報告書:数多の物質と大体何でもありな魔法の為の終焉世界   作:囚人番号虚数番

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睡魔と自由

世界は2つに別れて戦争をしていた。切っ掛けなんて小さな事は誰も知らずただただ長く続いていた。

 

その過程で世界は知識や技術を得たが主に二つの道へと進みその結果

 

方や自然や人ならざるものの神秘に触れ、それらと調和し魔法を作り出した者による「王国」

 

方や自然を解析、己の力とし最大限に利用し科学を作り出した人による「帝国」となった。

 

 

 

 

 

ーーー森 上空

 

人の手が加えられず、どこまでも続く広い森。木々のさざめきや鳥のさえずり、その音に混じり上空に一機の輸送機が飛ぶ音。

 

 

 

…パタパタパタパタパタパタ……

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー輸送機内部

 

???「………」

 

???「おい、帝国兵としての初めての出撃の感想はどうだ?」

 

輸送機の中、床の上に放置されたタブレット端末から男が話しかける。

 

???「………」

 

???「………少しくらいは返事をしたらどうだ?」

 

???「………zZZ………zZZ………」

 

???「おい、上官の命令だぞ!起きろ!」

 

???「………チッ…うるさいなぁさっきから。こっちはブリーフィングとか準備とかで数日マトモに寝てないんだよ」

 

上官「既に13時間寝ている奴が言えた事じゃないだろ!それに今何処にいる、端末のカメラから見えない位置で何をしている」

 

上官の司令に従いベット代わりの座席から起き上がる。大きなあくびをし、面倒くさそうに端末を手に取る。

 

???「あーすいませんね、ちょっと寝てました………私寝癖ひでえな…ちょっとビデオ通話中悪いですけどカメラ見ながら寝癖直していいですか?いや直しますね」

 

上官「………もう何も言えんな」

 

失望したような声を無視し彼女は寝癖を直す。

 

端末のカメラは頭上に3重の天使の輪のような物を浮かべている碧眼で薄紫色の髪の15~16の少女を映す。フード付きの青いパーカーをだらしなく羽織りその下には下着…つまるところ下着パーカーの格好をしている。年齢の割に身長は高く、凛々しい顔つき、低い声で慎ましい胸以外は大人びた雰囲気だがそんな事を感じさせない程にだらしない。

 

上官「………そろそろいいか」

 

???「あーいいですよ、面倒くさいので放置放置」

 

治らない寝癖をいじっても無駄だと判断し仕方なさそうに上官の話に耳を傾ける。

 

上官「さて、これからもとい元素体18-3995-Arの実戦投入を行う」

 

???→Ar「わざわざ正式名称で呼ばなくても」

 

ーーー

 

元素体

 

この世界における最新の人型魔法生物兵器である。

 

石と棍棒から始まった戦争だったが、兵器の為に技術が生まれれ、技術は更に戦争を激しくし、果てに出来た物が彼女だ。

 

もとは王国の辺境の村にて古来より伝わる精霊術の儀式だった。魔法元素の概念に魔力を与え「元素の精霊」として1つの生命にする、その土地の精霊信仰が生んだ奇跡の産物である。

 

それが帝国の内通者により技術が渡った。

 

その結果科学的な「元素」の概念に魔力を与え「元素の精霊」を作り出す事に成功した。

 

その工業技術は魔力と材料を機械へ投入すれば作れる手軽さ、種類のレパートリー、本人達の身体能力と様々な利点があり軍が採用した。そして気付いた時には兵器どころか歩兵の必要すらなくなっていた。

 

彼女はそんな帝国の兵器の一人である。

 

ーーー

 

彼女はポケットから小さく折り畳まれた資料だった物を取り出す。

 

Ar「えっと確か暗殺任務だっけー?」

 

上官「そうだ。無能のお前にはキツイと思うがな。これからこの森の先にある町の教会に侵入し目的の人物を暗殺しに行ってもらう」

 

Ar「(無能かぁ)」

 

少し癪に障る言い方をされたが仕方ないと割り切る。

 

Ar「銀の聖女…だっけ?なーんで初任務で暗殺とかいう無茶な仕事をするんですか?」

 

上官「上からのお達し……という事もあるが現在開発されている元素体の中で唯一の対抗策という事らしいからな」

 

Ar「相手は前線で戦ってる奴ぞ?スキ見て殺れと?無理ゲー過ぎないですか?」

 

上官「だから『暗殺』だ。お前も知っての通りあいつの前ではあらゆる兵器が無意味。アイツのせいでこれまでいくつの戦車がが鹵獲されたか計り知れんし殺された兵士に至っては多すぎて匙を投げられかけた始末だ」

 

Ar「歴戦兄貴達がw○k○で集計とってるからいいでしょ」

 

上官「初耳だぞそれ。で、最新の詳しい事は2Pから書いてあるがもう読んだか?」

 

Ar「いやーちょっと待って今よ……ちょっと待って」

 

何かに気がついたのか彼女は服のポケットや彼女の寝ていた座席の下を漁り出す。

 

上官「お前……まさか資料を……」

 

Ar「…………渡した資料多分間違えてるよこれ。ほら」

 

彼女は確かに渡された資料を持っていた。しかしそれは1枚の紙、しかも2Pどころか片面にしか印刷されていないようなただの書類。

 

Ar「やーい、まちがえてやーんの!ばーか」

 

小馬鹿にした様に煽る彼女だった。しかし上官の様子がおかしい事にすぐに気がつく。

 

Ar「(あ、こいつやらかしたな。軍ってこの程度で減給にされるのか)大丈夫だよー、書類に纏められる程度の情報量なら別に現地で…

 

上官「おい!それをどこで手に入れた!?」

 

Ar「うん?」

 

上官「おまっ!?……それは……ちょっと見せてみろ!」

 

何やら彼女に間違えて渡された資料を彼は見たいようだ。それも必至で。タダで見せるには勿体ないと感じ何か交渉するような事を…

 

Ar「(こいつに何かやらせる権力無いだろうな)これか?」

 

カメラに書類を映す。

 

Ar「あ、やっべ」

 

彼女は思い出した様だ。その書類は数日前彼女が暇潰しと称し盗み出したPDFを印刷した物だった。コンビニでいつでもコピー出来るように仕組んだ後、試しにコピーしてそのまま服の中に入れたままだったのだ。

 

イタズラができれば何でも良く昼食のメニューくらいの物を想定していたが急に人が来てよく見ずに取っていった。更に運の悪いことに……

 

 

上官「………こちら司令室、重要機密情報が漏れた」

 

Ar「さすが軍人!立ち直りだけは無駄に早いなぁ!」

 

彼女はこれが何かを察したのだろう。実際合っていた。彼女が盗み出した資料は機密中の機密、彼女ら自身のことについて書かれた書類だったからだ。彼女たちが彼女たちのみで増える事はできない、それに増やせてはいけない。それが出来てしまったら、この様な生物が無限に現れたら、何が起こるかは必然的に分かるからだ。

 

今後の事を考えると行動に迷いはなかった。

 

彼女はヘリの運転席を確認する。運転手こちらの騒ぎには気づいていない。手に持っていた端末を運転手の頭で叩き割る。

 

運転手「い"っ……テメェ何しやが………」

 

彼が後ろを振り向くと

 

そこには誰もいない

 

運転手「誰もいない!?一体どこに

 

Ar「おーい運ちゃん?」

 

今さっきまで後から聞こえていた筈の声に横から呼ばれ振り返る。

 

そこには助手席に座り様々な装置を玩具で遊ぶ様に動かすArがいた。

 

運転手「っ!お前一体いつの間に

 

Ar「輸送機ってどう落とせばいいと思う?」

 

運転手「知るか!それよりこれをどうしてくれるんだ!それも落とすって墜落させる気か!?」

 

Ar「知らないの?取り敢えず適当にイジったけど中々落ちないね。映画とかってやっぱ嘘っぱちだっのかなぁ」

 

彼女には飛行機どころか車の運転の仕方もよくわからない。とにかく様々なレバーやボタンを最大か最小で固定しボタンを壊した。

 

あと余りにも運転手が騒ぐ為顔面を計器に押し付ける

 

運転手「い"だだだだっ!ちょっどやめろ!止めてぐぶぉ!!」

 

Ar「おーい、答えてくれないと困るんだけど………と」

 

彼女はもう彼に聞くことはないと判断し頭を押しつぶす。無論即死である。

 

Ar「(なんか正解したっぽいな)」

 

茶番をしている内に彼女はゆっくりと地面が傾き始めている事に気がつく。みえてはいけないはずの木々が見え始め墜落するのも時間の問題である。

 

Ar「にしてもまさか施設から逃げ出してから初の殺しが自軍とはねぇ」

 

Ar「さて………覚悟決めますか」

 

彼女は地面に執着するのをやめた

 

速度は加速していく体、重力が離れる感覚に身を委ねる。

 

空が離れ地面が近づいてくる。

 

そして………

 

ーーー

 

兵器番号 xxxx 元素体

 

説明

 

元素体とは任意の元素を「削除済」により加工する事により作られる人型魔法兵器です。

 

現在確認されている全ての個体は1x〜2x歳の女性であり男性の個体の生成に関しては現在見つかっておりません。

 

 

追記

 

s博士「殆どの種類は設計は私がしました」

 

P博士「だから性癖がバレたんですね」

 

ーーー

この小説の面白さは

  • 戦闘
  • 会話
  • 世界観
  • 描写
  • キャラ
  • 怪我
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