最強に成りたい、王子(偽)   作:獣耳もふり隊

4 / 10
僕はアーサー王伝説を知りません。(致命的すぎる欠陥)
なので調べながら書いている付け焼き刃です。
その点含めてあんまり設定つつかないでもらえると助かります。
(本作はあまりにも絶妙なバランス(妄想)の上に成り立っているので崩壊しやすいです)



脳内日記4

⚪︎月⚪︎日

 

 

前回の事件はなかったもの(タブー)として過ごしたここ数日、マーリンがこんなことを言い出した。

 

「円卓を作ろうか!」

 

…机を作ってどうするんだ。

大人verが禁止されて戻った無表情からでも困惑の表情が読み取れたのか、マーリンが補足説明をする。

 

「ああいや、ごめんごめん。話が飛んだね、円卓の騎士と呼ばれる者たちを募ろうと思ったんだよ」

 

どうやらこう言う話らしい。

 

王になった俺が全ての権限を持つと、判断が偏ってもそれを修正することができないので、俺と同じレベルの発言ができる者を厳選した上で選考する、と。

 

厳選基準として、強さ、賢さ、性格を基準として、その他特別な技能などを含めて選別するらしい。

 

また、外交などもそいつらに任せることで見た目で舐められることは無くなるだろう、とのこと。

 

悪くない。というか円卓の騎士ってアレか、FGOでもいたランスロットとかか。まあ、全くその通りなので許可した。

 

そしたらマーリンのやつ、既に終わっている、とか。

 

報連相!

 

報告連絡相談!

 

 

 

しっかりしろよなぁ。

私は悲しい、ポロロン。

 

 

 

 

 

 

⚪︎月⚪︎日

 

マーリンが調味料を持ってきた。

 

────よっしゃぁぁぁああっ!!!

 

勝ったな。(風呂に入ってくる

というのは冗談で!

…マーリンのやつ、なんでも言うことを一回だけ聞くって約束を使ってないことに気づいた。

──背筋がゾッとしたのでこの話はやめよう。

 

ところで俺はそれなりに料理ができる方だ。前世でも男の一人暮らしでそこそこ作っていた。少なくとも俺が手伝うまでのキャメロットで出されたマッシュポテトよりはマシなやつだ。

 

てか、塩振って焼くか煮るすればマッシュポテトよりはマシになるだろう。そんな適当なことはしないが。

 

YAMAで頂いた野菜や野生の幻想種の肉を用意して下拵えをする。折角だから、有り余っているジャガイモを使った料理をすることにした。

 

まず初めに肉とジャガイモ含めた野菜を一口台の大きさに切っていく。因みに、包丁を使わせてもらえないのでエクスカリバーを使っている。勿論刃に触れたら衛生的に汚いので「纒空」で覆っている。

どうせエクスカリバー使うんだし包丁くらいいいじゃん。

 

次に魔術で軽く熱した鍋に油を敷き、肉を炒める。そして野菜も加える。

…1番簡単な魔術ならどの属性も使えるからチョー使いやすい。主婦が戦争を始めるレベル。

 

全体に油も回ったので魔術で生成した水と新しくGETした砂糖を加える。さらに酒、味醂、醤油をそれぞれ直感Aに任せて足していく。

 

ここから30分ほど煮込む。その時間を無駄にしない様に次の品へと移る。

 

といってもこちらは至ってシンプル、まず秘蔵の幻想種INOSHISHIの死体を固有結界から取り出す。

さっきも色々取り出したが、固有結界内は常に回復のバフがかかり続ける為、常に最高品質を保たれるのだ!

御都合主義めッ!(大変助かっております)

 

取り出したINOSHISHIを綺麗に捌いていく。エクスカリバーに「纒空」してるからめちゃくちゃ切れ味いいんだよね。

 

切り分けた部位のうち、背中のロース。これをいい感じの大きさにカットして風の魔力で浮遊させる。

同時に火の魔術を発動して満遍なく焼ける様に威力、向きなどを調節する。

焼いている最中も旨味が垂れないように風で調節する。

 

焼き上がると串を用意し数個ずつ刺していく。

 

幻想種の串焼き完成だ。塩、胡椒を適量振りかける。

 

この肉が美味いんだよ、マジで。YAMAでは丸焼きで食ったりしたがそれでもうまいんだ。調味料混ぜたらどんだけ美味いかわかんねぇ。だからあれだけ塩を推したんだ。

 

そうしている間に煮込んでいたのを確認する。味よし、形よし、硬さよし。

 

肉じゃがの完成だ。

 

 

大皿一つと小皿二つに、串焼きと肉じゃがを配膳する。

残りはシェフ達に譲り、どうすればより上手くなるか研究してもらう。最近勢いがすげぇんだあいつら。

 

料理を持った俺は待っているはずのマーリンの元へ向かう。使われてない客室に入るとキラキラさせた目を此方に向けながら犬のように我慢しているマーリンを見つける。

 

机の上に料理を置き、向かいに座る。

 

「ね、ねぇ、これ食べていいんだよね! もう食べていいかい?!」

 

無茶苦茶急かすのに心の中で少し笑ってしまう。

 

「…頂きます」

 

相変わらず日本にいた時から染み付いた合図をすると同時に勢いよく串を掴み、肉を口にするマーリン。

 

「んっ──、ッ!美味しいっ!」

 

この前の事件から二人の時は思いっきり素を見せるようになったのを横目に見ながら、串を掴み肉を食べる。

 

「…美味い」

 

超美味い。すげぇ! 何これ、ホントに美味すぎる。肉を噛むと抵抗なく噛み切れ、とろけるように消えていく。いくら無口でも美味いと漏れるほどの美味しさ。マジでヤベェ。

 

その後も食事を続け、二人で談笑しながらもご馳走様まで美味しいと言い合った。

 

 

今回のことから週一程度の頻度で俺の作った料理による二人だけの食事会が行われることとなった。

 

 

 

 

 

⚪︎月⚪︎日

 

最近蛮族とかいう輩の動きが活発になってきている。それに連動して仕事の量が増えていく、オイ蛮族。

被害は広がる一方らしく、強さも並以上。

 

それ故に各町村で護衛をしている一般卒の兵士では歯が立たないらしく、円卓の騎士にまで手を煩わせている。

 

一方俺の方でもYAMAの連中から情報をもらって対策を立てている。ただ蛮族は再生力も高いらしく、首と体を切り離さないとすぐに回復するらしい。稀にそれでも再生する奴もいるとか。

 

──見た目以外進撃の巨人かよッ!

 

ということで、早急な措置が必要だ。ただ、具体的にどうするのか…どうしようか。

 

 

腰から外し、左手に持ったアヴァロンを見ながら、わざとらしく溜息を吐く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────数日後。

 

 

 

──突如として世界が塗り替えられる。

 

渇いた地面は花畑に、空には目に見えるほど大きな惑星が近くに浮かんでいる。

 

キャメロットが存在していたはずの場所には一つの塔が立っており、水平線には太陽の輝きが溢れている。

 

 

まさに幻想的としか呼べない景色。

人々がその景色に見惚れている内に、その国の王は塔の上で一人思考をする。

魔術を使った見た目大人の姿で。

 

(敵性反応は一つ、二つ、…全部で百六十二か。対象座標軸移動、固定。ヨシ!)

 

左手に持つ鞘をかがける。

 

ブリテンの民、全員が注目をしている。

 

星見の塔を中心に黄金の粒子が浮かび上がりながら、翡翠色の壁が生成されていく。その大きさは徐々に広がり、ある一定で停止する。

 

 

 

 

 

「真名…解放

  ────全て遠き理想郷(アヴァロン)

 

 

 

 

静かに響いたその声の直後、翡翠色の壁はより一層輝き、直後に薄く消えていく。

 

「「「うぉおおおおおおお!!」」」

 

終始それを見ていた国民は雄叫びを上げた。何が起こったのかは分からない。ただ、本能でソレが自分達を加護する者だと理解した。

 

 

 

 

その日より王の株は随分と上がった。

 

 

 

 

 

 

⚪︎月⚪︎日

 

今日は安定のモフ⭐︎モフDAYだ。

()()でフェンリルを撫でる。

昨日はすごい働いたので今日の分の仕事をケイ卿が請け負ってくれたのだ。たまには休めって、ケイ卿まじケイ卿。

 

あ"あー、物凄く疲れた。

数日前からずっと徹夜してアヴァロンの真名解放と改造を研究していた。そして当日、固有結界を発動。国を覆うくらいのは流石に修正力の負担が重かった。

その状態で蛮族の位置特定と現実に戻った時の座標をずらす。

そこで改造したアヴァロンを真名解放し、大規模発動を行う。本来なら範囲は一人なのを無理矢理広げたから魔力消費がやばかった。威厳保つために大人verになってたし。

 

で、固有結界を解除して終了。

 

キャメロットにアヴァロンという守りの要を置き、俺にとって(国全体)の外敵を弾き続けるってわけだ。

あくまで所有者は俺なので不老不死がなくなるわけではないが。

そして、これもずっとは保てない。およそ一年だ。その間に奴らを──駆逐してやる。(仕事増やしてくれやがって)

 

まあ時間はあるのでボチボチやっていこうと思う。

 

 

「ウォウ」

 

そうだ、今は何も考えずにモフればいいんだ。

 

 

もふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ

 

 

ガチャッ、キィー。

 

 

俺の部屋の扉を開けたマーリンが此方を見ている。

…貴様にはプライバシーというものが無いのか、と言うかここは王室だぞ。

 

「そんな目で見ないでくれよ。開いてたんだから良いじゃないか!」

 

それでもノック位は必要だろう。

 

「あー、聞こえない聞こえない。って、私はキミが疲れてるだろうと思って癒しに来たんだ! と、考えてたんだけど…その様子じゃあ、必要なかったみたいだね」

 

待て。

 

「じゃあねぇ、ごゆっく──うわッ!」

 

扉から出ていこうとするマーリンの手を取り此方へ引っ張る。伊達に最強は目指してない。体格差から勝てないと理解したマーリンは魔術を発動して逃げようとしたので取った手から純粋な魔力を流してやり妨害する。

 

一緒にフェンリルに突っ込み、マーリンも逃げることができないと悟ったのか力を抜く。キャスパリーグと同じ流れだ。飼い猫(?)はご主人に似るというが、確かに似ている。

 

そのままフェンリルの背中でもふもふしながらキャスパリーグみたいにマーリンの髪を撫でる。顔を赤らめながらも目を細める姿は矢張りどこかキャスパリーグと重なる。

 

「き、キミは何をやっているんだい」

 

「撫でて癒されている」

 

少し震えた声で尋ねるマーリンに即答をする。

マーリンの髪は思った以上に柔らかく、手で梳くと絡まることなく毛先まで届く。

 

前から思っていたがマーリンは思った以上に人間的だ。本人はそんなこと思っていないだろうが、それは千里眼を持ちながら育った故の認識か。

人並みに情緒はあるし、表情もよく変わる。味覚もあるし、食べ物を美味しい、不味いと認識できている。睡眠も取るし、驚きもする。

 

正史のマーリンはそこら辺も怪しかったと思う。だから俺はマーリンを人として扱うし、ある程度尊敬もする。信用はしないが。

 

それをそのまま伝えると、マーリンは顔を真っ赤にしながら

 

「……バカ」

 

と言った。

 

 

「……マーリン可愛い」

 

その言葉を最後に二人の意識は消えた。一人は疲労で、もう一人は恥ずかしさによる気絶で。

 

フェンリルは一人(?)心の中でニヤニヤしていた。

 

 

 

────翌朝。

 

昨日なんかあったっけ? 疲れたから()()でフェンリルをもふもふしてて、そのあと、………あ。

 

 

 

 

 

前回と同じくセルフギアススクロールの契約が一つ増えた。

 

 

 

 

 

 

 

 




後書き何書こうとしてたか忘れた。
そういえば、ランキング入ってました。ありがとうございます!
感想は執筆中の筆休めにニヤニヤしながら見させてもらってます。
(単刀直入に)もっと下さい。

あ、思い出した。
・クックパッドで肉じゃがレシピ確認しました。
・固有結界の一つ大きい惑星は「異なる場所から訪れた世界の異物」という意味。(そこまで深くは考えてない)
それだけです。


追記

感想欄にてこの時代に味醂はなかったと思うという指摘をいただきました。調べましたが少なくとも六世紀頃の日本には存在しなかったため、なんか引っかかるという方は、「マーリンへ渡した報告書に主人公の知る作り方が書いてあり、それをマーリンが作成した」という、風に納得して下さい(懇願)。
ご指摘ありがとうございました。

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