。
その被害者の一人に……「 士郎」という少年がいた……。
「っ!?」
士郎の脳裏に、一瞬地獄の光景が蘇った……。
「ま……まさか……」
「そのまさかだ、衛宮士郎。死傷者五百名、焼け落ちた建物は実に百三十を越えた未だに原因不明とされているあの火災こそが、聖杯戦争による爪痕だ」
ドクン……
士郎の心臓が高鳴った……
興奮ではなく……
怒りによって……
「ふざけるな……」
説明を聞いた今を持ってしても、士郎にとって聖杯戦争とはくだらない、それこそ馬鹿げた儀式であることに代わりはなかった。
だがそれでも、今の話を聞いて士郎はマスターとして聖杯戦争に参加することを余儀なくされたのだ。
「十年前の悲劇を繰り返させる物か! あんな出来事を二度も起こさせるわけにはいかない。そのためなら俺はマスターになってやる!」
迷いを断ち切り、士郎はそう口にした。
それを綺礼が、凜が見つめていた。
双方供にそれぞれの思いを秘めた表情をしながら……。
そして帰る間際に、士郎は言われたのだ……
「喜べ少年。君の願いはようやく叶う……」
と……
「……何をいきなり」
「わかっていたはずだ。
「倒すべき……、悪が必要だ……」
そう、正義の味方というのはまだいい
だが、士郎の願い「誰かを救う」という行為は尊いことであると同時に、歪んでいるとも取れるのだ
なぜならば、他者が危険にならなければ、救う必要などないのだから……
「皮肉な物だ、誰かを救うと言うことは、その誰かの危機を望むこととも取れるのだからな……」
その言葉は、ぐさりと……士郎の胸を突き刺した
視界が歪み、気分が急激に悪化していく
だがそれでも立っていられるのは何故か?
わかっていたからだ
士郎自身も
己の願いの矛盾に……
「なに、取り繕うことはない。君の葛藤は人間としてとても正しい」
それを知ってか知らずか……綺礼がさらに言葉を続けた。
「さらばだ衛宮士郎。これより君の世界は一変する。君は殺し、殺される側の人間になった。その身はすでに……マスターなのだから」
綺礼の言葉に動揺しつつも、動揺し続けている場合ではなかった。
なぜならばすでに聖杯戦争は始まっているのだから。
「セイバー」
「はい」
ひょんなことから眼前の少女、セイバーと主従関係になってしまった士郎だったが、だがそれでも先ほどとは違い、明確な戦うべき理由が生まれたのだ。
「俺はこの戦いを見過ごせない。だからマスターとして頑張っていく」
「……では!」
「あぁ、こんなマスターで頼りないかもしれないけど……よろしく頼む」
「えぇ」
「それと俺のことは名前で呼んでくれ。マスターとか言われてもむずがゆいから」
「はい、わかりましたシロウ」
士郎の言葉に、セイバーははっきりと頷いた。
ここに、一組のマスターとサーヴァントが明確に成立したのだった。
「ならここで私の役目は終わりね。義理は果たしたんだから次にあったときは敵同士よ」
深山町の交差点で凜がそう言った。
確かに、士郎が正式なマスターとして参戦を決意した以上、士郎と凜は互いにライバルであると言うことになる。
だがもしも冷酷な魔術師ならば、そもそも士郎にわざわざ状況を説明することすら必要ないのだ。
なぜならばサーヴァントを殺すよりも、ただの人間であるマスターを殺した方がより簡単だからだ。
だがそれでも、遠坂凜というのは冷酷になりきれずに、衛宮士郎へと肩入れしてしまったのだ。
それを断ち切るために、わざわざ自身に言い聞かせるような言葉を口にしたのだ。
士郎もそれがわかったのか、ふっと笑みを浮かべた。
「俺、お前みたいな奴……好きだ」
それこそ、「優等生」の遠坂凜ではなく、ありのままの遠坂凜が好きだと……士郎は言ったのだ。
そのありのままの感情を向けられて……いくら魔術師としては優秀とはいえ、多感な年頃の凜が何も感じないわけがなく。
ボッ
と顔を赤くする。
だがすでに夜であるためにろくな光源はなく、士郎がそれを見ることはなかった。
そしてそれ以外にも見れない……見ている場合ではない理由があった。
真っ先に気づいたのはサーヴァントであるセイバーだった。
鋭い眼光を道路の先……なだらかな上り坂になっているその先へと向けていた。
「ねぇ……お話は終わり?」
幼い声だった。
歌っているようにも聞こえるその声は、三人の耳にしっかりと聞き取れた。
弾かれるように士郎と凜もそちらへと目を向けると……そこに、白い妖精のような少女がいた。
黒き巨人と供に……
(な……なんだアレ?)
士郎は内心でそう呟いた。
まさに異形だった。
確かに少女は小さい。
それこそ男としては高い方ではない士郎より遙かに小さいはずだ。
だがそれでも……
少女とそのそばに佇んでいる異形の大男は、桁外れの巨大さだった。
2mを軽々と越えている。
その巨体さも相まって、3mはあろうかと思えるほどの高さだった。
手には剣なのか、斧なのか……はっきりと判別の聞かない無骨な何かを手にしていた。
だがその身に纏う気配と、こちらを見つめる目を見ればわかった……。
敵である……と……
「バーサーカー」
凜が緊張に震えながらも、そう言葉を口にした。
それを聞いてセイバーは目を細めて見えない武器を構える。
まだ完全に理解しきっていない士郎にはどういったことだか完全に把握することは出来なかったが……その雰囲気を見ただけでわかった。
サーヴァントでありその中でもなお、普通ではないと……
セイバーが最優のサーヴァントであるならば、バーサーカーは最強のサーヴァントと呼ばれる存在である。
「狂化」という物を英霊に付加して使役するサーヴァント。
「狂化」によって理性を失いながらもその恩恵は凄まじく、パラメータを全てランクアップさせることが出来る。
しかし、理性を失うことが厄介であること、またその理性を失った戦闘は莫大な魔力を消費することから、本来であれば「弱い」英霊を「狂化」によって能力の底上げをして使役するのが普通であるが……見ただけでわかった。
目の前の存在は、そんな生やさしい物ではない……と……
「こんばんは、お兄ちゃん。こうして会うのは二度目だね」
微笑みながらそう笑いかけてくる少女。
それを聞いて、衛宮士郎の背筋……それどころか魂までもが凍り付いてしまうかのようだった。
少女の背後にいる存在が……余りにも恐ろしくて。
多少の違いはあれど、凜も一緒で……二人してまともに身動きが取れない状況だった。
「あれ? あなたのサーヴァントはお休みなんだ。せっかく二匹一緒に潰して上げようと思ってたのに……。つまんないの」
クスクスと、小さく笑いながら坂の上の少女が笑った。
そしてスッと、少女は行儀良く、コートの裾を手にとって、綺礼にお辞儀をした。
それに一瞬面を食らう一同だった。
「初めまして。リン。私はイリヤ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって言えばわかるでしょ?」
「アインツベルン……」
その凜の声の響きには肯定の意志と……絶望が含まれていた。
それを感じ取り、凜の反応が気に入ったのか、少女……イリヤは嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあいくね。やっちゃえ……」
少女が浮かべる……甘くかわいらしいほほえみとは裏腹に……
「バーサーカー」
その言葉は……明確な死を……孕んでいた……
セイバー
筋力B
魔力B
耐久C
幸運B
敏捷C
宝具C
保有スキル
対魔力A
Aランクの魔力すらも無効化できる。事実上現代の魔術ではセイバーを傷つけることは出来ない。ただし、令呪を一画使用しての命令ならば抵抗は出来る。ただし龍殺しの魔術ならばダメージを与えることも可能。
騎乗B
あらゆる乗り物を乗りこなす能力。Bならば魔獣、聖獣以外の物ならば乗りこなすことが出来る
バーサーカー
筋力 A+
耐久 A
敏捷 A
魔力 A
幸運 B
宝具 A
保有スキル
狂化B
パラメータをランクアップさせるが理性をほとんど失う
戦闘続行A
瀕死の傷でも戦闘可能。決定的な致命傷を受けない限り生き延びる
心眼(偽)B
視覚妨害による補正への耐性。天性の才能による危険予知。要は第六感、虫の報せ。
アニヲタより引用~
今回は普通に士郎がメインでしたね~
結構とびとびでしたが……わかりにくかったらご一報願います。
次は~皆様お待ちかね!
狂戦士VS刃夜&小次郎コンビ
の展開です!