コンセプトは、
ぼくのかんがえたさいきょうのしゅじんこー
脳内日記1
⚪︎月⚪︎日
転生した。
原因としては色々と考えられるが、取り敢えず転生した事だけは理解した。
脳内日記のようなナニカに書くような感じで綴っているが、一向に書いた文字を忘れることがない。これが転生特典(微)と言うものなのだろうか。
…冗談は置いておこう。
そういえば自己紹介を忘れていたが、俺の名前はアーサー・ペンドラゴンというらしい。それも偽物ではなく本物の。
な ん で さ
初めは完全に俺自身、理解不能だったが、生憎と身動きの取れない赤ん坊の身では考える時間だけは有り余っている。
何日もかけて考え抜いた結果、そんなに頭がいいわけでもない俺がいくら考えたとしても分からないということしか分からなかった。
俺はアーサー王物語について詳しく知っているわけではないが、ここ型月世界っぽいのだ。
根拠としてマーリンと呼ばれている世話係さん。なんかでっかい杖を持ち歩いている。
型月の世界もそんな感じだったはず。
ただこのマーリン、女だ。
お ん な だ。
型月の世界では男だったはずだが、ここがプロト時空である可能性も微レ存…?
今のところは分からないが俺の性別が男であればプロト時空で確定だろう。しかし女であれば、…? フッ、女だった場合はおギャるしかねぇな(思考停止)。
取り敢えず今出来ることは、この体が健やかに成長するよう祈ることのみだ。
⚪︎月⚪︎日
あれから数年が経過し、ある程度動けるようになった。そして俺の性別は男だった。どうやらプロト時空で確定っぽい。
それと、マーリンが俺に対して知識を与えようとしてきた。未だ幼児の俺に教えてくるのは基本的な地理、政治、そして──魔術だ。
魔術とは魔力を用いて発動させる術のことを指す。人によって魔術回路の数などが違い、そう言った面ではどうしても先天的才能が必要となるらしい。
そして、魔術には様々な属性というものが存在する。そのうち俺は風にあてはまるようだ。
それともうひとつ、型月世界においてアーサーとは仕組まれた王である。つまり、生まれた時から王になることを定められていた。誰に? みんなのマーリンさんに決まっているだろう!
話が逸れてしまったが、何が言いたいかというと型月という正史においてアーサーとなった少女には、多大な魔力を生み出すために生まれた時から竜の因子を埋められていた。
それは平行世界とは言え、ほぼ等しい状況の俺にも当てはまり、俺の心臓にも竜の因子とも呼べる概念が埋め込まれている。だから無限に等しく生み出される魔力を扱えるってわけだ。使いこなせるかは別として。
ちなみに俺は魔術回路を持たないが魔力を生成することができる。魔術回路とは魔力を生成するための器官なのだが、自力で生成することできるのなら存在しなくても問題ないのだ。きっと。
理論としてはそんな単純なものではないが、そのまま魔力を生み出せるのが竜の因子で、魔力を生成するために工夫を凝らしたのが魔術回路と言ったらわかりやすいのか? 竜の因子の方が圧倒的性能を誇るのだけれども。マァ、生物としての
とにかく! 何が言いたいのかというと、魔術はいくら鍛えても困らないという事だ。
ちなみに、俺がこの世界で目標とすることは「最強として生き残ること」だ。
型月世界とは危険な死亡フラグが乱立し、神秘に深く関わるほどいろんなことに巻き込まれる。そこで自らの命を守ることができるほど強くなるという意味を込めた座右の銘のようなものだ。うんこたれ。
アーサー・ペンドラゴンとして生まれた時点で、厄介ごとに巻き込まれるのは目に見えている。それらに対処できるように俺自身、鍛える必要がある。
最強ってところに関しては、個人的なアレです。
所でみんな、最強は好きか? 俺は──好きだ。
めだかボックスでいう、安心院なじみ
ワンパンマンでいう、サイタマ。
呪術廻戦でいう、五条悟。
そんな、世界のパワーバランスを崩すような隔絶したスペックを持つ存在になりたい。そのためにできる限りの努力を尽くす。
才能はあり、生まれも悪くない、努力すればそんな存在になれるかもしれない。
なるしかないでしょ?(理性蒸発)
え、最強が本命で、生き残るのがついでじゃないかって? いやいや、そんなこと──あります。
(君のような勘のry)
まぁ、未来のことばかり考えて足元救われたら元も子もない。まずは今のことを考えて、取り敢えずマーリンに習ったことを会得しようか。
⚪︎月⚪︎日
魔術を使用して鍛錬を続ける日々、新しい魔術が使えるようになるたび、その使い道を考えることに没頭していた。
幸い脳内にお手本は沢山いる。例えばアクセラレータ、彼はベクトル操作により空気を圧縮することでプラズマを発生させたりした。この圧縮というのは発見で、圧縮した空気を壁にして防御に使ったり、また原作stay nightのように魔力をそのまま放出するのではなく、空気を背後に放出することで効率よくジェット機のような移動をすることもできるようになった。
そんなことを続けていたある日、マーリンに「そろそろ体もできたことだし、次は剣術を教えよう」と言われた。
渡されたのは木刀で、始めの数日は素振りだけをしていた。その間も魔術の鍛錬は続けていたら、いくつかの作業を同時にこなす並列思考を無意識に行なっていた。嘘です、死ぬ気で習得しました。
一週間ほど木刀を振り続け、手になじみ始めた頃にマーリンが「僕と試合をしてみようか」と提案をしてきた。
もっと基礎を固めた方が良いのではないのかと疑問に思い質問すると、実戦を数こなした方が上達は早いらしい。
始めの試合では木刀を振ろうとした瞬間にやられていた。あまりの容赦のなさにちょっと泣きそうになったが、そんな弱音を吐くぐらいではこの先が地獄だと我慢して何度も挑戦を続けた。
敗北を重ねる中、俺の技量と生まれつきの直感はだんだんと向上していき、5分ほどであればマーリン相手に打ち合えるようになった。(マーリンはまだまだ手加減している)
そんなある日、俺は木刀に風の魔術を纏わせて、間合いを広げることを考えた。その思惑はうまくいって、次の試合ではマーリンに一太刀入れることが出来た。と思ったのだが、間一髪で回避していたようだ。
「いいアイデアだけど、まだ足りないね」
カウンターを頭に一発喰らい、意識が暗転する間際に見えたマーリンの顔、じつに意地の悪いニヤケ顔をしていた。
こいつ、勝利という希望で目を眩ませておいて、実は敗北でした残念! を実行しやがった。これが俗に言う「上げて落とす」というやつか。
理解するとともに、この邪智暴虐なる女畜生を打ちのめしてやらねばという使命感に駆られる。
それからの鍛錬では積極的に魔術を組み込んだ戦術を編み出していった。しかし、そのどれもがことごとく失敗していく。例えば空気で作った防御壁を展開するとその上から木刀で叩き潰してくる…とか、お前はゴリラか。
彼女に勝つためにはどうすればいいのだろう?
⚪︎月⚪︎日
ついに一勝した。戦闘方法は、俺の周りに空気を圧縮してできた不可視の刀剣やら盾やらを浮遊させ、打ち合っている最中に、サポートさせるというものだ。
武器の形にしたのはそっちの方がカッコイイから。
このシンプルながら圧倒的に手数の増す戦法に、さすがのマーリンも剣術だけでは対応できなかったのか杖の魔術を発動させて、全力で防御にまわっていた。
最後は、防御の魔術が切れる瞬間に木刀で切り込み、彼女の木刀を破壊するという決着になった。
そういうわけで遂に師匠であるマーリンに勝利することができた俺は、自分のやりたいことをある程度融通してもらえるようになった。そこで頼んだものとは、YAMAに向かう許可である。
察しのいい人なら分かるだろうが、俺はYAMAで鍛錬をすることにした。もちろん魔術、剣術共に鍛錬を続けるが、鍛錬に効率的なのはやはりYAMAだろう。
YAMAにはいろんな生物がいる。
特にここはブリテン、現代における神秘の残り香が多く集まる場所だ。音速で飛ぶTUBAMEや体当たりで岩を粉砕するINOSHISHIはもちろん、腕をひと被りして斬撃を出すKUMAや妖術などを扱うKITUNEなどの幻想種までいるだろう。
もしかすると最強と言われる幻想種の頂点────竜種までいるかもしれない。
流石にそれはないだろうが。
脳内日記は次に続く。
続かん。
追記
続きました。