天の聖杯と第四真祖   作:夜心みょんZ

16 / 24
王女行方不明

桜子との再会から数時間経っており、真っ暗な空の夜道の中に歩き出すヨミ、ホムラ、ヒカリは電話で呼び出した人物を待っていた。

 

「誰に呼び出されたんですか?」

 

「アルディギア王国の遣いから依頼だ」

 

「ヨミを奪う腹黒王女の国ね。私からしたら許せないところあるの」

 

「あらヒカリちゃん、奇遇ですね。私もあの腹黒王女には許せないところがあります」

 

ふふふっと笑うホムラとヒカリの目が何処か笑っていなかった。そんなホムラとヒカリに汗と冷を垂らすヨミである。ヨーロッパ人のアルディギアらしいスーツ服を着ている女性がこっちに向かって来た。

 

「お久しぶりです、ヨミ様」

 

「久しぶりだね、ざっと2年くらいか?ラミンさん」

 

「そうですねそのぐらいです。ですが、今日はお話するために貴殿方の前に訪れた訳ではありません」

 

少しずつずれていくサングラスを上げるラミンは「こちらです」と言う。ラミンが3歩動いたらヨミもラミンに着いていった。ホムラもヒカリもラミンとヨミの後ろへ歩き出した。

 

「電話で呼び出したのは貴殿方に急遽に用する事です。それは王女陛下が乗っていた飛行船が墜落しました」

 

「っ!?」

 

ラミンの驚愕な発言にヨミは目が見開けた。

アイツが乗ってる飛行船が墜落されただと?

でもアイツが乗ってる飛行船って確か。

 

「エミリーはどうしたんだ?一緒に乗ってる筈だが」

 

「エミリー様に連絡しましたが、応答してくれませんでした。おそらく王女陛下とエミリー様がいる場所は無人島だと」

 

無人島か。これはただ事ではないな。

 

「場所は分かるのか?」

 

「勿論です。ですが無人戦艦のせいで近づけません」

 

「パラシュートで降下は?」

 

「可能です。ですから今から向かってるのは輸送機です」

 

なるほど、輸送機で王女陛下とエミリーのところへって訳か。ラミンが「あちらです」と言い向いた先に輸送機の機体がエンジン起動の状態で待機していた。あれか。ヨミ、ホムラ、ヒカリは輸送機の機体に乗った。

 

「御運を祈ります」

 

「任せろ。必ずに王女陛下はお前のところに連れてってみせますよ」

 

輸送機の席に座ったヨミ、ホムラ、ヒカリはモニターが起動したことを気付いた。モニターには髪の毛が栗の色をしている少女が写っていた。

あれなんでアイツがモニターに?......まさか。

 

『ヤッポー元気にしてるか?ヨミ、アタシだよ、天才の改造屋、聖だよ。順を持って説明するよ。

この機体はただの輸送機じゃない。この輸送機はなんと_________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシが改造した超音速に誇る、超音速輸送機なんだぜ!』

 

「「は?」」

 

「え?」

 

間抜けな声を出すヨミ、ヒカリ、ホムラは輸送機の揺れに体制が崩れて、物凄い速さで走り出した輸送機によって拘束されるヨミ、ホムラ、ヒカリは悲鳴を出した。

 

『ハハハハっ!飛ばすぜ!アタシが作った超音速輸送機の速さをヨミに見せてやれ!!』

 

「と、飛ばすぜじゃないぞ?!レーシングカーでもないじゃないだぞ!?がはっ!!」

 

操縦室であるる扉の向こうからパラシュート3人分がヨミの顔と胴体に的中した。ん?なんだこれ?パラシュート?

 

『野郎共そろそろ目的地に着くぞ!パラシュートとエチケットの準備万端か?』

 

「も、もう着いたの......?」

 

「よ、酔いそうです......」

 

「こ、今年一番不幸なところだな......」

 

目が回っているヒカリと酔いそうに口を押さえているホムラがヨミからパラシュートを受け取った。操縦室から聖が出てきた(・・・・・・)。超音速の速さと振動でダウンしているヨミに笑った聖は扉の近くにあるボタンを押したらヨミ、ホムラ、ヒカリから入ってきたであろうハッチが開いてそこには波の音がする広い海と無人島が見えた。

 

「ひ、聖、お前のまさか......!」

 

「そのまさかだ。スカイダイビングのデートの準備は出来たか?行ってこい、夫婦共!」

 

聖に押されて超音速輸送機から離れていくヨミ、ホムラ、ヒカリはスカイダイビングの中で悲鳴を出す。悲鳴を出していくうちに無人島の砂浜が近くなり、パラシュートを開く紐を見つけてパラシュートを開いた。砂浜に着陸したヨミ、ホムラ、ヒカリは数分ダウンした。数分後、復活したヨミ、ホムラ、ヒカリは立ち上がった。

 

「こんなにダウンしたのは初めてよ」

 

「私もです......」

 

「着いたのはいいが、まずは王女陛下とエミリーを探すか」

 

無人島を探索していくヨミ、ホムラ、ヒカリは戦いがあった痕跡に目にする。これは護衛の兵士が誰かとやりあった跡か......?考えてるうちに視界が真っ暗になった。

 

「だーれですか?」

 

「王女陛下」

 

「むう、王女陛下じゃなくてラ・フォリアと呼んでください』

 

「無茶なことを言わせないでくれ」

 

攻魔師である俺と王女陛下であるお前には壁があるだよ。背後に頬を膨らませているのはアルディギア王国王女、ラ・フォリアだった。

 

「あらあらこんばんは、お久しぶりですねヨミ、ホムラ、ヒカリ」

 

修道院の服を着ている女性であるエミリーが手を口に当ててクスクスと笑った。ラ・フォリアを睨み付けてるホムラとヒカリが笑ってない目になっていた。

 

「いけませんよ王女陛下。ヨミは私たちの恋人です」

 

「あら、いたのですね。気づいてなくてごめんなさいね」

 

「私たちを無視するなんていい度胸してるわね」

 

ヤバいな、このままだとアイツらが殺し合いを始めるぞ。そうなる前に止めないとな。この後はヨミとエミリーがホムラとヒカリとラ・フォリアを止めたのであった。




オリキャラプロフィール2

エミリー

修道院の服を着ている女性で明るい羽橋(ブリューゲル・ブリッツ)の一人でもある。かつてアルディギア王国の護衛兵士に所属していて、フレデリカにスカウトされて明るい羽橋(ブリューゲル・ブリッツ)に加入していた。キャラのモデルはグリザイアファントムトリガーのシルヴィアである。

次回から更新が遅れます。

外伝:異世界の続き書いてほしいですか?

  • 書いてほしいです!
  • 書かなくていいです!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。