五等分の護衛 〜1人で5人なんて守れるわけねえだろ〜   作:無限夢幻

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 投稿が予定日ギリギリになって申し訳ございません! こんな夜遅くに投稿するべきではないと存じておりますが、何分忙しかったのでご容赦ください。

 アンケートご協力有難うございました! 第一回アンケートはこれにて投票締め切りとさせていただきます。結果は後書きにて発表いたします!


 筆者は最近になって指摘されました。サブタイトルが本編の内容とマッチしていないことに。いつも思いついたことをそのまま書いておりますので、意味不明なタイトルとなっております。

 まぁ、筆者は分かっててやってるんですけどね。

 このタイトルを見て本編の内容を推測できた人は天才です。筆者が褒めてさしあげます。

 それでは、どうぞ!


第九話 そのボールは本当に元からそこにあったのか?

 予鈴が鳴って零と一花が走り去っていくと、そこにある人物がやってきた。用務員の服装をして帽子を目深に被ったその人は、割れている窓ガラスに近づくと、散らばったガラスの破片のそばに持っていた野球ボールを転がす。

 

 続いて銃弾がめり込んで小さくひび割れた壁に近づくと、銃弾を握りしめて引っ張った。幸いあまり深くまでめり込んだわけではなかったようで、少し力を込めると引き抜くことができた。

 

 そして引き抜いた銃弾をポケットにしまうと、持ってきた白いペンキを使ってひび割れている壁を塗り始めた。なるべく不自然にならないように、壁全体を均一に塗る。しばらく経つと、パッと見ただけでは分からないほどにまで、ひび割れの跡は綺麗に消されていた。

 

 だが、それでも壁の凹凸までは消せなかったようで、注意深く眺めるとそこに違和感を感じる人もいるだろう。しかし、恐らくここに来た人の視線は割れた窓に釘付けになり、ペンキが塗りなおされた壁に注意が向く人はほとんどいない筈だ。

 

 時間が経てばそのうち気づかれるかもしれないが、目的は今晩まで隠し通すことだったので特に問題はない。

 

 用務員は作業の手を止めてペンキを床に置くと、ポケットから携帯電話を取り出して電話をかけた。電話に出たのは若い女の声だ。

 

 『どうも、お疲れ様です』

 「ヤッホー、こっちである程度偽装しておいたよ」

 『本当ですか? ありがとうございます! おかげで昼間から学校に忍び込む手間が省けました』

 

 電話の向こうから安心した溜息が溢れた。それと同時に「おい! 準備を一旦止めろ!」と誰かの声が聞こえて、男は苦笑する。

 

 「でも、物凄く雑にしたからね。早くしないとバレるかも」

 『もちろん今晩にでもそちらに向かうつもりです』

 「なら良かった。一階の北側のトイレの窓を開けておくからね」

 『お心遣いありがとうございます』

 

 電話の向こうで頭を下げる気配が伝わってきた。そしてそのまま向こうが電話を切ろうとするとそれを遮り少し声音を下げて話し出す。

 

 「あ、そうそう。君たちに頼みたいことがあるんだ」

 『なんでしょうか?』

 「実はね、

 

 

 

 

 

 ーー学校に爆弾を設置して欲しいんだけど」

 

 沈黙が辺りを支配する。電話の向こう側で必死に頭を動かしているのだろう。しばらく経って返事が返ってきた。

 

 『……それは零様は承認なさっているのですか?』

 「アハハッ、それはないない! 彼がそんなこと許すわけ無いでしょ?」

 『では一体何のために……?』

 

 女が困惑したように尋ねた。

 

 「それはちょっと言えないね。どうだろう? ボクに協力してはくれないかな?」

 『……それは出来ません。私は……私は零様を裏切るわけにはいきませんので。そのような危険物を学校に無断で置くことは零様への裏切りになる可能性があります』

 「……ああ、そうだった。そう言えば君も昔に零に助けられた一人だったけ? すっかり忘れていたよ」

 

 明るく笑っている相手に対して、女の方は断った罰を受けるのではないかと内心ヒヤヒヤして続く言葉を待っていた。

 

 「なら別に良いよ、ボクがやるから。じゃあせめて今晩学校に忍び込んで調査するとき、爆弾を見つけても見なかったことにしといてくれないかな? それならどうだろう?」

 「……わ、分かりました」

 

 立場では圧倒的に相手の方が上。女にはここで妥協する他なかった。

 

 「それじゃあよろしくね〜」

 

 そう言って一方的に電話を切ると、鼻歌を歌いながら持ってきたペンキを拾い上げるとスタスタとそこから去っていく。作業員が去ったその場所には、割れた窓と床に転がる野球ボールだけが残っていた。

 

 後にここを通った先生が生徒の仕業だと勘違いしたのは言うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 放課後、何故か先生に呼び出されて教室を出て職員室に向かう男子生徒たちを尻目に見ながら教室を出た零は、五月と風太郎を連れて正門の横で他の四人が来るのを待っていた。

 

 「なあ、夢宮。俺たちをココに引っ張ってきて何するつもりだ?」

 「強制集団下校だ」

 「なんですかそれは? 私は早く帰りたいのですが」

 

 続々と下校していく生徒たちにジロジロと見られることを不愉快に思っていた五月は、すぐに下校しようとするが零に遮られる。

 

 「だめだ。言ったろ? これは強制だって」

 「……分かりました」

 

 いつもと違って真剣味を帯びた零の目に見据えられて、五月は大人しく引き下がる。

 

 するとそこに二乃と三玖と四葉が三人で仲良く談笑しながら向かってきた。

 

 「こんなところで何してるのよ」

 「よし、後は一花だけだな」

 「スルーしてんじゃないわよ!」

 

 二乃の言葉どころか二乃が来た事自体をスルーした零は、仕方なく今から一緒に帰ることを話した。

 

 「分かりました! 一緒に帰りましょう!」

 「別に良いよ」

 「何か事情でもあるんでしょうね?」

 

 三玖と四葉はすぐに了承した。二乃も零が急にこんな事をしだしたことに何か事情があると気づいたのか、尋ねてきた。

 

 「それは一花が来たら話すーーってちょうど来たな」

 「ごめんね〜、遅くなっちゃった」

 「いや、大丈夫だ。それより本当に体に怪我や違和感は無いか?」

 「ううん、全然大丈夫だよ」

 

 なら良い、といった零は六人を連れて集団下校を開始する。相手はいつ、どこから狙撃してくるか分からない。一応零たちの周囲は後藤が離れたところから警戒してくれてはいるので、狙撃以外は特に警戒する必要は無い。

 

 「それで、一体何があったんだ?」

 

 しびれを切らした風太郎が零に問いかける。

 

 「狙撃された。狙われたのは一花だ」

 「「「「「え!?」」」」」

 

 皆の視線が一気に一花に向く。一花は少し照れくさそうに笑いながら頭を掻いた。

 

 「あはは、そんなに見られたら照れちゃうな」

 「大丈夫ですか!? 怪我は無いですか!?」

 「大丈夫大丈夫。レイ君が守ってくれたからね」

 「そう、ですか」

 

 一花が狙われたと聞いてその身を心配する五月だったが、零が守ってくれたと聞いて少し複雑そうな表情をする。

 

 「警察には言わなくて良いんですか?」

 「おいおい、流石にもう先生たちが警察呼んでるだろ」

 

 五月の疑問に即座に風太郎がツッコむ。

 

 「いや、警察には言われてないし言うつもりもない。今頃割れた窓ガラスは上手いように偽装されているはずだ」

 

 風太郎が驚きで目を見開く。他の皆も当然警察には通報していると思っていたようで同じように驚いている。

 

 「これは中野先生からのお願いだ。警察には言いたくないんだとよ」

 「まじか……」

 

 とうとう言葉を失ってしまった風太郎。マルオの意図が一切読めなくて困惑しているようだ。

 

 「それで集団下校ってわけか。だがいくらなんでも狙撃されたら夢宮でも防げないんじゃないのか?」

 「あ! そう言えばレイ君はいつから狙撃されることを知ってたの? あのタイミングで狙撃が来るって分かってたから躱せたんでしょ?」

 「まさかアンタ、狙われてるって知っていながら一花を危険な目に遭わせたんじゃないでしょうね!」

 「ちょ、ちょっと待ってくれ。一気に質問されると困る」

 

 素直に疑問に思ったことを口にした風太郎と、今になってあのときの零の行動を不思議に思っている一花と、勘違いをして急に怒り出した二乃の三人に一斉に尋ねられて、流石に零も戸惑う。

 

 「順番に答えるが、まず俺は狙撃されるなんて全く知らなかった。こんな昼間から学校に狙撃するなんてそんな大胆な行動を取るはずが無いって思っていたからな」

 

 そこまで言うと再びそれぞれが思ったことを尋ねてこようとするので、零はそれを手で制してから話す。

 

 「俺が狙撃に気づいたのははっきり言って勘だ。疑うのは分かるが、これは本当だ。いつ狙撃されても俺なら気づけるからこその集団下校なんだよ。それに、二乃。俺が知っていながら一花を危険な目に遭わせることは絶対にない。俺はお前らの護衛だ。そんなことをするメリットがない」

 「フンッ、どうだか」

 

 狙撃されても気付けるという言葉に皆は半信半疑のようだった。一花は実際に経験したので信じかけていたが、やはりその人間離れした能力を信じることは難しかった。二乃に至ってはまだ零がわざと一花を危険な目に遭わせた可能性を疑っているようだ。

 

 『零君、後ろを付けている男が三人いるよ』

 

 そこに後藤から耳につけた小型のインターカムで連絡が入った。零は後藤に言われても一切振り返ることはせず、前方にあるカーブミラーを通して後ろを確認する。

 

 談笑しながら後ろを歩いているスーツ姿の男が三人。

 

 (後藤さんの気のせいーーなはずがないか。後藤さんが何の根拠もなく俺に伝えるわけがない)

 

 「どうします? 逃げますか?」

 『いや、君の前の曲がり角で二人が待ち伏せしている。どうやら挟み撃ちにするつもりのようだね。その奥には黒いワゴンも止まっている。なるほど、車に押し込んで連れ去るつもりなのかな?』

 「やはり行動が大胆ですね。どうしましょうか? 5人程度なら相手は出来ますが、車は少し厄介ですね」

 『なら私が車の動きを止めよう。君は5人を食い止めていてくれ』

 「了解です」

 

 そう言ってインターカムの通話をオフにした零に四葉が問いかける。

 

 「いったい何を喋っていたんですか?」

 「ん? なんでもねえよ。お前は後ろにいろ」

 「はい! 分かりました!」

 

 四葉は元気に返事をして今度は参考書を歩きながら読んでいる風太郎の元に駆けて行った。

 

 曲がり角まであと5メートル。零はダッシュをして角から飛び出す。

 

 「喰らえっ!」

 「あ?」

 

 曲がった直後に待ち構えていたように振り下ろされる金属バット。零は焦ることなくそれを片手で迎え撃つ。

 

 「バカが! って、な!?」

 「バカはお前だ」

 

 金属バットを振り下ろした男は目を見開く。確かに零の手を捉えてその骨を折るはずだったバットが、一切の感触もなく零の手に吸い付くかのように受け止められて奪われたのだった。そしてそのまま顎にバットの一撃を喰らって吹き飛び、意識を失った。

 

 「オラァ!」

 「邪魔」

 

 素手だった男はバットを振り抜いた直後の零に殴りかかるが、今度はその場で飛び上がった零の空中回し蹴りを頬に喰らって錐揉(きりもみ)しながら吹き飛んだ。

 

 「な、なんだ!?」

 「あの人すごい吹っ飛んじゃってます! 大丈夫ですか!」

 「近づくなアホ」

 

 吹き飛んだ男を見て慌てて駆け寄ろうとする四葉の度が過ぎたお人好しさに呆れながら、その襟首を掴んで引き戻す。

 

 「ちょ、ちょっと! あっちからも来てるわよ!」

 「分かってる。お前らは絶対に動くなよ」

 

 駆け寄ってくる三人を見た二乃が焦ったように声を上げるが、直後にその横を零がさっと駆け抜ける。

 

 「あーくそっ、今日も残業確定じゃねえか」

 「そんなこと知るか!!」

 

 二人が横並びに突撃してきて、残り一人はナイフを取り出し後から追ってくる。その目の行方は零の後ろの方で言われたとおりじっとしている風太郎たちだ。

 

 零が二人の相手をしている間にあと一人が風太郎たちの元へ行くつもりなのだと見抜いた零は殴りかかってきた一人の手を取ると、背負投の要領で横を走り抜けようとしていたナイフを持った男に投げつけた。

 

 「うげっ!」

 

 見事にヒットしてそのまま共に壁に激突する二人。残りの一人が零をナイフで切りつけるが、零は一歩下がって間合いから外れる。その後も男は右、左、上、下とあらゆる角度からナイフを振るうが、それも全て躱されてしまう。

 

 「くそっ、くそっ! なんで当たんねえんだよ!!」

 「それは俺も聞きたい。どうして当てられないんだ?」

 

 零に煽られてその顔が憤怒に歪む。見るからに痩せ型で弱そうな零にナイフをかすらせることすらも出来ていないことが男にとって屈辱だった。

 

 「うるせぇ! ぶっ殺してやる!」

 「あー無理無理。お前に俺は殺せねえよ。出直してこい」

 

 零のその言葉とともに男の腹に衝撃が走る。直後男の視界が反転した。鳩尾を殴られた後、アッパーをくらったのだと男が気づいた頃には背中にすごい衝撃が加わり、男は意識を失った。

 

 零がパンパンと手を払いながら風太郎たちの元へ戻ると、そこにはポカーンと口を開けたまま固まる六人の姿があった。

 

 「すげえ」

 「レイ、すごい」

 「あはは、これ夢じゃないよね?」

 「⋯ええ、夢じゃないですね」

 「なにアイツ、こんなに強かったの?」

 「夢宮さんすごいです!」

 

 皆からの絶賛を受けても零の無表情は変わらない。いつもどおり淡々と皆の言葉を受け止める。

 

 『どうやらそっちも終わったようだね』

 「はい。そちらも終わりましたか?」

 『ああ、もう第4部隊の派遣も要請してある。十分後には恐らく到着するだろう。ここは私が見ておくから君は彼女達を早く家へ送りなさい』

 「分かりました。頼みます」

 

 零が再び繋がったインターカムで話し始めると、他の六人が聞き耳を立てるが相手の声は一切聞こえなかった。

 

 「レイ、誰と話してたの?」

 「さあな」

 

 三玖の質問に対して零は誤魔化した。理由は単純。説明するのが面倒くさいからだ。

 

 「さっさと家に向かうぞ。まぁこれ以上は何も無いと思うがな」

 

 そうして、零の言葉通りそれ以降何も起こることはなく零たちは中野家に到着したのだった。

 

 




 全然ストーリが原作と比べて進んでおりませんがご容赦ください。



 今回筆者が言いたかったのは野球ボールの話です。

 これは筆者の体験談なのですが、筆者が中学生の頃、放課後に急に職員室に呼び出されて向かうと、そこには昼休みに一緒にキャッチボールをして遊んでいた同級生が数人集められていました。

 呼び出された理由もわからず先生に先生に付いていくと、割れた窓のところに連れて行かれて「これをやったのお前達だろ! なんで先生のところに正直に言いに来ない!」と言われました。

 全く身に覚えがなく、もちろん否定したのですが、「ここに野球ボールが落ちてたんだよ。昼休みに野球ボールを使って遊んでいたのお前達だけなんだぞ」と言われて、あーだこーだ説教されました。

 もちろん筆者たちはやっていません。ですが先生に罰としてガラスの破片をキレイに片付けろと言われました。そして破片を拾っているときに気づいたのです。破片が校舎内にではなく、窓の外側にいっぱい散らばっていたのです。普通窓が外から割られたなら内側に破片が多く散らばるはず。つまり、この窓は内側から割られたということに。

 もちろんその事を先生に言いにいきましたが、「そんなことはない。割ったのはお前らだ」と決めつけられ、おまけに反省していないと余計に怒られました。

 そんな思い出があったので今回の話を書きました。みなさんもそんな思い出がありますか? ぜひ感想にて教えて下さい!





 【アンケートの結果発表】

 回答件数 102件

 1位:誰か一人を選ぶエンド 52件
 2位:ハーレムエンド 47件
 3位:特に進展なしの曖昧エンド 3件
    〜以下略〜


 でした! ご協力本当に有難うございました。

 これどうしましょう? 1位と2位がすごい接戦なんですよね〜
 ひょっとしてIFルートでハーレムエンドも作るべきでしょうか?
 ……作るべきなんでしょうね。がんばります。はい。



 続いてもう一つのアンケートを設置する予定ですので、今回協力してくださった方も、まだの方もご協力お願いします。




 感想お待ちしております! やる気に繋がりますのでぜひお願いいたします。


 
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