アニメ13話すごくよかったですね。
テイオーが勝ったことの奇跡とそれまでの周りの絶望感がもう少し分かればいいなと思って書いてみました。

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第38回有馬記念
トウカイテイオーの出走が発表され、皆、期待をした。
だがその期待は、『テイオーが走る』、という事でしかなく『テイオーが勝つ』という事ではなかった。

トウカイテイオーが勝つ、そのことを信じられた人間が果たしてどれだけいるか。
勝ってほしいと思う者は一定数いただろう。
しかし、勝つことを信じられた者はいなかったのではないか。

奇跡を願ったメジロマックイーンも
自らを超えることを望んだシンボリルドルフも
憧れ追いつくことを夢見るキタサンブラックも
テイオーの最初のファンであるスピカトレーナーも
必死に勝たせるために手伝い続けたスピカのメンバーも

おそらくだれもが、テイオーが勝つことをどこかであきらめていた。




不屈の皇帝の第11レース

 

 冷静な分析をしよう。

 

 長期休養からいきなりのG1出走というのは悪手中の悪手である。

 トレーニングで体の調子はいくらでも整えられても、レースで一番重要な闘志、そして勝負勘は磨けない。

 ステップレースを一度挟むのがレーススケジュールの鉄板である。

 現に、二回目の骨折からの復帰後、テイオーはいきなり天皇賞秋に挑んだが、結果は7着の惨敗であった。

 今回のテイオーは364日ぶりの有馬記念だ。

 それだけの長期間のブランクで鈍り切った勝負勘ではこのグランプリの大舞台で勝負できるとは考えられないだろう。

 記録を見ても、それだけブランクがある中、勝ったウマ娘は存在しなかった。

 

 さらに実績的にも難しかった。

 前走の有馬記念ではトウカイテイオーは11着に敗れた。

 その時優勝したメジロパーマーも今回は出ている。

 他にも2着に先着したレディックアース、3着ナイスネイチャ、8着ライスシャワー、10着ヴァイスストーンなど、そうそうたる面々が今回も出場している。

 特にトウカイテイオーはメジロパーマーとの相性が非常に悪い。

 彼女の無茶苦茶な大逃げを見るとペースを乱されるらしく、今まで負けた3回はすべて彼女が大逃げした時ばかりである。

 単純な出走者同士の相性問題としても彼女は不利であった。

 

 他の出走者の実力もこの年の有馬記念は非常に高かった。

 シニア路線のメンバーは既に述べたが、クラシック戦線から来たメンバーも豪華だ。

 BNWの一人で菊花賞でレコードをたたき出したビワハヤヒデ

 BNWの一人でダービーを勝ったウイニングチケット

 ティアラ二冠を取ったペラなど実力者がそろっていた。

 

 人気投票では4位に入ったトウカイテイオーだったが、彼女が走るのを期待する者たちの期待が強く、勝つのを信じた者はいなかっただろう。

 負ける理由はいくつも見つかった。

 勝つ理由は一つもなかった。

 

 そんな中、ただ一人、勝利を信じ続けたのが不屈の帝王 トウカイテイオーだった。

 

 

 

無敗の貴公子

 

 かつてトウカイテイオーはそう呼ばれた。

 整いすらりとした外見と、圧倒的な強さで無敗のままダービーまで勝利したその姿に、人々は歓喜しあこがれた。

 

 しかし、無敗の貴公子の物語はダービーの直後、突然幕を閉じた。

 左脚骨折 全治六か月

 ここで無敗の貴公子の物語は終わり、そして、不屈の帝王の伝説が始まった。

 

 

 

メジロマックイーンとの決戦及び敗北

 

再度の骨折

 

復帰してからのジャパンカップ優勝

 

再度の骨折

 

 

 

 テイオーは挫折を何度も味わった。

 そのたびに復活し、勝利して来た。

 今回はマックイーンとの約束のためにも、負けられなかった。

 帝王は、帝王だけが、

 

勝利を

 

絶対を

 

 信じていた。

 

 

 

「トウカイテイオー!?」

 

 トウカイテイオーがビワハヤヒデに追いつき始めたとき実況が驚きの声を上げたのも無理はない。

 テイオーが勝つことどころか、善戦すら難しいと皆が思っていた。

 さらに、ビワハヤヒデのレース展開は完璧だった。

 彼女の勝利の方程式は既に完成し、残り1ハロンの時点で勝利の証明は終了していた。

 していたはずだった。

 

当たり前も

 

常識も

 

定跡も

 

 何もかも置き去って

 ビワハヤヒデも抜き去って

 トウカイテイオーは一番でゴールを駆け抜けた。

 

 奇跡がここにあることを示して

 不屈の皇帝の伝説はここに完成した。

 

 諦めないことの尊さ。

 彼女はそれを示したのだった。

 

 

 

 

 

 




有馬記念の馬はさすがに表示できないのでご勘弁ください。



テイオーが勝つと信じられていないのがアニメでも非常にうまく表現されていましたね。

あのテイオー贔屓の非常に強いキタちゃんが
「テイオーさんが勝つもん」
ではなく

「うう、みんな強そう」
とか
「難しいのはわかっています、でもテイオーさんは走っているんです」
とか

そういう事を言わせてしまうぐらい、テイオーの勝利は絶望的だったわけです。
周りからそう評価されながらも、
「絶対はボクだ」
と最後の末脚を踏み出す。

諦めないことの大事さ
これが最初から最後まできれいに描かれた素晴らしいアニメだと思いました。

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